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Haskell/Getting set up

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
Getting set up
Haskell Basics

はじめに

本章の手順にしたがい、必要なプログラムをインストールすることで、Haskellでコーディングを開始できるようになる。

Haskellのインストール

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Haskellは「プログラミング言語」です。つまり、人間がコンピュータに指示を与えるときに使う言語です。 料理のレシピを書くのに似ています。プログラミング言語を使ってレシピを書き、コンピュータがそれを実行します。

Haskellで書かれたプログラムを利用するには、別の特別なプログラムが必要です。それはHaskell「コンパイラ」と呼ばれます。コンパイラは、Haskellで書かれたコードを受け取り、「マシン語」に翻訳します。マシン語はより原始的な言語なので、コンピュータが理解できます。再び料理にたとえると、レシピ(=Haskellのプログラム)を書くのがあなた。実際に作業するのが、コック(=Haskellコンパイラ)であり、食材を組み合わせて料理(=実行可能ファイル)を作ります。そう、出された料理からレシピを再現するのは簡単ではありません(同様に、コンパイル後の実行可能ファイルから、Haskellのコードを得ることもできません)。

Haskellの学習を始めるためには、Haskell platformをダウンロードしてインストールすることをお勧めします。platformには「Glasgow Haskellコンパイラ」(略してGHC)のほか、必要なものがすべて含まれています。

もし試してみたい場合やコンパイラ一式をインストールしたくない場合は、Hugsを使ってみると良いでしょう。Hugsは、軽量で可搬性に優れたHaskellインタプリタです。また、TryHaskellも気に入るかもしれません。TryHaskellは、オンラインで使えるインタプリタです。以降は、すべてGHC向けの手順となるので、注意してください。

Note

UNIXユーザの皆様へ GHCをソースからコンパイルするのを好む方でも、初めてインストールする場合には賢明な考えではありません。というのも、GHC自体が大部分がHaskellで書かれており、手作業でのブート作業は非常にトリッキーです。また、ビルドには膨大な時間がかかり、大量のディスク容量も必要となります。それでも、どうしてもGHCをソースからビルドしたい場合は、GHCのホームページの「Building and Porting GHC」を参照してください。

総括すると、Haskell Platformをダウンロードすることを強くお薦めします。ソースからコンパイルする必要はありません。


はじめの一歩

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Haskell Platformのインストールが済んだら、いよいよ、初めてのHaskellコードを書く時間である。

ここで使うのは、GHCiというプログラムである。iは対話(interactive)のiである。OSに応じ、以下手順を実行してほしい。

  • Windows: スタートメニューのファイル名を指定して実行から「cmd」と入力してEnterキーを押す。続いてghciと入力して、再度Enterキーを押す。
  • MacOS: 「ターミナル」(アプリケーション>ユーティリティ>ターミナル)を起動し、現れたウィンドウにghciと入力してEnterキーを押す。
  • Linux: ターミナルを起動しghciプログラムをrunする。

以下のような出力が得られるはずである。

% ghci
GHCi, version 9.2.3: https://www.haskell.org/ghc/  :? for help
ghci> _

まず、表示されるのは、GHCiのバージョン情報。次に、ghci>は、いわゆる「プロンプト」と呼ばれるものである。ここにコマンドを入力すると、GHCiが結果を返してくれる。

さあ、これで、初めてのHaskellコードを書く準備が整った。ひとつ、簡単な計算をいくつか試してみよう。

ghci> 2 + 2
4
ghci> 5 + 4 * 3
17
ghci> 2 ^ 5
32

これらの演算子は、他のほとんどのプログラミング言語と一致している。+は加算、*は乗算、^は累乗()に対応する。2番目の例で示したように、Haskellは数学演算の標準的な順序に従う(例えば、加算の前に乗算を行うなど)。

これで、Haskellを電卓として使う方法がわかったと思う。実際、Haskell は常に電卓である。ただ、数字だけでなく、文字、リスト、関数、木、そして他のプログラムといった他のオブジェクトも扱える、とても強力な電卓である(これらの用語にまだ慣れていなくても、いまは心配はいらない)。

GHCi を終了するには、:quit (または単に:q)を使う。

ghci> :quit
Leaving GHCi.
% _

GHCiは強力な開発環境だ。この章では、ソースコードの入ったファイルを GHCi に読み込ませ、その中の様々な部分を評価(evaluate)する方法を学びる。

もしあなたがここまでのことを理解しているなら(もし理解していないなら、トークページを使ってこのWikibookを改善するのを手伝ってください!)、次の章ではHaskellの基本概念をいくつか紹介し、最初のHaskell関数を作る準備が整っている。