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Wikijunior:恐竜/ステゴサウルス

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
ステゴサウルス

ステゴサウルスStegosaurus)はギリシャ語(ぎりしゃご)で「板(いた)のトカゲ」という意味(いみ)です。この名前(なまえ)は、背中(せなか)に重い(おもい)板(いた)のような鎧(よろい)があることから付(つ)けられました。ステゴサウルスは、体(からだ)が大きい(おおきい)わりに脳(のう)が小さい(ちいさい)ため、もっとも頭(あたま)が悪(わる)い恐竜(きょうりゅう)として知られています。

どんな見た目(みため)だったの?

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平均的(へいきんてき)なステゴサウルスは全長(ぜんちょう)12メートル、そして高さ(たかさ)は約(やく)2.75メートルでした。体重(たいじゅう)は約2000キログラム(約2トン!)です。前足(まえあし)には5本(ごほん)の指(ゆび)があり、後足(あとあし)には3本(さんぼん)の指(ゆび)がありました。足(あし)は巨大(きょだい)な馬(うま)の蹄(ひづめ)のようで、最初(さいしょ)に見(み)つけた人々(ひとびと)は、それが巨人(きょじん)の馬(うま)から来(き)たものだと思(おも)っていました!

人間(にんげん)とステゴサウルスの大きさ(おおきさ)

ステゴサウルスの最(もっと)も特徴的(とくちょうてき)な部分(ぶぶん)は、背骨(せぼね)に沿(そ)って並(なら)んだ板(いた)の列(れつ)です。この板(いた)は、高(たか)さが75センチメートル以上(いじょう)になることもありました。昔(むかし)は、この板(いた)がAllosaurusのような捕食者(ほしょくしゃ)からの防御(ぼうぎょ)のために使(つか)われていたと考(かんが)えられていましたが、実際(じっさい)にはそれは固(かた)い骨(ほね)ではなく、簡単(かんたん)に壊(こわ)れそうでした。板(いた)は薄(うす)い皮膚(ひふ)と多(おお)くの血管(けっかん)で覆(おお)われていました。

背中(せなか)の板(いた)が何(なに)のためにあったのかは、誰(だれ)も正確(せいかく)には知(し)りませんが、多(おお)くの科学者(かがくしゃ)は、それが温度(おんど)調節(ちょうせつ)のために使(つか)われていたと考(かんが)えています。まるで太陽光(たいようこう)パネルのように使(つか)われたのでしょう。動物(どうぶつ)が温(あたた)まる必要(ひつよう)があるときは、太陽(たいよう)の方向(ほうこう)に体(からだ)を向(む)けて立(た)っていたと考(かんが)えられます。板(いた)の薄(うす)い皮膚(ひふ)と多(おお)くの血管(けっかん)は、太陽(たいよう)の熱(ねつ)を吸収(きゅうしゅう)しました。ステゴサウルスが熱(あつ)くなりすぎた場合(ばあい)、陰(かげ)に入(はい)ったり、太陽(たいよう)に背(せ)を向(む)けたりして、血管(けっかん)を冷(ひ)やすことができました。もう一(ひと)つの説(せつ)は、板(いた)が「赤(あか)くなる」こと、つまり血(ち)が満(み)ちて赤(あか)くなり、仲間(なかま)を引(ひ)きつけたり、敵(てき)を威嚇(いかく)したりするためだったかもしれないというものです。

防御(ぼうぎょ)のために、ステゴサウルスは尾(お)に4本(よんほん)か8本(はっぽん)の鋭(するど)いトゲがあり、それで攻撃者(こうげきしゃ)を叩(たた)くことができました。

ステゴサウルスの口(くち)はくちばしのような形(かたち)をしており、前歯(まえば)がありませんでした。おそらく植物(しょくぶつ)をつまんで食(た)べるためのものでしょう。

何(なに)を食(た)べたの?

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ステゴサウルスは草食動物(そうしょくどうぶつ)、つまり植物(しょくぶつ)を食(た)べました。主(おも)に地面(じめん)に近(ちか)い植物(しょくぶつ)を食(た)べていたでしょう。首(くび)が短(みじか)いため、地面(じめん)の近(ちか)くにあるシダ植物(しょくぶつ)、コケ、ソテツ、小(ちい)さい針葉樹(しんようじゅ)などを食(た)べていました。これらの植物(しょくぶつ)は栄養(えいよう)が少(すく)なかったため、ステゴサウルスは大量(たいりょう)の植物(しょくぶつ)を食(た)べる必要(ひつよう)がありました。

いつ生(い)きていたの?

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彼(かれ)らはジュラ紀(き)後期(こうき)、およそ1億5千6百万年前(ねんまえ)から1億4千5百万年前(ねんまえ)に生(い)きていました。

どこに住(す)んでいたの?

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ステゴサウルスは主(おも)にアメリカの亜熱帯地域(あねったいちいき)に住(す)んでいましたが、アフリカ、中国(ちゅうごく)、モンゴル、ヨーロッパにも住(す)んでいたと考(かんが)えられています。

アメリカのコロラド州(しゅう)、ユタ州(しゅう)、ワイオミング州(しゅう)でステゴサウルスの化石(かせき)が見(み)つかっています。

どのように発見(はっけん)されたの?

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最初(さいしょ)のステゴサウルスの化石(かせき)は、アメリカのコロラド州(しゅう)で1876年にM. P. Felchによって発見(はっけん)されました。1877年にOthniel C. Marshによって命名(めいめい)されました。

もっとも完全(かんぜん)なステゴサウルスの化石(かせき)は「Spike」と名付(なづ)けられ、1992年にBryan Small、Tim Seeber、Kenneth Carpenterによってコロラド州(しゅう)で発見(はっけん)されました。

何(なに)を知(し)りたいの?

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  • なぜステゴサウルスは背中(せなか)に大(おお)きな骨(ほね)の板(いた)を持(も)っていたのか知(し)りたいです。それはステゴサウルスを冷(ひ)やすため?それとも自慢(じまん)するため?それとも身(み)を守(まも)るため?まだわかりません。
  • ステゴサウルスの背中(せなか)の板(いた)は固(かた)くありませんでしたが、トゲのある尾(お)で攻撃(こうげき)して身(み)を守(まも)っていました。

ステゴサウルス の尾の武器(ぶき)は何のため?

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ステゴサウルス の尾(お)のトゲは、防御(ぼうぎょ)のための武器(ぶき)として使(つか)われていたと考(かんが)えられています。長(なが)い尾(お)を振(ふ)り回(まわ)して、捕食者(ほしょくしゃ)を叩(たた)くことができました。この尾(お)は「スパイクテール」(英語(えいご)では "thagomizer")と呼(よ)ばれ、特(とく)に肉食(にくしょく)の恐竜(きょうりゅう)に対(たい)して効果的(こうかてき)だったでしょう。

科学者(かがくしゃ)たちは、ステゴサウルスのトゲの痕跡(こんせき)を他(ほか)の恐竜(きょうりゅう)の化石(かせき)から見(み)つけたことがあり、それが実際(じっさい)に使(つか)われていたことを示(しめ)しています。

ステゴサウルス の歩き方(あるきかた)は?

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ステゴサウルス は4本(よんほん)の脚(あし)を使(つか)ってゆっくり歩(ある)いていました。前脚(まえあし)は後脚(あとあし)よりも短(みじか)かったため、少(すこ)し前(まえ)に傾(かたむ)いていたでしょう。これにより、彼(かれ)らは地面(じめん)の近(ちか)くの植物(しょくぶつ)を食(た)べやすくなっていたと考(かんが)えられます。

絶滅(ぜつめつ)の理由(りゆう)は?

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ステゴサウルス はジュラ紀(き)後期(こうき)の終(お)わり頃(ごろ)に絶滅(ぜつめつ)しました。地球(ちきゅう)の環境(かんきょう)の変化(へんか)や、気候(きこう)の変動(へんどう)が原因(げんいん)だったと考(かんが)えられています。恐竜(きょうりゅう)の多様性(たようせい)が減少(げんしょう)し、植物(しょくぶつ)の種類(しゅるい)も変化(へんか)したため、ステゴサウルス にとって生存(せいぞん)が難(むずか)しくなったとされています。

まとめ

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ステゴサウルス は恐竜(きょうりゅう)の中(なか)でも特(とく)にユニークな外見(がいけん)を持(も)ち、彼(かれ)らの背中(せなか)の板(いた)と尾(お)のトゲは、多(おお)くの謎(なぞ)を残(のこ)しています。彼(かれ)らがどのようにして生(い)き、どのように捕食者(ほしょくしゃ)と戦(たたか)ったのか、そしてなぜ絶滅(ぜつめつ)したのか、まだ完全(かんぜん)には解明(かいめい)されていません。しかし、化石(かせき)を通(つう)じて少(すこ)しずつその謎(なぞ)に近(ちか)づいています。