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UNIXハンドブック/rm

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

rm コマンド

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rm コマンドは、ファイルやディレクトリを削除するための基本的なコマンドです。本章では、UNIX環境における rm コマンドの使用方法について解説します。GNU/Linux特有の拡張は扱わず、POSIX規格に準拠した内容に限定します。

基本的な使い方

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構文

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rm [オプション] ファイル...
  • ファイル: 削除する対象のファイルやディレクトリ。

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$ rm file1.txt
file1.txt を削除します。
$ rm file1.txt file2.txt
複数のファイルを同時に削除します。

主なオプション

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以下は、POSIX規格に準拠した主なオプションです。

-i: 確認を求める

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削除する前に、ユーザーに確認を求めます。

$ rm -i file1.txt
remove file1.txt? (y/n) y

-f: 強制削除

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確認を求めずに、存在しないファイルに対するエラーも表示せず削除を行います。

$ rm -f file1.txt

-R または -r: 再帰的に削除

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ディレクトリとその内容を再帰的に削除します。

$ rm -R dir1/
dir1 ディレクトリとその中身をすべて削除します。

注意点

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  1. 削除操作の取り消し不可
    • rm コマンドで削除したファイルやディレクトリは復元できません。慎重に操作してください。
  2. ディレクトリの削除
    • ディレクトリを削除する場合、必ず -R オプションを使用してください。指定しないとエラーになります。
  3. 重要ファイルの削除防止
    • 誤操作を防ぐため、-i オプションを使用するか、重要なファイルに書き込み保護を設定してください。
  4. -f オプションの使用に注意
    • 確認なしで削除を実行するため、慎重に使用する必要があります。

例題

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例1: 単一ファイルを削除

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$ rm file1.txt
file1.txt を削除します。

例2: ディレクトリを再帰的に削除

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$ rm -R project/
project ディレクトリとその内容をすべて削除します。

例3: 確認付きで削除

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$ rm -i file1.txt
remove file1.txt? (y/n) n
削除確認を求められ、拒否する例です。

まとめ

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rm コマンドは、ファイルやディレクトリを削除するための非常に強力なツールです。誤操作によるデータ損失を防ぐために、-i オプションを活用し、慎重に使用してください。本章で紹介した基本的なオプションを理解し、安全な削除操作を行うよう心がけましょう。