ChromeOS
Google ChromeOS[1]は、Googleが開発したクラウドベースのオペレーティングシステムで、主にChromebookと呼ばれるラップトップコンピュータで使用されています。ChromeOSは、シンプルで使いやすく、高速な起動時間と長時間のバッテリー寿命を備えています。また、Googleのオンラインサービスにシームレスにアクセスできるように設計されており、GoogleドキュメントやGmailなどのアプリケーションを使用するために最適化されています。
ChromeOS の概要[編集]
ChromeOSは、Googleが開発したオペレーティングシステムです。このOSは、Chromeブラウザをベースにしており、Webアプリケーションを中心に設計されています。
ChromeOSは、軽量で高速であることが特徴で、クラウド上のサーバーに保存されたデータを使用することが前提となっています。そのため、ローカルストレージの代わりにGoogle Driveなどのオンラインストレージサービスが使用されます。また、Googleの各種サービスとの統合が強化されており、Googleドキュメント、Gmail、Googleカレンダーなどを容易に利用することができます。
ChromeOSは、Chromebookと呼ばれるノートパソコンや、Chromeboxと呼ばれるデスクトップコンピュータなどのデバイスで使用されます。ChromeOSは、セキュリティが強化されており、自動的にアップデートされるため、セキュリティ上のリスクを最小限に抑えることができます。また、ChromeOSは、Androidアプリを実行できるようになり、より多くのアプリケーションを利用することができます。
ChromeOS の利点[編集]
ChromeOSの利点は、以下の通りです。
- 高速かつ軽量:ChromeOSは、高速かつ軽量であり、起動時間が短く、アプリケーションの起動も速いため、生産性が向上します。
- セキュリティ:ChromeOSは、セキュリティが強化されています。自動的にアップデートされるため、最新のセキュリティパッチが適用され、セキュリティ上のリスクを最小限に抑えることができます。また、アップデートプロセスは非常に迅速で、通常数分以内に完了します。
- 簡単な管理:ChromeOSは、クラウドベースの管理システムであるGoogle Workspaceと統合されており、管理が簡単です。また、一度に多数のデバイスを管理できるため、大規模な展開にも適しています。
- オフラインでの使用:ChromeOSは、オフラインでの使用も可能です。Google Driveなどのオンラインストレージにデータを保存することで、オフラインでの作業も可能になります。
- Androidアプリの利用:ChromeOSは、Androidアプリを実行できるため、多数のアプリケーションが利用可能です。これにより、ユーザーはより多くのアプリケーションを利用でき、より多様な用途に使用できます。
- 低価格:Chromebookは、他のノートパソコンに比べて低価格であり、コストパフォーマンスが高いため、学校や企業などでの大規模な展開にも適しています。
Google ChromeOS Flex |
ChromeOS Flexは、Neverwareが開発したCloudReady OSの改良版であり、Googleの傘下に入った後に開発されました。このオペレーティングシステムは、中古パソコンにChromebookと同等の操作性を提供することができます。また、純正のChromebookと同様に高速な起動時間や長時間のバッテリー寿命が特徴です。
ChromeOS Flexの最大の利点は、中古のパソコンでもインストールが可能であることです。ただし、通常のChromebookとは異なり、Google PlayやAndroidアプリ、仮想マシンのサポートができないことや、一部のハードウェアが動作しないことがあります。しかし、低スペックのパソコンにも対応しているため、既存のハードウェアを活用することができます。 ChromeOS Flexを利用するには、必要なスペックがあります。それは、インテルまたはAMDのx86 CPU64ビット以上、4ギガバイト以上のメモリ、16ギガバイト以上の内蔵ストレージ、およびUSBメモリからのブート対応が必須です。 また、ChromeOS Flexを利用して中古パソコンを販売している業者も存在します。ChromeOS Flexは、中古パソコンを再利用することにより、廃棄物の削減にも貢献しています。 Google の ChromeOS Flex の発表に前後して、Microsoft Windows 11 のシステム要件[2]が発表され、多くのPCがWindows11 のサポート対象外となることが露見し、ChromeOS Flex が一躍注目されました。 |
GIGAスクール構想 |
GIGAスクール構想は、日本の文部科学省が2019年に開始した取り組みであり、全国の児童・生徒に1人1台のコンピューターと高速ネットワークを整備することを目的としています。これは、学校のICT環境整備状況が脆弱であり、地域間での整備状況の格差が大きいという危機的状況に対処するために始まったものです。GIGAスクール構想は、2019年12月に閣議決定され、2021年度3月までに1,742自治体等(96.1%)が整備済みとなり、小・中学生一人一台教育用端末の整備がほぼ完了しました。
ChromeOSは、『GIGAスクール構想の実現 標準仕様書』[3]で、「学習者用コンピュータ(児童生徒用)」として指定された3種
の1つとして挙げられ、ChromeOSが全体の40.1%、Windowsが30.4%、iPadOSが29.0%と[4][5]、ChromeOSの採用が目立ちました[6]。 |
以下に、ChromeOS、Windows、iPadOSの比較を表形式でまとめました。
機能/特徴 | ChromeOS | Windows | iPadOS |
---|---|---|---|
セキュリティ性 | 高い | 平均的 | 高い |
ハードウェア要件 | 低い | 高い | 平均的 |
ソフトウェア/アプリケーション | Google Playストアのアプリ、Linuxアプリに対応 | 多数のソフトウェア/アプリケーションに対応 | App Storeのアプリに対応 |
オフライン利用 | 一部のアプリ/機能のみ利用可 | 多数のアプリ/機能がオフライン利用可 | 一部のアプリ/機能のみ利用可 |
マルチタスク性 | 高い | 高い | 平均的 |
ファイル管理 | Google Driveを中心にしたクラウドストレージ | ローカルストレージやクラウドストレージに対応 | iCloudを中心にしたクラウドストレージ |
タッチスクリーン対応 | 一部のデバイスに対応 | 一部のデバイスに対応 | ほぼ全てのデバイスに対応 |
ペン入力対応 | 一部のデバイスに対応 | 一部のデバイスに対応 | ほぼ全てのデバイスに対応 |
価格 | 低価格から中価格 | 低価格から高価格 | 中価格から高価格 |
以上のように、ChromeOSは低価格でありながらセキュリティ性が高く、Google PlayストアのアプリやLinuxアプリに対応している点が特徴的です。
一方、Windowsは多数のソフトウェア/アプリケーションに対応しているものの、価格が高く、ハードウェア要件が高いために高性能なデバイスが必要になることがあります。
iPadOSは、タッチスクリーンやペン入力に対応しており、クラウドストレージにはiCloudがありますが、比較的高価なデバイスが多い点が特徴的です。
デバイスのセットアップ[編集]
Chromebookのセットアップには、以下の手順が含まれます。
Chromebookの起動[編集]
Chromebookを開封し、電源ボタンを押して起動します。初回起動時には、言語、キーボードの設定、ネットワーク接続の設定を行う必要があります。
Wi-Fi接続[編集]
Chromebookの初回起動時には、Wi-Fi接続の設定を行う必要があります。接続先のWi-Fiネットワークを選択し、パスワードを入力することで接続が可能になります。
Googleアカウントの設定[編集]
Chromebookの初回起動時には、Googleアカウントを設定する必要があります。Googleアカウントを持っている場合は、ログインすることができます。Googleアカウントを持っていない場合は、新しいアカウントを作成することができます。
Googleアカウントの設定が完了すると、Chromebookは自動的にGoogleのサービスと同期され、Googleドライブ、Gmail、Googleカレンダーなどのアプリケーションを使用することができます。
以上がChromebookのセットアップの基本的な手順です。Chromebookは、簡単にセットアップでき、使いやすく、安全なオペレーティングシステムです。
Chromebookの基本操作[編集]
Chromebookの基本操作には、以下の手順が含まれます。
デスクトップとシェル[編集]
Chromebookのデスクトップは、Google Chromeブラウザのウィンドウとして表示されます。アプリケーションを起動するには、左下のアプリ一覧からアプリをクリックするか、タスクバーにピン留めすることができます。
Chromebookのシェルは、Linuxベースのターミナルウィンドウとしてアクセスできます。シェルを開くには、Ctrl + Alt + Tを押して、ターミナルウィンドウを開くことができます。
ウィンドウの操作[編集]
Chromebookでは、複数のウィンドウを同時に開いて作業することができます。ウィンドウの移動は、Alt + Tabを使用することで行えます。ウィンドウの最大化と最小化は、ウィンドウ右上のアイコンをクリックすることで行えます。また、ウィンドウのサイズを調整するには、ウィンドウの右下にあるサイズ変更アイコンをクリックして、ウィンドウのサイズを変更することができます。
ファイルの管理[編集]
Chromebookでは、Google Driveやローカルストレージを使用して、ファイルの管理を行うことができます。Google Driveには、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、PDFファイルなどを保存できます。ローカルストレージには、写真、音楽、ビデオ、ダウンロードファイルなどを保存できます。
ファイルを開くには、Google Driveやローカルストレージからファイルをクリックするか、Chromebookのファイルマネージャーを使用することができます。ファイルマネージャーには、フォルダー、ファイル、ドライブなどが表示されます。ファイルマネージャーを開くには、タスクバーからファイルマネージャーアイコンをクリックします。
以上がChromebookの基本操作の手順です。Chromebookは、シンプルで使いやすいオペレーティングシステムであり、高速かつ軽量なため、生産性を向上させるために必要な操作が簡単に行えます。
Googleアプリケーションの使い方[編集]
ChromeOSには、Googleのさまざまなアプリケーションが搭載されています。以下では、主要なアプリケーションであるGmail、Googleドライブ、Googleカレンダーの使い方を紹介します。
Gmail[編集]
Gmailは、Googleが提供するメールサービスです。Chromebookのデフォルトのメールアプリケーションとして使用することができます。Gmailは、スパムフィルター、自動返信、カレンダーとの連携、複数のアカウントの管理など、多数の便利な機能を提供しています。 Gmailを使用するには、Googleアカウントにログインする必要があります。ログイン後、左側のサイドバーからメールを送信したり、受信したりすることができます。また、Gmailの検索機能を使用して、過去に受信したメールを検索することもできます。
Googleドライブ[編集]
Googleドライブは、クラウドストレージサービスであり、Googleが提供するオンラインストレージサービスです。Googleドライブには、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、PDFファイルなどのドキュメントを保存できます。また、Googleドライブに保存されたドキュメントは、Googleの共同編集機能を使用して、複数の人が同時に編集できます。 Googleドライブを使用するには、Googleアカウントにログインする必要があります。ログイン後、Googleドライブのウェブサイトにアクセスすることができます。ファイルのアップロード、共同編集、フォルダーの作成、共有など、多数の便利な機能を提供しています。
Googleカレンダー[編集]
Googleカレンダーは、Googleが提供するカレンダーアプリケーションです。Googleカレンダーには、予定の作成、共有、通知、リマインダーなど、多数の便利な機能があります。 Googleカレンダーを使用するには、Googleアカウントにログインする必要があります。ログイン後、Googleカレンダーのウェブサイトにアクセスすることができます。予定の作成や共有、通知、リマインダーなど、多数の便利な機能を提供しています。
以上が、Chromebookに搭載されている主要なGoogleアプリケーションの使い方です。これらのアプリケーションは、Googleアカウントにログインするだけで利用することが可能です。
Chromebookの高度な操作[編集]
以下は、Chromebookの高度な操作に関する内容です。
キーボードショートカット[編集]
Chromebookには、多数のキーボードショートカットが用意されています。これらのショートカットを使用することで、タブの切り替え、画面のスクロール、ウィンドウの最大化/最小化などを簡単に行うことができます。
Chromebookの主なキーボードショートカットには、以下のものがあります。
- Ctrl + Alt + T: ターミナルを開く
- Alt + 検索キー: アプリケーションメニューを開く
- Ctrl + Shift + Q (2回): Chromebookをシャットダウンする
- Ctrl + Shift + L: ログアウトする
- Ctrl + Shift + W: タブをすべて閉じる
- Ctrl + Shift + N: シークレットウィンドウを開く
Chromebookの設定[編集]
Chromebookの設定は、Chromebookのステータスエリアをクリックして、設定アイコン(⚙)を選択することでアクセスできます。設定アイコンをクリックすると、Wi-Fi、Bluetooth、音量、スクリーンの明るさなど、多数の設定を変更できるメニューが表示されます。
Chromebookの設定メニューには、Chromebookの管理、デバイス、システム、アプリなどのカテゴリがあります。各カテゴリには、多数の設定項目が含まれています。たとえば、「デバイス」カテゴリには、マウス、タッチパッド、外部ディスプレイ、ストレージなどの設定項目があります。
Linuxアプリケーションのインストール[編集]
Chromebookには、Linuxアプリケーションをインストールして使用することができます。Linuxアプリケーションをインストールするには、ChromebookにLinuxをインストールする必要があります。
Linuxをインストールするには、Chromebookの設定メニューで「Linux (ベータ)」オプションを有効にする必要があります。Linuxが有効になった後、Linux用のターミナルが利用可能になります。
Linux用のターミナルを使用して、DebianベースのLinuxパッケージ管理システムである「apt-get」を使用して、Linuxアプリケーションをインストールすることができます。また、Googleが提供する「Crostini」プロジェクトを使用することで、Linuxアプリケーションをより簡単にインストールできます。
ChromeOSでLinuxが動作する仕組み[編集]
Chrome OSは、Linuxカーネルをベースにしているため、Linuxアプリケーションを実行することができます。Chrome OSには、Linuxコンテナ(LXC)を使用して、Linuxアプリケーションを実行する機能が組み込まれています。
LXCは、Linuxコンテナとも呼ばれ、Linuxカーネルを共有する軽量な仮想化技術です。LXCは、LinuxホストOS内に複数の独立したLinuxコンテナを作成できます。各コンテナは、異なるLinuxディストリビューションを実行できますが、ホストOSのカーネルを共有するため、システムリソースの使用効率が高く、実行オーバーヘッドが少ないという利点があります。
Chrome OSでは、Linuxコンテナを使って、Linuxアプリケーションを実行することができます。Chrome OSのLinuxコンテナは、仮想マシンとして動作するわけではありません。代わりに、Linuxアプリケーションを実行するために必要な環境を提供するように設計されています。Chrome OSのLinuxコンテナは、ホストOSのLinuxカーネルを共有するため、仮想マシンと比較して高速に起動できます。
Linuxコンテナを使用して、Chrome OSにLinuxアプリケーションをインストールするには、まずChrome OSの設定メニューからLinuxコンテナ機能を有効にする必要があります。次に、Linuxターミナルを起動し、Linuxアプリケーションをインストールするために必要なコマンドを入力することができます。Linuxコンテナは、Chrome OSのネイティブなファイルシステムにアクセスできるため、Linuxアプリケーションがファイルを読み取ったり書き込んだりすることができます。
Chrome OSにおけるLinuxアプリケーションの実行には、以下の要素が組み合わさっています。
- Crostini: Chrome OSの仮想化機能で、LXD(Linuxコンテナ)を使用して、Linuxアプリケーションを実行するための環境を提供します。Crostiniを使用すると、Chrome OS上で簡単にLinuxアプリケーションを実行できます。
- crosh: Chrome OSの開発者向けのコンソールで、Linuxコマンドラインにアクセスすることができます。croshは、Chromebookのシステム情報の表示やデバッグ、ネットワークの設定など、様々な目的で使用されます。
- Wayland: Waylandは、ChromeOSに搭載されているディスプレイサーバーであり、Linux環境を実行するために利用されています。Waylandは、X Window Systemよりも軽量であり、ChromeOSのセキュリティ機能との互換性が高いことが特徴です。
- vsh: Crostini内のLinux仮想マシンにアクセスするためのコマンドラインツールです。vshを使用すると、Crostini内のLinux仮想マシンでLinuxコマンドラインにアクセスできます。
- termina: Chrome OSの仮想化マネージャで、CrostiniのためのLinux仮想マシンを実行します。terminaは、Chromebookのセキュリティ機能の一つであるセキュアブートによって保護されています。
- vmc: terminaを管理するためのコマンドラインツールです。vmcを使用すると、Crostini仮想マシンを作成、削除、起動、停止などの操作を実行できます。
- LXD: LXDは、LXC(Linuxコンテナ)の管理ツールで、Crostiniで使用されます。LXDを使用すると、複数のLinuxコンテナを管理し、データの共有、ネットワークの設定、リソースの割り当てなどの機能を提供できます。
- LXC: LXCは、Linuxコンテナとも呼ばれる軽量な仮想化技術で、Crostiniで使用されます。LXCを使用すると、Linuxアプリケーションを実行するために必要な環境を提供することができます。LXCは、Chrome OSのネイティブなファイルシステムにアクセスできるため、Linuxアプリケーションがファイルを読み取ったり書き込んだりすることができます。
これらの要素が組み合わさって、Chrome OS上でLinuxアプリケーションを実行する仕組みが構築されています。
トラブルシューティング[編集]
以下は、Chromebookのトラブルシューティングに関する内容です。
Chromebookの問題の特定[編集]
Chromebookには、多数の問題が発生する可能性があります。たとえば、Chromebookが起動しない、Wi-Fiに接続できない、アプリケーションがクラッシュするなどの問題があります。
問題を特定するには、Chromebookの設定メニューで「問題の解決」オプションを使用します。問題の解決オプションを使用すると、問題が発生したときに取るべき手順が表示されます。たとえば、Wi-Fiに接続できない場合は、Wi-Fiアイコンをクリックして「問題の解決」オプションを選択することができます。問題の解決オプションを使用しても問題が解決しない場合は、Googleのサポートに連絡することができます。
ネットワーク接続の問題解決[編集]
Chromebookでネットワーク接続の問題が発生した場合は、以下の手順を実行して解決することができます。
- Wi-Fiをオンにする
- Wi-Fiアイコンをクリックして、接続したいWi-Fiネットワークを選択する
- Wi-Fiネットワークに接続できない場合は、パスワードが正しいことを確認する
- Wi-Fiネットワークに接続できない場合は、ルーターの再起動を試みる
- ルーターの再起動が効果がない場合は、Chromebookを再起動する
システムのリセット[編集]
Chromebookのシステムをリセットすることで、問題を解決することができます。システムをリセットするには、以下の手順を実行します。
- Chromebookをシャットダウンする
- パワーボタンを押して、Chromebookを再起動する
- Chromebookのログイン画面で、Esc + Refresh + Powerを同時に押す
- 「Powerwash」オプションを選択して、Chromebookをリセットする
システムをリセットすると、Chromebookのすべてのデータと設定が削除されます。リセット後に再びログインすると、Chromebookは新しい状態で開始されます。
ChromiumOSとChromeOS |
Chromium OSとChrome OSは、Googleによって開発されたオペレーティングシステムです。
Chromium OSは、Googleがオープンソースで開発しているオペレーティングシステムで、主にWebアプリケーションの実行を目的としています。Chromium OSは、Chromeブラウザをベースとしており、Googleが提供する多くのWebアプリケーションをサポートしています。また、Chromium OSは、セキュリティを強化するために、アプリケーションの実行をサンドボックス化するなどの機能を備えています。Chromium OSは、オープンソースであるため、誰でも自由に使用、改変、配布することができます。 一方、Chrome OSは、Chromium OSをベースにGoogleが開発した商用のオペレーティングシステムです。Chrome OSは、Chromium OSと同様にWebアプリケーションの実行に特化していますが、商用製品として提供されるため、セキュリティやユーザーインターフェースなどの点で、より洗練された仕組みを備えています。また、Chrome OSは、Chromebookというハードウェアプラットフォームに最適化されており、ChromebookにはChrome OSがプリインストールされています。 簡単に言えば、Chromium OSはオープンソースのプロジェクトで、誰でも自由に使用できるオペレーティングシステムであり、一方のChrome OSは商用のオペレーティングシステムであり、Googleが提供するハードウェアプラットフォームでのみ使用できます。 |
脚註[編集]
- ^ 公式でも ChromeOS と Chrome OS の表記が混在していますが、本項では ChromeOS に統一しました。
- ^ Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する
- ^ GIGAスクール構想の実現 標準仕様書(2022-09-03 閲覧)
- ^ GIGAスクール端末の利活用 小学校84%、中学校91%が全学年で開始 - データは語る:日経クロステック Active
- ^ 原資料では iOS となっていましたが、iPadのOSは iPadOS で『GIGAスクール構想の実現 標準仕様書』でも「iPadOS 端末」としているので iPadOS としました。
- ^ GIGAスクール構想でChromeOSの採用が多かった理由に様々な分析がありますが、標準仕様書のハードウェア・スペックは当時の水準から考えても低く、特にChromeOSとWindowsを比較するとストレージの容量以外は同じスペックで、相対的に使用資源の少ないChromeOSが軽快に動作し、Windowsが鈍重に感じられることが理由の1つに挙げられます。