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小学校理科/けんび鏡の使い方

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

けんび鏡の使いかた

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けんび鏡。一般的(いっぱんてき)な学校のものとは(こと)なりますが、仕組みは同じです。
ステージ上下式けんび鏡の各部の図。
鏡筒上下式けんび鏡の図。

けんび鏡のレンズには、接眼(せつがん)レンズと対物(たいぶつ)レンズの2種類があります。

けんび鏡の倍率(ばいりつ)は、

(接眼レンズの倍率)×(対物レンズの倍率)

です。

たとえば接眼レンズの倍率が15倍であり、対物レンズの倍率が4倍ならば、顕微鏡の倍率は60倍です。

ミジンコやミドリムシなど、いわゆる「()生物」と言われるものは、虫眼鏡(めがね)などでは倍率が小さすぎて確認(かくにん)できない場合が多いので、微生物はけんび鏡などで観察しましょう。


  • 手順

まず、プレパラートの用意が必要です。

このプレパラートの用意の方法を、つぎに説明します。

プレパラート
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プレパラートとカバーガラス。細長いプレパラートの上に、中央に正方形状のカバーガラスが乗っています。

けんび鏡で観察する時は、プレパラートを使う必要がある。

うすい物しか観察できません。(あつ)い物を観察したい場合は、うすくする必要があります。

  1. スライドガラスの上に、観察したいものを乗せます。必要に応じて、観察したいものに水をスポイトなどで1てきたらしましょう。
  2. ピンセットなどでカバーガラスを乗せます。このとき空気のあわが入らないようにします。
  3. カバーガラスから、はみでた水をろ紙で()い取ります。
  4. カバーガラスはとても割れやすいので力をかけたらしない
一般(いっぱん)的なけんび鏡の使用手順
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  1. まず、水平で直接(ちょくせつ)日光の当たらない場所に、けんび鏡を置きます。
  2. 接眼(せつがん)レンズ・次に対物(たいぶつ)レンズを取り付けます。この順番を逆にすると、もし鏡筒(きょうとう)の内部にホコリなどが入ってしまうと、対物レンズの上にホコリが落ちてしまいます。
  3. 対物レンズを、もっとも低倍率の物にセットし、次に接眼レンズをのぞきながら、全体が明るく見えるように 反射(はんしゃ)を調節します。
  4. プレパラートをステージの上に乗せて、クリップで固定し、けんび鏡を横から見ながら、なるべく対物レンズとプレパラートを近づけます。
  5. 接眼レンズをのぞきながら、ピントを合わせるため、対物レンズとプレパラートを離していくように、調節ねじ をゆっくり回して調節します。

もっと高倍率(ばいりつ)で観察したい場合には、レボルバーを回して、高倍率の対物レンズにかえます。 いきなり高倍率の対物レンズで観察すると、視野(しや)がせまいので調整が(むずか)しくなります。そのため、まずは低倍率の対物レンズを使用します。また、高倍率にするほど、明るさは暗くなります。

プレパラートの動かし方
けんび鏡などでの、像を動かしたい方向と、プレパラートを動かす方向との関係。
けんび鏡で見える像は、ふつう上下左右が反対になっています。そのため、プレパラートを動かすと、(ぞう)は反対方向に動いて見えます。よって、プレパラートを動かしたい場合には、動かしたい方向とは反対の方向に動かします。