出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
実ベクトルに対し、内積と定義する。
(記号が変わっただけで、高校で習った内積と同じである。)
内積については、以下の性質が成り立つ。
- ただし、を実ベクトル、を実数とする。
証明
は実数なので、よって
等号成立は、つまりのとき
をのノルムという。
ノルムについては以下の性質が成り立つ。
- (シュワルツの不等式)
- (三角不等式)
ただしを実ベクトル、を実数とする。
証明
- なので
等号成立はつまり、のとき
- について考える。内積の性質を使うと、
であるので、である。
を変数、を定数とし、2次方程式を考える。この二次方程式は常に0以上で下に凸であるので、2次方程式の判別式は0以下である。
なので、判別式整理すれば、
よって
- である。
であることと、3.よりなので、
よって