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作者:不明
平家という、平安時代の日本を支配していた一族が、源氏という新たに勢力を強めた新興の武士に、戦争でほろぼされる歴史上の実際の出来事をもとにした物語です。
- なお、平家がほろび、源氏の源頼朝が政権をうばいとったことで、鎌倉時代が始まりました。
(書き出しの部分)
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- 祇園精舎の鐘の声、
- 諸行無常の響きあり。
- 沙羅双樹の花の色、
- 盛者必衰のことわりをあらはす。
- おごれる人もひさしからず、
- ただ春の夜の夢のごとし。
- たけき者もつひにはほろびぬ、
- ひとへに風の前のちりに同じ。
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- 現代語訳
祇園精舎の鐘の音には、「すべてのものは、(けっしてそのままではいられず)かわりゆく。」ということを知らせる響きがある(ように聞こえる)。
沙羅双樹の花の色には、どんなに勢いのさかんな者でも、いつかはほろびゆくという事をあらわしている(ように見える)。
おごりたかぶっている者も、その地位には長くはいられない。ただ、春の夜の夢のように(短くて)はかない。強い者も、最終的にはほろんでしまう。
まるで、風に吹き飛ばされるちりと同じようだ。
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- 祇園精舎…インドにある寺で、釈迦の本拠地。
平家物語の作者は不明ですが、琵琶法師などによって語りつがれました。
作中で出てくる平清盛も、源義経も、実在した人物です。作中で書かれる「壇ノ浦の戦い」などの合戦も、歴史上の実際の出来事です。