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Haskell/改廃された技術

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

改廃された技術

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Haskellの改廃された技術や利用が推奨されない技術は、言語の進化、パフォーマンスの要求、より良い代替手段の出現などによって置き換えられてきました。以下に、代表的な技術を示します。

String型

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  • 導入年: Haskell 1.0 (1990年)
  • 非推奨化: 段階的
利用推奨されない理由
[String]型はリンクドリストとして実装されており、テキスト処理において性能面で問題があります。
代替技術
Data.Text(厳密なUnicodeテキスト処理用)やData.ByteString(バイナリデータ処理用)の使用が推奨されます。

MonadError Error IO

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  • 導入年: 1990年代
  • 非推奨化: 2010年代
廃止または衰退の理由
より型安全で表現力のある例外処理メカニズムの登場により、単純なMonadErrorの使用は減少しました。
代替技術
ExceptT、Either型、または特定のエラー型を持つカスタムモナドが推奨されます。

Template Haskell(古い構文)

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  • 導入年: 2002年
  • 更新: GHC 8.0 (2016年)
廃止または衰退の理由
新しい構文とAPIの導入により、古い形式のTemplate Haskell構文は非推奨となりました。
代替技術
新しいQuasi-quotesやTemplate Haskell構文を使用します。

FFI (古いスタイル)

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  • 導入年: 2002年
  • 更新: 継続的
廃止または衰退の理由
ccallやstdcallなどの低レベルFFI呼び出しは、より安全で効率的な代替手段の登場により、直接的な使用が減少しています。
代替技術
inline-c、foreign-store、または新しいFFIバインディングジェネレータの使用が推奨されます。

old-time パッケージ

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  • 導入年: 初期のHaskell Platform
  • 非推奨化: 2014年頃
廃止または衰退の理由
より機能的で効率的な時間処理ライブラリの登場により、old-timeパッケージは非推奨となりました。
代替技術
time パッケージの使用が推奨されます。

MonadBase

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  • 導入年: 2000年代初期
  • 非推奨化: 段階的
廃止または衰退の理由
より柔軟なモナド変換機能の登場により、単純なMonadBaseの使用は減少しました。
代替技術
MonadBaseControl、UnliftIO、または特定の用途に特化したモナド変換器の使用が推奨されます。

Control.OldException

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  • 導入年: GHC 6.x時代
  • 非推奨化: GHC 7.0以降
廃止または衰退の理由
新しい例外システムの導入により、古い例外処理メカニズムは非推奨となりました。
代替技術
Control.Exception、safe-exceptionsパッケージ、またはカスタムエラー型の使用が推奨されます。