高等学校化学I/その他

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

センター試験などの大学入試などから、教科書では習わなくても、下記のような知識を知ってることが前提になっている。

いちおう、日常生活であつかうことの多い物質を検定教科書で教えることになっているが、ページ数の事情などがあり、検定教科書では会社ごとに説明してなかったりする。

なお、資料集や参考書にも書いてあるので、いちいちセンター過去問を教科書代わりに読む必要は無い。


内容[編集]

ガスの燃焼

(家庭用のガスで「プロパンガス」とか言われるように、)そもそもプロパンは燃焼する。(プロパンの燃焼熱の計算が、2017年のセンター『化学』追試験で出た。)

※ 資格試験とかで、ガスを扱う工業系の資格試験で、よくガスの燃焼熱の計算とか出ます。

メタンやエタンやプロパンの燃焼熱の計算とか、よく入試に出やすい。

エチレン C2H4 も燃焼する。(※ 2013年センター試験の化学Iの本試験で、エチレンの燃焼熱の計算が出題。)


ダイヤモンドなどの燃焼

炭素や黒鉛は火をつけるなどすれば燃えるが、ダイヤモンドやフラーレンも燃焼する。(※ 2009年センター化学Iの本試験で燃焼熱の計算が出題。)


ビタミンCの還元作用

ビタミンC(アスコルビン酸)は、還元性が高いので、飲料品などで酸化防止剤として使われる。

※ 検定教科書だと、有機化合物と酸化還元の両方の知識が必要であるという事情があり、いちぶの出版社の教科書でしか説明してなかったりする。

緑茶飲料などに、よくビタミンCが酸化防止剤として加えられている。


※ 備考

なお、菓子などの食品にある「食べられません」とか書いてある酸化防止剤の中身は、主に鉄粉である。(※ 参考文献: 中学2年の理科の検定教科書で、大日本図書(教科書会社)の検定教科書に書いてある) 鉄のほうが酸化しやすいので、身代わりとして鉄を酸化させることにより、食品本体の酸化をふせいでいる。なお、鉄なので、けっして電子レンジに入れないように、器をつける必要がある。


乾燥剤

塩化カルシウム CaCl2は、空気中などの水分を吸収するので、除湿財や乾燥剤としても(塩化カルシウムは)用いられる。


乾燥剤は、このほかにもシリカゲル、塩化カルシウムなどがある。(2010年センター試験で、乾燥剤に用いられる物質を問う出題あり。)

シリカゲルとは、ケイ酸 H2SiO3 を加熱乾燥したもの。 塩化カルシウムは中性の乾燥剤である。

また、塩基性の乾燥剤として、酸化カルシウム、ソーダ石灰、がある。


ソーダ石灰とは酸化カルシウム CaO と水酸化ナトリウム NaOH の混合物のこと。ソーダ石灰を得るには、酸化カルシウムを濃い水酸化ナトリウム溶液にしみこませて、これを焼いて加熱乾燥させる。塩基性なので、酸性物質の乾燥には、用いられない。

アンモニアの発生の実験で、よくソーダ石灰が用いられる。

なお、アンモニアの実験では、塩化カルシウムは反応してしまうので用いることができない。


このほか、酸性の乾燥剤として、十酸化四リン、濃硫酸、などの乾燥剤がある。塩基性の材料の乾燥では、これら酸性の乾燥剤は用いられない。




炎色反応

ナトリウム Na の炎色反応は黄色である。(※ なので、ときどき台所のガスレンジで塩に引火したとき、黄色の炎がでるわけだ。)


肥料

アンモニアは肥料の原料としても用いられる。(※ 世間では、よく「窒素肥料」などとも言いますね。)

語彙

「ケイ酸塩工業」という語彙。