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数の概念及び四則演算法は既知と仮定する[1].
始めの中は実数のみを取り扱うから一々断らない.
次の用語は周知である.
自然数. 等.物の順位又は物の集合の個数を示す為に用いられる.
整数. 等.自然数は正の整数である.
有理数. 及び ,但し は自然数. なるとき,それは整数である.
無理数. 有理数以外の実数.例えば
,
(但し,それらが有理数でないことは証明を要する)
十進法.実数を十進法で表すことも周知である.
有理数を十進法で表せば,数字は有限か,又は無限ならば循環小数になる.
但し,有限位数の十進数を循環小数の形に表すことも出来る.
例えば .
無理数を十進法で表すならば,無限の位数を要し,数字は決して循環しない.
吾々が十進法によって数を表すに至ったのは,手指の数にその原因があるのであろうが,理論上は 以外の任意の自然数を基本として,
十進法と同様の方法によって,数を表すことが出来る.
特に二進法では,数は と とだけで足る.有理数を二進数で表せば,分母が の巾[2]になるものの外は,循環二進数になる.
- ^ 付録1を参照
- ^ 巾は冪の仮字(和算の用例による).