、のとき、aをn回かけた数をであらわす。すなわち、
である。
また、、とする。
このとき、は、のとき単調増加、のとき単調減少、のとき定数である。
、、のとき、として定義する。
のとき、
であることから、は、のとき単調増加、のとき単調減少、のとき定数であることがわかる。
を無理数とし、に収束する有理数の単調増加列をとする。アルキメデスの原理より、より大きい自然数Nが存在する。
とすると、そのようなNと十分大きいnに対しなので、有界で単調な数列は収束する。
この収束値は、によらないことを示す。
を、無理数に収束する有理数の単調増加列とし(したがって、)、とする。任意のに対して、を満たす自然数Nが存在し、がに収束することから、nを十分大きくとれば、を満たす。そのようなnに対し、なので、である。
この収束値の値をの値として定義する。
についても同様である。また、のときはと定める。
定義から、指数関数はのとき単調増加、のとき単調減少、のとき定数である。
のとき、次の性質が成立している。この性質のことを、指数法則と呼ぶ。
- 証明
また、指数関数は実数上で連続であり、次の等式が成り立つ。
- のとき
- のとき
- 証明
指数関数の逆関数をと書き、これをaを底とする対数関数と呼ぶ。特に、ネイピア数eを底とする対数関数を自然対数と呼び、底を省略してと書く。
定義と指数関数の性質から、直ちに次の公式が得られる。のとき、
- 対数関数は連続である。
- のとき
- のとき
- 証明