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高校受験ガイド/各部活のイメージと実態

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

部活のイメージと実態

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少ない部活

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マンガだとよく見る部活であっても、実際の日本では、その部が存在している高校が少ない部活もあります。

文化部

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パソコン部の無い高校は意外と多い
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たとえば都立トップ高校の日比谷高校には、パソコン部とかコンピュータ部みたいな部活は存在しません[1]

なお、パソコン部は、進学校では、偏差値70付近以上の付属校以外では、少ない傾向。医学部合格者や国公立大合格者を多く出すような受験進学校みたいな学校には、基本、パソコン部は無い。仮にあったとしても、そういう部活に入る人は、医学部や国公立大などの合格を、あきらめています。

プログラミングの勉強に時間が膨大にかかる割に、受験では評価をされないし、また大学合格後にも、日本の大学の授業はプログラミング能力を評価するようになっていない。1990年ごろに一度は世界経済で覇権を握ったはずの日本のコンピュータ業界が衰退したのは、日本経済の本当に大きな損失。まともに教育システムすら作れなかったのが日本の大学人やマスコミ、政治家たちです。

公立高校で、よく偏差値の高い高校が「文武両道」などと言われ、部活と学業を両立しているとされて「模範」(笑)とされますが、しかし実はそういう公立の高偏差値の高校からは、パソコン部のような時間のかかる部活が無い、というカラクリです。

私立だと、青山学院の付属校には、存在していません[2]。学習院高校にも、存在していません[3]

別に偏差値の高い高校にパソコン部が無いわけではなく、例えば開成高校には「コンピュータ部」があります[4]。例外的に、開成は高偏差値なのにかかわらず、部活などのプログラミングの活動水準が高い[5]

私立だと、慶応の付属校のひとつにパソコン部がありますし、明治大学や中央大学の付属校にもパソコン部があります。

「情報部」とか「情報処理部」と言った名前の場合もあります。たとえば麻布大の付属高校のパソコン系の部活は「情報部」です。なお、麻布高校は、高校募集を停止しています(中学受験で付属中学に進学しないと入れない)。


東京電機大学の付属高校とか芝浦工業大学の付属高校だと、パソコン部があります。

やはり、学校名と言うのは重要で、工業大学の付属校みたい高校には、そういう工業系の趣味の子供が集まってきます。

やみくもに偏差値を上げることを目指すのではなく、もっと自分に合った進路を考えましょう。


なお、芝浦工大の付属校は高大連携で、芝浦工大との実習授業があり、たとえばスパゲティブリッジ(「パスタブリッジ」ともいう)の強度実験とかしています。スパゲティで橋(はし)をつくって、構造の強度確認するのです[6]

もし、チタン合金とか元から上部な材料で試作品ミニチュアをつくってしまうと、構造に欠陥があっても(たとえば特定の箇所に力(ちから)が集中して折れやすいとか)、チタンなどの材料のせいで丈夫になってしまうので、構造そのものの欠陥が見つけづらくなってしまうのです。だから、構造そのものの開発をする場合は、当、スパゲティのパスタとか 割りばし とかの弱い材料を使って、それで実験するのです。

こういう高大連携授業の違いとかもあるので、私立受験や私大付属校の受験では、偏差値だけで選ぶのではなく、高校名とか、偏差値以外のことにも注目したいものです。

なお、スパゲティブリッジの実験をするには、荷重(かじゅう)を加えるための設備が必要なので、一般の高校では実験の実施は難しいと思います(工業高校か、工業大学の設備をつかえる環境でないと困難かと思います)。

新聞部のある私立高校は少ない
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ほとんどの高校に、新聞部はありません。マーチの大学付属校の高校を見ても、たとえば青山学院、中央、法政、立教の付属高校には、新聞部はありません。(明治の付属校には、一部の高校にある)埼玉の慶應の付属校(男子校)と、東京なら学習院の付属校に、新聞部はあります。


千葉県では、新聞部のある私立共学校はたった1校ですし、公立・私立あわせても2校です。埼玉県では共学では私立は2校です[7]

私立高校には、同窓会誌・保護者むけの広報誌などを自前でつくっている私学もあり、あまり高校生の出番はありません。

「天文部」のある私立高校は少ない
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ほとんどの高校に、「天文部」はという名称の部はありません。ただし「地学部」または「科学部」「サイエンス部」などはある高校もそこそこだと思います。サイエンス部などで、特別な日だけ夜間にも天文観測を行える高校もあります。

たとえばマーチの大学付属校を見ても、立教池袋(なお男子校)のほかは、「天文部」はありません[8]

四工大ですら、工学院大の付属校以外には、「天文部」はありません。

慶應の付属校(埼玉と神奈川)には天文部がありますが、早稲田大の付属校には天文部は見当たりません。

また、「天文部」のある高校は、関東地方では多くが公立高校です。


なお、天文部が夜間の高校に入って天体観測するのは、「合宿」の一種という扱いです。普段は、生徒下校時刻(午後6:30 くらい )以降の夜間の学校では観測できません。

普段は、昼間でも観測できる太陽の黒点などを観測したり、天体の勉強をしたりします。(例外として、合宿など特別な日でないと、高校側から夜間の下校時刻以降の高校立ち入りは許可されないでしょう。)

運動部

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応援団部
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もしかしたら部活以外の形で「応援団」はあるかもしれませんが、しかし少なくとも「応援団部」という部活動での形のある高校は少なく、報告されているかぎり首都圏で高校数は30~40校ていどです[9]

運動部の公式試合などでは、応援団のようなものが必要な場合、試合に出られなかった同じ部に生徒に応援をさせる場合もあります。このため、独立した部活動としての応援団の必要性がうすい可能性も考えられます。

部員数の少ない運動部の場合の応援の生徒が誰になるのか気になりますが、まあ、ともかく独立した部活としての「応援団部」の存在の報告は、少ないのが現状です。報告ではなく実態がどうなのかは当wikiでは知りません。そこまで調べる義理はありません。


女子高では「応援団部」はゼロです。

なお女子の場合、応援をする部活は、応援団ではなく「チアリーディング部」などになり、ボンボンをもって応援するアレになります。男子高のチアリーディング部はゼロです。

なお、チアリーディングを競技化したものをソングリーディングと言い、「ソングリーディング部」の形で応援団の部活をもっていると思われる共学高校および女子高がいくつかあります。おそらく、女子だけの競技かと思います。

ほか、女子ダンス部が、チアリーディング部の場合があります。高校ごとによるので調べてください。

必ずしもダンス部がすべて応援系とは限らず、たとえば専修大学の付属高校ではチアリーディング部とは別にダンス部もあります[10]


その他、イメージと違いそうな部活

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軽音楽部

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マンガだと作劇のしやすさから、5人くらいのバンドメンバーで物語が進んだりしますので、出身中学に軽音楽部の無かった人には軽音楽部はなんとなく部員数が少人数っぽさそうなイメージがありそうですが、しかし実際の軽音楽部の部員数は、そこそこ多いのが2020年代の現状では普通です[11]。首都圏の高校だと、公立でも私立でも部員数が30人とか超える場合もあります。私立のマンモス中高一貫校などだと部員が100人ちかく行く場合もあるのが、2020年代での現状です。

2020年代の現状、軽音楽部が存在しない高校もありますので、もしそういう高校で軽音楽同好会を設立すれば5人の部活にもなるかもしれません。一方、そうではなくて既に軽音楽部がある高校の場合なら、軽音部の部員数は他の部活と同じく十数人は超えるのが普通です。

ステージ上の人数の4~5だけ見て、けっして部員数だと誤解しないように。部員数の多い軽音楽部のなかには、バンドが複数個あって、各バンドあたりの人数が4~5人なだけです。たとえば1バンドで4人の場合、部員が40人なら、部内バンドが10個ある軽音楽部になります。

なお、日本の高校では、管弦楽部よりも軽音楽部のほうが、存在する高校が多いのです。管弦楽は、何らかの事情があって、多くの日本の中高では部を設立するのが難しい。設立が難しい部は、軽音楽部ではなく管弦楽部のほうです。

首都圏では、共学で、部活に軽音楽部のある高校は「462校」です[12]

首都圏では、共学で、部活に軽音楽部のある高校は「18校」です[13]。なお、この統計は微妙に間違っており、実際にはリンク先の高校に紹介の無い高校にも管弦楽部があります。()

とんでもない数の差です。

漫研部やアニメ部は女子の花園

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大学生を主人公にしたマンガだと、なんか大学生のクリエイター志望者の男子みたいなのがいそうなマンガが多そうなイメージが、世間にはあったりします(たとえば w:DAICON FILMみたいな。)。

しかし、実際には、女子高に漫研部やアニメ部が多いのが、統計的な事実です。

「study 高校受験」の統計によると、部活に漫研部のある高校が、首都圏では、男子高が3校、女子高が30校、という凄まじい差です[14]。ほか、共学に290校、です。

べつに「美術部」という名称でも、マンガを描いている部員もいると思いますが、少なくとも「漫研部」という名称では、男子校には、ほとんど存在していないのが統計的事実です。

なお、男子御三家の開成・麻布・武蔵には、漫研部も無ければ、アニメ部も無いです。美術部はあると思います。

脚注

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  1. ^ 『*部活動* HIBIYA HIGH SCHOOL』 2024年03月31日に確認.
  2. ^ 青山学院高等部『クラブ・同好会一覧』2024年03月31日に確認.
  3. ^ 学習院高等科『クラブ活動』2024年03月31日に確認.
  4. ^ https://www.studyh.jp/kanto/special/club/cultural/club.html?c=comput 『部活に「コンピュータ部」のある高校』 , 2024年08月26日]
  5. ^ 『開成高校がPayPay導入、学食決済に 生徒がアプリ開発』2024年8月26日 16:38
  6. ^ 芝浦工業大学附属中学高等学校、ツイッター(現X)のツイート、2023年11月6日 、 2024年02月15日に閲覧.
  7. ^ 高校受験スタディ『部活に「新聞部」のある高校』 2024年03月31日に確認.
  8. ^ 高校受験スタディ『部活に「天文部」のある高校』 2024年02月16日に確認.
  9. ^ 高校受験スタディ『部活に「応援団部」のある高校』
  10. ^ 『クラブ活動 | 専修大学附属高等学校』 2024年02月16日に確認.
  11. ^ 『高校軽音楽部について語ろう。』2019.8.092024年03月31日に確認.
  12. ^ 『部活に「軽音楽部」のある高校』, study 高校受験, 2024年07月10日に確認.
  13. ^ 『部活に「軽音楽部」のある高校』, study 高校受験, 2024年07月10日に確認.
  14. ^ 『部活に「漫画部」のある高校』, study 高校受験 , 2024年08月06日に確認.