高校化学 合成高分子化合物
常温では固体で、成形が容易な合成高分子を合成樹脂またはプラスチックという。

高分子化合物を人工的に合成した場合、反応の重合度にばらつきが生じるので、分子量のグラフは右図のようになる。
付加重合
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付加重合によって合成される樹脂について、その単量体はエチレン C=C やビニル基 CH2=CH のように二重結合を持ってる。
付加重合で合成せれた分子の構造には直鎖状の構造を持つものが多い。
合成繊維
[編集]アミド結合によって重合した化合物をポリアミドという。また、エステル結合によって重合した化合物をポリエステルという。
ナイロン66
[編集]アジピン酸 とヘキサメチレンジアミン との縮合重合によって、ナイロン66が得られる[1]。
この、ポリアミドを繊維にしたものをナイロンという。
ナイロン6
[編集]環状のアミド結合を持つ、ε-カプロラクタムに少量の水を加えて加熱すると、開環重合してナイロン6が生成する。
このように、環状分子が開環して鎖状のポリマーに重合することを開環重合という。アミド結合を持つ環状化合物をラクタムという。
アラミド繊維
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単量体が芳香族化合物であるポリアミドをアラミドという。それを繊維にしたものをアラミド繊維という。
アラミド繊維の一例として、原材料にテレフタル酸ジクロリド と、p-フェニレンジアミン とを重合させると、p-フェニレンテレフタルアミドという化合物になる。
非常に丈夫であり、引っ張り強度も高く、耐熱性・難燃性もすぐれるので、防弾チョッキや消防服などに使用される。
ポリエチレンテレフタラート(PET)
[編集]エステル結合 -COO- によって連なった高分子化合物をポリエステルという。ポリエステルは合成樹脂としても使われる。
テレフタル酸 HOOC-C6H4-COOH と、エチレングリコール HO-(CH2)2-OH を縮合重合するとポリエチレンテレフタラートが得られる。ポリエチレンテレフタラートはポリエステルである。

PETは水を吸いにくい。 飲料用の容器のペットボトルに用いられる。
また、ポリエステル繊維はしわになりにくいので、衣服にも用いられる。
アクリル繊維
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アクリロニトリル CH2=CH-CN を付加重合させたものをポリアクリロニトリルという。ポリアクリロニトリルを主成分とした繊維をアクリル繊維という。 ポリアクリロニトリルは疎水性であり、そのままでは染色しづらいので、ポリアクリロニトリル繊維に添加物として酢酸ビニル CH2=CH-OCOCH3 などの原子団を混ぜて、染色性を高める。
アクリル繊維の肌触りは羊毛に似ていて、やわらかい。
また、アクリロニトリルと塩化ビニルを共重合させた繊維は燃えにくく、カーテンなどに用いられている。
炭素繊維
[編集]アクリロニトリルを窒素などの不活性気体中で、200 ℃ から段階的に温度を上げ3000℃ 程度で熱分解すると、炭素を主成分とする炭素繊維(カーボンファイバー)が得られる。炭素繊維は強度が優れている。
炭素繊維は、テニスラケットなどのスポーツ用品や釣竿、最新の旅客機などにも用いられる。
ビニロン
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酢酸ビニルCH2=CH-OCOCH3 を付加重合させて、ポリ酢酸ビニル[-CH2-CH(OCOCH3)-]n を作り、これを水酸化ナトリウムNaOHでけん化するとポリビニルアルコール -[CH2-CH(OH)]- n になる。
ポリビニルアルコールは、ヒドロキシ基を多く持ち、水溶性が高いので、そのままでは繊維には使えない。洗濯のりとして、ポリビニルアルコールは用いられる。
ポリビニルアルコールは、硫酸ナトリウム水溶液へ入れると凝固する。なので、繊維にするために、ポリビニルアルコールを細孔から硫酸ナトリウム水溶液へ送り出す。これは、単に塩析をしただけなので、凝固しても親水性は変わらない。
硫酸ナトリウム水溶液で凝固させたポリビニルアルコールを、ホルムアルデヒド水溶液HCHOで処理すると、ポリビニルアセタールになり(アセタール化)、 これをビニロンという。

このアルデヒドで環にする反応をアセタール化という。アセタール化によって親水基のOH基が減ったので、ビニロンは水に溶けなくなり、繊維として使える。ビニロンには親水基が残っているため、ビニロンの繊維は吸湿性を持つ。
ビニロンは、防護ネットや漁網などに用いられる。
- 酢酸ビニル
酢酸ビニルそのものの作り方は、エチレンCH2=CH2 に適当な触媒を用いて、酢酸CH3COOH と反応させると、酢酸ビニルCH2=CH-OCOCH3 が得られる。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
[編集]高温に熱すると柔らかくなり、冷やすと固くなる樹脂を熱可塑性樹脂という。熱可塑性樹脂は直線状の構造を持つものが多い。合成繊維に用いられる高分子は、ほとんどが熱可塑性である。
一方、加熱によって固くなり、冷やしても軟化しない樹脂を熱硬化性樹脂という。熱硬化性樹脂は縮合重合による網目状の構造の重合体である。加熱すると、縮合重合が進み、網目構造が発達するため熱硬化性を示す。
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂が、熱硬化性樹脂である。
一般に、熱可塑性樹脂は付加反応で合成される場合が多く、いっぽうで熱硬化性樹脂は縮合反応で合成される場合が多いが、例外もある。
たとえばPET樹脂(ポリエチレンテレフタラート)は縮合反応で合成されるが、熱可塑性である。
熱可塑性樹脂
[編集]ポリエチレン(PE)
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エチレンを付加重合するとポリエチレンができる。ポリエチレンは耐薬品性があり、容器などに使われる。
ポリエチレンには、重合反応の条件により、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンがある。高密度ポリエチレンは、枝分かれがほとんどなく密度の高いポリエチレンである。低密度ポリエチレンは分子に枝分かれが多く密度の低いポリエチレンである。

低密度ポリエチレンは高圧を掛けて重合させる。重合の開始剤として過酸化水素または酸素を用いる。100 – 350 ℃, 100 – 200 MPa[2]で重合させる。低密度ポリエチレンは軟らかく、袋などに用いられる。透明である。極性が無いので、吸水性がない。耐薬品性は良い。気体を透過しやすい。
高密度ポリエチレンは、触媒として、四塩化チタンTiCl4とトリエチルアルミニウムAl(C2H5)3からなる触媒(チーグラー・ナッタ触媒)を用いて、5気圧でエチレンを付加重合させる。
ポリプロピレン(PP)
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ポリプロピレンはプロピレンを付加重合させると得られる。製法には、高圧法と低圧法がある。 熱可塑性樹脂である。ポリエチレンより硬い。耐薬品性は高い。

ポリスチレン(PS)
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スチレンを付加重合するとポリスチレンが得られる。
透明。電気絶縁材料として使われる。イオン交換樹脂の母材に使われる。発泡スチロールとは、このポリスチレン樹脂に気泡を含ませた材料。
ポリ塩化ビニル(PVC)
[編集]ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルの付加重合により得られる。

他の樹脂と比べて、非常に硬い。この硬さの理由は、塩素の極性の強さによるものである。燃やすと有害な塩化水素ガスが発生するので注意が必要である。耐薬品性が高い。
純粋なものは、光によって化学変化をしてしまい塩素が除かれてしまうので、遮光のため顔料を加えてある。
水道管などに用いられる。
ポリ酢酸ビニル(PVAc)
[編集]ポリ酢酸ビニルは、酢酸ビニルの付加重合で得られる。

アルコールなどの溶媒に溶ける。水には溶けない。
軟化点が低く40℃~50℃程度で軟化するので成形品には用いられない。 用途は接着剤や、チューインガムのベースなど。ビニロンの原料である。
接着力のもとは、CO基による水素結合が接着力の理由である。

アクリル樹脂(メタクリル樹脂, PMMA)
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メタクリル酸メチルが付加重合したものをポリメタクリル酸メチルという。アクリル樹脂やメタクリル樹脂とも呼ばれる。アクリル樹脂はガラスよりも透明度が高く、光学レンズに用いられる。 溶媒に溶ける。耐薬品性は良くない。有機ガラスと呼ばれる。プラスチック製のガラス材料として用いられる。水族館の水槽に使われるプラスチック製の透明板に用いられる
フッ素樹脂
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テトラフルオロエチレンCF2=CF2 の付加重合。フッ素樹脂をポリテトラフロロエチレンともいう。耐薬品性が極めて高い。耐熱性が高く、融点は327℃である。摩擦係数が低い。
熱硬化性樹脂
[編集]フェノール樹脂
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フェノールとホルムアルデヒドを、酸または塩基の触媒を加えて加熱すると、酸の場合はノボラック、塩基の場合はレゾールという、重合度の低い中間生成物ができる。これに硬化剤を入れて加熱すると、重合反応が進みフェノール樹脂ができる。
このフェノール樹脂の合成反応は、付加反応(フェノールとホルムアルデヒドの反応)と縮合反応(さきほどの付加反応で生じた2種類の物質がそれぞれ単量体となって縮合していく)が、くりかえし行われて合成される反応なので、付加縮合という。
ノボラックは軟らかい固体物質である。硬化剤にはヘキサメチレンテトラミン(CH2)6N4が使われる。
また、レゾールは液体である。レゾールを加熱すると重合反応が進みフェノール樹脂になる。

フェノール樹脂は電気絶縁材料に用いられている。熱硬化性樹脂である。アルカリには、やや弱い。
尿素樹脂
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尿素とホルムアルデヒドを縮合重合すると、尿素樹脂が得られる。尿素樹脂は透明で、着色性が良い。酸およびアルカリに弱い。装飾品や電気器具、食器などに用いられる。

尿素樹脂は、三次元網目構造を取る。
尿素樹脂のように、アミノ基とホルムアルデヒドの付加縮合によってできる樹脂をアミノ樹脂という。アミノ樹脂は、他にメラミン樹脂がある。
メラミン樹脂
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メラミンとホルムアルデヒドの縮合重合によって得られる。硬い。無色透明。用途は装飾品や電気器具、食器などに用いられる。
アルキド樹脂
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アルキド樹脂とは、無水フタル酸とグリセリンなどの、多価アルコールと多価カルボン酸の縮合重合。耐候性にすぐれる。この樹脂の用途は、おもに塗料や接着剤などであり、成形品には用いないことが多い。
シリコーン樹脂
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- シリコーン樹脂はケイ素樹脂ともいう。
シリコーン樹脂は無機高分子の樹脂である。 塩化メチルとケイ素の反応によって、クロロトリメチルシランまたはジクロロトリメチルシラン、またはトリクロロメチルシランなどのメチルクロロシランのアルキルシラン類が作られる。このアルキルシラン類の付加重合によってシリコーン樹脂が作られる。
塩化メチルはメタノールと塩酸から作られる。
構造の骨格は、ケイ素Siと酸素Oが結合したシロキサン結合(-O-Si-O-) で形成されている。 耐熱性や耐薬品性が良い。
その他の熱硬化性樹脂
[編集]エポキシ樹脂
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nは重合サブユニットの数を示しており、0〜25の範囲である
ビスフェノールとエピクロロヒドリンが架橋して重合。架橋にはポリアミン化合物などが必要。エピクロロヒドリンの末端にもつ3員環の基がエポキシ基である。
用途は、よく接着剤に用いられる。接着剤としての利用は、架橋のために加えるポリアミン化合物などを硬化剤として用いる。
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ビスフェノール
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エピクロロヒドリン
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エポキシ基
不飽和ポリエステル樹脂
[編集]フマル酸やマレイン酸などの、二重結合を持つ不飽和酸と、エチレングリコールを重合させた分子を、スチレンで架橋した分子。繊維強化プラスチックFRPの母材として、この不飽和ポリエステルは用いられることが多い。
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フマル酸
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エチレングリコール
イオン交換樹脂
[編集]酸性または塩基性の基を持つ樹脂であって、水溶液中のイオンを樹脂中のイオンと交換することができるものをイオン交換樹脂という。ポリスチレンに酸性または塩基性を導入したものが一般的にイオン交換樹脂として使われる。

陽イオン交換樹脂
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スチレンとp-ジビニルベンゼンの共重合体を濃硫酸でスルホン化すると、陽イオン交換樹脂ができる。陽イオン交換樹脂は水溶液に を放出し、水溶液中の陽イオンと結合する。例えば、陽イオン交換樹脂を充填したカラムに塩化ナトリウム水溶液を注入すると、水溶液中の は樹脂中の に置換されて、希塩酸が流出する。
また、この逆の反応も可能である。すなわち、 と結合した陽イオン交換樹脂に、希塩酸を注入すると、水溶液中の は樹脂中の に置換され、塩化ナトリウム水溶液が流出し、陽イオン交換樹脂は元の状態に戻る(これを再生という)。
陰イオン交換樹脂
[編集]スチレンと p-ジビニルベンゼンの共重合体にトリメチルアンモニウム基 など塩基性の官能基を導入すると陰イオン交換樹脂ができる。
この陰イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂は水溶液に を放出し、水溶液中の陰イオンと結合する。例えば、陰イオン交換樹脂を充填したカラムに塩化ナトリウム水溶液を注入すると、水溶液中の は に置換されて、水酸化ナトリウムが流出する。
陽イオン交換樹脂と同じように、逆の反応も可能である。例えば、 と結合した陰イオン交換樹脂に水酸化ナトリウム水溶液を注入すると、水溶液中の は 樹脂中の に置換されて、塩化ナトリウム水溶液が流出し、陰イオン交換樹脂は元の状態に戻る(再生)。
イオン交換樹脂の利用
[編集]純水の製造
[編集]陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を充填したカラムに、水道水を注入すると、水道水の陽イオンは に、陰イオンは に交換され、純水が流出する。このように製造された純水は蒸留水よりも純度が高いものになる。
ただし、イオン交換樹脂はイオン以外の不純物を除去する能力が低いため、前処理としてフィルターや活性炭によりこれらを除去することが多い。
アミノ酸の分離
[編集]複数のアミノ酸を含む水溶液を強酸性にすると、アミノ酸はすべて陽イオンになる。この水溶液を陽イオン交換樹脂に注入すると、アミノ酸はすべて樹脂に吸着される。樹脂に緩衝液を注入し を高くしていくと、等電点の小さいアミノ酸から順に溶出する。
ゴム
[編集]天然ゴム
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ゴムノキの幹に傷をつけると、その木から白い樹液が取れるが、このゴムノキの白い樹液をラテックスという。このラテックスは白くて粘性がある。
ラテックスは疎水コロイド溶液であり、炭素にタンパク質が保護作用をした保護コロイドによるコロイド溶液である。
ラテックスに酢酸などの酸を加えて凝固させたものが天然ゴムあるいは生ゴムである。生ゴムの主成分はポリイソプレンであり、これはイソプレン C5H8(示性式はCH2=C(CH3)CH=CH2である。)が付加重合したものである。
生ゴムには、弾性はあるものの、生ゴムの弾性は弱い。ゴム材料に弾性を持たせるには、加硫(= 硫黄を添加して加熱する処理)という処理が必要である。

イソプレンの構造式を見ると、2箇所の二重結合の間に単結合がある部位がある。二重結合があるため、シス形とトランス形の二通りがあろうが、一般の生ゴムの場合はシス形ポリイソプレンである。
いっぽう、マレー半島などのアカテツ科の樹液からとれるグッタペルカは、トランス型のポリイソプレンである。グッタペルカは常温ではプラスチック結晶状の硬い固体である。50度以上の温度で柔らかくなる。
加硫
[編集]生ゴムに硫黄Sを数%加えて加熱すると、弾性が増す。このゴムを弾性ゴムや加硫ゴムと言い、この操作を加硫という。
ポリイソプレンの2重結合の部分に硫黄原子Sが結合し、S原子は2個の原子と結合できるから、S原子が他の二重結合とも結びつき、S原子がポリイソプレンを橋架けして、(-S-S-)といった結合が生じるをする。このような高分子鎖などを橋架けをする反応を架橋結合または架橋という。
加硫ゴムは、二重結合が減った結果、化学反応性が低下するので、耐薬品性が増す。
- エボナイト
生ゴムに30%~40%の硫黄を加硫して加熱した得られる黒色のかたいプラスチック状の物質をエボナイトという。
合成ゴム
[編集]天然以外に製造したイソプレンを架橋したゴムや、ブタジエンなどを架橋させたゴムなどを、合成ゴムという。
合成ゴムには、イソプレンゴムやブタジエンゴムの他に、クロロプレンゴムやスチレン・ブタジエンゴムやブチルゴムなどがある。
付加重合による合成ゴム
[編集]ブタジエンゴムとクロロプレンゴムは付加重合によりゴム化する。
ブタジエンゴムでは、ブタジエンCH2=CH-CH=CH2から、ブタジエンゴム[-CH2-CH=CH-CH2-]n へとなる。シス型とトランス型があり、弾性に富むのはシス型のほうである。シス型を多く得るにはチーグラー触媒 TiCl4-Al(C2H5)3 を用いる。
摩耗性に優れているので靴底や、スチレンブタジエンゴムと配合させてタイヤなどに用いられる。なお、タイヤの色が黒いのは、補強材として炭素を加えているからである。
クロロプレンゴムにもシス型とトランス型が有る。 クロロブレンの単量体(重合前のこと)の示性式は CH2=CCl-CH=CH2 である。
共重合による合成ゴム
[編集]以上のブタジエンゴムは1種類のブタジエンから合成する合成ゴムであった。重合の単位となる分子を単量体というが、このように1種類の単量体しか用いない場合とは違い、複数種の単量体を用いるゴムを共重合ゴムという。 たとえばスチレン・ブタジエンゴムはスチレンとブタジエンを単量体とした共重合ゴムである。
また、ゴムにかぎらず、単量体が複数ある重合結合を共重合という。 共重合で生成した高分子化合物を共重合体という。
- スチレン・ブタジエンゴム
略称はSBR。 ブタジエン (CH2=CH−CH=CH2) とスチレン(C6H5−CH=CH2) が共重合したもの。

耐磨耗性が良いので、タイヤなどに用いられることが多いい。なお、タイヤの色が黒いのは、補強材として炭素を加えているからである。
- アクリロニトリル・ブタジエンゴム
略称はNBR。アクリロニトリル・ブタジエンゴムも共重合ゴムである。 耐油性が高く、このため石油ホースなどにも用いられてる。

シアノ基(ニトリル基) R-C≡N の極性のため、耐油性が高い。
シリコーンゴム
[編集]ジクロロジメチルシランを加水分解すると、ケイ素を含む重合体のポリメチルシロキサンが得られる。 これの架橋に、架橋剤として過酸化ベンゾイルなどの過酸化物の架橋剤を用いて架橋をすると、(-C-C-)といった架橋結合をもったシリコーンゴムが得られる。 シリコーンゴムの架橋には硫黄は用いない。


付加重合による重合とは違い、シリコーンゴムは二重結合を持たないので、大気中の酸素による二重結合の酸化による劣化が少ないので、酸化しづらく耐久性などの性質が優れる。