高等学校工業 機械設計/機械要素と装置/カム
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カム(cam)は、回転軸に取り付けられる機械要素の一種である。形が非対称な輪郭を持つ板状の物あるいは立体形状の物で、カムを回転させることで、カムに接触したフォロワ(follower)と言われる機械要素に、様々な運動をさせる機械要素である。
カムの側を、他のものを動かすことから、原動節あるいは原節という。フォロワのように他の原動節の動きによって、動きを与えられる側を、従動節あるいは従節という。
カムとフォロワなどをまとめて、カム機構やカム装置などと呼ぶ。カムの輪郭曲線を平面曲線で表せるものを平面カムという。輪郭曲線が平面内に無く、輪郭曲線が3次元曲線になるカムを立体カムという。
平面カムのうち、回転板をカムとした物を板カムという。 フォロワの先端には、摩耗を減らすため、ころを付ける場合がある。
従動節を往復運動させるカム機構を直動カム(translation cam)という。 従動節に特殊形状を持たせたカム機構を反対カム(reverse cam)や逆カムなどという。
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カム機構の、さまざまな種類。
第6番のようなカムが反対カム。第7番のようなカムが円筒カム。
第5番は溝つき板カムで、溝にフォロワの先端が挟まっている構造になっている。
第1から第6まで、全て平面カム。図中では立体カムは第7のみ。 -
板カム
立体カム
[編集]- 円筒カム(cylindrical cam)
円筒に溝を彫ったカム。円柱カムともいう。
- 円錐カム(conical cam)
円錐に溝を彫ったカム。
- 球面カム(spherical cam)
球に溝を彫ったカム。
- 端面カム(end cam)
円筒などの回転体の端面が特殊な形状のカム。
- 斜板カム(swash cam)
回転軸に対して、斜めに板を取り付けたカム。
カム線図
[編集]グラフによって、カムの回転角を横軸の値で表し、フォロワの動きを縦軸の値で表したグラフのことをカム線図(cam diagram)という。左図の場合、線図のT1とT3に対応する時期に、フォロワは動き、T2とT4ではフォロワは静止する。