Wikijunior:物質/物質とは?
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ずばり、物質って何?
[編集]わかりやすい言葉でいうと、物質(ぶっしつ)とは、この世界にあるもののうち、そこにあることを感じることができて、重さをもっているもののことです。物質は、原子(げんし)と呼ばれる、人間の目には見えないとても小さな粒の集まりで、原子の種類のことを元素(げんそ)といいます。今までに100種類くらいの元素があることがわかっています。そして、おどろいたことに、わたしたちがふだんの生活で見たりふれたりしているものは、ほぼすべてがこの100種類くらいの組み合わせでつくられたものなのです。反対のものは、時間や心などの、そこにあることを感じることができなかったり重さを持たないもので、これらのことを非物質(ひぶっしつ)といいます。
物質の状態
[編集]物質の状態は、大きく分けると、固体(こたい)、液体(えきたい)、気体(きたい)、プラズマ(イオン)の4つに分けることができ、必ずどれかの状態でこの世界に存在しています(ただし、ふつうプラズマやイオンは、分類のうえでは気体のひとつとして数えられることが多いです)。
- 固体とは、鉄(てつ)などのように、しょうげきや熱(ねつ)をくわえても、形が変わりづらいもののことです。人間の目で見たり、さわったりすることもできます。
- 液体とは、水(みず)などのように、しょうげきを加えるとすぐに形が変わってしまいますが、熱(ねつ)を加えてもあまり形が変わらないもののことです。人間の目で見たり、さわったりすることもできますが、さわるとすぐに形がかわってしまいます。
- 気体とは、空気(くうき)などのように、しょうげきや熱を加えるとすぐに形が変わってしまうもののことです。人間の目では見ることはできないものが多いですが、においがしたり風を感じることはできるので、そこにあると感じることはできます。
- プラズマについては、少しむずかしいのでここでは説明しませんが、最近いろいろなところで聞くことも多いイオンという言葉がとても深くかかわっています。
圧力や温度で状態は変化します
[編集]上に書いた、鉄、水、空気のたとえは、あくまで常温(「じょうおん」、ふだんわたしたちが生活しているときの温度)の場合で、あまりに圧力(あつりょく)や温度が変わりすぎると、同じ物質でも状態が別のものに変化することがあります。これを相転移(そうてんい)といいます。相転移には下のような種類があります。
- 固体から液体へ変化することをゆう解(融解、ゆうかい)といいます。
- 固体から気体へ変化することをしょうか(昇華)といいます。
- 液体から固体へ変化することをぎょう固(凝固、ぎょうこ)といいます。
- 液体から気体へ変化することを蒸発(じょうはつ)といいます。
- 気体から固体へ変化することをぎょう華(凝華、ぎょうか)といいます。
- 気体から液体へ変化することをぎょう縮(凝縮、ぎょうしゅく)(小学校では、「液化」)といいます。
最初の鉄、水、空気でたとえると、
- とても熱い温度に熱せられた鉄がオレンジ色のどろどろした液体になった場面をテレビなどで見たことはありませんか?これを鉄がゆう解したといいます。
- 水は0度まで冷やすと氷(こおり)になりますし、100度まで熱すると水蒸気(すいじょうき)になります。水が氷になることを、「水がぎょう固した」といいます。水が水蒸気になることを「水が蒸発した」といいます。
- わたしたちがふだん吸っている空気は、ちっ素(窒素、ちっそ)、酸素(さんそ)、二酸化炭素(にさんかたんそ)などが集まってできていますが、ちっ素や酸素をマイナス200度くらいまで冷やすとぎょう縮して液体になり、二酸化炭素はマイナス80度くらいまで冷やすとぎょう結してドライアイスという固体になります。
- 反対に、ドライアイスを水に入れたりして温度を上げると急げきに気体になろうとします。これが二酸化炭素のしょうかです。
実験をするときは熱いお湯で |
もちろん、ここで書かなかった物質にもこのルールは当てはまります。物質によって必要な圧力や温度はいろいろちがいますが、ほぼすべての物質が、圧力や温度を変えることで別の状態へと変化します。
- ^ 高等学校化学で用いる用語に関する提案(1)(日本化学会)