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JavaScript/JScript

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

JScriptとは、マイクロソフトが開発したスクリプト言語です。主に以下の3つの特徴を持ちます。

  1. JavaScriptとの互換性: JScriptは、JavaScriptをマイクロソフトが独自に実装したものです。そのため、基本的な仕様や文法はJavaScriptとほぼ共通しており、互換性のあるコードを書くことができます。
  2. Windowsとの連携: JScriptは、Windowsと密接に連携することができます。COMオブジェクトと呼ばれるWindowsの部品を呼び出すことができ、ファイルやデータベースの操作、ネットワーク通信など様々な機能を利用することができます。
  3. Internet Explorerとの標準搭載: JScriptは、Internet Explorerに標準搭載されていたため、Webブラウザ上で動作するスクリプトとして広く利用されていました。

しかし、近年はJavaScriptの普及により、JScriptの利用は減少しています。2011年にマイクロソフトはJScriptの開発を終了し、現在はメンテナンスのみが行われています。

JScriptとJavaScriptの違い

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JScriptとJavaScriptは、基本的な仕様や文法は共通していますが、以下のような違いがあります。

  • 独自拡張: JScriptには、Windowsとの連携に関する独自拡張機能が多数あります。
  • 実行環境: JScriptは、Internet Explorerなどのマイクロソフト製ソフトウェア上で動作します。一方、JavaScriptは、Webブラウザであればどのブラウザでも動作します。
  • 開発状況: JScriptは2011年に開発終了しており、現在はメンテナンスのみが行われています。一方、JavaScriptは現在も活発に開発されており、新しい機能が追加され続けています。

JScriptの利用例

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JScriptは、以下のような用途で利用されていました。

  • Webページの動的機能: ボタンクリック時の処理、メニューの展開、アニメーションなど、Webページの動的な機能を実装するために利用されていました。
  • サーバーサイドスクリプト: ASP.NETなどのサーバーサイド技術と組み合わせることで、サーバー側で処理を実行するスクリプトを書くこともできました。
  • Windowsアプリケーション: Windowsアプリケーションの開発にも利用されていました。

JScriptの現状と今後

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JScriptは、現在も利用されているケースがありますが、今後利用が減少していくことが予想されます。Web開発においては、JavaScriptが主流となっており、JScriptにこだわる必要性は低くなっています。

ただし、過去のシステムやアプリケーションでJScriptが利用されている場合、移行には時間とコストがかかります。そのため、当面の間はJScriptを維持管理していく必要があるケースも出てくるでしょう。