HTML Living Standard/base
表示
BASE要素
[編集]<base>
要素は、HTML文書内で相対URLを解決するための基準(ベースURL)を指定するために使用されるメタデータ要素です。この要素は通常、文書の<head>
セクションに記述されます。
定義
[編集]<base>
要素は、文書内で相対URLを解決する際の基準となるURLを指定します。- また、リンク先を開く際のターゲットウィンドウやフレームを指定することもできます。
使用方法
[編集]以下は、<base>
要素の基本的な使用例です。
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <base href="https://example.com/"> <title>BASE要素の例</title> </head> <body> <a href="page.html">リンク</a> </body> </html>
この場合、リンクのhref
属性に指定された相対URLpage.html
は、https://example.com/page.html
として解釈されます。
属性
[編集]<base>
要素は以下の属性をサポートします:
href
[編集]相対URLを解決する際の基準となるURLを指定します。
<base href="https://example.com/">
target
[編集]リンクやフォーム送信のデフォルトターゲットを指定します。値として以下を使用できます:
_self
(デフォルト): 現在のウィンドウまたはフレームで開く_blank
: 新しいウィンドウまたはタブで開く_parent
: 親フレームで開く_top
: 最上位のフレームで開く
<base target="_blank">
注意事項
[編集]<base>
要素は、HTML文書内で一度だけ記述することができます。複数記述した場合、最初の<base>
要素のみが適用されます。<base>
要素を使用すると、文書内のすべての相対URLに影響を与えるため、意図的に使用する必要があります。href
属性が省略された場合、相対URLは現在の文書のURLを基準に解決されます。
使用例
[編集]相対URLの基準を指定
[編集]以下の例では、基準URLを指定しています:
<base href="https://example.com/subdirectory/"> <a href="file.html">リンク</a>
この場合、リンクはhttps://example.com/subdirectory/file.html
として解釈されます。
target属性を指定
[編集]以下の例では、リンクを新しいタブで開くように指定しています:
<base target="_blank"> <a href="https://example.com/">Example</a>
この場合、リンクは新しいタブで開かれます。
アクセシビリティ
[編集]<base>
要素は直接的に視覚的な効果を持ちませんが、文書のリンク動作に影響を与えるため、慎重に使用する必要があります。target="_blank"
を使用する場合は、アクセシビリティ向上のためにユーザーに新しいタブで開くことを明示することが推奨されます。
スタイリング
[編集]<base>
要素はメタデータ要素であるため、表示されることはなく、スタイリングの対象にもなりません。
使用上のヒント
[編集]- 相対URLを多用する文書では、
<base>
要素を利用することでコードの保守性を向上させることができます。 - 複数の基準URLが必要な場合、
<base>
要素ではなく、個々の要素に絶対URLを直接指定する方法を検討してください。