Lojban For Beginners 日本語訳/非論理的な接続詞
非論理的な接続詞
非論理的な接続詞 joi については前に見ました。
la sadakazun. joi la natsuon. bevri le pipno
「禎一さんと那津男さんがピアノを運ぶ。」 たとえ禎一さんが実際には運ばないとしても、集団的に二人が運ぶ、と言えるわけです。
他にも、これに類する接続詞があります。
ce は、 joi のように単なる集まりではなく、構成員がきちんと決まっている一つのまとまりとしての集団を表す時に使います。(そのまとまりの語には、冠詞として lo'i や le'i や la'i が付きます。)
(冠詞として loi や lei や lai が付く、単なる集まりを表す語 は、それを構成するものがあやふやです。)
例えば cuxna 「選ぶ」が選ぶのは、構成するものがきちんと決まっているものの中から選ぶ、ということです。
お互いに話し合った、と言う時も、構成員がきちんと決まっている集団だから、「お互いに」と言えるわけです。
例を見てみます。
la tsi,ion. ce la .iocimin. ce la .etsuon. simxu lenu tavla
「智代さんと喜美さんと悦男さんが構成する集団は、話すことを相互的にする。」つまり「智代さんと喜美さんと悦男さんが話し合う。」
あるいは、形容的に、
la tsi,ion. ce la ,iocimin. ce la .etsuon. tavla simxu
「智代さんと喜美さんと悦男さんが、話し手的に相互的だ。」つまり同じく 「智代さんと喜美さんと悦男さんが、話し合う。」
この三人から選ぶことは、
mi cuxna pa da la tsi,ion. ce la .iocimin. ce la .etsuon.
「智代さんと喜美さんと悦男さんの中から一人の誰かを選ぶ。」 となります。
さらに、その構成するものがきちんと決まっている集団に、順番がある時には、 ce'o を使います。
.abu ce'o by. ce'o cy. ce'o dy. ce'o .ebu ...
「アー、ビ、シ、ディ、エー…。」と順番に数えているわけです。
「それぞれに」と言いたい時には、fa'u を使います。
la .iocimin. .e la tsi,ion. tavla la xirocin. .e la natsuon.
「喜美さんと智代さんが、宏さんと悦男さんと話す。」
これは、「喜美さんと智代さんの二人が、宏さんと悦男さんの二人と話す。」、という意味です。
「喜美さんと智代さんの二人が、それぞれ宏さんと悦男さんの二人と話す」、つまり、「喜美さんが話したのは宏さんだけで、智代さんが話したのは悦男さんだけだ」、と言いたい時には、以下のようにします。
la .iocimin. fa'u la tsi,ion. tavla la xirocin. fa'u la .etsuon.
「喜美さんと智代さんが、それぞれ宏さんと悦男さんと話す。」
「何々と何々の間隔」を言いたい時には、 bi'i を使います。
mi falcru lemi pinsi vi le briju ku bi'i le barja
「私が落とすのは私のペン、その場所は、仕事場とバーの間だ。」つまり、「仕事場とバーの間で、自分のペンを落とした。」
接続詞であるこのようなselma'o BIhI や selma'o JOI は、sumti にも selbri にも使われます。つないでいるのが sumti であることをはっきりさせるために、 le で始まるsumti には ku を付けて、境界をはっきりさせます。
間隔に順序があるなら、 bi'o を使います。「~から~の間隔」という意味です。
例えば、「午後一時から午後二時の間」は一時間です。
では「午後二時から午後一時の間」はどうでしょう?時間の流れに沿って、次の日のことを言っているのであれば、二十三時間です。これは以下のように言えます。
li pavo lo'o bi'o li paci
「14時から13時までの間」
( li で始まる数字の sumti には lo'o を付けて、境界をはっきりさせます。)
これに対し、
li pavo lo'o bi'i li paci
「14時と13時の間」は、一時間でもありえます。
非論理的な接続詞は先に置くこともできます。この場合は、その接続詞そのものに giを付けて、先に置き、後に gi を再び置きます。
la sadakazun. joi la natsuon.
「禎一さんと那津男さんの二人組み」
は、
joi gi la sadakazun. gi la natsuon.
「(集団的に)禎一さんと那津男さん」
とも言えるわけです。