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電気回路理論/ノートンの定理

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

ノートンの定理(Norton's theorem)は任意の2端子回路について成り立つ、次のような定理である。

ノートン等価回路

電圧源、電流源および抵抗からなり、2端子A、Bを持つ回路がある。ただし、必ずしも電圧源や電流源や抵抗は含まれていなくともよい。この時、回路の内部がどのように構成されているかに関わらず、次の方法によって1つの電流源と1つのコンダクタンスからなる等価電流源を構成することができる。

  1. 端子AB間を短絡した時にAB間に流れる電流をとする。
  2. 2端子回路の中の電源を除去(電圧源ならば短絡し、電流源ならば除去・開放する)したときの端子ABから見た合成コンダクタンスをとする。
  3. このとき、この2端子回路は電流の電流源とコンダクタンスの抵抗が並列に接続された回路と等価である。

証明は後ほど行うとして、まず具体的な使用法を見ることにする。

例題

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例題

右図の回路のノートン等価回路を求める。

この回路は1個の電圧源と4個の抵抗からなる。もちろんこのまま解析しても構わないが、なるべく単純な等価回路へ置き換えを行ってから解析を行いたい。そこで、ノートンの定理によって等価電流源を求めることにする。

まず、端子ABを短絡した時にAB間を流れる電流を求める。ABを短絡していれば抵抗が並列接続となるので、この部分の合成抵抗

となる。したがってを流れる電流

である。これより抵抗を流れる電流

と求められる。

合成抵抗の計算

次に、電圧源や電流源を除去した時に端子ABから見た合成抵抗を求める。右図から、合成抵抗

となる。

これより、この回路のノートン等価回路は下図のようになる。

ノートン等価回路

証明

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ノートンの定理も重ね合わせの理を用いて容易に証明することができる。

鳳-テブナンの定理との関連

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テブナン等価回路とノートン等価回路の変換

鳳-テブナンの定理とノートンの定理は互いに双対である。また、テブナン等価回路とノートン等価回路は置き換えが可能であり、右図の回路において

とすれば、2つの回路は等価である。