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生成文法/集合

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

集合 set は個体 individual や命題 proposition などの集まりです。集合を構成するものを元(あるいは成員)member と言います。 集合の例を考えます。我々の世界にいる 🐈、🐕、🐇、🐿、🐖、🐄、・・・(これらを実在のものそのものとしましょう)の集合 A は次のように表されます:

(1) A = {🐈, 🐕, 🐇, 🐿, 🐖, 🐄, ...}

実在のものの代わりに記号を使うことにします。

(2) 🐈 = c, 🐕 = d, 🐇 = r, 🐿 = s, 🐖 = p, 🐄 = o, ...

記号を使って書き換えると、

(3) A = {c, d, o, p, r, s, ...}

となります。ここで実在のものを記号で表現しましたが、置き換えたとしても記号は実在のものを指すものとします。これを「外延性の原理」と言います。

さて、ある元がある集合に属していることを示す場合、

(4) e ∈ S

と書きます。上の例でいうと、

(5) c ∈ A, d ∈ A, ...

です。この元には、元を何も持たない集合が含まれます。これを「空集合」といい、Ø と書きます。すなわち、

(6) Ø ∈ A

です。