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HTML Living Standard/JavaScript

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

JavaScript

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JavaScriptは、HTMLと密接に連携するスクリプト言語であり、ウェブページのインタラクティブな動作を実現するために利用されます。HTML Living Standard(HTML標準)の視点から見ると、JavaScriptは、ページの動的な振る舞いや操作を実現するために不可欠な要素です。特に、DOM(Document Object Model)を通じてHTML要素の操作が行われるため、JavaScriptはHTML文書と密接に連携します。

JavaScriptとHTMLの統合

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JavaScriptはHTML文書内で <script> 要素を通じて埋め込まれ、または外部のJavaScriptファイルを参照する形で使用されます。ウェブブラウザは、このJavaScriptを実行することによって、ユーザーとのインタラクションに応じた動的なページの変更を可能にします。

<script>
  // ここにJavaScriptコードが記述されます
  console.log("Hello, world!");
</script>

また、JavaScriptコードを外部ファイルとして管理することもできます。以下のように、src 属性を使用して外部のJavaScriptファイルを読み込むことができます。

<script src="script.js"></script>

DOMとの連携

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JavaScriptは、HTML文書内の要素を操作するためにDOM(Document Object Model)を使用します。DOMは、ページ内の全てのHTML要素をオブジェクトとして表現し、JavaScriptはこれらのオブジェクトを操作することによって、ページの内容を動的に変更します。例えば、ボタンをクリックしたときに、別の要素の表示を変更するなどの操作が可能です。

以下は、JavaScriptを使ってHTML要素のテキストを変更する例です。

<button onclick="changeText()">Click me</button>
<p id="demo">This is a paragraph.</p>

<script>
  function changeText() {
    document.getElementById("demo").innerHTML = "The text has been changed!";
  }
</script>

この例では、ボタンをクリックすると、<p> 要素内のテキストがJavaScriptによって変更されます。

イベント処理

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JavaScriptは、ユーザーの操作(クリック、入力、マウス移動など)をトリガーとしてイベントを処理することができます。これにより、ユーザーインターフェースがインタラクティブに機能するようになります。

<button onclick="alert('Button clicked!')">Click me</button>

上記の例では、ボタンがクリックされると、alert 関数が呼び出され、ブラウザにダイアログボックスが表示されます。

非同期処理

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JavaScriptは非同期処理をサポートしており、これによりページが再読み込みされることなく、バックグラウンドでデータの取得や送信を行うことができます。非同期通信には、XMLHttpRequest や、より新しい fetch APIが使用されます。

<script>
  fetch('https://api.example.com/data')
    .then(response => response.json())
    .then(data => console.log(data))
    .catch(error => console.log('Error:', error));
</script>

この例では、fetch APIを使ってサーバーからデータを非同期に取得し、その結果を処理しています。

JavaScriptの適切な利用

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HTML Living Standardにおいては、JavaScriptはページの動的な操作やインタラクションのために不可欠であり、正しく使用することが求められます。過度な依存や非効率なコードの使用は、パフォーマンスに悪影響を与えることがあるため、適切な設計と最適化が重要です。

また、セキュリティ面での配慮も重要です。クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃などに対する対策として、ユーザーからの入力値の検証やエスケープ処理が必要です。

まとめ

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JavaScriptは、HTMLと連携してウェブページをインタラクティブにするために非常に重要な役割を果たします。HTML Living Standardにおいても、JavaScriptは動的なコンテンツの操作やインタラクションのために利用され、DOMを通じてHTML文書の変更を行います。非同期処理やイベント処理を適切に活用することで、よりリッチで効率的なユーザー体験を提供できます。

関連項目

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関連仕様

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