Lojban For Beginners 日本語訳/代名詞をもう少し

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

代名詞をもう少し


英語の you には幾つか意味があって(多くの言語で英語にはない言葉の区別をするということに注意してください。)

  1. 私の話している一人の人
  2. 私の話している複数の人
  3. 私の話している単/複数の人とその他の単/複数の人
  4. 誰でも、人(ことわざの中など)

ロジバンでは、 do 「あなた(あなた方)」といっても、単数/複数なのかということと、第三者も含むのか含まないのかということを区別できます。

まず、何人のあなたかは、数字を付けることで表現できます。複数の人に対してよく使われるのが ro do 「あなた方みんな」です。coi rodo 「皆さん、こんにちは。」とは、メーリングリストのメールで良く使われます。人数の指定もできまして、re do とは、「あなた方二人」です。私が両親に宛ててメールを打つ時は、 coi redo 「お二人様、こんにちは」とします。

注:「私の頭の中にあるあなた方二人」と言いたい時に、le re do という言い方はできます。しかし代名詞に冠詞をつける時には、数字が必要になります。 le do とは言えません。

ko に数字を付けることもできます。

ro ko klama ti 
「皆こっちに来い。」

3番目の「他人を含めたあなた方」は、 do'o というものを使います。

そして、「私達」についても明確に区別できます。驚くなかれ、ロジバンには4つの「私達」があるのです。

  • mi'o  私とあなたからなる「私達」 (他の人は含まない。)
  • mi'a  私と他の人からなる「私達」  (あなたは含まない。)
  • ma'a  私とあなたと他の人からなる「私達」
  • mi   複数の人たちが同時にしゃべるときの「私達」 (一人の人が代表でしゃべる時にも使われます。単数と複数を分けないロジバンではこの意味の「私達」と「私」の区別はありません。)

例を挙げます。

mi prami do
「私は( x1 )愛する、あなたを( x2 )。」

mi'a penmi do ti'u la cicac.
「(私と他の人の)私達は( x1 )会う、あなたと( x2 )、三時に。」

ma'a remna
「(私とあなたと他の人を含む)私達は( x1 )人間だ。」

mi djica lenu do cliva
「(私が代表して言う)私達は( x1 )あなたが去ること( x2 )を欲している。」

ちなみに、you の4番目の「一般的に、人は~」という時には、roda 「全ての不特定のあるもの」で普通表せます。あるいは ro le prenu 「すべての私の頭の中にある人」とより特定した言い方も使えます。しかし「一般的に、人は~」というこの部分については、何も言わないことも多く、何も言わないでもその意味になります。