近代経済学における成長理論

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(1)経済成長会計

経済成長会計とは、付加価値の要素を資本と労働だと考え、それぞれの変化が生産量の変化に及ぼした影響を計測するものである。

コブ・ダグラス型関数

所得をコブダグラス型関数と呼ばれるものとする。 Y=A・K^α  ・L^(1-α)    A:技術水準  K:資本  L:労働  両辺の対数をとると

LogY=logA+αlogK+(1-α)logL
経済成長率=技術水準+α×資本の成長率+(1-α)×労働の成長率

となる。


(2)新古典派経済成長理論(ソローモデル)
仮定1:Y=F(K,L)、ただしコブダグラス型関数を前提とする
仮定2:Y=cY+I

(平均貯蓄性向=s(0<s<1)、平均消費性向c=1-sとし、sとcは一定とする。つまり所得に対する消費と貯蓄の割合は一定。)


①一人当たりの生産関数

 労働者一人当たりの所得と資本を求めるために

Y=F(K,L)に(1/L)

を両辺にかける 。

Y/L=F(K/L,L/L)
Y/L=F(K/L,1)

一人当たりの所得Y/Lをyとおき、F(K/L,1)をf(k)とする 。

y=f(k)

また、仮定2から

Y=cY+I
(1-c)Y=I
I=sY

I=Sより これを代入すると

S=sY

また、ΔK=I=sY なので一人当たりに直すと

ΔK/L=I/L=sY/L
Δk=i=sy
i=sf(k)


②減価償却費をモデルに組み込む
ⅰ.仮定:Δk=i-δk(ただし、δは減価償却費)
ⅰ=sf(k)なので
   Δk=s・f(k)-δk

   δkの意味は、資本ストックが大きいほど、減価償却費も比例して大きくなる 。 Δk=s・f(k)-δk =0のとき、定常状態。

 ⅱ.資本蓄積の黄金律
   y=c+i
   c=y-i
   c=f(k)-s・f(k)   ①

   また、Δk=i-δk=0のとき定常状態なので

   i=δk

   また、ⅰ=sf(k)なので

s・f(k)=δk  ②

   ①に②を代入すると

   c=f(k)-δk

   つまりMPK=δのとき、cは最大 。


(3).ラムゼーモデル

ソローモデルでは所得に対する貯蓄・消費の割合 s、(1-s)は一定と仮定した。 この一定の仮定をはずし、貯蓄の割合を変化させたらどのように資本水準が変化するかを検討するのがラムゼーモデルと考えると分かりやすい。 資本収益率は資本水準が高ければ低下するし、逆に資本水準が低ければ資本収益率は高いだろう。 次に、経済学では貯蓄は将来の消費であり、消費は現在の消費と考える。 投資利回りが高ければ、貯蓄の割合を増やし、現在の消費を控える。 逆に投資利回りが低ければ、貯蓄の割合を減らし、現在の消費を増やす行動になるだろう。 つまり、投資と貯蓄の割合は投資利回り(資本収益率)に影響される。 資本水準、資本収益率、貯蓄と投資の割合という3つのファクターを考えるのがラムゼーモデルともいえる。

Δk(t+1)
=k(t+1)-k(t)
=f(k)t-c(t)-δk(t)   ①

f(k)t-c(t)は資本の積み増しに当たる部分である。 閉鎖経済では国内貯蓄に相当する。 δk(t)は固定資本減耗である。 ⊿k=0のとき、定常状態となることから

c(t)=f(k)-δk  ②

となる


c(t)=f(k)-δk

これの消費水準を最大化するための極大化条件

f'(kg)=δ③

競争的な貸借市場においては、(実質利子率r)と資本の限界生産性から固定資本減耗率を差し引いたものに対応する。

r>f'(k)-δ

であれば資本水準を縮小し、 逆に r<f'(k)-δ であれば資本水準を積み増す。 よって

r=f'(k)-δ  ④ 

となる。



ケインズラムゼイルールより

u'(c[t])=(1+r[t])/(1+ρ)・u'(c[t+1])  (15-5)式

この (15-5)式に

効用関数u(c)={c^(1-1/σ)}/(1-1/σ)

を代入すると

[{c[t]^(1-1/σ)}/(1-1/σ)]'={(1+r[t])/(1+ρ)}・[{c[t+1]^(1-1/σ)}/(1-1/σ)]'

c[t]^(-1/σ)=(1+rt)/(1+ρ)c[t+1]^(-1/σ) 両辺に対数すると

ln c[t+1]-ln c[t]=σ{ln(1+r[t])-ln(1+ρ)}

近似式

ln(c[t+1])-lnct≒Δct+1/Δct
ln(1+r[t])≒r[t]
ln(1+ρ)≒ρより

簡便化したオイラー方程式

Δc[t+1]/Δc[t]=σ(r[t]-ρ)

が導出できる


参考文献[編集]