地政学/理論/エアパワー理論
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エアパワーとは空軍力を中核とした航空に関する能力の総称である。この概念を構築したのは20世紀のイタリア軍人のドゥーエであった。彼は制空権の重要性や独立空軍の創設、戦略爆撃を提唱して空軍戦略に大きな影響を与えた。
このエアパワーの発想を地政学に応用した人物に20世紀のロシア軍人のアレクサンダー・ド・セヴァルスキーがいる。セヴァルスキーは北極海上空に注目してここが米ソの中間点であることなどからこここそが「決定的な空域」であると論じた。また英国人のコリン・グレイはエアパワーを単に成層圏内のものと考えずに宇宙空間にまで広げてスペースパワーの概念を提唱し、宇宙にまでミサイル防衛システムを配備するスターウォーズ計画にも影響を与えた。 米国の地理学者ハンス・ワイガーもエアパワーの地政学的な側面に注目した人物であり、北極圏の空域の重要性、また北米大陸の離隔性の消失、ハートランドの重要性の増大を主張した。