独学ガイド/理工学一般/工学の教科書の選び方と読み方

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工学の教科書の読み方[編集]

高校の教科書の場合[編集]

まず、教科書全体を、例題などの簡単な計算問題とかを解きながら通読します。計算用紙は用意しといたほうがイイでしょう。

どうしても計算方法が分からない場所があれば、後回しにして先に進んでください。

そして、教科書をとりあえず2回ほど通読します。

もし工業高校レベルの工学の教科書をいろんな会社のぶん複数冊持ってるのなら、章末問題みたいな難しい問題は後回しにして(ただし例題はきちんと計算練習すること。また、数学科目や物理科目の計算問題を行っている事を前提にする)、その他社の工学系の教科書をもう1冊くらいは読んでもいいでしょう。

工業高校の教科書の章末問題には、ほかの専門書を読まないと分からなかったり、工業高校で教員の授業を聞かないと解き方が分からない章末問題とかがあるので、独学では章末問題は後回しにします。章末問題は、文章ばかりとかでイメージしづらくて難しい問題が多いので、独学では後回しにしてください。


章末問題に深入りするよりも、まず数学や物理を優先してください。数学の計算力が、まだ、数学の複素関数論の計算や常微分方程式をスラスラと解けるレベル(大学2年レベル)や、偏微分や行列式(4次以上)の計算力レベル(大学1年レベル)でなければ、数学を優先します。

物理の計算練習は、力学では大学基礎レベル(大学1年〜3年の対象の教科書あたり)の理工系用の一般の力学と(けっして材料力学とかではなく)、電気磁気学では理工系用の一般の電気磁気学(けっして電気工学科の電気磁気学ではなく)を優先してください。

科目『工業材料』などの計算の少ない科目は、当面は2回ほど通読するだけで充分で、深く読み込むのは後回しでいいです。


独学時の工業高校の教科書の優先順序
優先するべき 機械設計、電気基礎、
なるべく学ぶ 電気機器、原動機、
余裕があったらオススメ 工業材料、電子回路、機械工作、ハードウェア

物理学的な計算の多い科目である、『機械設計』や『電気基礎』などの科目を優先して、計算練習しながら勉強してください。


もし工業高校の科目で、上記の「優先順序」の表にない科目をさらに独学で学びたい場合、大学生用の教科書を読んだほうが、手っ取り早いです。

具体的には、メカトロニクス(高校科目名は『電子機械』など)、発電や送電、工学用の応用数学などの勉強をしたい場合は、工業高校の教科書をすっとばして、大学生用の教科書を買って来て読んだほうが、たぶん手っ取り早いでしょう。高専用の教科書で併用するのではなく、大学用の教科書で併用してください。


上記の表にない科目の高校教科書を買っても、その科目は独学者の入門用としては使えない科目だし、読む目的は主に「すでに入門用の科目(機械設計、電気基礎、原動機、電気機器、工業材料、電子回路、機械工作)を勉強した上で、さらに、より高度で発展的な情報が欲しいから」です。だったら、高校用の教科書よりも大学用の教科書のほうが、目的に合っています。

そもそも検定教科書は、独学には対応していないのです。もともと検定教科書は、高校の授業で、教師の指導のもと、高校の限られた授業時間のあいだに使うことを前提にしていますので。

『機械設計』『電気基礎』などの一部の科目が、例外的に独学者にもけっこう役立つのであって、本来ならば検定教科書が独学に役立つのは例外なのです。

それに、仮に検定教科書ばかりで買いそろえると、冊数が多くなってしまい、本を探すときに面倒くさいのです。また、工業高校の機械系の学科の教科書と、工業高校の電子機械系学科の教科書とが、内容が重複したりとかもするので、検定教科書だけで揃えようとすると不便です。

また、何度も指摘しますが、大学レベルの教科書を併用するように、こころがけてください。高専用の教科書で併用するのではなく、大学用の教科書で併用してください。


大学レベルの場合[編集]

「なぜ、大学レベルまで深入りしたいのか?」の目的によって、勉強法が異なります。

たとえば、もし理系の大学に進学したい場合なら、次のとおりです。大学生が、せっかく教科書を通読しても、(学校社会や企業社会といった)世間から評価されません。日本の大学では、授業で習わない事を学生が勉強しても、あまり評価されません。

就職活動でも、理系大卒見込みの学生は、出身大学名などの肩書と面接テクニックだけしか企業に評価してもらえず、学力を評価してもらえません。授業で習わない知識は「学歴」「単位」などの肩書になりませんので、せっかく授業範囲外を勉強しても徒労です。

なので、その目的(進学目的)の場合での教科書の読み方は、授業で習う順番どおりに、読み込んだほうが得です。(工学の学習に限らず、理工学部の数学・物理・化学などでも、そうするほうが得。) 通読せずに、前半からどんどん、計算問題を解いて、練習していったほうが得です。


そして、力学と電気磁気学では、教科書の難度にもよりますが、教科書前半の章は、章末問題まで練習したほうが得です。大学は、(習ったことだけを)狭く深く勉強させることを前提のカリキュラムにしています。なので、定期テストなどの出題は、章末問題から出題されやすいのです。当然、さきの章にある内容の教育は、大学教育では後回しにされます。


大学では、たとえば、章が5章まである教科書をある科目で使ってるなら、たとえ学生が教科書の第4章や第5章の計算問題が解けても、第1章や第2章の計算問題が解けないと留年になったりして進級できません。また、たとえば「第3章までは1年生のカリキュラムに。第4章からは2年生のカリキュラムに。」とかなってて、第1章や第2章の計算問題が解けないと、そもそも第4章以降の授業自体が受けられない場合もあり、そのため、どんなにその第4章や第5章の計算ができても単位を取得できません。


早い話が、たとえば電気磁気学なら、大学1年の新入生が、もし高校レベルの「電磁誘導」とかの、高校の電気の単元の後半にある内容すら分かってなくても(一般の入試問題レベルすら計算できなくても)、大学1年の電気工学科の授業で習う教科書前半の問題(電界の分布の計算問題とか)だけを計算練習してれば、1年の電気工学の単位を取れかねませんし、そうしないと時間不足で合格点をとれずに、よって単位を取れません。


それ以外の大学レベルの場合[編集]

総論[編集]

独学の場合、大学レベルの 専門科目 の工学書を買うときは(力学などの教養科目ではなく、材料力学とか電気機器とかの専門科目の独学については)、ページ数が厚めの200〜400ページくらいの本を買いましょう。

100〜150ページくらいの薄めの教科書も販売されていますが、それを買っても、あとからより詳細な本を買い足すはめになり、二度手間です。そのような厚さの本は、大学2年生が、1年の物理の復習も兼ねて、他の専門科目の教材などとともに、半年くらいの授業で読むを前提にしてるので、独学だと情報量が物足りないです。

しかも、それらの薄目の大学2年生用の専門科目の教科書は、冒頭のほうで、大学1年の力学や電磁気学などの物理や、あるいは大学1年ていどの化学の復習にページを費すため、結果的に機械的メカニズムな事項の説明が少なかったりして、独学では工学書として不十分です。

工業高校の対応科目などにすら書いてある基本的な機械的メカニズムの説明すら、薄めの教科書では、ページ数の制約のためか、基本的メカニズムの説明が省かれていたり、あるいは文章では説明されていたとしても、図がなくて初心者には勉強しづらい場合があります。

なので、なるべく、200ページ以上の厚めの本を、最初から買ったほうがお勧めです。

いっぽう、せっかく100ページくらいの薄目の大学用の教科書を買っても、そのうち15ページくらいは物理(大学1年)の復習だったりして、実質的に専門科目の内容は80ページちょっとくらいだったりします。

科目によっては、販売されてる本の厚さがせいぜい150ページくらいまでしかない科目もありますが、そういう場合は、あなたが、どうすべきか自己判断してください。

買う本の厚さが、100ページから、たった100ページくらい増えるだけで(200ページくらいの本を買うだけで)、その本はこれから少なくとも10年ちかくのあいだ、使えます。なので、厚めの本を買ったほうが得です。


独学なら時間はじっくりあるので、本が厚くても読み込むことができます。

まるで高校の世界史あたりの厚い参考書を読むような感覚で(歴史科目の山川出版の厚い参考書を読むような感覚で)、とにかくそういう厚い本を買って読みます。

なお、通信販売などで理工書を買うときは、なるべく出版年の新しい近刊、新刊本などを買いましょう。古い本だと、あとになって近年の情報を収集するために最近の本も買いたす羽目になり、二度手間です。

機械工学[編集]

買うべき科目の教科書は、「材料力学」と「流れ学」と「機械要素」という科目の本を、大学レベルの本を買って勉強しましょう。これは、物理学的な内容のある科目、もしくは微分積分的な内容のある科目だからです。

特に、なるべく材料力学に専念してください。他の科目は、あとから勉強しても、どうにかなります。

また、材料力学は、できれば公式の証明なども勉強したほうがいいので、社会人向けの材料力学の技術書よりも、大学生向けの材料力学の教科書を買ってください。


逆に、当面は買わなくてもいいのが、「機構学」「製図」「機械材料」「工業熱力学」「機械工作」「伝熱工学」などの科目の教科書です。


さて、買うべき「材料力学」と「流れ学」の書籍は、両科目とも、けっして他学科用(土木工学とか)ではなく、機械工学用のものを買ってください。もし土木工学用とかだと、用語が機械工学と違うので面倒です。

また、「土木工学と機械工学の力学知識を融合させて新規の研究分野を切り開いてやるぞ〜〜〜!!」という大志に燃えても、とっくの昔に、誰かが似たような事を考えてて、いろいろと先手を打たれてるので、イバラの道ですので、この道には入らないほうが良いでしょう。


また、物理学の材料力学(物理では「弾性体の力学」という)については、やたらと難しい高度な数学を用いる材料力学の本も、物理では多いです。

いっぽう、そうではなくて、大学1年レベルの微分積分でも計算できる本があります。なので、物理学の中から材料力学本を探すのは面倒なので、それよりも機械工学の本を買ったほうが手っとり早いです。


(どうしても、物理学用の流体力学や材料力学の本を買うなら、岩波書店から出てる理工学用の物理学での弾性体や流体の力学の本(『物理入門コース 8 弾性体と流体』)がオススメ。でも、それよりも、他社から出てる機械工学用の書籍のほうがもっと手っ取り早く、流体力学や材料力学に入門できる。)

なお、間違えて、機械工学用の「弾性論」という書籍はけっして買わないようにしましょう。「弾性論」は、とっても難しいです。弾性論の学習に要するレベルは、おそらく理系大学4年以上のレベルです。弾性論では、「エアリーの応力関数」とか「ベルトラミの応力関数」とかいう、なんだかよく分かんない偏微分方程式がいろいろと出て来て、初心者には手に負えません。しかも、それらの応力関数の式を解いて得られる結論は、どこの材料力学の教科書にも書いてある「応力集中」とかの公式です。

名前が「弾性体の力学」と似ていますが、「弾性論」と「弾性体の力学」は、かなり内容が違います。


さて、「流れ学」とは、流体力学を、大学1年くらいの数学力で計算できるように簡単化した学問です。

一方の「流体力学」というタイトルの書籍は、大学生用の教材だと、大学3〜4年くらいの数学力を前提にしていて、初学者には手に負えない書籍の場合が多いです。

実用的には、多くの中小企業の工場では、「流体力学」を用いずとも「流れ学」で充分な場合が多いです。


また、物理学用の「流体力学」のものを買っても、いきなり3次元のベクトル微分方程式で流体の方程式を説明してたりして、まったく入門者には使えません(そうでない物理学の入門的な「流体力学」の書籍もあるが、見分けるのが面倒なので、機械工学の「流れ学」を買ったほうがは手っとり早い)。


さて、機械工学系の出版社には、

養賢堂(ようけんどう)
実教出版
理工学社(あったけど2013年に解散した。)
オーム社
コロナ社
森北出版

などがあります。

養賢堂は、けっこうオススメです。

実教出版や森北出版は、大学用以外にも、工業高校用とか高専用とか色々と出してるので、間違えて大学用でないのを買わないように注意してください。

機械工学の独学の場合、わざわざ高専用のを買う必要がありません。機械工学の場合、大学2年生用くらいの入門書も、そんなに難しくありませんので。

一方、もし入門者への教育などで初等的な説明を知りたいなら、工業高校用のを買えばいいからです。


  • 機械の材料

ある程度、材料力学などの勉強が進んできたら、機械系の「材料学」を勉強します。

「材料学」と「材料学」とを間違えないでください。

材料工学は、鉄鋼などの機械材料の結晶構造や原子組成などと、強度や耐食性・耐熱性などとの関係を勉強する学問です。

この材料工学を勉強しておくと、将来的に、電気系の材料の勉強への橋渡しになり、さらに、物理学の固体物理などの勉強への橋渡しにもなって、けっこうお得です。

材料工学には、機械系の他にも、電気工学系や半導体系や光学系の材料をメインにした書籍もあります。

機械工学系と指定されてない一般の材料工学の書籍のなかには、機械工学系の記述が少ないどころか、そもそも機械材料が紹介されない場合もあります。

なので、初めて材料工学を勉強する場合は、機械工学系と指定されている材料工学の本を買っておくと、気持ちがラクでしょう。


機械系の材料工学、プラス、一般の材料工学、というふうに材料工学の本を2冊買えば、機械工学だけでない、いろんな分野への橋渡しになるかもしれません。

機械材料は扱う話題が広いため、1冊ではカバーしきれません。将来的に、2冊目の機械材料の教科書を買うことになるでしょうが、当分の間は、とりあえず「1冊ではカバーしきれない」ということを知っておけば充分でしょう。


もし工業高校の教科書で材料工学の書籍を買う場合、科目『工業材料』のほかにも、科目『機械工作』にも金属を中心にセラミックや樹脂など一通りの材料工学の話題がありますので、そちらも教科書を買って読んでください。

『工業材料』のほうは、『機械工作』などの別科目ですでに実務に向けた要点をつかんだ人に向けて、やや理論的に深入りをした抽象的な説明をしていますので、『工業材料』は理解を深めるには良いですが、しかし初心者には『工業材料』だけでは荷が重いかもしれません。


また、材料工学は内容が後半なので、すべてを覚えきるのは無理です(※ 機械工学の他分野や、数学など機械工学以外にも勉強すべき他の教科もあります)。なので、たとえば『工業材料』と『機械工作』の両方を読み比べて、内容の重複している箇所を重点的に覚えるなど、工夫しましょう。


なお、機械材料と内容の一部が似ている科目として、「金属材料学」というのがありますが、この金属材料学とは、理学部の化学科や物理学科の人が、鉄鋼などやアルミ合金など各種の合金などを勉強する科目ですので、理学部っぽく教科書内に統計物理学とかのような単元や、各種の材料力学(連続体の力学)っぽい微分方程式が、教科書の各所に混ざっており、あまり高卒レベルの初学者・独学者に向けた科目では無いので気をつけましょう。


  • 「工業熱力学」「伝熱工学」

物理学の「熱力学」とは違って、工業熱力学には、熱流体力学の初歩が含まれています。なので、大学生用の工業熱力学の書籍で勉強しておいてください。

社会人用の技術書だと、熱流体力学の初歩のぶぶんの記述が弱い可能性が考えられるので、あまりオススメできません。

伝熱工学は、熱伝導の計算と、ボイラーとかの説明とかです。あまり深入りする必要がありません。


  • 「機械工作」

知見を広げるのに役立つ科目ですが、数学や物理学の計算力の養成には役立たないので、勉強は後回しでいいでしょう。

とはいえ、多くの機械工場の実務でほぼ確実に使う知識の科目ですので、教科書を何回かは通読しましょう。

大学生用の機械工作の教科書をいきなり読んでも平気です。難解な方程式とかは出てきません。

あと、「覚えよう」とかは、しないでください。それよりも考えながら読んでください。


  • 「機構学」と「製図」

製図の学習は最後のほうでいいです。なぜなら、製図よりも、材料力学や機械工作の知識のほうが必要だからです。たとえ図面の書き方の規則だけを知っていても、機械工作などの知識がなければ設計図を書けません。

機械工学科でも、1年でいきなり製図だけを単独の科目で教えるという事はなく、1年生向けの実習科目などの中に製図教育を組み込んだりして、いきなり製図だけは教えません。

電気工学科や情報工学科などでは、製図の授業は後回しの場合が多いです。


さて、「機構学」は、中学校で習った「4節リンク機構」とか、ああいうのの発展形の科目です。高校数学の座標幾何学とかの知識があればどうにかなる科目なので、後回しでいいです。

電気工学[編集]

工業高校の項目や物理学の項目でも説明したように、「電気磁気学」「電気機器」「アナログ電子回路」などを基礎に勉強すると良いでしょう。

「電気磁気学」は、出版社によって難易度が色々なものがあるので、高専〜大学1,2年レベルの物理にあわせたものを選び、計算問題のある書籍を選びます。

すでに物理学用の大学1〜2年レベルの電気磁気学の本を買ってるなら、当面は、資格試験などを目指さないなら、電気工学用の電気磁気学の本を買う必要がありません。買ってもいいですが、無理に読み込む必要はありません。

それよりも、「電気回路」(電回路ではなく)の工業高校〜高専レベルの入門書を買ったほうがいいでしょう。この場合、計算練習問題のある、電気回路の本を買ってください。

大学レベルではなく、工業高校〜高専レベルとしたのは、計算問題などが充実してるからです。大学レベルの工学書のなかには、実務を無視した本が多くあります。

電子回路の教科書は、工業高校の教科書を買いましょう。大学の電子回路の教科書は、実務を無視しており、ピント外れです。

工業大学の電気電子工学科の授業では通常、電気回路の授業を1~2年生で行ったあと、2~3年生で電子回路を教えるという時間割があることにより、大学レベルの電子回路の教科書では、実務を無視して大学の授業のことばかり考えた、電子回路の教科書なのに、なぜか電子回路の教科書の冒頭で電気回路の専門的な計算法(実務では使わない)の復習をするような、役立たずでダメな教科書が多くあります。

電子回路のダメな教科書の、よくある例として、電子回路の実務では、ほとんど使わないのに「テブナンの定理」などの電気回路の諸定理を説明してたりとか、あるいは過渡現象の計算法(ラプラス変換など)を説明してたりとか、あるいは複素記号法(フェーザ表示)の解説をしてたりとか、そういう実務を無視した教科書が、大学レベルの電子回路の教科書に、多くあります。

要するに、馬鹿な大学教授が、教科書を作っています(そもそもカリキュラム自体を馬鹿が作っていたりする。大学では実務で使わない計算法を、ながながと教えていて、そういう電子回路の実務では使わない知識が大学の定期試験に出題されたする。馬鹿な大学教授たちが、そういうのを改革しないで、ひたすらに実務と離れたことを教え続けている)。読むだけ時間の無駄なので、工業高校の教科書を読みましょう。

そのような、電気回路の理論との関係にふれた電子回路の書籍は、すでにある程度は電子回路が分かっている人が、2冊目以降に読む本です。

このように、電気電子工学科では、実務を無視したダメな教育が昔から行われており、しかも、それが改善されません。(改善できるような人は、そもそも、このような学科では出世できないのだろう。「ドロボウに縄を結わせる」というコトワザのような状況。)


さて、電子回路については、アナログ電子回路の勉強につづけて、そのうちデジタル電子回路も勉強するといいでしょう。

情報工学科などでの「論理回路」「コンピューター・アーキテクチャー」「計算機アーキテクチャー」とかいう科目の元ネタが、このデジタル電子回路です。

デジタル電子回路を勉強しとくと、一般の「論理回路」「コンピューター・アーキテクチャー」では説明が省略されている具体的なトランジスタ回路図などが図示して説明してたりするので、けっこう分かりやすくなるのでオススメです。

なお、大学の情報工学科でも半導体の初歩などを勉強しますので、情報工学科でもまったく物理的なことを勉強しないわけには行きません。なので、どうせならアナログ電子回路ごと、デジタル電子回路も勉強しちゃいましょう。

アナログ電子回路の書籍の冒頭のほうに、たいていは半導体材料の初歩的な解説が書いてありますので、それもついでに勉強しとくと、情報工学でもラクをできるでしょう。


なお、電気工学用の電気磁気学の本では、物理学の教科書では説明されないような、さまざまな電界分布の場合の公式が解説されています。もし、それらの、さまざまな電界分布の場合の公式を知ってると、じっさいの電気回路素子の仕組みが理解できてくるので、もし興味があれば、ぜひ読んで計算を手で追ったほうがイイでしょう。

この場合(電気工学用の大学レベルの電磁気学を勉強する場合)、オーム社かコロナ社などの電磁気学の、大学1〜2年レベルの教科書が、オススメかと思います。

物理学に出てこないような公式は、少なくとも1回は計算を手で追って、じっさいに式を自分の手計算で導出してください。ただし、理解しづらいような、ややこしかったりする公式に限ります。独学者は覚える必要はありません。

なお、コロナ社の、電気磁気学などの応用物理の本のなかには、ときどき、けっこう難しい本があるので、間違えてそっちを買わないように注意しましょう。

その難しいほうのコロナ社の応用物理の本は、大学レベル電気工学の初学者には使いこなせません。


  • 電気系の材料

電気系の材料について本格的に勉強するのは、「電磁気学」(物理または電気工学の電磁気学)が、ある程度は分かったあとです。

それまでは、電気工学の概論書や、物理や化学の概論書や、材料工学の概論書などにある、材料の説明だけでも、じゅうぶんでしょう。

もし、それらの勉強がそこそこ進んで、材料を勉強してみたいと思うなら、まず、「電気電子材料」「電子材料」などのタイトルの、電気工学・電子工学の材料を全体的に説明している、大学2〜3年レベルの教科書で、やや厚め(250ページくらいで充分)の教科書が、オススメです。

いっぽう、当面は「磁性体材料」「誘電体材料」「発光デバイス材料」とかの各論的な材料の教科書は不要です。

なお、市販の「電気電子材料」というタイトルの教科書のなかには、「電気電子材料」という名前にもかかわず、集積回路用の半導体や磁性体などの電子材料ばかりを紹介している教科書も多くあります。(おそらく、大学の電気電子工学科の科目「電気電子材料」の授業で、授業科目の名称とは違って、電子材料の話題ばかりをしており、その授業の内容を教科書にまとめたのだろう。) しかし、初心者はまず、電気材料のほうを優先的に習得するべきです。さて、どの『電気電子材料』の教科書を買うか迷ったら、とりあえず電気学会の『電気電子材料』の教科書を購入すると安全です。なぜなら、電気学会の『電気電子材料』の教科書には、電気材料の内容がきちんと書かれています。初心者のうちは、まずは電気材料を習得しましょう。


ひょっとしたら、せっかく電気電子材料の本を読んでも、予備知識が不足してたりして、まだ手に負えないかもしれません。そういう場合は、機械工学の「機械材料」をさきに勉強して、材料的な考え方に馴れておくのも一策かもしれません。


  • 他の科目について

「高電圧工学」とか「発電工学」とかは独学では勉強しなくていいでしょう。

もし強電系に興味があるなら、「電気機器」をいっぱい勉強したほうがイイでしょう。

無線通信などに興味があるなら、「電波工学」よりも、「アナログ電子回路」と「電磁気学」(工学部用)を深めるほうが、独学者には大切でしょう。

測定系の科目で「電気電子測定」などのタイトルの教科書がありますので、興味に応じて、それを読むといいかもしれません。 ただし、測定方法だけを知ってても、単独では役立ちません。あくまで、測定の勉強は補助です。

あくまで普段の電気電子工学の勉強では、「電気磁気学」「電気機器」「アナログ電子回路」を中心にするとイイでしょう。


工業大学のカリキュラムは検証されてませんので、教科書えらびに注意が必要です[編集]

日本の理系大学では、医学部など一部の学部を除いて、その学校のカリキュラムの妥当性が、学会や産業界などで検証されていません。

また、東京大学の教養部(1~2年生の課程)などを除いて、そのカリキュラムの妥当性が、やはり学内などで検証されていません。他大は単に、東大や京大などのカリキュラムを真似するだけだったりします。

東大の教養部には工学科目は無いので、他大の工学部では、数学科や物理学科の教授とも話し合って、工学の妥当なカリキュラムをつくるなんて事は、まったく、されてません。


なので、あまり、大学レベルの工学教科書を、鵜呑み(うのみ)にしないようにしましょう。


これがもし工学でなく、数学や物理などの(東大の教養課程にもある)科目なら、東大以外の学校が、東大を参考にすることができます。

しかし、東大の1年・2年には工学部がありませんので、他大の工学部の1~2年むけの教科書の内容とやらの妥当性は、なんの検証もされてません。


大学レベルの『電子回路』とか『電気機器』とか、もう酷く(ひどく)って、実務で教えないややこしい計算ばかりを扱ったあげく、難解になったため、もはや低学年で教えることができなくなり、昔は2年生で教えてた内容が、3年生に回されてたりとか、カリキュラムが意味不明です。

なお、そういう馬鹿げた、理系の大学教科書はたいてい、電気工学系の科目で発生します。(計算しかできない三流の電気工学者が、物理学に対抗心を燃やすんだろうね) 古いハナシですがアメリカでも、物理学者ファインマンなんか、著書でも皮肉っぽく電気工学を嫌っています。


資格試験本の使いかた[編集]

工業系の国家資格には、合格率1桁台の難関な資格(しかもプロが受験して1桁台)もあれば、工業高校生でも合格するようなわりあい簡単な資格もあります。

難関資格には、初学者は手を出さないようにしましょう。その難関資格は、すでに会社でその実務についているベテラン実務者が受験するべき資格です。

それにもし素人が仮に資格だけをとっても、他業種の企業は採用しません。

たとえば、プラスチック加工の中小メーカーに就職希望するとして、たとえ「電験2種」という電気保安設備関係の国家資格で大卒レベルの難関資格をとっても、もし就職活動先の業務が電気保安とは無関係のプラスチック加工の中小メーカーとかでは、あまり採用の決め手にはなりません。

そんな難関資格の有無よりも、普通自動車の運転免許とかのほうが大切で必要です(マニュアル車の免許を取ること。オートマ限定ではダメ)。


もし就職活動先への業界への参入条件とかで、どうしても「要・ボイラー技師」とか「要・電気工事士」とかの国家資格の条件があれば、その分野の最も簡単なレベルの国家資格でいいので、さっさとその資格を受験して合格して取得して、その業界に就職したほうが得でしょう。

わざわざ難関の国家資格を受験するために多浪するよりも、企業では実務経験のほうが問われます。


また、資格コレクターになる必要もありません。たとえば、まったくボイラーを使わない業界で、ボイラー技師の資格を評価してもらおうとしても、あまり評価対象になりません。


とはいえ、資格試験本には、実務に役立つことも書かれてるので、ときどき目を通してみるのも勉強になります。

たとえば(あくまで一つの例に過ぎないが)、「電気系の(中小)メーカーに就職したいなあ」と思ったら、採用条件として必要になりそうな電気工事士などの電気系資格の資格試験本を読んで受験するのは当然でしょうし、とりあえず本屋に行って、電気工事士とかの資格対策の本を買うこともあるでしょう。

ですが、ボイラー技師や危険物取り扱い資格などの、ほかのメジャーな工業系の資格の試験対策本とか他業種の本も、ついでに本屋で買って読んでおけば、就職希望先でボイラーそのものは使わなくても、ボイラーに必要な耐熱材料とかの知識や危険物についての知識が、就職希望先の業務で参考になる可能性があるわけです。

ただし、「参考になる」とはいっても、読んだだけでは国家資格が保証されてるわけではないので、生兵法に陥らないように、自己抑制は必要です。

あくまで、「視野を広げる」、もしくは「視野狭窄に陥らないようにする」ために、他業種の勉強も時々してみる、という対策です。

資格は無数にあるので、視野を広げるために読む資格本は、メジャーな2〜3個の資格だけでいいと思います。

これは推測ですが、もし本屋で他業種の資格本をついでに買うときに、業界ごとにそれぞれ1冊づつ買うと、けっこう効果的かもしれません。つまり、機械系の資格本を1冊、電気系の資格本を1冊、建築系の資格本を1冊、土木系の資格本を1冊、化学系の資格本を1冊、というふうにすれば、全冊の合計で、工業系のかなりの業界の実務の初歩知識が横断的に勉強できそうです。


とはいえ、たとえ視野だけを広げても、その視野を活用できるだけの技術力や器用さが、あなたに無ければ、まともな仕事はできません。視野だけを広げてもダメでしょう。それに、どうせ実務のほとんどは肉体労働とか長時間労働とかを伴います。知識だけではあまりカネを稼げないでしょう。


またなお、資格試験本だけで勉強するのもマズイです。それだと、資格が無い技術についてはまったく勉強できません。

たとえば、機械設計には、特定の資格はありません。電気電子機器の設計にも、特定の資格はありません(いちおう、電気工事士とか電験とかの資格試験の出題にも電気回路などの出題もあるが、設計者の育成を意図した出題ではない)。


資格試験本に目を通してみるのは、あくまで、< 学生用の教科書ばかり読んでて、机上の空論やら視野狭窄に陥らないようにする > ために、ときどき実務の動向を確認する、というような役割を期待したほうがイイと思います。

補記[編集]

東京大学工学教程から自分にあったものを読んでみましょう。基礎系数学はおすすめです。