HTML/DOCTYPE
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DOCTYPE(文書型宣言)
[編集]DOCTYPE(文書型宣言)は、HTML文書の最上部に記述される宣言であり、ブラウザに文書のHTMLバージョンを伝える役割を果たします。正しいDOCTYPEを使用することで、ブラウザが意図したレンダリングモードでHTMLを解釈することを保証します。
基本構文
[編集]DOCTYPEは、HTML文書の最初の行に記述します。記述例は以下の通りです。
<!DOCTYPE html>
この宣言は、HTML5文書で使用されるシンプルな形式です。
DOCTYPEの役割
[編集]DOCTYPEの主な役割は以下の通りです:
- 標準モードの指定: ブラウザに「標準モード(Standards Mode)」でHTMLを解釈させる。
- 後方互換性: レガシーな文書のために「クイークスモード(Quirks Mode)」をサポート。
DOCTYPEの種類
[編集]歴史的に使用されてきた主なDOCTYPEの一覧です:
HTML5
[編集]HTML5では、以下のシンプルなDOCTYPEを使用します:
<!DOCTYPE html>
特徴:
- 短く簡潔。
- HTML文書がHTML5であることを指定。
HTML 4.01【廃止】
[編集]HTML 4.01【廃止】では、以下の3種類のDOCTYPEがあります:
- Strict DTD(厳格型):
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">
- 厳密に構造化されたHTML文書用。
- Transitional DTD(遷移型):
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
- 古いHTML要素を一部サポート。
- Frameset DTD(フレームセット型):
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/frameset.dtd">
- フレームセットを使用する文書用。
XHTML 1.0【廃止】
[編集]XHTML 1.0【廃止】では、HTML 4.01【廃止】と同様に以下の3種類があります:
- Strict DTD:
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
- Transitional DTD:
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
- Frameset DTD:
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Frameset//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-frameset.dtd">
その他のバージョン
[編集]- XHTML 1.1【廃止】:
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.1//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml11/DTD/xhtml11.dtd">
- モジュール化されたDTDを採用。
標準モードとクイークスモード
[編集]DOCTYPEはブラウザが以下の2つのモードを選択するために使用されます:
- 標準モード(Standards Mode): 現代のWeb標準に準拠してレンダリング。
- クイークスモード(Quirks Mode): 後方互換性のために古いレンダリング方法を使用。
例えば、DOCTYPEが正しく指定されていない場合、ブラウザは自動的にクイークスモードに切り替わる可能性があります。
注意事項
[編集]- DOCTYPE宣言は必ずHTML文書の最上部に記述します。
- DOCTYPEは大文字と小文字を区別しませんが、一般的に大文字で記述されます。
- DOCTYPEの指定ミスは、ブラウザの挙動に予期しない影響を与えることがあります。
参考リンク
[編集]- Definition of the DOCTYPE in the HTML specification -- HTML Living Standard
- HTML5 DOCTYPE -- MDN
HTML 4.01 Specification - W3C-- superseded 27 March 2018XHTML 1.0 Specification - W3C-- superseded 27 March 2018XHTML 1.1 Specification - W3C-- superseded 27 March 2018