学習方法/中学校地理

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小学校社会科から中学校地理へ[編集]

中学校地理では、小学校の地理学習と比べてより本格的、学問的内容として、日本の地理と世界の地理という視点がありますから、まず日本、我々の国の地理と、地球全体、世界の地理という二つの分野の学習になります。

小学校では日本の地理の学習が主体でした。大雑把にとらえると、3~5年生で日本の地理、6年生の時に軽く世界の地理に触れる、こういう学習だったと思います。

基本、地理の知識に関しては小学校の復習は不要です。中学生向けの市販の参考書や各種学習教材で解説されている場合が多く、小学校に戻って学習、解説を探してみる必要はあまりないように思います。

試験対策と暗記について[編集]

地理学習上の重要語句や重要データ、重要国の国名・地名など、基本的には学校教育上の試験では、語句単答問題が多くなっています。

具体的な記憶の方法は、それぞれの生徒さんで工夫を凝らしてほしいです。


大学入試当たりぐらいに進むと、例えば「この語句について、40字以内で説明せよ。」というような、記述的、考察的な問題も増えてきますが、しかし中学校ではやはり、語句や記憶を問う、単答の試験問題が多いでしょう。

地理と歴史・公民[編集]

「地理」と「歴史」と「公民」の3科目で中学校社会科です。

常識的にも現実的にも、教科の学習は偏らないで、バランスよく勉強するのが最善でしょう。参考書で、地理・歴史・公民の3科目が一冊にまとまってる本も市販されていますので、そのような一冊にまとめてある参考書を手に入れて読むのも良いでしょう。

中学校の社会科の授業方針として、1・2年で地理的分野と歴史的分野を並行して学習し、3年生で、公民的分野と歴史的分野を学習する、そういう流れになっています。

3つの分野は社会科、社会を知るために間違いなく関連しているので、必要を感じたら適宜、他の分野の内容も参照してみるといいでしょう。

再び記憶することについて[編集]

用語は、基本的に漢字で覚える必要があります。ただし、常識的な漢字として、教育漢字、常用漢字というのも定められており、あまり難しい漢字を無理して使う必要はなく、授業や教科書で扱っている記述にしたがって覚えていけば大丈夫です。

そのほか、記憶、暗記に関しては、教科書や参考書を読むなどの学習を重ねるうちに、ある程度は自然に覚えたり定着することも多いので、暗記は試験前などの最終手段にするのが良いでしょう。


また、世界地理に関しては、教科書の種類によって紹介している国が異なる場合が多いようです。ある教科書会社の教科書では中国以外のアジアの国としてタイを取り上げて紹介していても、他社の教科書では中国以外のアジアの国ではインドを取り上げて紹介している。

入試対策としては、自分の通っている学校で習っていないところも出題されますので、参考書などで高校入試の範囲も学習してください。


やはり中学校地理は暗記科目?[編集]

例えば地理の学習、課題として、ある農産物の主要な生産国を挙げる、なんてものがありますよね。2018/19年の米国農務省のデータとして、米の輸出量の1位はインド、2位はタイ、3位はベトナム、という統計がありますが、これを覚えるかどうか自体も課題ですが、事実上は試験問題として聞かれることは多いので、多くの人は暗記しておきたいと思いますよね。その場合は、やはり、ただ暗記するというより、因果関係や地理理解に伴って覚えるのがいいでしょう。

「米は熱帯の作物なので、米の生産の多い国は、南アジアや東南アジアなどの熱帯地方に多い。実際に、米の輸出量の1位はインドで、2位はタイ」と、こういう考察や発想があると、覚えやすいし、地理の理解も深まっていきます。

アジアモンスーンの地域は暑い時期海からの季節風によって湿潤な気候になり、稲作の好適地になります。こういう地理的な知識や考えと記憶、暗記事項を関連させて学習すると、多くの試験問題で問われる記憶、知識問題にも対応しやすいし、社会科、地理学として有意義な学習になっていくと思います。

時事問題について[編集]

一般的な受験関係者の分析として、時事問題、主にニュースや新聞で日々リアルタイムで供給されている情報に関しては、高校入試として出題されることはあまり無いようです。仮に出題されても、一般的な参考書や学習教材で触れられている、非常に重要で普遍的な内容がいくつか語られるだけのようですね。

入試問題で時事問題が扱われるのは、ごく一部の私立の難関校、あるいは私立中学入試などの場合で、一般的な高校入試としてはあまり課題にならないようです。

参考文献[編集]