料理本/飯
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飯(めし)は、イネ科の穀物全般、特に米に水を加えて煮たり蒸したりして炊いた食品です。日本語の「飯」は、古くは「食ふ(食う)」の尊敬語「召す」に由来していますが、長い間使用されるうちにその意味が一般的な用語として定着しました。
概要
[編集]「飯」は、米に水を加え、加熱することによって調理される基本的な食品です。生米に含まれる結晶デンプンは、βデンプンと呼ばれ、これは糖が鎖状に繋がる巨大分子です。生米をそのまま食べると消化が難しく、旨味を感じませんが、水を加えて加熱することで、βデンプン分子が変化し、網状に膨張して粘性を持つαデンプンに変わります。この過程を糊化(こか、またはアルファ化)と呼び、糊化したデンプンは消化や吸収が良く、飯に旨味を与えます。
保存と劣化
[編集]飯を室温以下で保存すると、冷やご飯となり、時間が経つとαデンプンがβデンプンに戻る現象(デンプンの老化)が起こります。このため、冷やご飯は硬くなり、消化が悪くなり、味も劣化します。温め直すことで再びα化し、風味や食感を改善することができます。
保存食としての利用
[編集]αデンプンを迅速に乾燥させることで、飯をβデンプンに戻さずに保存食とすることが古くから行われてきました。現在では、アルファ化米としてインスタント食品に利用されており、凍結乾燥によっても同様の効果が得られ、冷凍食品としても使用されます。
使用例
[編集]飯は主に以下のような形で利用されます。
- 炊きたて飯: 食事の主食として、さまざまな料理と共に提供されます。
- 冷やご飯: おにぎりやチャーハンなど、冷やして調理する料理に使われます。
- 保存食: インスタント食品や乾燥ご飯として長期間保存が可能です。
まとめ
[編集]飯は、米を加熱調理することで得られる基本的な食品で、世界中で広く食べられています。その調理法や保存方法、劣化現象に関する理解は、より良い食生活を送るために重要です。