小学校社会 6学年 下巻

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目次

政治とくらし[編集]

市役所・町役場・村役場や県の仕事[編集]

  • 市役所

市・町・村では、住民から住民税などの税金を集めています。

市役所・町役場・村役場は、税金をつかって、市町村全体のための仕事をします。

市・町・村の、お金の使い方は 議会(ぎかい) で決めます。お金の使い方の案を、 予算(よさん) や 予算案(よさんあん) と、いいます。市・町・村の予算は、議会の議員(ぎいん)が、はなしあって、決めます。

議会の議員は、選挙(せんきょ)によって、選ばれます。議会などの議員(ぎいん)を、住民などからの投票(とうひょう)によって、えらぶことを 選挙(せんきょ) といいます。

市町村長(しちょうそんちょう)は、市・町・村の最高責任者です。市・町・村長も、住民からの選挙によって、選ばれます。

市役所・町役場・村役場の職員は、市長や市議会が決めた仕事に必要な書類の作成や手続きを、じっさいにおこないます。

市・町・村の建設工事や土木工事では、じっさいに作業をおこなうのは、市役所・町役場・村役場から仕事をたのまれた建設会社などです。

たとえば土木工事なら、市・町・村から仕事をたのまれた工事会社が行います。

そのばあいも、不公平が無いように、入札(にゅうさつ)という、役所からの仕事を受けたい多くの会社の中から、もっとも安い費用をだした工事会社にだけ、仕事を発注(はっちゅう)するという手続きで決めます。

市役所・町役場・村役場では、引っ越しのときの住民登録(じゅうみんとうろく)の手続きや、子供がうまれたり人が死んだりしたときなどの届け出の受付や書類の作成なども行っています。


市・町・村立(し・ちょう・そんりつ)の小学校や市・町・村立の中学校など、公立(こうりつ)の学校の運営は、市・町・村の教育委員会が管理(かんり)や監督(かんとく)をしています。

市・町・村の教育委員会も、市・町・村や県や国に、管理をされています。

学校だけでなく、市・町内にある警察署や消防署や公立図書館や市立病院など(村にはこの4つはないことがほとんどです)の、役所や市・町の施設の運営に必要な予算や手続きなども、国や県と協力しながら、市も協力しています。

議会では、お金のつかいかたを決めるだけでなく、市・町・村内のきまりを作るばあいもあります。国の決まりは 法律(ほうりつ) といいますが、市・町・村や都・道・府・県(とどうふけん)のきまりを 条例(じょうれい) といいます。議会は、条例を決めます。市・町・村の条例は、その市内町内村内でだけ通用します。都・道・府・県の条例は、その都・道・府・県内だけで通用します。 法律に反する条例は、つくれません。

法律をつくる場所は、国会(こっかい)で、国会議員の多数決で作ります。市議会や県議会の多数決では、法律は作れません。

(国会については、別の節で、くわしく説明する。)

  • 都道府県

都道府県庁では、都道府県全体のしごとをしています。すでに5年生までに習ったように、「都」は東京都、「道」は北海道、「府」は京都府と大阪府、それ以外は県といいます。

選挙で選ばれた都道府県会議員(けんかい ぎいん)たちによる 議会(けんぎかい) で、県の予算をきめたり、県の条例を決めています。

知事(ちじ)は、都道府県庁の最高責任者です。東京都の場合は、知事は都知事(とちじ)になります。北海道は道知事、大阪府や京都府ではそれぞれ知事は府知事です。それ以外の県は県知事といいます。

県内の県立高校などは、県の予算からも、学校の運営するための、お金が、出ています。


  • 選挙のしくみ

市議会の議員は、選挙(せんきょ)によって、選ばれます。市議会などの議員(ぎいん)を、住民などからの投票(とうひょう)によって、えらぶことを 選挙(せんきょ) といいます。

市議会議員の選挙や市長の選挙は、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。 県会議員や県知事の選挙も、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。

市長を選ぶ選挙では、立候補者の中から、もっとも多い投票をもらった人だけが市長になります。

県会議員を選ぶ選挙と、市議会議員をえらぶ選挙は、べつの選挙です。


市議会選挙や県議会選挙などで、住民が投票をする、住民の持つ選挙権は18才以上からあります。

投票できるという、選挙権をもつ人を 有権者(ゆうけんしゃ) といいます。

市長選挙も県知事選挙も、投票は18才以上からです。

投票できるのは、その市や県に3ヶ月以上前から住んでいる18才以上の市民や県民だけです。このような人が、有権者になれます。

市議会議員(しぎかい)をえらぶ選挙(せんきょ)では、住民が、一人一票で立候補者(りっこうほしゃ)に投票し、もっとも多くの投票をもらった立候補者から議員になります。

選挙で議員として立候補できるのは、25才以上からです。

市議会や県議会の議員は、25歳から立候補できます。市長も25才から立候補できます。

県知事など、都道府県知事への立候補は、30才以上でないと、立候補できません。

国会[編集]

国会議事堂(こっかい ぎじどう)。
法律ができるまで
国会での会議。

国会(こっかい)は、法律を作ったり、法律を改め(あらため)たり、いらなくなった法律を廃止(はいし)するために、多数決で決める場所です。

国会では、国会議員(こっかいぎいん)の多数決で、法律がつくられていったり、法律がかえられていきます。

法律をつくったり、法律をかえたり、法律を廃止するような、法律を決めることを 立法(りっぽう) と言います。

国会以外の場所では、法律を決めることは、できません。 たとえ裁判所でも、法律を決めることはできません。日本では、法律を決められるのは、国会だけです。

さらに国会では、衆議院(しゅうぎん)と参議院(さんぎいん)という2つの議院にわかれて、それぞれ別にその法律について話しあうことで、慎重(しんちょう)に法律を決めるようにしています。


日本では国会だけが法律を決められることから、国会は「国の唯一の立法機関」(くにの ゆいいつの りっぽうきかん)だと、日本国憲法で定められています。

つまり、日本の国会だけが、日本で法律を制定できます。他の機関は、日本の法律を制定できません。


国会議員は国民からの選挙で、えらばれます。投票できる選挙権をもつのは18才以上の国民です。

国民みんなが直接、法律について議論し合うのは、むずかしいので、かわりに国会議員が代表者として国会で議論して、国会議員たちの多数決で法律を作っていきます。

日本の主権者は日本国民なので、国民によって選ばれた国会議員が立法をする仕組みになっています。


衆議院と参議院のちがい
衆議院 参議院
 465名
 小選挙区 289名
 比例代表 176名
議員の
定数
 248名
 小選挙区 148名
 比例代表 100名
 18才以上 選挙権の
年齢
 18才以上 
 25才以上 被選挙権の
年齢
 30才以上 
 4年 議員の
任期
 6年 
 ある 解散  ない 

国会には、議院が2種類あり、衆議院(しゅうぎいん)と参議院(さんぎいん)の2種類の院があります。

2つの院で議論をすることで、しんちょうに法律をつくるのが、ねらいです。 このような2つの議院からなる仕組みを 二院制(にいんせい) と言います。

(いっぽう、市議会や県議会は、一院制(いち いんせい)です。)

国会についての話に、もどります。 衆議院は、任期が参議院(さんぎいん)よりも短くなっています。衆議院の任期は4年で、参議院の任期は6年です。そのため、衆議院は、参議院よりも、より最近の国民の意見を反映していると考えられるので、衆議院は参議院よりも権限が強くなっています。参議院で「認めない」とされた法律も、もう一度衆議院で話し合って「つくるべきだ」と決めたら作る事が出来ます。衆議院でもう一度決めたら参議院も今度は反対できません。このような仕組みを 「衆議院の優越」(しゅうぎいんの ゆうえつ) といいます。


国の予算を決めるのも、国会の仕事です。

国の政治のしくみ[編集]

国会の仕事[編集]

国会には、つぎにのべるような、さまざまな権限がありますが、国会議員の多数決で決めるのが原則です。国会議員の中には、いろんな考えの人がいるので、いろんな政策が提案されますが、最終的な決定は多数決によって決まるのが原則です。

なので、国会内で多くの議席を手に入れている多数派の 政党(せいとう) が、国会では大きな影響力を持ちます。

なお、政党(せいとう)とは、同じ政策や同じ政治的目標どうしの政治家たちの集団のことです。 なお、政治家には、国会議員の他にも、県議会議員や市議会議員なども政治家といいます。県会議員や市議会議員のなかにも、政党に入っている人は、います。また、選挙に落ちてしまい議員になれなかった人でも、議員の経験がある人は政治家と言いますし、あるいは、ふだんから政治活動をしている人ならば政治家と言います。


ある政治家が、過去に、どんなにエラい政治家であっても、その政治家が今の時点で国会議員でなければ、国会での権限はありません。


  • 法律を決める。
国会は、実際に法律を多数決で決めるところです。内閣では、法律は決められません。法律を決められる場所は、国会だけであり、国会の多数決だけが法律を決める権限を持っています。
法律を決めることを 立法(りっぽう) というのでした。法律を決める権限を立法権(りっぽうけん)と言います。立法権を持つ機関は、日本では国会のみです。
  • 内閣総理大臣を指名。
内閣総理大臣(ないかく そうりだいじん)を国会議員の中から指名(しめい)するのは、国会の権限です。
ふつうは、国会の多数派の政党の議員の中から内閣総理大臣が選ばれます。なお、内閣に加わってる政治家のいる政党を 与党(よとう) と言います。内閣以外の政党を 野党(やとう) と言います。ふつう、内閣の政党と与党とは仲間どうしの政党なので、内閣と与党とは協力しあうのが通常です。


  • 予算を決める。
内閣が作った予算をもとに、国の予算を決めるのも、国会の権限です。


  • 内閣を監督する。
もし衆議院が、内閣に反対し内閣を辞職(「じしょく」 ・・・ 職をやめること。)させたい場合には、衆議院で、内閣の不信任案(ふしんにんあん)が出せる。参議院では内閣不信任案は出来ない。衆議院だけが内閣不信任案を出し決議できる。
不信任案を出された内閣は、10日以内に衆議院を解散して選挙をして国民の選挙にゆだねるか、または総辞職をしなければならない。このことは憲法に書いてある。
「第六十九条  内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。」
内閣が解散して選挙を行った場合、その内閣を信任するかどうかは、国民が選挙で決めることになる。選挙は、衆議院議員をえらぶ選挙を、ふたたび行うことになる。なお、選挙が行われる日は、解散の日から40日以内である。


  • 国政調査権(こくせい ちょうさけん)
国の政治のやりかたを調査するために、調査に必要な証人を国会によんで発言させる権利や、調査に必要な書類の提出を命令したりなどの権利。
  • 条約の承認。内閣が外国とむすんだ条約を、認めるかどうかは、国会で決める。
  • 裁判所を裁判する裁判所の設置。(※ 小学校の範囲内です。)
不正などで不適任だと思われる裁判官をやめさせるかどうかを決められる弾劾裁判(だんがい さいばん)という裁判所を、国会では開ける。(※ 「弾劾裁判」の用語は範囲内。教育出版の教科書で記述を確認。)
いっぽう、弾劾裁判所以外の、ふつうの裁判については国会は判決を決められません。


  • 憲法改正(けんぽうかいせい)の発議(はつぎ)。
衆議院と参議院の両院の3分の2以上の賛成で、国民投票に憲法の改正をゆだねることができる。さらに国民投票で過半数の賛成があると、憲法を改正できる。「過半数」というのが国民の何の数の過半数なのかは、憲法では、はっきりしていない。投票の数の半分以上なのか、それとも有権者の半分以上なのか、あるいは投票数から白票などの無効票(むこうひょう)を差し引いた有効投票(ゆうこうとうひょう)の半分以上なのか、どれなのかについては議論がある。



内閣の仕事[編集]

国会議員の中から内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)は指名されます。では、そもそも「内閣」や「内閣総理大臣」とは、なんでしょうか?

まず、内閣は、1名の内閣総理大臣と、14名〜17名の国務大臣からなる組織です。内閣総理大臣は首相(しゅしょう)とも呼ばれます。内閣総理大臣は、そのときの国会議員でなければならず、国会により指名されます。


国務大臣とは、厚生労働省の大臣や、文部科学省の大臣や、農林水産省の大臣など、つまり省の大臣のことです。国務大臣の過半数は、国会議員でなければなりません。

なお、天皇は、国会がえらんだ内閣総理大臣や国務大臣を、任命(にんめい)します。天皇には、内閣総理大臣や国務大臣をえらぶ権限はありません。


  • 内閣のしごと
  • 国の予算を国会に提出すること。(予算を決めるのは内閣ではなく国会の仕事である。)
  • 外国と条約をむすぶなど、外交に関する仕事の決定は、内閣の仕事である。なお、条約を結ぶには国会の承認が必要である。
  • 政令(せいれい)という、法律を実行するのにひつような、こまかな命令を出せる。法律に逆らうような命令は出せない。同様に、法律で命令すべき重大なことは、政令では命令できないと考えられている。
  • 最高裁判所の長官を指名(しめい)し、そのほかの裁判官を任命(にんめい)する。
  • 天皇の仕事である国事行為(こくじ こうい)について、内閣は助言と承認を与える。
  • 国会議員は法律案を提出できますが、内閣も法律案を提出できます。
  • 衆議院の解散を、内閣は決められます。
  • 省庁


    ┏━内閣府━━━━┳━国家公安員会━━━━━警察庁
    ┃        ┃  
    ┃        ┣━公正取引委員会
    ┃        ┣━消費者庁
    ┃        ┣━金融庁
    ┃        ┗━宮内庁
    ┃         
    ┃     ┏━総務省━━━━┳━公害等調査委員会
    ┃     ┃        ┗━消防庁
    ┃     ┃
内閣━━╋━━━━━╋━法務省━━━━┳━公安審査委員会
    ┃     ┃        ┗━公安調査庁
    ┃ 人   ┃
    ┣━事   ┣━外務省
    ┃ 院   ┃
    ┃     ┣━財務省━━━━━━国税庁
    ┃     ┃
    ┃     ┣━文部科学省━━━━文化庁
    ┃ 安   ┃
    ┃ 全   ┣━厚生労働省━━━━中央労働委員会
    ┣━保   ┃
    ┃ 障   ┣━農林水産省━━━━┳━林野庁
    ┃ 会   ┃          ┗━水産庁
    ┃ 議   ┃          
    ┃     ┃
    ┃     ┣━経済産業省━━━━┳━中小企業庁
    ┃     ┃          ┣━特許庁
    ┃ 内   ┃          ┗━資源エネルギー庁
    ┃ 閣   ┃
    ┃ 法   ┣━国土交通省━━━━┳━資源安全委員会
    ┗━制   ┃          ┣━海上保安庁
      局   ┃          ┣━気象庁
          ┃          ┗━観光庁
          ┃
      会   ┣━環境省━━━━原子力規制委員会
      計   ┃
      検   ┗━防衛省
      査
      院
・ 法務省(ほうむしょう)
民法や刑法などの一般の法律を運用するための制度を作っている。なお、教育に関する法律や制度は文部科学省が担当(たんとう)している。医療に関する法律は厚生労働省が担当している。税金に関する法律や制度などは財務省が担当している。このように、法律によっては、他の省庁が担当するので、法務省では、それら他省の管理する法律・制度以外の一般の法律を担当している。


・ 外務省(がいむ しょう)
外国との外交のしごとをしています。


・ 厚生労働省(こうせい ろうどうしょう)
おもに、医療(いりょう)や、国民の健康にかんする仕事をしています。失業問題などの労働問題も、この省であつかっています。
病院の医師は、厚生労働省の職員では無い。


・ 文部科学省(もんぶかがくしょう)
おもに学校教育に関する制度を作ったり仕事をしています。
小学校など学校の教員は、文部科学省の職員では、無い。教育委員会も、文部科学省とは別の組織である。文部科学省は教育委員会などを通して学校を監督する立場にある。


・ 財務省(ざいむ しょう)
国の予算や決算をつくる省です。税金をあつめる税務署は、財務省が管理しています。


・ 農林水産省(のうりんすいさんしょう)
農業や漁業に関する制度をつくったり、振興したりするなどの仕事をしています。
じっさいに農業を行うのは、農家であり、農林水産省の職員では無い。


・ 経済産業省(けいざいさんぎょうしょう)
商業や工業の振興や、貿易に必要な制度をつくったりしています。


・ 国土交通省(こくどこうつうしょう)
交通機関を管理しています。
実際に土木工事などの作業をおこなうのは民間企業であり、国土交通省の職員では無い。たとえば国道などの道路工事なら、管理をしているのは国土交通省かもしれないが、じっさいに建設機械などを用いて工事をするのは民間の工事会社であるのが普通である。


・ 防衛省(ぼうえいしょう)
自衛隊(じえいたい)を管理しています。
自衛隊員は、防衛省の職員では、無い。


・ 総務省(そうむしょう)
地方自治に関する仕事や、消防・防災などの仕事をしています。放送や通信に関する制度をつくる仕事もしています。選挙の事務もしている。消防署の消防隊員は、総務省の職員では無い。


・ 環境省(かんきょうしょう)
環境保護などの仕事をしています。


・ 内閣府(ないかくふ)
内閣の重要政策に関する内閣の事務を助ける。


  • 衆議院の優越

衆議院は、任期が参議院(さんぎいん)よりも短くなっていて、その上、衆議院では解散がある。(衆議院の任期は4年で、参議院の任期は6年です。) そのため、衆議院は、参議院よりも、より最近の国民の意見を反映していると考えられるので、衆議院は参議院よりも権限が強くなっている。

このような衆議院のほうが権限の強い仕組みを 衆議院の優越(しゅうぎいんの ゆうえつ) といいます。


  • 備考(びこう)

日本国の「政府」(せいふ)といった場合、習慣的に、内閣(ないかく)のことをいう場合がほとんどです。(※ 小学校の範囲。 日本文教出版の教科書にある。また、小学生むけの参考書(受験研究社 自由自在シリーズと文英堂シグマベスト)でも扱う話題)

つまり、「政府」とは内閣のことです。

裁判所の仕事[編集]

裁判所のしくみ。判決に納得できない場合は、何回か上級の裁判所にうったえることができます。
裁判所の種類
 最高裁判所 




高等裁判所
地方裁判所
家庭裁判所
簡易裁判所

裁判(さいばん)では、国民どうしのあらそいごとを解決させたり、犯罪をうたがわれている人の罪のあるなしを決める。

裁判(さいばん)を行うことができるのは裁判所(さいばんしょ)だけである。

裁判を行う権利を司法権(しほうけん)と言う。司法権は裁判所しか持つことが出来ません。


国民は、だれでも、裁判を受けられる権利をもっている。しかし、裁判をひらくことのできる権利をもつ組織は、日本では裁判所だけである。

裁判を受けるということは、けっして罪(つみ)や罰(ばつ)ではなく、権利なのです。
たとえば、もし裁判を受ける権利がないと、どうなるかというと、いきなり、だれか偉い人から「オマエは死刑だ!」とか「あしたからオマエの払う税金が年間に1000億円だ!」とかアナタが言われても、もし裁判がなければ、さからうことができません。
でも、裁判の制度があるから、「私には、そんな義務はありません! 税金を1000億円も払う義務は、私には、ありません! 死刑にされる義務なんて、ありません!」と、裁判所で主張する事ができるわけです。
だから裁判を受けることは、権利なのです。


さて、さきほど言ったように、裁判を行う権利のことを司法権(しほうけん)と言います。司法権は、裁判所しか持つことが出来ません。

国会も内閣も、裁判には口出しできないのです。


裁判所には、最高裁判所(さいこう さいばんしょ)と下級裁判所(かきゅう さいばんしょ)がある。

最高裁判所が、もっとも上級の裁判所である。

ふつうの裁判では、まず下級裁判所で裁判が行われる。ふつうの裁判では、最高裁判所では最初には裁判をしない。


裁判の結果に不服のときは、さらに上級の裁判所に、同じ事件について、うったえることが、合計で3回まで、できる。

この合計3回まで、裁判所に同じ事件を訴えることができることを、裁判の三審制(さいばん の さんしんせい) という。 そして、どんな事件でも、最高裁判所が最後の裁判所になる。そして、最高裁判所の判決に、したがわなければならない。(※ 三審制は、小学校でも検定教科書の範囲内。どっちみち、高校入試には公立私立とも出題されるし、社会常識としても必要なので、覚えておこう。)


下級裁判所[編集]

下級裁判所には、家庭裁判所(かてい さいばんしょ)、簡易裁判所(かんい さいばんしょ)、地方裁判所(ちほう さいばんしょ)、高等裁判所(こうとう さいばんしょ)がある。

下級裁判所の裁判官は、最高裁判所が選び、内閣が任命する。

  • 簡易裁判所(かんい さいばんしょ)

簡易裁判所は、罰金などの軽い事件をあつかう。全国に438ヶ所ある。


  • 地方裁判所(ちほう さいばんしょ)

強盗や殺人などの、比較的、重い事件をあつかう。 各都府県の都府県庁所在地に1ヶ所ある。北海道には4ヶ所ある。全国に50ヶ所ある。


  • 家庭裁判所(かてい さいばんしょ)

家庭裁判所は、少年のおこした犯罪や、家庭内での犯罪をあつかう。全国に50ヶ所ある。(地方裁判所と同じである。)


  • 高等裁判所(こうとう さいばんしょ)

地方裁判所の判決に不服のさいに、うったえにいく裁判所。 全国に8ヶ所ある。札幌(さっぽろ)・仙台(せんだい)・東京・名古屋・大阪・広島・高松(たかまつ)・福岡(ふくおか)にある。

最高裁判所[編集]

最高裁判所(さいこうさいばんしょ)が、もっとも上級の裁判所である。東京の1か所にしかない。、最高裁判所は「憲法の番人」(けんぽうの ばんにん)と言われる。 ふつうは、高等裁判所の裁判の判決に不服がある場合に、最高裁判所で裁判が行われる。高等裁判所が、ふつうは地方裁判所や簡易裁判所に不服がある場合に2回めの裁判として行われるので、最高裁判所は3回めの裁判であることが多い。

まれに、家庭裁判所や地方裁判所の次の裁判が、最高裁判所で行われる場合もある。 ある事件で、他の裁判所よりも先に、最初に最高裁判所で裁かれることは、原則として、無い。

発展:その他の裁判所のしごと[編集]

  • 違憲審査(いけん しんさ)
(※ 教科書に「違憲立法審査」の用語は出てこないが、検定教科書の範囲内である。日本文教出版の検定教科書などで、解説の存在を確認。)

裁判所は、具体的な事件の裁判のときに、法律や条例などが憲法に違反していないかどうかを判断する権限を持っている。この憲法違反の有無を判断できる権限を 「違憲立法審査権」(いけんりっぽう しんさけん) という。下級裁判所をふくむ、すべての裁判所が、違憲立法審査権を持っている。最高裁判所が違憲立法審査権について最終的な権限をもっているので、最高裁判所は「憲法の番人」(けんぽうの ばんにん)と言われる。

裁判員制度[編集]

裁判員制度(さいばんいん せいど)が、2009年(平成21年)から始まりました。

裁判員制度は、殺人事件などの刑事(けいじ)事件についての裁判で、国民の中から くじ で選ばれた人が裁判員(さいばんいん)になって、罪のあるなしを裁判官とともに決める制度です。

この制度の考えは、国民のさまざまな考えを裁判にも活用しようという制度です。

この裁判員制度は、地方裁判所で行われる刑事事件のうち、殺人事件や放火事件などの罪の重い事件の裁判で、行われることになっています。


三権分立[編集]

三権分立のしくみ[編集]

三権分立のしくみ

日本では、国の権力を一ヶ所に集中させない仕組みとして、立法権と行政権と司法権の三権を、別々の機関に受け持たせる仕組みをとっている。 立法権は国会にのみにある。法律にもとづいて政治を行う行政権は内閣が最高権力である。そして、司法権は裁判所のみが持つ。

これら三権が、おたがいに監視(かんし)しあいチェックすることで、権力の悪用(あくよう)を止めている。 このような仕組みを三権分立(さんけん ぶんりつ)という。

  • 国会(立法)と裁判所(司法)のおさえあい

国会には弾劾裁判所を設置できる権限があり、裁判官をやめさせることが出来ます。 いっぽう、裁判所は、違憲立法審査権により、国会で作られた法律が憲法に違反してないか判断することが出来ます。

このように、おたがいに別々の権限をもっており、監視しあっています。


  • 国会(立法)と内閣(行政)のおさえあい

国会の衆議院は、内閣不信任の議決ができます。 内閣は衆議院の解散を決められます。


  • 内閣と裁判所のおさえあい

最高裁判所を指名できる権限があるのは内閣です。 いっぽう、裁判所は、違憲立法審査権で、内閣が作った法律や政令が憲法に違反してないか判断できます。( 内閣総理大臣も国会議員だし内閣のメンバーの多くは国会議員なので、内閣も立法が出来る。 )

国民と三権との関わり[編集]

国会への国民の関わり 国民は選挙を通して国会に影響力を持つ。

  • 司法への国民の関わり

また、最高裁判所の裁判官には、国民の投票による国民審査(こくみん しんさ)があり、もし裁判官には、ふさわしくないと国民投票の過半数で判断されるとやめさせられる。

  • 内閣への国民の関わり

内閣には、直接的には、国民が何かを投票する権利は無い。ただし内閣のメンバーも国会議員であるので内閣は世論(せろん)(「よろん」とも読みます。)の影響を受けて行動せざるをえない。


(※ 範囲外 : )三権分立と言いますが、じつは国会の影響力が、ほかの2つの権力より強い仕組みになっています。国会の影響力を強くしている理由は、国会議員は国民からの直接の選挙でえらばれるので、内閣や裁判所と言った他の2権よりも、国会のほうが民意を反映していると考えているので、国会の権限が、やや強いのです。内閣は、日本では議院内閣制(ぎいん ないかくせい)が取られているので、国会は内閣に対して影響力を持ちます。このような国会がやや強いしくみを、国会中心主義(こっかい ちゅうしんしゅぎ)と言います。

日本国憲法[編集]

第二次大戦終戦直後の文部省の社会科教科書『あたらしい憲法のはなし』での日本国憲法の三原則を表した挿し絵。
第二次大戦終戦直後の社会科教科書『あたらしい憲法のはなし』での戦争放棄の原則を表した挿し絵。
  • そもそも憲法とは

憲法(けんぽう)とは、法律をつくったり改めたりする際の立法の規則を定めた法律です。そのため、通常の法律とくらべて、憲法は上位の法律であるとされています。

日本国憲法の第98条によると、憲法は「国の最高法規(さいこう ほうき)」です。

第98条「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅(しょうちょく)および国務(こくむ)に関するその他の行為の全部または一部は、その効力を有しない。」

とあります。 つまり、憲法の決まりに反する法律は、つくることができない、つくっても効力が無い、としています。(※ ただし、現実には自衛隊の問題など、憲法とは ちがっている部分もあるが、表向きには、憲法に反する法律は、効力が無い、という形式になっている。)


日本国憲法の大まかな内容[編集]

日本国憲法には条文が多くありますが、内容の原則として、つぎの3つの原則があります。

  • 国民主権(こくみん しゅけん)
  • 基本的人権(きほんてき じんけん)
  • 平和主義(へいわ しゅぎ)
三原則[編集]
  • 国民主権(こくみん しゅけん)

日本国憲法では、主権者は日本国民であると、されています。


  • 基本的人権

どのような人間にも、生まれながら持っている権利である 基本的人権(きほんてき じんけん) を定め、この基本的人権を日本国憲法では保証し尊重しています。

基本的人権には、以下のような人権があります。 自由権(じゆうけん) ・ 平等権(びょうどうけん) ・ 社会権(しゃかいけん) ・ 参政権(さんせいけん) ・ 請求権(せいきゅうけん)・ 裁判を受ける権利 、 ・・・・・・・などです。

・ 自由権(じゆうけん)
人はみんな生まれながらにして自由です。誰も生き方や考え方について他の人からああしろこうしろと命令されることはありませんし、あなたが誰かにそうすることも許されません。

・ 平等権(びょうどうけん)
人種、信条、性別、社会的身分などの差によって、法律では差別されないように、さだめた権利です。

目の不自由な人を案内する盲導犬(もうどうけん)。 (※ 外国での写真です。)
日本の盲導犬
目の不自由な人のための、歩道の点字ブロック

たとえば、目が見えない人、耳が聞こえない人など、歩行が困難(こんなん)な人など、身体が不自由で障害(しょうがい)のある人でも、役所などの公共機関で必要なサービスが受けられるように、案内板などでの点字(てんじ)などの導入や(※ ウィキペディアに画像が無いので、教科書や参考書などで探してください。)、 車椅子(くるまいす)のためのスロープなどが、導入されていたり、盲導犬(もうどうけん)などの立ち入りができるようになっていたりします。

じつは、法律や役所以外での平等については、憲法は、原則的には、なにも決めていません。

たとえばスーパーマーケットの化粧品売り場に行けば、売り場には女性向けの化粧品が多いかもしれませんが、べつに法律で「男性向けの化粧品を売ってはならない。」と決まってるわけではなく、べつにスーパーマーケットは男性の平等権を侵害したことにはなりません。そのような商業の女性向け製品・男性向け製品などについては、法律の定めの外であり、平等権の違反にはなりません。

とはいえ、だからといって、民間(みんかん)の企業(きぎょう)ならば、なんでもかんでも平等で無くてもよいとするわけにも、いきません。たとえば、民間の企業も、なるべく、障害のある人にも配慮(はいりょ)したサービスをするべきだと考えられており、また、仕事の業界によっては、障害者への配慮を義務(ぎむ)づけた、規制(きせい)がある場合もあります。とはいえ、すべての企業に、そのような配慮のための規制が、同じようにあるわけではありません。業界によっては、資金不足の業界もあり、障害者のための設備や人手を調達するのは、資金的に難しいこともあり、なかなか理想どおりには、いきません。むずかしいところです。


さて、人種や民族によっての法律上の不利な取り扱いはありませんが、国籍による取り扱いの違いはあります。たとえば、日本への入国の許可を得ていない外国人が不法に入国すれば、当然、犯罪になり、取り締まりをされます。

また、民族によっての法律上の不利な取り扱いはありませんが、日本国民の多くは黄色人種であり日本民族なので、必然的に日本国内では黄色人種が多くなります。また、日本の伝統行事は、日本の民族につたわる古くからの行事が多くなります。

日本での学校教育の国語の授業では、当然、日本語での授業が多いです。また、学校の社会科の授業も、日本社会についての授業が中心になり、歴史の授業も、日本の歴史についての授業が中心になります。

国語の授業で、世界中のすべての外国語をおしえるのは、無理です。同様に、社会科で世界中のすべての国の歴史や伝統を教えるのは、無理です。

なので、憲法での人種による平等とは、特定の人種や民族を取り締まるような、不利な取り扱いをしてはいけない、ということだと考えられます。


法律上の機会の平等については、保証されます。しかし、結果の平等については、かならずしも保証されません。 小学生に分かりやすように、具体的に言いましょうか・・・・・・。
もしも、あなたが学校の授業の勉強をしなければ、当然、あなたのテストの成績は悪くなります。学校の先生がアナタの成績を悪くつけても、それは、けっして先生が平等権をやぶったことには、なりません。

一人ひとりの信条がちがえば、当然、行動もちがってくるので、行動の結果、成功する人もいれば失敗する人もいます。

失敗するのは、子供の学校での勉強に限りません。大人でも、仕事で、失敗はします。仕事で何度も失敗をすれば、会社は、その人を、これ以上は、やとえなくなります。

しかし、大人が仕事で失敗したからといって、日本の社会が、失敗した大人に再挑戦(さいちょうせん)のチャンスを与えないのは、良くないことだと考えられています。そこで、失敗しても、最低限の生活はできるようにするべきだと考えられており、お金がなくて貧しい(まずしい)人への、失業保険(しつぎょう ほけん)や、生活保護(せいかつほご)などの制度があります。

しかし、最近の不況(ふきょう)のため、企業だけが資金不足(しきんぶそく)ではなく、日本国の財政も、きびしいので、政府は、あまり失業保険や生活保護などに、多くの予算を出せないという、現実があります。


政治や文部科学省は、外国人のあつかいについて、法律の平等では不十分だと考えており、なので日本人は、在日外国人にたいして、法律以外のことについても、なるべく平等にあつかうように主張している。学校教科書でも、そのように、書いてあり、在日外国人にたいする差別や偏見がある、などと教科書には書かれている。

また、江戸時代までの身分制度にもとづく差別や偏見が、日本社会に残っていると考えられており、日本政府はこのような差別を問題視しています。アイヌの人々への差別も残っていると考えられており、政府は問題視しています。


  • 平和主義(へいわ しゅぎ)

戦争をしないで、平和主義をまもろうとしています。これは、たがいに自分の言い分だけを通そうとして戦争をした末に、日本がほろびる手前まで行った反省によるものです。なお、憲法では、日本は戦力(せんりょく)や武力(ぶりょく)を持たないとしており、軍隊を持たないとしています。

日本国憲法 第9条(部分)「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

とあります。

しかし、実際には日本国は自衛隊などが戦車などの兵器をもっています。また、そのような兵器をあつかう「自衛隊」(じえいたい)という、軍隊のような組織があります。 第二次大戦後の憲法が出来た後に国際情勢が大きく変わり、日本が戦力や武力をもたないでいることが国際政治的に、むずかしくなったのです。ただし、なるべく憲法の平和主義の原則を守ろうという考えで、政治や法律では慎重な武力の運用がなされています。

日本政府の立場は、自衛隊や、自衛隊の持つ兵器などは、憲法で禁じられた「戦力」ではない、という立場を、日本国民に向けて、政府はとっています(※ 日本文教出版の検定教科書にも、そう書いてある)。

ですが国際的には、日本の自衛隊や兵器は戦力だろうと見なされています。(※ 参考書の自由自在シリーズ社会科でも、自衛隊は事実上の「軍隊」だと説明している。また、文英堂シグマベスト『特進クラスの社会』でも、自衛隊の兵器が「戦力」に当たるという議論が過去に裁判などになったことを紹介している。)


自衛隊が存在していたり、自衛隊が兵器をもっていることは、憲法に矛盾しているような状態なので、議論もあります。ですが、国会議員の選挙で選ばれた政権が、自衛隊の保有を認める時代が、ずっと、つづいています。

よって(2014年の現在まで)選挙権をもった国民(つまり大人の日本国民)は、自衛隊の存在を国民の多くは認めており、また自衛隊での兵器の保有も国民の多くは認めています。また、国民の多くは、そのような自衛隊や兵器保有の状態が憲法に矛盾していると考えていますが、2014年の段階では、まだ日本国憲法は改正されておらず、憲法は戦力の保有を禁じたままです。

非核三原則(ひかく さんげんそく)
日本政府は核兵器について、(日本国は)「核兵器をもたない(持たない)、つくらない、もちこませない」という方針をとっており、実際に核兵器を日本は持っていない。この「核兵器をもたない、つくらない、もちこませない」の方針のことを、非核三原則(ひかく さんげんそく)といいます。

非核三原則は「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」からなります。

(※ 範囲外? :)憲法そのものには、非核三原則は書かれていない。
(※ 範囲外 :)1960年ごろから政府が国会で、これらの原則を打ち出したものである。
(※ 範囲外 :)日本と日米安全保障条約を結んでいるアメリカが、核兵器を保有しているので、疑惑(ぎわく)として、アメリカの核兵器が持ち込まれていたのではないか、などということが疑われていたので、たびたび「もちこませず」について、議論になる。
範囲外: 憲法の命令の対象[編集]
  • 憲法の命令の対象は国および政府、役所

憲法は、こまかいことを言うと、国や政府や役所に対する命令であり、日本国民には直接は命令をしていません。 そもそも、もし憲法で、国民に「憲法にしたがえ。」という命令をすると、憲法の改正の議論が出来なくなってしまいます。 ただし、実質的には、憲法にもとづいた法律をとおして、国民にさまざまなことが強制されるので、まるで憲法が国民への命令のような役割を持っています。


天皇について

大日本帝国憲法では主権者で、日本で一番えらくて、軍隊にも命令できた天皇は、日本国憲法では日本国と国民のまとまりの象徴(しょうちょう)になりました(日本国憲法の第1条に、天皇は「象徴」だと書いてある)。

政治に関しては、天皇は、実際の政策の決定は行わず、また政策の決定をする権限も天皇は持っていません。天皇は、儀式(ぎしき)的な国の仕事である国事行為(こくじこうい)を行うとされています。また、その国事行為は、内閣(ないかく)の助言と承認にもとづくとされています。


天皇の国事行為は、いくつかあります。(※ 日本国憲法では、主に第6条、第7条で、天皇の国事行為について書いてある。これらの条文の番号については、小中高では覚えなくていい。)

・ まず、国会を招集したり、衆議院を解散する行為があります。ただし、国会で政策を天皇が決定することは出来ません。このように、天皇は政治の儀式的な仕事のみを行なっています。
・ 国会で決まった法律や政令や、内閣の決めた条約を公布することも、天皇の仕事です。天皇は法律そのものを決定する権限は行えません。立法の権限を持っているのは国会議員のみであり、天皇に立法の権限は、ありません。
・ 勲章(くんしょう)などの栄典(えいてん)を授与するのも、天皇の仕事です。
・ 外国の大使(たいし)や公使(こうし)を接待(せったい)するのも、天皇の仕事です。
・ 国会がえらんだ内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)を、天皇は任命(にんめい)します。内閣がえらんだ最高裁判所の長官を、天皇は任命します。

このような天皇の国事行為があります。

基本的人権[編集]

基本的人権は、日本国憲法(第11条)にも定められており、

第11条(部分)「この憲法が国民に保障(ほしょう)する基本的人権は、おかすことのできない永久の権利として、現在および将来の国民にあたえられる。」

と書かれています。


※ しかし、じつは何が「基本的人権」であるのか、日本国憲法には、書かれていないのです。
なので、とりあえず国は、憲法に書かれている、さまざまな権利を尊重(そんちょう)しています。


憲法にある権利は、おおまかに、平等権(びょうどうけん) ・ 自由権(じゆうけん) ・ 社会権(しゃかいけん) ・ 参政権(さんせいけん) ・ 裁判を受ける権利 、 などに分類されています。

さらに自由権には、大まかには、身体の自由・精神の自由・経済の自由に、分かれます。以下のような権利があります。


身体の自由[編集]

犯罪をして逮捕されるときなどをのぞけば、体を不当に拘束されない、という権利です。 法律によらなければ、逮捕はされません。

また、奴隷的な拘束を禁じた義務でも、あります。


また、身体の自由といえるかは分かりませんが、もし逮捕されても、裁判を受ける権利があります。

精神の自由[編集]

どのような考えを持っていても、少なくとも法律では、その考えを持つだけでは罰しない、ということに、憲法では、なっています。

精神に自由には、思想・良心の自由、表現の自由、信教の自由や、学問の自由 などがあります。

  • 思想・良心の自由

どのような政治信条を持っていたり人生観を持っていようが、法律では罰されません。 また、何を正義と思おうが、思うだけなら罰されません。

ただし、思うだけでなく、実際に行動にうつせば、もし、その行動が法律に違反していれば、当然、 取り締まりを受けます。


また、国や役所以外が、特定の考えを批判しても、べつに思想の自由を侵害したことになりません。

たとえば、政治の政党は、当然、政党ごとに政治信条がちがってきます。ですが、たとえ政党が別の政党の政治信条を批判したところで、それはべつに憲法違反になりません。

あなたの父母などの保護者が、あなたの考えを批判しても、保護者は憲法違反になりません。


学校などの場合、生徒の考えが道徳に違反している場合、先生が生徒の考えを批判する場合もあります。

厳密(げんみつ)に考えれば、たとえ子供であっても精神の自由があるのですが、教育上の理由から、生徒の考えが明らかに社会道徳にさからっている場合には、慣習的に教育者は生徒をしかのることも、社会的には、ゆるされています。


  • 表現の自由

どんな考えを発表しても、その主張が侮辱(ぶじょく)や脅迫(きょうはく)などの違法な主張で無い限りは、発表をしたことで刑罰や取り締まりを受けません。


  • 信教(しんきょう)の自由

キリスト教を信じようが、仏教を信じようが、神道を信じようが、あるいは自分で作った宗教を信じようが、信じているだけなら、法律では罰されません。ともかく、どんな宗教を信じても、信じるだけなら自由です。


なお、キリスト教の教会が、教会の中で仏教など他教の儀式を禁じようが、それは信教の自由をやぶったことになりません。国や法律以外のことについては、憲法による信教の自由は関与しません。

ただし、ある宗教の信者が、もしも、その宗教をやめたいと思ったら、教団の側は、信者が信仰をやめて宗教から抜ける自由をみとめなければ、なりません。


経済活動の自由[編集]

職業選択の自由(しょくぎょうせんたく の じゆう)などがあります。近代よりも昔は、人々は身分のしばりがあって、自由に職業を選ぶことが出来ませんでした。職業選択の自由では、そのような職業をえらぶ際のしばりをなくしています。


ただし、どんな仕事も、お金を払う客がいないと成り立たないので、かならずしも、ある職業を目指したからと、その職業になれるとはかぎりません。

たとえばプロのスポーツ選手を目指しても、その職業につける人は少ないでしょう。

職業選択の自由は、その職業になれることまでは、保証しません。職業選択の自由が保証するのは、ある職業を目指しても、法律では、その目標が禁止されることはない、ということです。


  • 居住(きょじゅう)・移転(いてん)の自由

原則的に、どこの地域にも引越し(ひっこし)ができて、住所をかえることができます。明治よりも前の、江戸時代では、人々は自由には移り住むことが出来ませんでした。明治時代になって、こういった引越し(ひっこし)をさまたげる制限は、なくなりました。


ただし小学生くらいの未成年の子供は、親など保護者の許可がなくては、引越しはできません。


  • 財産権(ざいさんけん)

自分の財産をもてる権利と、その財産が不当におかされない権利です。むかしは、支配者が勝手に人々の財産を取り上げることがあったので、そういう不当な取り上げが出来ないようにしています。

その他[編集]
  • 自分以外にも権利がある
※ 編集者への注意: 「公共の福祉」は小学の検定教科書では習わない。

憲法で定められた一人一人の権利は、どうあつかっても良いのではなく、自分いがいの他人の権利や人権も尊重する必要があります。

その上で、自分ひとりひとりにも権利があります。おたがいの権利を尊重しあうことが大切です。


たとえば授業中に大声でさわいだりして他の生徒の勉強をじゃますることは、他の生徒の「教育を受ける権利」を侵害しているので、授業中に大声でさわぐ生徒を先生が叱っても(しかっても)、先生の叱る(しかる)行動は人権侵害にはなりません。(※ 検定教科書には書いてない話題だが、参考書『特進クラスの社会科』に「公共の福祉」の例として、こういう例が書いてある。)


さて、権利には、次のような権利もあります。


  • 参政権(さんせいけん)

日本国民には、国民の誰もが平等に、政治に参加できるようになる権利があります。

※ 小学校でも「参政権」の用語を習う(※ 東京書籍の検定教科書で「参政権」の用語がある)。「選挙に投票できる権利」とか「選挙に立候補できる権利」などのような言い回しで、習う。


20才以上の日本国民ならば、誰でも国会や地方議会の選挙で投票をできる権利(選挙権(せんきょけん))があります。
25才以上の日本国民ならば誰でも衆議院の議員に立候補できる等の選挙に立候補できるという権利(「被選挙権」(ひせんきょけん))があります。


これら、国や地方の選挙の投票の権利と立候補の権利をまとめて、参政権(さんせいけん)といいます。

(※ 範囲外: )また、憲法改正のときの国民投票の権利などもあります。


  • 裁判を受ける権利
小学校では「請求権」の用語は習わない。ただし、請求権のおおまかな内容は習う。

誰でも裁判を受ける権利があります。

国民の義務[編集]

憲法には権利(けんり)だけでなく、国民の義務(ぎむ)についても書かれています。

  • 納税(のうぜい)の義務

国民は、税金をおさめなければ、なりません。


この納税の義務を国や政府の立場から見ると、税務署などは国民に税金をおさめさせる行政をしなければならない、ということにもなる。

日本国憲法には「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。」とあります。これには法律以外の根拠にもとづいては勝手に役人が国民から税金をとってはいけない、という意味もあります。法律にもとづかない勝手な税の取り立てからは、のがれられる権利でもあります。

  • 教育の義務

国民は自分の子供に教育を受けさせなければなりません。また、子供は教育を受ける権利を持ちます。


憲法では、小学校・中学校への通学については、じつは義務をさだめていません。どのような方法で教育を受けさせるかは、憲法以外の法律にゆだねています。日本国憲法では、「義務教育は、これを無償とする。」と定められているので、日本では公立の小中学校の授業料は無料になっている。


なお、大日本帝国憲法(明治憲法)には教育の義務の規定はありませんでしたが、明治時代から小学校などで義務教育は行われていました。


  • 勤労(きんろう)の義務

国民には、働く義務があることを、憲法は定めています。

憲法には、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。」というふうに、勤労の義務と権利があることを、さだめています。


ですが、「だったら仕事のない失業者は、取り締まりを受けるか?」と言うと、そういう取り締まりは、おきてはいません。

また、大人が会社づとめをせずに、数年間、自宅で勉強をつづけたりしていても、罰せられたりはしません。


学者によっては、「この勤労の義務は、いらないのでは」と主張する人もいて、「納税の義務だけでも、十分(じゅうぶん)ではないか?」とか、「奴隷的な強制労働にむすびつきかねないので、この勤労の義務の規定は、憲法には、ふさわしくないのでは?」といった意見もありますが、今のところ(2014年に本記事を記述)、憲法は改正されていません。

なお、大日本帝国憲法(明治憲法)には、勤労の義務の規定はありません。


前文[編集]

日本国憲法の条文は長いので、小学校の段階では、すべては紹介できません。この節では、日本国憲法の冒頭に書かれている前文(ぜんぶん)を紹介します。

(以下、前文)


日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、

われらとわれらの子孫のために、

諸国民(しょこくみん)との協和(きょうわ)による成果と、わが国(くに)全土(ぜんど)にわたって自由のもたらす恵沢(けいたく)を確保し、

政府の行為によって再び戦争の惨禍(さんか)が起る(おこる)ことのないようにすることを決意し、

ここに主権が国民に存(ぞん)することを宣言(せんげん)し、

この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛(げんしゅく)な信託によるものであって、 その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使(こうし)し、その福利(ふくり)は国民がこれを享受(きょうじゅ)する。 これは人類普遍(じんるいふへん)の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づく(もとづく)ものである。 われらは、これに反する一切の憲法、法令(ほうれい)及び(および)詔勅(しょうちょく)を排除する。

日本国民は、恒久(こうきゅう)の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高(すうこう)な理想を深く自覚するのであって、 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従(れいじゅう)、圧迫(あっぱく)と偏狭(へんきょう)を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたい(しめたい)と思う。 われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏(けつぼう)から免れ(まぬかれ)、平和のうちに生存する権利を有する(ゆうする)ことを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的(ふへんてき)なものであり、この法則に従う(したがう)ことは、自国の主権を維持(いじ)し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務(せきむ)であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉(めいよ)にかけ、全力をあげて この崇高(すうこう)な理想と目的を達成することを誓う(ちかう)。

用語解説
協和 心を合わせて仲よくすること。
恵沢 めぐみ、恩恵(おんけい)。
惨禍 痛ましい(いたましい)災い(わざわい)。
主権 政治のありかたを最終的に決定する最高の権力
厳粛 まじめで、きびしく、おごそかな様子。
信託 信用して、まかせること。
権威 社会的信用の高さなどによって他人を自発的に服従させるような力のこと。強制的に服従させる社会的な上下関係である権力とは区別される。
行使 権力や力を実行すること。
福利 幸福と利益。
享受 受け取って自分のものにすること。
普遍 どこでも。いつでも。
人類普遍の原理 人類にとって、いつの時代においても、当てはまる原理。
詔勅 天皇の発する公文書と公的な言葉。
恒久 いつまでも変わらないこと。永遠。
崇高 気高くて尊い(とうとい)様子。
専制 支配者が独断でものごとを決めること。
隷従 奴隷(どれい)のように従う(したがう)こと。
偏狭 せまく、かたよっていること。
欠乏 不足していること
責務 責任と義務


(以上、前文。)

「日本国民は、正当に」から「この崇高(すうこう)な理想と目的を達成することを誓う(ちかう)。」までが、日本国憲法の前文です。

税金[編集]

おもな税(ぜい)[編集]

  • 所得税(しょとくぜい)

仕事をして個人が収入をえた時に、その収入にかかる税金。収入が多くなるほど税率が大きくなる 累進課税(るいしん かぜい) という仕組みが取られている。

  • 法人税(ほうじんぜい)

会社の1年ごとの利益にかかる税金。


  • 消費税(しょうひぜい)

商品の値段に一定にかかる税金として、消費税があります。

消費税の税率は、個人の収入には関係せず、税率は 8% です。

この税金を負担する人は、商品を買った客である。値段の中に、消費税の分がふくまれていることが普通である。

なお、商品を売った人(たとえば、お店の人)が、その消費税を税務署(ぜいむしょ)に納めています。

日本では、消費税の税率は2019年10月1日から 10% である。(軽減税率により、一部8%)それまでは消費税率は 8% であった。


  • 住民税(じゅうみんぜい)

住所を登録している市町村などの自治体に払う税金を、住民税といいます。


  • 固定資産税(こていしさんぜい)

その人が保有する土地や建物などの不動産(ふどうさん)などにかかる税金を、固定資産税といいます。

なお、その人が保有している土地と建物などをあわせて、「不動産」といいます。「固定資産」とは、不動産に意味の近い言葉です。

※ 小学校では、不動産と固定資産のちがいは、考えなくて良い。「不動産」は法律用語で、「固定資産」は会計用語というだけの、ちがいにすぎない。
※ なお、土地などの不動産に対し、いっぽう株などの資産を動産(どうさん)という。

税の意義[編集]

税金は、だれかが負担しなければ、いけないのです。

公道などの道路を作ったり修理したりするのにも税金は使われています。ほかにも、公立の学校の設備や公立学校で働く先生や職員などの人の給料にも、税金は使われています。市役所や郵便局など役所の設備や、そこで働く人の給料にも、税金は使われています。警察署や消防署も、税金がつかわれています。

道路をなくすわけには、いきません。市役所や郵便局なども、なくすわけにはいきません。だから、税金が必要になるのです。

日本国の国旗と国歌[編集]

「日の丸」(ひのまる)。日本の国旗(こっき)。
日の丸を掲げる江戸幕府の軍艦(ぐんかん)の咸臨丸(かんりんまる)

日本の国旗は「日の丸」(ひのまる)です。日章旗(にっしょうき)とも言います。国歌は『君が代』(きみがよ)です。 日本にかぎらず、世界の国は国旗や国家を持っています。 オリンピックなどの国際的なイベントでは、代表者によって国旗が、かかげられたりします。

日本の国旗を大事にすることと同様に、外国の国旗も大切にすることも大切です。 国旗は、その国の象徴(しょうちょう)でもあります。 外国の国旗を、乱暴(らんぼう)にあつかうことは、相手の国のことを乱暴にあつかうことと同じような意味があるので、どの国の国旗も、乱暴にあつかってはいけません。


なお、日本では法律で、国旗を日の丸とし、国家を君が代とすることが決まっています。

※ なお、「オリンピック」と「ワールドカップ」とは、ちがう大会である。(たまに、世間では、かんちがいして、この2つの大会を同じものだと、まちがえている人もいる。)


国民の祝日[編集]

国民の祝日は、法律で定められている。

国民の祝日
祝日の名前
1月1日 元日 年のはじめを祝う。
1月の第2月曜日 成人の日 大人になった青年をはげまし、祝う。
2月11日 建国記念の日 建国をしのび、国を愛する心を養う。
3月21日ころ 春分の日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
4月29日 昭和の日 激動の昭和の時代をかえりみて、国の将来に思いをいたす。
5月3日 憲法記念日 日本国憲法の施行(しこう)を記念する。
5月4日 みどりの日 自然に親しみ、感謝し、豊かな心を育む(はぐくむ)。
5月5日 こどもの日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
7月の第3月曜日 海の日 海のめぐみに感謝し、また、海洋国日本の繁栄(はんえい)を願う。※2020年のみ、7月23日になる。
8月11日 山の日 山に親しむ機会を得て、山の恩恵(おんけい)に感謝する。※2020年のみ、8月9日になる。
9月の第3月曜日 敬老(けいろう)の日 老人を敬い(うやまい)、長寿(ちょうじゅ)を祝う(いわう)。
9月23日ころ 秋分の日 祖先をうやまい、なくなった人をしのぶ。
10月の第2月曜日  体育の日 スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。※2020年のみ、7月24日になる。また、2020年から名称が「スポーツの日」に変わる。
11月3日 文化の日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
11月23日 勤労感謝(きんろう かんしゃ)の日 勤労を尊び(たっとび)、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
12月23日 天皇誕生日(てんのう たんじょうび) 天皇の誕生日を祝う。※2018年までのもの。2019年4月、天皇陛下が生前退位したため、2019年には天皇誕生日がなく、2020年からは2月23日になる。


世界の国との つながり[編集]

戦後の国際社会[編集]

国際連合(こくさい れんごう)[編集]

国際連合の設立と歴史[編集]
国際連合(こくさい れんごう)の本部のビル。アメリカのニューヨークにある。

第二次大戦のときにあったアメリカを中心とした連合国(れんごうこく、United Nations ユナイテッド・ネイションズ)の51カ国のあつまりは、第二次大戦の戦後には、あらたな戦争をふせぐために国際政治を話しあう国際機関として1945年に作りかえられた。これが国際連合(こくさい れんごう)である。

この連合国の国際機関としての変化はアメリカのルーズベルト大統領の提案による。

その国際政治を話しあう場所に変化した連合国(United Nations ユナイテッド・ネイションズ)の機構が、現在(西暦2014年に本文を記述)の国際連合(こくさいれんごう、英:United Nations ユナイテッド・ネイションズ)である。(英語では連合国も国際連合も、ともに United Nations ユナイテッド・ネイションズ であり、区別していない。 )

日本では、連合国と国際連合を区別して呼ぶ。なお国際連合のことを、 国連(こくれん)と略すことも日本では多い。

国連(国際連合)の本部は、アメリカのニューヨークにある。


この国際連合(こくさいれんごう)は、戦前にあった国際連盟(こくさいれんめい、League of Nations リーグ・オブ・ネイションズ)とは、べつの組織である。(たとえば、国際連盟 League of Nations の本部はスイスのジュネーブにあった。)


戦争中の連合国の同盟をもとにして新たに国際連合をつくったのではなく、そもそも国際連合は連合国が国際機関として発展した組織である。 連合国とく祭聯合が同じ組織なので、英語では同じ United Nations ユナイテッド・ネイションズ というわけである。

「連合国」と「国際連合」というように名前を変えているのは、日本国が勝手に名前を変えて呼んでいるだけにすぎない。

また、主要国が国際政治を話し合う場所を国際連合にかえたことで、前にあった国際連盟は自然に解消された。


国際連盟の常任理事国(じょうにんりじこく)は、第二次大戦の連合国の主要国である。国際連合の常任理事国は、アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中華人民共和国の5か国である。

国際連合は、平和をまもるために話し合いをする機関ということになったが、その「平和」とは、戦勝国にとって都合の良い平和にすぎなかった。 たとえばイギリスやオランダなどの連合国は、第二次大戦の終戦直後は、東南アジアの新興国(しんこうこく)など植民地から独立した新興国にたいして再び支配しようと、かつての植民地だった国に軍を送り戦争をしかけるような有り様であった。

国連は設立当初は第二次大戦の戦勝国であるアメリカやイギリスなどの戦勝国が、国際社会を管理するために国際平和を理念にかかげたにすぎない国際機関だった。

このような連合国の有り様もあり、永世中立国のスイスは、2002年までは国際連合に加盟しなかった。 だが、1945年の国際連合の設立後、時代がすぎていくにつれ、第二次大戦後に独立した新興国などが新しく国連に加盟していき加盟国が増えていって、現代では国際連合は実際に国際問題を話しあったりして国際世論を形成する場へと成長した。


現在では193カ国が国際連合に加盟している。(2011年の時点。) 永世中立国のスイスは2002年まで加盟しなかったが、現在はスイスは国際連合に加盟している。 日本は1956年(昭和31年)に国際連合に加盟した。

国際連合の目的[編集]
国際連合の旗(はた)。

国際連合憲章(こくさいれんごう けんしょう)には、つぎのようなことが書かれている。なお、国際連合憲章は1945年に開かれたサンフランシスコ(アメリカの地名)での国際会議でまとめられた。

・ 国際社会の平和および安全を守ること。また、違反国には、集団で制裁する。( このような集団で制裁する考え方を、集団安全保証(しゅうだんあんぜんほしょう)という。 )
・ 世界の各国のあいだに友好的な関係を作り上げる。また、どの加盟国にも主権を認めるのを原則とする。
・ 国連を国際問題を話し合う場所にする。また、国際的な友好や人道支援などのための活動の場にする。
・ 人種による差別なく、世界の人々の人権や自由を尊重する。

憲章の全部は長いので、上にあげた内容は要約(ようやく)である。前文および19章111条からなり、小学生へは、とうてい全ては解説できない。


  • 国際連合への日本の加盟

日本は、1956年に国際連合に加盟した。


アメリカ合衆国[編集]

アメリカの都市ニューヨークでの風景。
アメリカ合衆国の地球儀(ちきゅうぎ)上での位置。
アメリカ合衆国の国旗で、星条旗(せいじょうき)と言う。星の数は、アメリカの州の数の50州と同じで、50個の星がある。横の赤と白の線の数は、独立した時の州の数の13州と同じで13本。
アメリカのトランプ大統領
自由の女神。(ニューヨーク、世界文化遺産)

国名は アメリカ合衆国(アメリカがっしゅうこく) 。 アメリカ合衆国はアメリカ大陸のうちの北アメリカにある国の一つである。 U.S.A(ユー・エス・エー)と略される場合もある。(United States of America ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ の略。)

アメリカ合衆国は国土が広く、日本の約25倍の広さ。

・首都 :ワシントン
・面積 :約963万 km2
・人口 :約3億2800万人(2018年)
・主な言語 :英語 

この節では、単に「アメリカ」と言ったら、アメリカ合衆国のことだとする。アメリカ大陸全体や北アメリカ全体を言う場合は、「アメリカ大陸」「北アメリカ」などと区別して言うことにする。


アメリカ合衆国は多民族国家であり、「人種のサラダボウル」と言われる。 アメリカの人口の中では、白人がもっとも多く、他には先住民や、黒人や、南アメリカからの「ヒスパニック」とよばれる移民や、アジア系の民族などがいる。 アメリカの公用語は英語(えいご)。

  • 建国の歴史

1787年にアメリカ合衆国が建国された。つまり、アメリカ合衆国が建国された時代は、日本では江戸時代のころである。


首都のワシントンの場所。アメリカの東海岸側にあり、メリーランド州とヴァージニア州に挟まれたポトマック川のあたりに位置する。
グランドキャニオンとコロラド川。

首都はワシントン

ニューヨークは都市として発展してるが、ニューヨークは首都ではない。 ニューヨークに国際連合(こくさいれんごう)の本部がある。

  • 経済や産業

世界で最高水準の工業国。貿易摩擦が、あった。

航空機の生産で、世界の最高水準。

カリフォルニア州の位置。シリコンバレーはカリフォルニアにある。

アメリカ西海岸のカリフォルニア州(しゅう)のサンノゼという地域にあるシリコンバレーという地域では、コンピュータのソフトの開発や、電子機器の開発がさかんである。

2015年の時点では、日本で使われているパソコンの部品やソフトウェアなどにも、アメリカ生産の製品が多く使われている。

デトロイトの位置。

アメリカでは国土が広いので、自動車が無いと移動しづらいので、アメリカでは自動車が普及(ふきゅう)している。自動車の保有台数が、アメリカは世界一であると言われている。[1]

アメリカ北東部の デトロイト という都市では、昔は自動車の生産がさかんであった。だが、近年(2014年に記述)は外国の安い自動車との競争におされて、デトロイトの経済が悪化している。デトロイトは、北東部の五大湖の周辺にある都市。

日本とアメリカは、貿易で関係が深い。 日本からアメリカへの輸出品の多くは、機械・自動車・精密機械など。

なお、ハワイなどをふくめると、国土が東西にも広いため、時差が大きく、アメリカには東のはしと西のはしとで5時間の時差がある。

アメリカ人のふだんの食品などの買い物は、スーパーやショッピングセンターなどが自宅からは遠かったりするので、自動車でスーパーに出かけて、そして1週間ぶんくらいの食料をスーパーで買ってくる、と言われている。


さて、アメリカは農業の大国である。 とうもろこし・大豆・綿花・小麦などの生産が、さかん。

なお、アメリカの農産物を暗記するときは、食品のハンバーガーのパン生地(きじ)と小麦を関連づけて覚えるとか、ポップコーンと原料のトウモロコシを関連づけとか、衣料品のジーパンと綿花を関連づけるとかすると、覚えやすいだろう。

ハンバーガーもポップコーンも、たぶんアメリカで最初に生まれた食品である。衣服のズボンのジーパンも、たぶんアメリカで最初に生まれた衣服である。


日本も、アメリカから小麦や とうもろこし などの農産物を多く輸入している。

アメリカの農業では、農産物を商品として売るために大量に生産するのが一般なので、大型の機械を用いて、広大な土地で大量に農産物を生産している。

また、戦闘機や軍艦などの兵器の開発で、世界の最高水準。

開発された兵器はアメリカだけで使われるのではなく、アメリカ軍よりも少し古い昔のアメリカ製の兵器を、日本などのアメリカの友好国に輸出している。 兵器の技術には、さまざまな最先端の技術が使われるので、水準が高い。 なので、兵器開発から、しばらくすると、兵器につかわていた最新技術が、日常生活用の民生品(みんせいひん)にも、応用される場合もなる。

いまのパソコンなどのコンピュータの技術も、第二次大戦中にアメリカ軍で砲弾(ほうだん)などの弾道(だんどう)計算などのために開発された電子計算機が、戦後になって民生品に応用されていたものである。

ハンバーガー
ジーンズ

食べ物のハンバーガーや、衣服のジーンズは、アメリカで生まれたと言われている。[2] 日本にも多くのアメリカの多国籍企業は進出しており、たとえばハンバーガ店のマクドナルド社の店とか、飲料品のコーラを生産・販売してるコカコーラ社(The Coca-Cola Company)やペプシコーラのペプシコ社(PepsiCo)とか、フライドチキンのケンタッキーの店とか(英:Kentucky Fried Chicken)、洗剤のP&G社とか、多くの企業が日本市場にも進出している。

アメリカの教育でも、国旗(こっき)への忠誠を重視しており、小学校などでは、毎朝、生徒に、国旗に忠誠の おいのり をさせるという。[3]


  1. ^ 『小学校社会 6年 下』(検定教科書)、日本文教出版、平成22年検定版、p.48
  2. ^ 『社会 6』(検定教科書)、光村図書、平成22年検定版、p.187
  3. ^ 『社会 6』(検定教科書)、光村図書、平成22年検定版、P.188

    • 文化
    ・ スポーツでは、野球・アメリカンフットボール・バスケットボール・アイスホッケーが、さかん。アメリカ野球のメジャーリーグでは、日本人の選手も活やく(かつやく、活躍)している。
    ・ 学校教育では、小学校の昼食では、日本とはちがい、カフェテリア方式で、じぶんでメニューを取る方式である。また、家から弁当を持って来て、昼食で食べても、かまわない。
    ・ 成績優秀な子供なら、飛び級(とびきゅう)という、年齢よりも高い学年の教育に進める制度がある。
    ・ ハロウィーンという祭りが毎年10月のさいごのほうにあり、仮装(かそう)などをする。子供は、ハロウィーンで仮装して近所の家々(いえいえ)を回り、お菓子(おかし)などをもらう。

    中国[編集]

    中国には、政府を持つ中華人民共和国(ちゅうかじんみんきょうわこく)と、もうひとつ、台湾に中華民国(ちゅうかみんこく)という政府がある。

    (※ この節では、たんに「中国」といったら、中華人民共和国のこととする。台湾の中華民国政権のことを言う場合には、この節では「台湾」や「中華民国」などと区別することにする。)

    日本とは、1978年にむすばれた 日中平和友好条約(にっちゅうへいわゆうこうじょうやく) によって、中華人民共和国と国交があるが、その時から日本と台湾とは断交している。

    中華人民共和国[編集]

    中華人民共和国の国旗
    万里(ばんり)の長城(ちょうじょう)。世界遺産(文化遺産)になっている。
    北京(ペキン)にある紫禁城(しきんじょう)。世界遺産(文化遺産)になっている。
    天安門(てんあんもん)
    シェンチェン(深圳、しんせん)市。経済特区に指定されている。

    日本とは、1978年にむすばれた 日中平和友好条約(にっちゅうへいわゆうこうじょうやく) によって、中華人民共和国と国交がある。

    ・首都 :ペキン(北京)
    ・面積 :約963万 km2
    ・人口 :約13億9500万人(2018年)
    ・主な言語 :中国語 

    中国大陸にある中華人民共和国(ちゅうか じんみんきょうわこく )では、第二次大戦後に共産党が内戦で政権をうばってから、ずっと共産党による独裁がつづいている。

    中国の人口は現在(2014年)、約13億人である。 中華人民共和国の首都は北京(ペキン)。中国の民族の構成は、50以上の民族がいる多民族国家である。中国国民の90%以上は、漢民族(かんみんぞく)である。中華人民共和国には、漢民族をふくめ56の民族がいると言われている。

    13億人というように人口が多すぎて、中国では数十年前に社会問題となったため、近年では人口の増加をおさえるため、漢民族を中心に、一人っ子政策(ひとりっこ せいさく)という、子供を1人までしか作らせない政策がとられた。(2015年に廃止(はいし)された。)(「一人っ子政策」は、小学校社会科の範囲内。)

    ただし、少数民族では例外的に2人目の子供を認めている場合もある。(※ 一人っ子政策の例外については、小学校の検定教科書では直接は書かれてないが、しかし「都市部での一人っ子政策」というような説明によって間接的に例外が説明されており、よって政策の例外も小学校の範囲内である。)

    中華人民共和国の政治は共産党(きょうさんとう)による独裁が行われており、社会主義である。経済は市場経済(しじょう けいざい)を取り入れている。

    1989年には、天安門(てんあんもん)で民主化をもとめる学生の抗議運動がおきたが、この運動は弾圧された。 この天安門での抗議運動に関する事件を 天安門事件(てんあんもん じけん) と言う。

    • 産業の特徴

    国土が広い。農業の生産が、さかん。 中国は、経済を活性化するために、市場経済の導入をおこなった。そして中国は経済大国に成長していった。

    こうして、中国は、経済の規模がアメリカや日本につぐ、経済大国になった。 工業も発展したので、現在、中国は「世界の工場」(せかいのこうじょう)と言われるほど、工業生産がさかんである。

    また、安物の衣類の多くを、日本は中国や東南アジアなどから輸入している。


    2008年には中国でオリンピックも開かれた。( 北京オリンピック(ペキンオリンピック))


    • 中国の政治問題

    中国の政治では、あいかわらず民主化がなされずに、共産党による独裁がつづいている。

    また、中国は周辺国と領土問題で、もめている。

    日本とは日本の尖閣諸島(せんかく しょとう)の領有に、中国は反対をしている。

    2010年には、中国の漁船が、日本の海上保安庁の漁船に衝突する事件が起きた。


    また、中国と東南アジア諸国とのあいだでは、スプラトリー諸島(中国名:南沙諸島)をめぐって、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイと領土問題がある。



    • 日本の中華街(ちゅうかがい)
    横浜中華街のようす。

    神奈川県の横浜には、中国系の商店の多い「中華街」(ちゅうかがい)という商店街があり、中国系の人の店が多い。ほかにも、神戸に南京町(なんきんまち)がある。

    • 中華料理

    麻婆豆腐(マーボーどうふ)などの中華料理は、中国が発祥である。

    ちなみに、中国では地域によって、さまざまな料理があり、マーボー豆腐は四川省(しせんしょう)が発祥(はっしょう)である。

    ※ 中華料理と地域の関係は、高校入試や大学入試では、地理の問題と関連して、出題されやすい。

    なお、北京ダックは、その名のとおり、ペキンが発祥である。
    上海ガニ(しゃんはいガニ)は、その名のとおり、上海の料理である。
    酢豚(すぶた)は、広東(カントン)料理である。

    中華民国[編集]

    ※ 台湾問題は検定教科書では扱わないが、編集の都合などのため wikibooks では記述しておく。
    中華民国ちゅうかみんこくの国旗
    台北の夜の風景。

    台湾たいわんを中心とした国家である。首都は台北タイペイ

    (分かりやすくするための解説:太平洋戦争の前に中国を有していた(中華人民共和国は無かった)。第二次世界大戦後の内戦で中華人民共和国に敗北し、台湾だけの国となった。今も中華人民共和国とは対立している。)

    日本とは、1978年にむすばれた「日中平和有効条約」によって中華人民共和国と国交を結んだときに台湾とは断交(国交をなくすこと)したので、現在日本と台湾は名目上は国交が無いが、互いに相手国に民間名義で事務所を解説している他、報道でも「中国人」と「台湾人」を使い分けるなど日本社会に浸透している。

    政治は民主主義であり、普通選挙が行われている。工業国である。

    韓国および北朝鮮[編集]

    朝鮮半島には、韓国と北朝鮮の、2つの国がある。韓国と北朝鮮の戦争である朝鮮戦争(ちょうせんせんそう)が1950年に起きたが、現在は停戦中である。

    北緯(ほくい)38度線をさかいに2つの国に分かれており、38度線の北側が北朝鮮であり、38度線の南側が韓国である。

    韓国(かんこく)[編集]

    大韓民国(だいかん みんこく)の国旗
    韓国の首都ソウルでの風景。
    キムチは韓国由来の料理。

    韓国の経済では最近は、工業の発展が目覚ましい。とくに電子機器や半導体の分野では、世界的にも競争力が高い。自動車産業や造船業もさかんである。


    ・首都 :ソウル
    ・面積 :約10万 km2
    ・人口 :約5100万人(2016年)
    ・主な言語 :韓国語 

    政治は民主主義である。経済は市場経済であり、資本主義(しほんしゅぎ)である。 国名は大韓民国(だいかんみんこく)。

    日本と韓国は国交がある。1965年の日韓基本条約(にっかん きほんじょうやく)で、国交を回復した。

    領土問題では、日本と韓国は、島根県にある竹島(たけしま)の領有で、もめている。 日本の島根県の竹島を、第二次大戦直後に韓国が侵略し、韓国軍が不法に竹島を占拠している状態である。 つまり、現在、日本人は竹島(たけしま)には、簡単には立ち入れない。

    なお、竹島の韓国名は独島(ドクト)である。

    東京の東上野。コリアタウンの一部。
    • 日本のコリア・タウン

    東京の新宿区・大久保(おおくぼ)や上野(うえの)や足立区(あだちく)、また大阪などにはコリアタウンとよばれる、韓国系・朝鮮系の商店が多い一帯(いったい)がある。日本には約60万人の在日韓国人・朝鮮人がいる。


    • 韓国の文化

    韓国や北朝鮮の文字をハングルという。漢字ではなくハングル文字が、韓国では国語の文字として用いられている。

    近現代になってハングルが普及(ふきゅう)する前は、韓国の政府などでは漢字を多く用いていたので、漢字に由来する言葉が、韓国にも多い。


    北朝鮮(きたちょうせん)[編集]

    北朝鮮(きたちょうせん)の国旗
    ※ 北朝鮮については小6地理のほぼ範囲外だが、wikibooksでは比較のため記載しておく。小6の検定教科書でも、韓国~北朝鮮のあいだの外交問題などで、北朝鮮が少々、とりあげられている。


    首都はピョンヤン。 政治は社会主義であり、金(キム)一族による独裁政治がつづいている。 国名は、朝鮮民主主義人民共和国(ちょうせん みんしゅしゅぎ じんみんきょうわこく)

    日本とは国交がない。


    外交問題として、北朝鮮の工作員(こうさくいん)に日本人がさらわれたという、拉致問題(らちもんだい)がある。 2002年に、日朝ピョンヤン宣言で、北朝鮮は拉致問題をみとめた。

    なお、北朝鮮は核開発をしているので、アメリカを中心とした多くの国から経済政策を受けている。 核兵器を持っている国は、アメリカ・ロシア・中華人民共和国・フランス・イギリス・インドである。

    北朝鮮は、この核兵器開発をみとめない諸国の姿勢を、アメリカ中心の姿勢だとして批判している。

    朝鮮半島の両国(韓国・北朝鮮)と日本[編集]

    韓国や北朝鮮では、第二次大戦前までの日本の大韓帝国の併合を、侵略だととらえており、反日感情が強い。


    西アジア[編集]

    イスラム教の人。礼拝中のイスラム教徒の服装の例。(イラン)
    サウジアラビアの位置。
    イランでは、外出する女性は顔だけ出して、ほかは かくす。
    モスク。(東京) 東京にも、モスクがある。

    アフリカとインドのあいだにアラビア半島がある。このアラビア半島のあたりの地域が西アジアである。 サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、イラク、クウェートなどのある地域が西アジアです。

    このアラビア半島あたりの地域は、雨がほとんど降らず(ふらず)、砂漠の多い地域である。 この地域には、石油が多く埋蔵(まいぞう)している油田地帯(ゆでんちたい)であり、石油が生産されている。 宗教はイスラム教を信じる国が多い。ただしイスラエルではユダヤ教が信仰されている。

    この西アジアの地域のことを中東(ちゅうとう、英語:Middle East ミドル・イースト)とも言う。


    なお、エジプトはアフリカ大陸にあり、エジプトは西アジアでは無い。アフリカの北部にも砂漠が広がっており気候が似ているので、まちがえやすい。

    アラビア半島の多くの国では、アラブ人によって、イスラム教が信仰(しんこう)されている。

    イスラム教は、経典であるコーランに書かれた教えを守り、イスラム教の決まりにしたがった生活をおくる宗教。 おいのり(お祈り) をするとき、祈る先の方角は、西アジアにあるメッカという都市にある カーバ神殿 に向けて、お祈りする。信仰(しんこう)のあつい人は、1日に5回、お祈りをメッカの方角に向かって、いのる。礼拝所の向きは、最初からメッカの方向に向けて建てられる。

    イスラム教の決まりには、お祈りの仕方のほかにも、さまざまな事が決まっている。


    【女性の肌(はだ)の露出(ろしゅつ)の禁止】 女性は、屋外では肌や髪を見せてはいけないことになっている。なので、服は、頭をふくめて全身をおおう服を着て、肌のほとんどを隠して外出する。
    【女性の自動車の運転の禁止】女性が自動車の運転をするのは禁止だった。2018年に廃止された。
    【断食(だんじき)】年に約1ヶ月ほど、昼間に物を食べない 断食(だんじき) をする。ただし、病人などを除く。この断食のことや、その期間をラマダンと言う。日の出から日没までの間が、断食をする日の、断食中の時間となっている。


    そのほか、

    ・食事で食べ物を口に運ぶときには右手だけを使う。左手では食品を触らない。左手は食器などを運ぶときには用いることもある。
    ・金曜日が礼拝を行う日で、学校なども金曜日が休日。モスクと言われるイスラム教の寺院で、おいのりをする。
    ・学校は、男女が別々に学ぶ。男の子は男だけの部屋で勉強して、女の子は女だけの部屋で勉強する。
    メッカにある、マスジド・ハラームの広場
    アバヤを着た女性。サウジアラビアでは女性の外出時には、アバヤを着る義務がある。
    • サウジアラビア

    国土の大部分は砂漠(さばく)である。石油の生産量が多い。(※注意 石油生産量の一位の国はロシア。)

    日本に原油などを多く輸出している。

    イスラム教の聖地(せいち)であるメッカが、サウジアラビアにある。

    サウジアラビアではイスラム教が国教(こっきょう)に指定されている。国教とは、その国が国民に信じるように指定した宗教のこと。

    年間の気温は高いが、乾燥(かんそう)した気候なので、むし暑くはない。昼と夜との温度差が大きい。 夜中は意外とすずしく、冬には夜中に0℃を下回ることもある。


    南アメリカ[編集]

    ブラジルの位置。
    ブラジル人。
    アマゾンの熱帯雨林(ねったい うりん)
    サンパウロの日本人街「リベルダージ」。
    • ブラジル

    ブラジル北部にはアマゾン川が流れる。このアマゾン川は世界最大の流域面積の川。

    熱帯林(ねったいりん)が多い。コーヒー豆の生産が世界一。さとうきび や綿花の栽培も、さかん。


    ポルトガル語が国語。過去にポルトガルに侵略され、ブラジルがポルトガルの植民地であったため。 なお、南米の他の国の多くではスペイン語が普及している。

    ブラジルの首都はブラジリアである。最大の都市のサンパウロは首都ではない。 南米では最大の工業国であり、工業では自動車や鉄鋼などが発展している。

    さとうきび からは、砂糖のほかに、バイオエタノールが作れる。ブラジルは、バイオエタノールの生産もさかんである。ブラジルの自動車産業では、バイオエタノールなどの燃料で走れる自動車も生産されている。

    スポーツでは、ブラジルではサッカーが人気だと言われている。

    • 日系人

    日本からの移民が、明治時代の1908年(明治41年)から、ブラジルへと移り住んでおり、その子孫の日系人(にっけいじん)が多い。現在では約140万人の日系人がブラジルで暮らしている。


    いっぽう、ブラジルからも日本に多くの労働者が 出稼ぎ(でかせぎ) に来ており、愛知県や静岡県など製造業の発達した県(とくに自動車産業のさかんな県)に、ブラジルからブラジル人が出かせぎに来ている。


    ヨーロッパ[編集]

    ※ 検定教科書では、コラムなどで合計1~2ページほどでイタリア(日本文教出版)やイギリス(光村の教科書)などが取り上げている。


    イタリア[編集]

    緑色の濃いところがイタリア。
    ローマのコロッセアム (世界遺産)
    1世紀ごろに作られた劇場です。建物は円形の かたち をしています。
    ※ 日本文教出版の教科書で紹介。


    イタリアの首都はローマ。 イタリアには、歴史的に古い古代建築などが多く、それらが観光資源になっている。


    イタリアで話されている言語はイタリア語であり、英語ではない。 宗教はキリスト教。


    イタリアはワインの産地としても世界的に有名。ワインの原料になるブドウの栽培も盛ん(さかん)である。

    ※ よく、日本では、「ヨーロッパのワインの産地」というとフランスが有名だが、実はイタリアはフランスと同等かそれ以上のワインの生産量である。世界のワイン生産量では、イタリアとフランスが1、2を争う。

    イギリス[編集]

    緑色の濃いところがイギリス。ウス緑色のところは気にしないでください。
    ※ 光村の教科書が、わずかにコラムでピーターラビットの国だと紹介。他の出版社は、イギリスを取り上げていない。


    イギリスはヨーロッパの北西部にあり、島国である。


    イギリスの首都はロンドン。現在では、EUに加盟しているが、イギリスの貨幣(かへい)はポンドであり、ユーロは貨幣に用いていない。

    イギリスは連合であり、イギリスのくわしい国名は、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」(グレートブリテンおよび きたアイルランド れんごうおうこく 、英: United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland) などと訳(やく)される。 小学校では、国名は「イギリス」(English、イングリッシュ)とおぼえておけば、じゅうぶんである。 English(イングリッシュ)という、イギリスの国名を意味する英語があって、日本語の「イギリス」は英語の English(イングリッシュ) という言葉をもとにしている。世界の多くの国でも、イギリスのことを英語で言うときは、 English(イングリッシュ)という場合が多い。

    イギリスは、次の4カ国の連合であり、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4カ国の連合である。イングランドが「イギリス」(English)という国名のよびかたの由来(ゆらい)。

    以上の「グレートブリテン」や「イングランド」などのくわしい国名の解説(かいせつ)は、もしも読者がインターネットで調べ学習をしてきて用語が出てきた時のために解説しているだけなので、読者が小学生なら べつに覚えなくても良い。


    語学で言う「英語」(えいご、English イングリッシュ)とは、このイギリスの国の言語である。 宗教はキリスト教。


    ヨーロッパ連合[編集]

    ヨーロッパ連合の加盟国の多くで用いられている共通通貨のユーロ。

    ヨーロッパ連合とは、ヨーロッパでの経済の統合など、ヨーロッパの国どうしで協力しあっている国家どうしの連合である。ヨーロッパ連合のことを EU(イーユー) という。

    EUの本部はベルギーの首都ブリュッセルにある。

    もともとは第二次大戦後に、ヨーロッパの資源の共同管理をすることで、資源をめぐる戦争をなくそうという平和目的として1952年にヨーロッパ石炭鉄鋼共同体( ヨーロッパ せきたん てっこう きょうどうたい 、英語 略称:ECSC イーシーエスシー)の設立が、戦争であらそったドイツとフランスを中心に設立された。結果的にドイツ・フランスにイタリア・ベルギー・オランダ・ルクセンブルクを加えた6カ国で1952年にヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)が設立された。

    似たような国際機関で、1958年にはヨーロッパどうしの経済協力を目的にヨーロッパ経済共同体( ヨーロッパ けいざい きょうどうたい、EEC イーイーシー )が設立した。また1958年に原子力の共同管理のためのヨーロッパ原子力共同体(ヨーロッパげんしりょく きょうどうたい、 EURATOM 、 ユーラトム)が設立された。

    このECSCとEECとEURATOMの3つが統合して、1967年に発足したヨーロッパ共同体( EC(イーシー) )が設立された。 その後、ECは加盟国が増えていった。 このヨーロッパ共同体ECが、1993年にはヨーロッパ連合(EU 、イーユー)に発展した。

    国際機関が多く出てきたが、小学校では、とりあえずEU(ヨーロッパ連合)だけを覚えておけば、たぶん大丈夫だろう。


    2002年からEUの共通通貨のユーロが加盟国の多くで使われている。このため、それまで加盟国にあった通貨(たとえばドイツのマルク通貨やフランスのフラン通貨など)は回収された。


    • ヨーロッパ各国の国旗

    ヨーロッパには、50ちかい多くの国がありますが、いくつかの国の国旗を見せましょう。

    また、欧州連合の旗は、つぎのような旗です。

    欧州連合の旗。

    フランス人権宣言[編集]

    ※ 光村の教科書が、憲法の単元で紹介している。

    ヨーロッパにフランスという国があり、現代でも芸術などの文化などで世界的に影響力がありますが、政治や法律などでも昔は影響力がありました。

    日本の憲法は、アメリカの憲法を参考にしたほか、1789年のフランス革命のときにフランスの出した フランス人権宣言 の影響も受けていると考えられています。

    日本の憲法だけでなく、フランス革命後の世界の多くの国は、フランスの人権宣言の影響を受けています。

    フランス人権宣言 (一部要約)
    第1条 人は、生まれながら自由かつ権利において平等である。
    第3条 あらゆる主権は国民にある。どのような団体や個人であっても、国民に由来したものでない権力は、使うことができない。
    



    東南アジア[編集]

    ※ 検定教科書では、原則的に東南アジアは扱わない。東京書籍などの検定教科書の環境問題の単元で、わずかにインドネシアの天然林の伐採の問題が取り上げられている。

    ベトナムやタイやインドネシアやシンガポールやフィリピンなどのある地域が東南アジアである。

    東南アジアは、第二次大戦までは、ヨーロッパやアメリカに支配されていた植民地だったが、戦後、つぎつぎと独立していった。

    現在は、日本との貿易がさかんな国が多い。

    アフリカ[編集]




    国際機関[編集]

    国際連合の仕組み[編集]

    国連のおもな機関[編集]

    国際連合には、おもな機関として、つぎのような機関がある。


    • 総会(そうかい)

    全ての加盟国から代表者が集まる会議で、毎年1回、9月に、ひらかれる。この毎年9月の国連の総会を 通常総会(つうじょうそうかい) という。

    世界でおこる、さまざまな問題について話し合う。 総会での議題についての投票は、各加盟国が平等に1国1票の投票権を持ち、議決は出席国の過半数の賛成の多数決で成立するのが原則である。(重大な問題では3分の2以上の賛成が必要な場合もある。)

    通常総会とは別に、重大問題がおきたときには、特別総会(とくべつそうかい)が ひらかれる。さらに緊急性の高い重大時には緊急特別総会(きんきゅう とくべつそうかい)がひらかれる。


    • 安全保障理事会(あんぜんほしょう りじかい)
    安全保障理事会(あんぜんほしょう りじかい)

    戦争や紛争が起きると、国連では、安全保障理事会(あんぜんほしょう りじかい)が中心になって、話し合いなどの解決の場を用意して乗り出します。

    (※ 範囲外:)安全保障理事会は、つぎの5カ国の常任理事国と、2年で交代する10カ国の非常任理事国とを合わせた15カ国の理事国からなる。

    (※ 範囲外:)常任理事国(じょうにんりじこく)はアメリカ・ロシア・イギリス・フランス・ 中国 の5カ国で、この5カ国は 五大国(ごたいこく) と言われる。

    安全保障理事会の非常任理事国は総会で選ばれ、日本もたびたび非常任理事国に選ばれる。常任理事国の機関は「常任」という名のとおり、無期限である。

    (※ 範囲外:)通常の問題については、15カ国のうち9カ国以上の賛成で決められる。しかし、重要な問題については常任理事国 の5大国全部の賛成がないと決定できない仕組みである。したがって、重要な問題では、常任理事国のうち1カ国でも反対すると決定できない。 このことを五大国の 拒否権(きょひけん) という。

    (※ 範囲外:)その他の理事会

    安全保障理事会のほかにも、専門の理事会がいくつかある。

    ※ じつは検定教科書にも、図表などでチラッと「経済社会理事会」とか「信託統治理事会」とか名前だけ書いてあったりする(※ 日本文教出版の検定教科書など)。
    • 経済社会理事会(けいざいしゃかい りじかい)

    経済社会理事会では、世界の人々の生活や経済などの問題について広くあつかい、解決を目的とした機関で、国連のほかの多くの専門機関と連携しながら解決にあたっている。経済・社会・文化・教育・保健などについて、あつかう。


    • 信託統治理事会(しんたくとうち りじかい)

    信託統治理事会の仕事は、ある特殊な地域の支援であり、その地域は独立を目指しているが、まだ十分な独立のための能力が足りない地域に対して、指導(しどう)・監督(かんとく)などを行う。

    1994年に独立したパラオが最後の信託統治地域であり、パラオの独立により信託統治地域は無くなった。そして信託統治理事会は役割を終え、現在は活動は停止している。今後は、必要がある時に会議が開かれるとされている。なおパラオの場所は、太平洋上のミクロネシア地域にある。


    国際連合ができる前は、国際連盟(こくさいれんめい)があった。 かつて、国際連盟(こくさいれんめい)には委任統治(いにんとうち)という制度が合った。

    委任統治の対象地域は、第一次世界大戦での敗戦国ドイツの支配していたアフリカおよび太平洋の植民地と、敗戦国オスマン帝国(トルコのこと)の支配下にあった中東地域であった。

    委任統治とは、形式的には戦勝国がこれらの地域を自国の植民地とすることを防止して、また住民の福祉をすすめ、将来の自治・独立に向けた協力をすることが目的であるとされた。しかし実態(じったい)は植民地と変わらず、単なる名前の変更に過ぎなかった。

    この委任統治の制度は、第二次世界大戦後に廃止され、国際連合下の信託統治制度へと発展された。

    第二次世界大戦後に、アメリカ合衆国によって占領・統治され,1947年以降は国際連合からの信託統治になったマーシャル諸島(しょとう)においては,核実験が行われるようになった。太平洋上にマーシャル諸島はある。 マーシャル諸島のビキニ環礁(ビキニかんしょう)では、23回もの核実験が行われた。


    • 国際司法裁判所(こくさいしほう さいばんしょ)
    ※ 日本文教出版の教科書で、組織名だけ紹介されている。

    国と国のあいだで、争いがおきたときに、公平な解決のための裁判をおこなう機関。オランダのハーグにある。15名の裁判官で構成される。裁判官は加盟国から選ばれる。


    • 事務局(じむきょく)
    ※ 日本文教出版の教科書で、組織名だけ紹介されている。

    国際連合のいろいろな事務を行っている。最高責任者は総会(そうかい)で選ばれ、選ばれた事務局の最高責任者を事務総長(じむそうちょう)という。 2009年には事務総長に韓国の潘 基文(パン・ギムン)が選ばれ、彼が第8代事務総長になった。

    専門機関[編集]

    国際連合には、専門機関(せんもんきかん)がある。

    ※ 検定教科書で、ユネスコとユニセフがよく出ているので、おぼえよう。

    • 国連教育科学文化機関(こくれん きょういく かがく ぶんか きかん、UNESCO ユネスコ

    教育、科学、文化の発展による国際理解のもたらす平和を目的として設立された。まずしい国などで文字の読めない子たちに読み書きを教えて識字率(しきじりつ)を向上させる活動や、義務教育の普及のための活動、また、世界遺産の登録と保護などを行っている。 本部はフランスのパリ。

    ユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦(とりで)を築かなければならない」とある。


    • 国際連合児童基金(こくさい れんごう じどう ききん、UNICEF ユニセフ

    戦争のある紛争地域など、めぐまれない環境(かんきょう)の子供たちや、発展途上国(はってんとじょうこく)の子供たちを支援(しえん)する活動をしている。 また、その活動のために寄付金(きふきん)を、あつめていもいる。



    • 世界保健機関( せかい ほけん きかん 、英語略称: WHO ダブリュ・エイチ・オー)
    ※ 教科書では見当たらないが、有名なので、覚えておこう。(もしかしたら資料集とかに書いてあるかも?)

    感染病など病気の予防や対策を行ったり、世界の健康(けんこう)や衛生を守る仕事をしている。


    国連のその他の専門機関

    この他にも、さまざまな専門機関があります。 有名な機関は、

    国際通貨基金(こくさい つうか ききん、IMF アイ・エム・エフ)、
    世界貿易機関(せかいぼうえきかん、 WTO ダブリュ・ティー・オー)

    などがあります。

    国際通貨基金 IMFは、通貨の安定を目的とした機関です。IMFも国連の専門機関です。UNの文字が入っていませんが、IMFは国連の機関です。

    世界貿易機関WTOは、自由貿易をすすめるための機関です。

    さらに、この他にも専門機関があります。

    ・ 国連難民高等弁務官事務所

    国連難民高等弁務官事務所(こくれん なんみん こうとう べんむかん じむしょ、UNHCR ユー・エヌ・エイチ・シー・アール)は、難民の保護と救済を目的に活動しています。

    ・ 国際労働機関 ILO

    国際労働機関(こくさいろうどうきかん、ILO アイ・エル・オー)は、世界の労働者の地位向上や労働条件の改善を目指す機関で、活動としては労働条件の最低条件を世界の各国に勧告(かんこく)しています。

    ・ 国際原子力機関 IAEA

    国際原子力機関(こくさいげんしりょくきかん、IAEA アイ・エー・イー・エー)なども国連の期間有名です。原子力の平和利用のための機関で、軍事利用をふせぐための査察(ささつ)などをしています。


    その他、多くの機関があります。全ての機関を覚える必要はないですが、機関の名前から、国連の仕事の内容をつかむようにしましょう。


    ・ 国際復興開発銀行 IBRD(アイビーアールディ)
    ・ 国連貿易開発会議 UNCTAD(アンクタッド)
    UNCTADは、先進国とくらべて発展途上国は経済のおくれがあるが、発展途上国の経済のおくれを解決するために話し合う機関。先進国と後進国の経済格差のことである 南北格差(なんぼく かくさ) の解決を話し合ったりしている。
    ・ 国際通貨基金 IMF
    ・ 国際労働機関 ILO(アイエルオー)
    ・ 国際食料農業機関 FAO(エフエーオー)
    ・ 万国郵便連合 UPU(ユーピーユー)
    ・ 国連教育科学文化機関 UNESCO
    ・ 世界保健機関 WHO
    ・ 国連児童基金 UNICEF
    ・ 国連難民高等弁務官事務局 UNHCR

    など。

    日本は国連への分担金が3位。(2019年) 1位はアメリカで、2位は中国。


    さまざまな国際団体や国際活動[編集]

    • 政府開発援助(せいふ かいはつ えんじょ、ODA オーディーエー)

    アメリカやイギリス・フランス・ドイツなどの先進国は、アフリカなどの発展のおくれた国に資金援助や技術援助などの援助をおこなっている。

    日本も、同じように、アフリカなどに資金援助や、農業技術や医療技術などの指導の技術援助などを、アフリカやアジアの発展の遅れた国に援助している。

    先進国の政府や政府機関による、発展のおくれた発展途上国に対して行う政府援助を政府開発援助(せいふ かいはつ えんじょ、ODA オーディーエー)と言う。


    日本が派遣(はけん)している青年海外協力隊(せいねんかいがいきょうりょくたい)もODAのひとつであり、アフリカなどで技術支援をしている。志願できるのは、20〜39歳の青年の男女の日本人が志願できる。

    40才〜69才の年長者は、シニア海外ボランティアに志願できる。

    ODAは政府活動である。

    政府のほかに、民間にもボランティア活動をしている人たちはいる。外国での活動にかぎらず、国内活動でも国外活動でも、民間のボランティア活動をしている組織や団体を非政府組織(ひせいふ そしき、NGO エヌジーオー)と言う。 日本では国外でのボランティア活動をしている組織や団体に対してNGOという場合が多い。

    NGOの中には、国連などと共同作業している国際的な団体もあるが、かならずしも全てのNGO団体が、国連と関係が深いわけではない。


    ・ NGO(非政府組織 、 ひ せいふ そしき )

    なお、名前が似ている組織でNPO(非営利組織 、 ひ えいり そしき )というのがあるが、 NPOは利益をだすことを目的としていない団体のことであり、NGO(非政府組織)とはことなるので、まちがえないように。

    「非営利組織」(NPO)といっても、けっして「商売をしない」という意味でもなく、また「利益を出してはいけない」という意味ではなく、もしも利益が出ても、最低限の給料だけを従業員などの関係者に分配して、あまった利益は今後の活動のための資金にしている団体のことである。

    ふつう、NPO団体(非営利組織)はNGO団体(非政府組織)でもある場合が多い。



    オリンピックのマーク。
    クーベルタン男爵
    • オリンピック

    各国の代表者のスポーツ選手が、オリンピックで競技をきそう。

    また、オリンピックとは別に、障害者のためのスポーツの祭典として、パラリンピックなどの国際的なスポーツ大会の祭典もある。

    オリンピックはもともと西洋の競技を中心としていたが、現在では日本の柔道などもオリンピックの種目になっている。

    オリンピックの表彰式(ひょうしょうしき)では、優勝した選手の国の国旗が掲げられ、また、国歌が演奏される。


    (※ 範囲外:) 19世紀末にフランスのクーベルタン男爵(だんしゃく)が、スポーツを通じた交流による世界平和を目指して、古代ギリシアでおこなわれていたスポーツの祭典(さいてん)であるオリンピアをもとに、国際的なスポーツ大会のオリンピックを作った。

    (※ 範囲外: ) オリンピックは、夏季・冬季2年おきに開かれる。オリンピックのマークにある5つの輪は、世界の5大陸をあらわしている。

    環境問題[編集]

    砂漠化[編集]

    森林の伐採や、川や湖などの水の使いすぎなどの理由により、世界的に砂漠が広まっている。

    中国(中華人民共和国)でも、砂漠が広がっている(※ 教育出版が紹介)。


    アフリカのサハラ砂漠も、すでに砂漠であるが、さらに周辺部にも砂漠が広がっている。


    ツバル[編集]

    (※ 東京書籍が紹介)

    南太平洋に、ツバルという標高のひくい国がある。(ツバルの標高は平均で1.5メートルしかない。)

    温暖化などにより海面が上昇すると、国が水没する危険性がある。

    天然林の伐採[編集]

    西暦2000年以降になっても、インドネシアなどで、天然林の伐採がつづいている。(※ 東京書籍、教育出版が紹介)


    ドイツ[編集]

    ※ 教育出版と東京書籍

    ヨーロッパにドイツという国があり、工業技術の水準の高い国である。

    近年、ドイツは環境保護のための政策(ごみの分別などの徹底化)や環境のための技術(太陽光発電など)にも力を入れている。

    紛争問題、戦争、核問題など[編集]

    パレスチナ問題[編集]

    ※ 東京書籍が紹介。
    未記述


    アメリカ同時多発テロ[編集]

    ハイジャックされた航空機の衝突で炎上する世界貿易センタービル
    ※ 日本文教出版、教育出版が紹介。


    テロとは何かというと、殺人などの暴力をつかってでも政治上の要求をおし通そうとする事を(「テロ」と)いいます。


    2001年、アメリカのニューヨークで、何者かによる航空旅客機のハイジャックによるテロ事件が起こり、多くの乗客が死んだ。その後すぐに、このハイジャック犯の正体は、アルカイダというイスラム系の過激派組織の一味だということが分かった。 このアメリカでの2001年のテロ事件を アメリカ同時多発テロ などと言う。

    アメリカは、このアルカイダをかくまっていたアフガニスタンのタリバン政権を攻撃し、戦争になった。


    • イラク戦争

    アフガニスタン攻撃の後のころ、イラクには大量破壊兵器を開発しているという疑惑があった。国連はこの疑惑を調べようとしたが、イラクは国連の調査に協力的でなかった。

    アメリカはイラクが大量破壊兵器を開発していると判断し、2003年にアメリカはイラクを攻撃した。 これを イラク戦争 と言う。

    イラク戦争ではアメリカが勝利した。

    ドイツやフランスなどは、イラク攻撃の理由が不十分だとして、アメリカの戦争には参加しなかった。


    イラク戦争によってサダム・フセイン政権は崩壊した。しかし、イラクではフセインの独裁がなくなったことにより、それまでフセイン政権の軍事力をおそれていたテロ組織がイラクで活動するようになった。そして、イラク戦争後にイラクを占領していたアメリカ軍やアメリカ軍の協力者には、テロによる多くの死者が出た。


    しかし、イラクは実は大量破壊兵器を開発しておらず、国連の調査に協力しなかったのは、イラクが大量破壊兵器を開発しているように見せかけることで、イラクの国際社会への影響力を強めようとしたフセインのウソであることが判明した。

    世界平和[編集]

    1945年8月6日に広島に、1945年8月9日に長崎に、原子爆弾が投下された。今でも広島と長崎では、毎年、平和記念式典が行われている。私たちは、唯一の被爆国日本として、戦争の恐ろしさを伝えていかなくてはならない。