出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
すべての生物は、いきるための水や食料、住み家などの資源を得るために、環境を共有して 生きています。
これらの資源には限りがあることから、1匹以上の生物が同じ資源を利用するとなると資源をめぐっての競争が起こります。2匹が争うと1匹が勝利し、勝ったほうの1匹が資源を消費します。
いきものの生まれつきの特徴のうち、資源を得ようとする争いで有利な点があると、適応と呼ばれます。適応は親から子へ受けつがれ、次第にその個体がいる集団や近くにいる別の集団に広まっていきます。これを自然淘汰、あるいは進化といいます。
大きな群集から小集団が別れてしまった場合、元にいた場所とは違う環境を探す(たとえば山川を越えたり、あるいは島に移住したりするなど)ことがよくあります。そうした際には資源や敵対者が違うことから、以前の環境とは異なる適応が必要となります。大集団の方は環境がそのままなので適応の種類は変わりません。時がたつと別れた集団は元の集団と似なくなり、数千年以上も経てば違いが多すぎて同じ種だとは思えなくなります。この過程は種形成といい、進化の重要な点でありどんな種でも避けることはできません。
地球は45億年前に生まれ、そのときには岩石と水だけが地球にあって、まだ生き物はいませんでした。
38億年前には海中に初めての生物が誕生しました。それはちっぽけな単細胞生物ですが、分裂することで数を増やし、数十億年後にはより複雑に進化を遂げました。
そして10億年前に初めて多細胞生物が誕生しました。よりすぐれた新しい種により 古い種は絶滅に追いやられたことから、古代種の多くは現代に生息してはいませんが、それらは地下の深くに埋もれた化石となって発見されています。