Lojban For Beginners 日本語訳/論理的な接続詞

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論理的な接続詞


全ての言語において「単語」「句」「文」を繋ぐことは欠かせません。ロジバンにも接続詞があるのです。まず、接続詞を論理的な接続詞と非論理的な接続詞に分けます。


論理的な接続詞とは、それがつなぐ両方それぞれについて、真実かどうかを問題にする場合の接続詞です。例えば、 .e 「~そして~」です。


非論理的な接続詞とは、それらの個別については真実かどうかは問わない、という場合の接続詞です。例えば、 joi 「~と~が集団的に」です。簡単な紹介だけしますと、

la sadakazun. joi la natsuon. bevri le pipno 
「禎一さんと那津男さんがピアノを運ぶ。」

と言えば、実際は禎一さんは運んでいなくて見ているだけだったとしても、集団的にこの二人組が運ぶ、と表現しているわけです。joi などの非論理的な接続詞については後で見ることにして、ここでは論理的な接続詞を見ていきましょう。


まずロジバンでは、接続詞の論理的な要素と話し手の態度の内容は分けます。例えば、「しかし」というのは、実は論理的には「そして」と同じ意味です。しかし態度の点で違いがあります。 対比したいとか、予想に反して、と言いたい時に「しかし」を使うのです。ですからロジバンでは「しかし」を論理と態度の二つの部分に分けます。 .e 「そして」と ku'i 「しかしながら」で、 .e ku'i 「しかし」です。 (これは、話の内容と話し手の態度をできるだけ分けるというロジバンの原則にかなったものです。例えば、

.ui la djiotis. klama ti 
「以下の文に対して私は嬉しい―ジョティスがここへ来た。」
「わあい、ジョティスが来た。」


は「ジョティスが来た」という情報と、それに対する話し手の「嬉しい」という態度を分けています。)


この課では論理的な接続詞のいくつかをみてみましょう。

まず論理積「かつ」に相当するものです。

la .usakos. ractu .ije ro ractu na'e ze'u jmive
「ウサコはうさぎ。そして全てのうさぎは長くは生きない。」

「ウサコはうさぎ。」で、「全てのうさぎは長くは生きない。」、その両方が真実だ、と言っているわけです。(インターネットでの検索の時に使うブーリアン演算子で言うと、 AND になります。例えば、「ゲーム AND 戦略」で検索すると、「ゲーム」と「戦略」両方の語を含むページが表示されます。)このときは「.e」を使います。


次に、論理和「または」や排他的論理和「か」に相当するものを考えるために、以下の二つの文を見て下さい。

  • 寒いか、あるいは雨が降っているならば、家の中にいる。
  • 競技に勝った人は、ハワイでの休暇か、あるいは相応の現金をもらえる。

前の文について、寒くて雨が降っている、その両方の時はどうするのでしょう?寒くて雨が降っている時も家の中にいる、と解釈するのが普通です。(インターネットでの検索の時に使うブーリアン演算子で言うと、 OR です。例えば、「ゲーム OR 戦略」で検索すると、「ゲーム」か「戦略」かあるいはその両方の語を含むページが表示されます。)このときは「.a」を使います。


それに対して、後の例文は、ハワイでの休暇か現金どちらかの二者択一であって、休暇と現金の両方をもらえる、ということはないでしょう。これは排他的論理和となります。これには「.onai」を使います。


次に「~ならば~」という仮定の部分についても注目してみます。

寒いか、あるいは雨が降っているならば、家の中にいる。


寒くもないし雨が降ってもいない時には、どうするのでしょう?外出するという解釈はできますが、厳密に言うと、晴れている時にはどうするかということは言われていません。晴れている時に家にいることがあってもおかしくはありませんね。

ロジバンで、家にいるのは「寒いか雨が降っている」場合のみであって晴れたら決まって外出する、とはっきり言いたい時には、そのように表現できます。今までに言ったことを整理します。


.e 「~そして~」

両方ともが真実


.a 「~あるいは~」

少なくとも片方が真実


.onai 「~あるいは~そのどちらか」

片方だけが真実


.anai「~だ、~ならば」

前者が真実になるのは後者が真実の場合であり、後者が違う場合には、前者は真実かもしれないし違うかもしれない。


.o 「~だ、~の場合にのみ」

前者が真実になるのは後者が真実の場合のみで、後者が違う場合には、前者もありえない。


その他に、こういうものもあります。


.u 「~だ、~であろうとなかろうと」

後者が真実であろうとなかろうと、前者は真実だ。


このように、論理的な接続詞には母音が割り振られています。いくつかは、それに na や nai が付けられています。

(ただし母音でも、 .i は単に文と文を区切るものとして使われるため、意味は持ちません。)


(接続詞の種類は、以下の表を当てはめてみると、特定できます。


前者が…      後者が…     そうすると


真実で      真実の場合に    ありえるか? 

真実で      違う場合に      ありえるか?

違って      真実の場合に     ありえるか?

違って      違う場合に      ありえるか?


論理的な接続詞の一覧については The Complete Lojban Language に載っています。)


「~だ、~ならば」という仮定の文に anai という接続詞を使うことには議論もあります。anai は a の前に nai を付けたもの(否定する)ですが、これは意味的にも分かりにくい。


そこで、「~だ、~ならば」と言いたい時には、接続詞の代わりに、sumti tcita が使われることが良くあります。以下はその例です。


va'o 「~という条件で」

seja'e 「~の結果として」

fau 「~が起こる時に」

ni'i 「論理的に~なので」