名古屋大対策
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本項は、名古屋大学の入学試験対策に関する事項である。
名古屋大学は、旧制帝国大学(旧帝大)の一つである。入学試験問題は非常に難しいものは出ないが、非常に簡単なものも出ず、入試問題としては標準的な良問を出題しているので、高校の授業を理解し、基本ができている人にとっては特別な対策は必要ないといえる。勉強量の差が如実に現れるとも言えよう。
名古屋大対応模試として、河合塾のオープン(年に2回あるが2回目の成績を重視されたい)、代ゼミのプレ、駿台の実戦模試がある。各予備校は、大学の傾向を徹底的にチェックして大学別の予想問題を作成しているので、受験すれば、本番の入試に向けて大きな指針となり、また、本番の雰囲気に慣れることにもなるので、名古屋大志願者は、これらの模試をできる限り受験することをお勧めする。また、この模試と、センター試験対策のマーク模試でドッキング判定(総合判定)される場合が多いので、出来れば、ドッキング対象のマーク模試も同時に受験するべきである。
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[編集] 英語(文理共通)
試験時間が15分延長された2008年度は読解問題2題、英作文1題の計3題の出題であった。前年度までと比較すると1題あたりの問題量は増加したが時間の余裕はある。読解問題の出題パターンは下線部和訳、内容説明、空所補充がメインである。対策としては構文を正確に早く把握できるようにすること。また、代名詞の内容を正確にとれるようにすること。さらに、英文中において省略されている単語もしっかりと把握・補充し、訳せるようにすることである。
英作文では京大や阪大のような和文和訳をする必要はなく、与えられた日本語を自分の知っている英語に置き換えられれば良いだけなので、まずは基本例文を覚えるのが良い。単語帳などに載っているものを単語と一緒に覚えるのが効果的だろう。S-Vの関係や時制、冠詞、代名詞に注意を払ってほしい。また、無理に難しい単語や構文を使うと細かいミスなどで減点が増える可能性があるので、できるだけ易しい単語と構文で書くようにしたい。中学生の弟や妹がいる人は自分の書いた英作文を見てもらうと良い。中学生相手に意味が通るようなものが理想である。その上で文法的な誤りなどを学校の先生などに添削してもらうと良いだろう。
なお2007度までは大問は4題であった。2005年入試まではリスニングであったが、センター試験でのリスニングテスト導入により廃止された。代わりの大問は、2006年は短文の下線部和訳3問、2007年は日本語の会話文の下線部英訳が5問と、安定しなかった。また2009年にも長文2問、英作文2問という形に変化しており、来年度も傾向が変わる可能性があるため総合的な学習が必要である。
[編集] 理系数学(前期)
大問は4題である。問題は標準的で典型的な問題が多いが、どの問題にも工夫がされており良問が多い。数学が得意な人にとっては高得点が期待できる科目である。また、名大以外の国立大を受験する人も学力試しにはちょうど良いかもしれない。解答形式は、全題共通して計算の過程と解答を記入しなければならない論述式である。答案形式は、問題の下に余白が設けられており、この余白に計算の過程と解答を全て記入しなければならない。
具体的には、「微積分」「確率」は必ず1題ずつ出るといっても良いくらい頻出項目であり、「数列」「帰納法」も頻出である。また、「ベクトル」や「複素数」も良く出題されるが、すべての分野の基本レベルは抑えておきたい。どの分野の問題も標準的な問題が多く、予備校のテキストなどを1冊何度もやり込むことが対策となる。過去問も時間の許す限りできるだけ多くの年度の問題を解いておいてほしい。新課程である現在は「整数問題」「行列」「微積分」「平面・空間幾何」「確率」が割合的に大半を占める。「数列」はこれらの分野に必ず融合させて出題される傾向が強い。2011年度入試第2問は「行列」「確率」「数列(確率漸化式)」の3分野を融合させた問題であった。
また、誘導が丁寧な問題が殆どであり、小問の考え方、計算過程や答えが最後の小問のヒントになっている場合が少なくない。ただし小問がヒントとしてあまり役に立たない問題(2002年度大問2など)も出題されているので注意すること。また、出題頻度は少ないが小問なしの問題も出題されている。これらの問題は教育的配慮からか難易度は標準的な問題が多いが、一部難問も存在する。
最近、名大の数学は易化傾向にある。過去のような「名大らしい」数学の問題があまり出題されなくなったからである。ただ、選択問題の復活により過去のような「名大らしい」問題を出題者側が出すことが可能になった(名大のような総合大学では、全学部で共通問題のため、難問を出すと一部の上位層のみしか解答できなくなり、正確に受験者の力量を測りきれないためである)。受験者は、そのあたりも考慮すべきであろう。合格するには理系数学に関しては医学部医学科を除き、4題の出題を前提とすると2~3題完答(+部分点)で7割以上は欲しい。医学部医学科を目指すならば、4題の出題を前提とすると3題完答は最低限のノルマにして、残りは部分点で9割以上は欲しい。勿論、完答に拘る必要はなく、取れるところは確実にそして1点でも多く稼ぐことを意識することが大切である。 合格目標点は、難易度によって異なるが、易化傾向と言えども単純明快な問題の4題で構成されるとは考え難いのでほぼ妥当と言える。 だが2010、2011年度は選択問題はなくなり問題全体は難化しつつある。特に2011年度は過去10年で最難といえるほどに難化してしまった。
本学は大学入試の数学では珍しく「数学公式集」が与えられる(持ち帰り可)。出題者の意図は不明確だが解答作成において使用しても何ら支障は無い。ただこれが解答作成の上で役に立った事例は極めて稀だそうである。
[編集] 物理
1題は力学であり単振動や等加速運動など力学全般から幅広く出題される。ドップラー効果など波動との融合問題もある。また、惑星探査衛星など受験生にはあまり馴染みのない内容を取り上げるが、設問に教育的配慮がなされているなど比較的解きやすくなっている。電磁気も力学同様電磁気全般から幅広く出題される。
どの問題も計算量自体はあまり多くはないが、解法の過程を要求する問題も多いので簡潔に書けるように練習する必要がある。合格点としては医学部医学科はおろか理学部、工学部志望者も満点近い得点を狙うことが好ましい。予備校の物理科講師から言えば「どれだけ獲れたかというより、満点からどれだけマイナスか」という感覚の難易度のようである。
例年、大問1は力学、大問2は電磁気、大問3は波動・熱力学で構成される。
力学はよくある問題で大半が構成されており、比較的解きやすい。見慣れない設定での出題もあるが、誘導が丁寧なので初見であることによる混乱は少ないだろう。グラフを選択する問題など、センター試験に通ずる問題も出題されている。全体として入試問題標準レベルの良問であるから点数は落としたくない。
電磁気はコンデンサーや直流回路に関する問題が頻出である。こちらも誘導が丁寧なので落ち着いて解けば満点解答も可能だが、入試問題としては標準~やや難レベルで出題されるので油断は禁物である。
波動・熱力学はどちらか一方の分野のみでの出題、両方を融合した出題が見受けられる。2010年度の大問3はこれらの分野を融合した問題であった(実際のところは熱力学の問題は1問のみで実質的に波動の問題)。こちらも標準的な難易度である場合がほとんどであるから基本に忠実に解き進めていきたい。
医学部医学科は合格点の関係上、満点狙いは当然となってしまうがそれ以外の理系学部・学科においては、他の科目も安定して6~7割ほどの点数を稼げるのであれば同程度の得点率でも合格点の水準には達するであろう。それでもセンター試験での得点比率が低いことを考えれば、なるべく高得点の獲得を目指していくほうが安全ではある。
[編集] 化学
センター試験の選択肢を隠して記述として問題を解けば名大化学の対策にも通じるといえる。理論、無機、有機、高分子とすべての分野の基本事項はできるようにしておきたい。その上で私たちの日常生活にどのように活用されているかなどを考えると良いだろう。
近年は、理論・無機で大問3つ、有機の化学Ⅰ分野、化学Ⅱ分野で大問1つずつの合計5問で構成されている。2007年度までは農学部が大問6つ(90分)、医学部医学科を含むその他理系学部が大問5つ(情報文化学部は60分、それ以外は物理と合わせて120分)であった。試験時間は2011年度現在は理・医・工・農学部は物理と合わせて150分、情報文化学部は1科目75分となっている。
理論は気圧計算が頻出であり、近年は結晶構造や熱化学などもよく出題されている。基本的事項のみで解ける問題は多いがやや難度の高い問題も出題されている。とは言ってもマニアックな知識が必要とされる問題は出題されないので標準レベルの重要事項をどれだけモノにできるかが大切であろう。計算は簡単なものから計算力を要するものまであるため、日ごろからモル計算や気圧計算などに親しんでおくことも大切。
無機は基本事項をどれだけ押さえられたかが肝である。細かな部分も多少は覚えておくことが望ましい。
有機(化学Ⅰ分野)は構造決定が頻出であり、それのみで大問が構成されていた年度もある。基本的知識の組み合わせのみで解ける問題が多いが普段から構造決定に慣れておかなければ手間取ってしまうこともあるので日々の練習で的確かつ素早く構造決定できるようにしておきたい。それ以外の基本も押さえておくこと。油脂もよく出題されている。高分子を絡めた出題があるので注意。
有機(化学Ⅱ分野)は糖類・アミノ酸(タンパク質)・高分子化合物をテーマにして出題してくるが生物選択者が多少有利な小問があったりする。それでも基本的な事柄を問うていることがほとんどであるからこの大問で点数を落とすことは避けたい。
[編集] 国語
文系・理系の区別なく共通の問題が出題される。2011年度現在、文系は文・教育・経済学部で、理系では理(現代文のみ)・医学部医学科で課されている。試験時間は理学部で45分、その他で105分であるから現代文に45分、古・漢文に60分かけるのが標準的なのであろう。全体的に難易度は高めである。それぞれの分野が重厚さを持っているので本文を速読し、深く理解する力をつけることが重要となってくる。ちなみに2008年度は理・医学部医学科での国語導入のせいか特殊な出題があった。
現代文:例年、長い文章をテーマにしており、漢字の読み・書きなどから字数制限つきの説明問題など毎年6問程度での構成となっている。「抜き出せ」という問題は毎年出題されており、これと漢字に関する問題は説明問題の難易度を考えれば絶対に落とせない問題である。さて、その説明問題であるが毎年3~4問ほどあり、字数も60~100字程度の字数制限がつく。解答欄には与えられた字数+10文字分のマス目が載せられている。難易度は高めであり日ごろからこのような形式の問題に慣れていなければ全問解答はまず不可能だろう。扱っている題材には抽象的な内容を含むものが多く、素材の文章自体が難易度を上げているためより難しめに感じるかもしれない。国語に充てる時間が短い理系には特に厳しい。2008年度は本文中の空欄に当てはまるように本文中の漢字2文字を抜き出させる本学としては特殊な問題が出題された。
古文:文章自体は少し長め。問題数は3つである。1問目は傍線部の口語訳で2、3問目は所定の解答欄に現代文で説明を書く問題である。本学の古典では、選択肢を選ぶ問題がないのが一般的であるため私立大学の古典に対する対策よりも論述性を重視した対策が必要になる。現代文と同様、簡潔に説明できる能力を平素の学習で養うことが望ましい。知識問題は出題されないが、それそのものが不要というわけではなく読解の助けになることもあるので平素の学習からさまざまな古文に触れていくことが大切。現代文と同様に難易度は高い。2008年度は例外的に選択肢を選ぶ問題と、本文とは別に与えられた文章の空欄補充問題があった。
漢文:センターよりも長めくらいの本文に対し6問程度が与えられる。1問目は読みを仮名で書く問題でありその他は全て説明問題となっている。特徴的なのは最後の150字説明問題であり、現・古・漢の中で最も重厚な問題であるといえる。古文同様、古典的知識は読解の助けになりうる。こちらも文章そのものの読みにくさから難易度は高い。2008年度は7問出題された。
[編集] 二段階選抜
前期日程
- 志願倍率に関わらず、全学部・学科で第一段階選抜は実施されず、本学が要求するセンター試験の受験科目を全て満たした出願者全員に一般選抜個別学力検査の受験資格が与えられる。旧帝国大学の前期日程で、二段階選抜が志願倍率に関わらず全学部・学科で実施されないのは、本学だけである。言い換えれば、1次・2次共に高い得点力が要求されることも意味する。
後期日程
- 実施学部・学科は以下である。
- 医学部医学科
本学が要求するセンター試験の受験科目を全て満たし、かつ900点満点の720点以上の者で、大学入試センターの成績順に募集人員(平成24年は、5名)の約8倍までの者が、第一段階選抜の合格者となる。
[編集] 一般選抜における変更点
2007年度、2008年度は一般選抜試験において変更点があった。本学を今後受験される方及び志望する方は参照されたい。大まかな部分を載せたが、更なる詳細は受験する年の募集要項で確認して頂きたい。2008年度入試以降(平成24年時点)の変更点を述べる。
- 医学部医学科を除き、全学部において一般入試は前期日程試験のみで後期日程試験による募集は行なわれない。
- 理学部、医学部医学科で国語(但し、理学部は現代文のみ)が新たに課される。分離分割方式導入後、旧帝大理系学部の個別学力検査で国語が課されるのは東京大学、京都大学に次いで3校目である。
- 文学部は選択科目であった「地歴」および「数学」が、両科目とも必修になる。余談だが新たに推薦入試も導入された。
- 農学部は「理科」が1科目から2科目になった。
- すべての学部・学科で、センター試験「数学I」「数学II」「理科総合A」「理科総合B」が選択不可になった。
- 全学部共通で外国語が90分から105分に、理系全学部で数学が120分から150分に、理科2科目が120分から150分(但し、情報文化学部自然情報学科では1科目で75分)と検査時間が延長された。
- 検査時間延長により、試験日程もこれまでは1日だけ(2月25日)であったが、2日間がけ(2月25・26日)の日程となった。
[編集] その他
この大学の特徴は、国立大学でありながら私立によく見られる「高得点者選抜」が行われる。これはセンター試験の成績のみ、あるいは2次試験の成績のみで評価されるものだが、どちらの方法であっても高い得点力が要求される。大学のレベルから判断するとセンター試験は確約は出来ないが9割5分あればほぼ安全圏で、2次試験は最低でも9割以上、特に2次試験は非常に易しい年もあるので満点を狙う気持ちが必要である。平成24年度は工学部(センター試験の成績のみでの選抜、2次試験の成績のみでの選抜)と、農学部(2次試験の成績のみでの選抜)で実施されている。
工学部は学科ごとに入試で選考され、2年進級時にコース分けされる。このコース分けの際、1年次の成績に加えて入試の成績も加味されるので「目の前の試験突破」というよりは入学後のことも踏まえた受験対策が求められる。たとえば、機械・航空工学科は2年次から「機械システム工学・電子機械工学・航空宇宙工学」とコースが3つに分かれるが、中でも航空宇宙工学コースは人気があり例年定員以上の希望がある。
理学部は一括で選考され、2年進級時に学科配属となる。物理学科・化学科・生命理学科は例年人気が有り、定員オーバーとなることもある。この場合、一年時の取得単位状況による選考となる。