慶應義塾大対策

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本項は、慶應義塾大学の入試対策に関する事項である。慶應義塾大学は、豊前国奥平中津藩の藩校・進脩館生田門と中津市学校)・大坂の適塾・江戸の江川太郎左衛門鉄砲調練所江川家の江戸屋敷)等の多様な旧藩黌・私塾からの流れを汲み、官公立私立を含めた近代教育制において東亜最古の段階で高等教育機関となった中の一つである。

  • 慶應義塾大学ホームページの入試情報[1]
  • 慶大塾(河合塾による慶大情報専用サイト)[2]

概要[編集]

1890年(明治23年)に大学部が発足すると、『漢書、地理、歴史、物理学及化学、数学、英文和訳、和文英訳、英語書取、日本作文・手跡』の9科目を一般入学考とした。1898年(明治31年)の試験科目には『日本地理、万国地理、日本歴史、万国歴史、博物学、物理学及化学、数学 (算術、代数学、幾何学、三角術)、英文和訳、和文英訳、英語・会話及書取、日本作文、図画(自在画)』が挙げられている。昭和初期までに何度か入学試験の形態が変更され、新制大学制度となるまでの文系学部の入試形態は、『英(独・仏)文和訳、和文英(独・仏)訳、数学、漢文、国語(作文)』の5教科+面接+身体検査、医学部は『英(独・仏)文和訳、和文英(独・仏)訳、数学、漢文、国語(作文)、物理学、化学、動植物学』の8科目+面接+身体検査であった(入学試験の歴史)。全学部に共通して口頭試問と身体検査が課せられており、零点または類似の点を取った場合は他の科目の成績が良くても入学できず、いくら学問の方で満点を取っても体格検査に不合格ならば入学不可、医科の場合は他の学科に比べてその基準が比較的厳しく、さらに医科のみ年齢制限があり満23歳以上の者は受験できなかった。

大東亜戦争終戦後の1946年(昭和21年)に女子の入学を許可した。その後、何度か入試形態の改革を経て、しばらくは文学部を除く文系学部の全てにおいて「数学」を必須にした英国数社の4科目入試を長く堅持(法学部は2次試験に面接も課した。)してきたが、現在の文系学部の入試形式の特徴は、受験科目に国語」を設置しておらず、その代わりに「小論文」試験があり、文系でも数学を重視しているなど、入試形態がやや変則なことである。一般入試の文系学部は文学部・法学部・経済学部(B方式<歴史型>)・商学部(B方式<小論文型>)で小論文と英語・地歴の3科目で判断されており、さらに古典も勉強する必要が無いが、小論文で得点を得るためには応用的な国語・漢字能力はもちろん、そこから発展した豊富な知識と教養が求められるため、一概に古典の勉強が必要無いとは必ずしも言えない英語の難易度は非常に高い。法学部は小論文に代り、論述力(資料を与えて、理解、構成、発想、表現の能力を問う)という独自の科目を設定している。また商学部B方式(小論文型)においては論文テストという名の試験科目が小論文の代わりとなっており、マークシート・筆記を併用している。試験形態は数的パズルと論述力試験の融合問題といった性質を持っている。SFCは例外的に英語、数学からどちらかの選択及び小論文の2科目で判断される。なお、文学部・法学部・経済学部の小論文は帝京大学AO入試・推薦入試小論文と傾向がよく似ているため力がつくまでは読解量・論述量が少ない帝京大学AO入試・推薦入試の小論文の過去問題で練習するのも有効である(商学部・総合政策学部・環境情報学部は全く異なるので参考にしない方が良い)。

旧制藤原工業大学を経て工学部を母体とする理工学部の特徴として、理科は物理及び化学が範囲。なお、藤原工大時代には工学部にも「国史」と「口試」を課した。共立薬科大学を母体とする薬学部B方式の理科は化学が範囲となる。また、医学部・看護医療学部は第1次試験合格者に第2次試験を課し、面接と小論文が行われる。

なお、2012年(平成24年)より第1回から参加していた独立行政法人の『大学入試センター試験』から全学部が撤退した。理由は、センター試験利用入学組が大学側の望んだ塾生の姿との間に差があるためだからとのこと。[要出典]これにより、独自色をより強化した独特の入学試験の再編や回帰が予想される。

入試情報[編集]

模試
慶應義塾大学志望者対象の模試のなかで全国的なものは、代々木ゼミナールが主催する慶大入試プレと、河合塾が主催する慶大オープンがある。また、慶應義塾大学の小論文対策として、全国論文テスト(代々木ゼミナール)や全統論文模試(河合塾)もある。各予備校は慶應義塾大の入試傾向を徹底的に分析し、精度の高い予想問題を作成しており、多くの慶應義塾大志願者が受験する。その為、受験すれば本番入試に向けての大きな指針となり、本番の雰囲気にも慣れることになるので、慶應義塾大志願者は、これらの模試をできる限り受験するべきだろう。河合塾の模試は2003年までは慶大オープンという慶大受験生のみを対象とした試験であった。河合塾には慶大志望者限定の慶大塾がある。他にも、余裕があれば駿台予備校の駿台全国模試(記述式・ハイレベル)や東進の難関大本番レベル記述模試等も活用したい。
模試は厳選された良問ばかりである。模試で出題された=塾講師達が重要と考えている問題=受験生は当然正解すべき問題と解釈できる。また、模試では、判定も同時に出るが気にする必要は無い。というのは、全学部の志望者を同時に試験するため、多分に志望学部の出題傾向とは異なるからである。しかし、不得意な分野についてはしっかりと復習をし、確実に身につける必要がある。判定が悪くても合格するためには、基礎の徹底を怠ってはならない。それには、一度解いたことのある問題を確実に解けるように復習するのが一番の近道である。多くのE、D判定者が逆転合格を果たしているのも事実であり、判定が良い人ほど合格しやすいことも事実である。
受験状況
一概には言えないが、慶應義塾大学を第一志望にしている人の多くは複数の学部を受験する(例えば、法学部志願者でも、文学部を受験する者もいる)。中には受験は水物ということを考慮し、4学部以上を受ける者も珍しくない。文系・理系関係なく多数併願してくるので、入試倍率、合格最低点ともに非常に高い。また伝統的に、他の私大に比べ現役合格者の比率が高いのが特徴である。これについては、慶大が英数重視の入試を行っている為であると言われている。[要出典]
試験日程は2月中旬開始と私大としては比較的遅いが、国立大学前期試験とは日程が空くので、在京の国立大学との併願を検討している地方の受験者は受験旅行の予定を組む際に注意が必要である。
合格人数・合格状況
私大の入試の特徴として、募集人員以上の人数の受験者に合格が与えられることが挙げられるが、慶大もその例に洩れず、どの学部も募集人員の2倍程度の人数が合格になっている。よって、実質倍率(受験者数÷入学許可者数)は試験前の発表倍率のおよそ半分程度である。記念受験の受験者が存在することを考えれば、実際にはもっと低いと推測できる。数字に気圧されずに挑戦してほしい。
具体的に、東大文Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ生が併願する法・経済・商学部の例年の併願成功率は法学部が約50%~60%、経済学部が約55%~70%、商学部が約80%~90%。[要出典]すなわち、単なる併願にしようなどというような甘い気持ちで受験すると、手痛い竹蓖返しを受けることになる。その上、2012年よりこれらの滑り止めに使用されていたと思われるセンター利用方式が全学部で撤廃されたため、全ての受験生が慶大独自の対策が必要となってくる。
学生総数は約28,000人、男女比率は全学部合計で7:3、看護医療学部と文学部に関しては男性より女性の比率が高い。

文学部[編集]

1学年約800名であり、大学受験枠が7割以上を占める(残りが附属高校推薦、自主公募推薦、帰国生・留学生枠である。)。

小論文はもちろんのこと、英語・地歴もほとんどが国公立2次型の記述式である。科目別では、どの科目も難易度はかなり高い。特に英語に関して言えば、出題される長文読解の難易度は大学入試最高レベルを誇り、内容の深度、単語レベル共に非常に高い。

1年生の間は一般教養科目を中心に、第2学年以降は三田キャンパスで17の専攻から1つを選び、学んでいく体制をとっている。

例年、倍率は4倍前後である。


英語[編集]

慶應文学部の英語と独語では、辞書を使える(ただし電子辞書は一切不可)。大学入試で辞書を許可することは非常に珍しく、言い換えればそれだけ難易度の高い長文が出題されるということである。英語はかなり抽象度の高い1,000語前後の読解総合問題2問のみ(1977年~2005年、2007年~2010年。2006,2011年度入試では出題形式に変化あり。)で、和訳や説明、英訳など殆どの設問が記述式なので過去問・予想問を中心にいわゆる国立大学二次試験型の問題に慣れておく必要がある。

文学部はそもそも長文出題が特徴だと言われてきたが、出題テクストの長さや単語数などさしたる意味を持たない(そもそも文学部は単語数は少ない部類である)。その最大の理由として挙げられるのは、文学部の英語入試こそはとりわけ「観念把握」を重視した出題であるからである。文学部だけあり、出題文の抽象度の高さは法学部や医学部の比ではない。どれだけ英単語に精通していようが、辞書を何冊持ち込もうが、理解出来ない観念はいつまで経っても理解しようがないわけで、ズバリ素養と才能そのものを求めるその出題姿勢は随一であると言える。 それこそ、「存在とは」「意識とは」「宇宙とは」「歴史とは」「美学とは」「感情とは」―――――などなど、常日頃の読書量に裏打ちされた深い哲学的考察と、極めて高度な哲学勘を要求される。その抽象度の高さは、京大や東京藝大の英語と1・2を争うレベルであり、それによって本学部の長文読解は大学入試トップクラスの難易度を誇っている。[要出典]

なぜ試験時間が2時間もあるのか、受験生は過去問を吟味しながらよく考えてみるべきだろう。そして、まさにそれゆえに過去問の模範解答そのものも決して唯一の最適解であろうはずもなく、受験生一人ひとりがどれだけテクストを読みこなせるか、どこまで深く観念を把握できるか、そして咀嚼した文意から考察し、どれだけ具体性のある解答を導き出せるかが勝負のカギである。

また、2012年度から超長文2題に加えて和文英訳の問題が出題されているが、難易度は難関大学受験生で英語が苦手でなければ十分に解答できるレベルなので、ボーナスだと思ってしっかり取っておきたい。

世界史[編集]

大問数は4つである。ほぼすべての問題が記述式で、出題時代・地域も多岐に渡る(例えば2013年度の場合、中国史、ウィーン史、アメリカ合衆国史、北アフリカ・インド・イランのイスラーム史がそれぞれ大問で1つずつ出題され、時代も古代~現代史まで出題されている)が、慶應の他学部と比較すると要求される知識量は高くない。しかし標準的な語句からの出題であっても、一般的な問い方とは違う形で問われることが多く、解答に辿り着くことが困難な問題も多い。近年は中国に関連する東洋史からの出題が目立ち、文化史の比重が高い。史料文(漢詩)が提示されることもあり、年代そのものを書かせるものも出題された。更に慶應義塾ではギリシア神話の知識など、常日頃の読書量を試すような出題もなされるため、注意が必要である。

日本史[編集]

原始時代が2006年度以後隔年に出題されている他、史料問題が毎年出題される(未見資料が出題されることもある)。政治、社会・経済、外交、文化と広範囲にわたり、記述式の問題が6割程度、選択式の問題が4割程度である。そのため、教科書・用語集で知識の基礎を固めた上で、記述・論述対策をし、過去問研究をする必要がある。特に、論述問題は予備校の問題分析で難問に分類されることが多いくらいに難易度はかなり高いので、しっかりやらないと過去問研究がスムーズにいかなくなってしまうだろう。 ここ最近、出来事の年度を選択式ではなく記述式で書かせる問題が出題されているので、細かな出来事でも年度までしっかり覚えこまないといけない。

小論文[編集]

人文科学がテーマの抽象的な文章などで長めの課題文になることが多く、抽象度がかなり高いので難易度の高い小論文の課題文や現代文の問題文を読み慣れておく必要がある。時間と余裕があれば新書や学術文庫などで深めていくと良い。与えられた資料を読み解き、考察とともに要約し、更に自分の意見を述べるという、小論文試験としては基本的な能力を試す良問であるが為に、かえって難問となっている。社会学系の文章から、卑近な時事問題まで、出題分野は毎年多岐に渡るので、油断禁物である。また、文学部は公募推薦(一定の評定平均を満たした高校3年生で同学部を第一志望とする者のみ出願可能)も存在する。長時間での小論文(一部英語の問題等含む)を課す入学試験方式も存在する。

年度によっては90分の制限時間内で読み切るのが不可能な量の課題文が出されることもあるため、読解力に相当の自信がある受験生でも状況に応じて対処していかなければならない。

経済学部[編集]

慶應義塾大学の看板学部。「理財(経済学の旧称)の三田」ともいわれており、他の文系学部に比べると必修科目が多く、忙しいと言われている。

一学年の定員は約1,200名であり、そのうち約750名が一般受験組、残りが附属高校推薦入学者、帰国生・留学生入試枠合格者である。

受験方式は数学受験のA方式と、地歴受験のB方式が存在する。

1990年代に入るまでは数学でしか受けられず、数学または地歴で受けられるようになった今でも数学受験のA方式は募集枠が大きい。入学後も数学(統計学やマクロ・ミクロ経済学、線形代数、微分積分、解析学、計量経済学など)を使うので数学を得意にしておく事を勧める。他の大学よりも非常に数学色が濃く、留年率も非常に高いため、数学が苦手であると入学後苦労する可能性がある

A方式(数学受験)
受験科目が英語・数学・小論文の受験方式である。数学受験のほうが地歴受験より募集人数が多いため、数学が得意な者(文転者など)なら受かりやすいが、英語・数学の比重が大きく、徹底した学習が要求される。東大などの国立大学が第一志望なら数学受験を勧める。問題の難度は標準~やや難である。
ちなみに医学部医学科などの理系受験生も併願して受ける事も多い(理工学部や医学部と併願して受ける者も多数存在する)。
商学部A方式(数学受験)との併願は多いが、学部相性は悪いので、本命をどちらか一方に絞って対策する必要がある。近年ではSFCも英語・数学・小論文という科目で受験できるようになった為、併願が可能となった(ただし出題傾向は異なる。)。
B方式(地歴受験)
受験科目が英語・地歴・小論文の受験方式である。慶應経済受験生のレベルにもなると、地歴・小論文のレベルはかなり高く、これらの科目では差がつきにくいので、実質的に英語で合否が決まると言える。ただ、地歴は最後に論述問題があるため、私大専願者にとっては厄介だと言える。山川出版社の「世界史論述問題集」などを使って十分に対策を取っておかないと周りに差をつけられてしまうだろう。また、年号問題が多数出る年もあるため、年号もしっかりと覚えておく必要がある。
2010年度から地理での受験が出来なくなるので注意。

例年、A方式の倍率が5倍前後、B方式の倍率が7倍前後である。


英語[編集]

経済学部の英語では、長文総合問題、自由英作文が出る。私大専願者には厳しい。英作文は100~150語以上の指定条件の細かくついた本格的なものであり、「英借文」と言うように、まずはフレーズや英文の暗記からはじめよう。知識がついてきたら、実際に書いて練習してみよう。単語は英語→母国語ではなく、母国語→英語で覚えたほうが良い。片っ端から英単語を覚える事もある程度は必要であるが、母国語を基準にしたほうが単語の優先順位を付けやすく、アウトプットもしやすくなるからである。 なお、前半部分で高得点を取らないと、後半部分は採点されず即不合格となる(足切り)。2006年から問題傾向が一変した。今まで経済学部特有の問題を出題してきたが、2007年度入試では長文読解問題の難易度が易化する一方、英作文が大幅に難化し、受験生には大変厳しい出題となった。 英作文のコツとして、解らない語があれば別の言い方で言い換えるようにすることである。模範解答は後付けの論理で書かれた文章に過ぎないので固執しない事、論旨をずらさず字数を満たせば得点は充分獲得出来る。

数学[編集]

数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B・数列・ベクトルが出題範囲で、領域・確率・微積分・数列・ベクトルは頻出である。制限時間の割に問題量が非常に多いため、スピードが鍵となる。受験生のレベルから考えて標準的な問題では差がつかないため、毎年差を付けるための難度が高い設問も見受けられる。したがって、標準的な問題に対処するために青チャートなどで大学受験数学の基礎をしっかり築き、過去問研究を同じくしっかり取り組むことが必要条件である。これらをやっていれば、多少難度が高い問題にも食らいつく力が養成されているだろう。慶應経済の数学では時間配分を間違えると数学が得意な者でも失敗することが多い。したがって、最低5年分の過去問をしっかり復習も含めてやって本番のイメージを作っておかないといけない。

難度の高い問題の例として、複数の場合分けが必要な確率漸化式、座標を設定して容積を求める問題、曲線の移動、高次の複接線など柔軟な発想力を求めるようなものが多い。

世界史[編集]

範囲は1500年以降を中心とする。(だからといって、その範囲だけを対策すればいいわけではないことは言うまでもない。現に、それ以前の歴史の知識を遠回しに聞いている問題、その知識がないと理解できない問題も出題されている。)例年の大問数は4題で、それぞれの大問に1~3題出題される100字程度の論述問題の難度はかなり高い。よって、私大受験生であっても論述問題対策は十分にする必要があるのは言うまでもない。図版、地図や史料を用いた問題が多く、第二次世界大戦後からの出題が多い。現代のニュースに絡めた内容も出題される。特に、現代アメリカの経済史は本学部の頻出分野である。このことを理解した上で、教科書・用語集の知識をマスターし、過去問分析に取り組むのが鍵となる。

日本史[編集]

範囲は1600年以降を中心とする。(だからといって、その範囲だけを対策すればいいわけではないことは言うまでもない。現に、それ以前の歴史の知識を遠回しに聞いている問題、その知識がないと理解できない問題も出題されている。)論述問題の難易度は世界史同様かなり高い。よって、私大受験生であっても論述問題への十分な準備が必要である。また、地図、統計史料を用いた問題が例年見受けられるため、これらに対応できるように分析力や思考力を養成することも必要である。教科書・用語集レベルの知識をマスターしたことを前提に過去問分析に取り組むのが鍵となる。

慶應経済の日本史は、前述のように近現代史の比重が大きいので、受験生はかなりやりこんでおかなくてはいけない。しかし現役生の場合、近現代史は、学校の授業でも最後に学ぶ所がほとんどなので、授業で習う内容だけでは不十分になってしまう場合が多い。であるから、早めに自分で対策していくことが必要となる。また、現在の経済や政治とも関わる内容が出題されるので、日本や世界の動きなど、最新のニュースは常にチェックしておく必要がある。

小論文[編集]

課題文の分量が年々増加傾向。公共性の高いテーマが選ばれることが多く、課題文の内容説明が求められる。難易度は慶應の学部の中では標準レベルだが、しっかりとした対策をしなければ、手も足も出ないだろう。具体的には、まず小論文の書き方の基礎をじっくりと時間をかけてしっかりとつくる。そしたら、どんどん当学部の過去問を実際に解いていく。はじめは全くできないだろう。問題によっては、何をすべきなのかも分からないこともある。それでも、小論文の書き方にそって考えに考えて書き上げる。解答例と見比べるとクオリティーは程遠いだろうが、それを実際に小論文の講師などに厳しく添削してもらう。そうすれば、どんどん解答の質は上がっていく。慶應経済の小論文は法学部や文学部ほど厄介なものではないので、この地道な作業をしていけば周りに差をつけられることは無いだろう。 慶應経済の小論文で最も困難な点は、60 分という制限時間内に課題文を読んで、煩雑な問題の答案を完成させることだとも言える。600 字前後をこの時間で書くというのは、高校生にとっては、事実上、下書きなしで簡単なメモを取る程度で、解答用紙にいきなり書かねばならないということだ。ゆえに、簡潔に分かりやすい文章を短時間でまとめる力が求められる。

経済学部の課題文のテーマは生命科学的もしくは自然科学的な内容の時もある。例えば、2012年の霜柱に関する科学的研究についての課題文を読むには化学の基礎的な知識(状態変化など)が不可欠であった。このように、経済学部の小論文対策としては、高校1年の時から、文系理系科目すべてを幅広く学習しておく必要がある。2012年の問題は経済学部があらゆる学問と通じているという大学側のメッセージとも解釈できる。

入学後の履修分け[編集]

経済学部は入試方式によって入学後の履修タイプが分かれる。A方式(数学受験)で入学した者・附属高校推薦入学者(内部進学者)・留学生の一部は高校数学1A・2Bの知識を前提とした講義でカリキュラムが組まれた「タイプ1」とし、B方式(地歴受験)で入学した者・留学生の一部はそれらを前提としてない「タイプ2」となる。「タイプ1」から「タイプ2」への変更は認められないが、「タイプ2」から「タイプ1」への変更は可能。「タイプ2」の学生で、高度な数学を多く使う分野(理論経済学・金融論・ゲーム理論・金融工学・計量ファイナンス・応用ミクロ経済学・現代マクロ経済学・数理経済学など)を学びたい場合は「タイプ1」に変更したほうがよい。履修タイプの変更は第1学年の4月初旬に受けられる標準レベルのテスト(範囲は数学1A・2BでA方式の入試の数学より簡単)である一定の基準を超えれば認められる。年度途中や第2学年以上でこのテストは受けられないので、B方式合格者で数学色のより一層深い分野を専攻したい者にはお勧めである。逆に、開発経済学・労働経済学・財政社会学・環境経済学・経済地理学・経済学史・経済思想史・国際経済学など数学色がそこまで強くない分野に興味がある者は「タイプ2」のままでもいい。

ただ、一つ重要なことは、当学部は入学後非常に数学を使うので、実質「タイプ1」の生徒は入学段階で高校数学1A・2B・3Cすべての知識があったほうが入学後の苦労が減るだろう。また、「タイプ2」の生徒も結局大学1年次に高校数学3Cまでと大学の数学(微積分・線形代数)の基礎的な内容をすべてしっかりおさえるようになっているので、数学が得意でない者は相当な覚悟が必要である(これは第2年次に必修のミクロ経済学・統計学のためである)。

法学部[編集]

慶應法学部ではこれまで、様々な能力を持った学生たちが集まるよう、入試制度の多様化を図ってきており、一学年の定員約1200名のうち一般受験枠は約460名である。そのため、一般受験の難易度はかなり高い(塾内推薦枠が全体の約3分の1である約400名、指定校推薦枠が160名、FIT入試枠が最大160名、帰国・留学生枠が約60名と多様な入学形態で成り立つ)。

*FIT入試は、「目標と構想が明確であり、そのために慶應義塾大学法学部法律学科・政治学科で勉強を望む」優秀な成績をおさめている学生と、「この学生を教えたい」という法学部教員との良好な相性(fit)を実現しようとするものとしてスタートした入試である。受験生の側の、「慶應の法学部で学びたい」という姿勢が入学後の勉学意欲に反映され、好成績をあげている。

英語・地歴・論述力(小論文)のどれも難易度が異常に高い。普通の高校の授業だけではどの科目も全く歯が立たないはずだ。特に、小論文は国語の現代文では出題されないような法学・政治学系の難しい課題文が出題されている。

経済学部同様に英語と地歴で足切りを行い、これらの合計が一定ライン以上に達しないと論述力(小論文)の採点対象から外される。また、以前は面接が課されていたが2006年入試以降廃止された。ちなみに、法科大学院入試においても、慶應義塾大学は面接を課していない。

例年、法学部法律学科、政治学科ともに倍率は6倍前後である。


英語[編集]

経済学部や文学部と比べてとりわけ分量が多いわけではない。他学部と同様に接続詞の希少な読解テキストが多いのが特徴。しかし法学部の出題の最大の特徴は総体的な理解と整合性を問うものが極めて多いということ。よい例が文脈整序問題やインタビュー会話完成問題で、一見簡易な表現だがやはり接続詞が希少なため「斜め読み」でニュアンスを捕捉することは出来ない。よく読むとそれぞれの台詞には思想的信条がさりげなく紛れ込ませてあるなど、いわば全テキストがヒントでありそれこそ一文字として無視出来ない。何よりも、全体の整合性を追求することは想像以上に難しいもので、ひとつ間違えると全体がガラガラと崩れていくような出題となっている。さらに文脈上最適な名詞選択の空所補充問題も、たった一つの勘違いが文意の全貌をガラリと変えてしまう。結果的には私立文系の英語の中でもとりわけ「正答」し難い部類の出題となっている。

しかしながら経済学部や商学部に比べ、法学部の出題文そのものにはあまり独自性は無く、確かに政策合法性についてのエッセイなどが若干数は見受けられるものの、概して学部色そのものは小さい。むしろマスコミの在り方や学生の就職事情など卑近な主題の英文が多く見受けられ、またアクセント問題も伝統的に継続されているなど、不特定多数の文系受験者にとって精神的な垣根だけは比較的低い。

日本史[編集]

全体的に難易度が高く、更に近年難化傾向にあり、語群の選択肢数が非常に多く、限られた時間の中で正答を見つけなければならない。英語が易化する年に難化し、逆に英語が難化すると易化する。全問選択といっても、実質は記述と大差ない。語群は例年解答数の6倍程度に上り、受験生の負担はかなり大きい。近現代からは必ず大問が1~2題出題されるため、山川出版の用語集で取りこぼしのないくらい学習することが大切。山川出版教科書の、文章の穴埋め出題が多いが、用語集の解説を穴埋めにしたりもするので、双方の緻密な学習が求められる。なお、戦後の政党史は頻出であるので、重点を置いて学習すべき。

古代から近現代までと幅広く出題され、昭和戦後史の出題は少ないが、近年増加傾向にある。全体を通して、細かい知識を必要とする設問が多い。テーマ史が必ず出され、近現代における特定の政治家を取り上げた問題が2007年度から続いているので、幕末から明治以後の政治史を押さえておく必要がある。また、教科書程度では補えない史料も出題されるため、できるだけ多くの史料に当たっておくことが必要であろう。

世界史[編集]

年度によって難易度が異なり、例年、大問は4題、小問数は50問で解答方式は語句選択式である。社会史、経済史、文化史からの出題が目立ち、広範囲で広地域を扱い、かつ時代範囲が広い。西アジア史や東欧史からもかなり踏み込んだ内容の出題が見られ、歴史を多角的な視点から論じた文章が提示され、教科書レベルでは到底対策は不可能である。一見基本レベルの問題のように錯覚させながら解答の文脈が違っているなど高度な問題が目立つ。

まずは基本的な事項を押さえた上で、教科書範囲外の難問を過去問等でカバーしながら学習する。なお、試験時間は60分のため、相当なスピードで解答することが求められる。時事的なテーマで点を取りこぼすようでは、合格は難しいだろう。

論述力[編集]

法学部独自の「資料を与えて、理解、構成、発想、表現の能力を問う」という科目である。制限字数は全体で1000字。論説・評論を速く正確に読み解く力が必要である。問題自体は受験生の深い思考力と高度な表現力を問う難問(良問)ぞろいである。

提示される分野・内容はかなり専門的である。難化傾向にある。求められている知識は、古代ギリシアの都市国家における政治判断を問うもの(2010年度)、政治的空間としての日本社会という切り口からセキュリティー社会をとらえる(2009年度)、現代日本における知識人像の考察(2008年度)などで、これらを論述するための能力は一朝一夕に身に付くものではない。強いて言えば、京都大学法学部後期の小論文入試などが対策には良いだろう。

例えば、09年にはハンナ・アレント(Hannah Arendt)の『公共空間論』が出題されているが、思想家の概念についての知識・理解・関心が無ければ、受験生は問題の解答を論述することが難しい。

商学部[編集]

1学年約1,000人であり、大学受験募集ではその7割を占める(残り3割は附属高校推薦、指定校推薦、帰国生・留学生募集である。)。

数学受験のA方式と、数学の代わりに小論文が課されるB方式が存在する。経済学部と同様にかつては数学必修であった。現在でも数学受験を入試のメインにしている点で他の大学と大きく異なる。入学後も数学(統計学や経済学、線形代数、微分積分など)を使うので数学を得意にしておく事を勧める。他の経済学部以外の文系学部よりも数学色が濃いので、数学が苦手であると入学後苦労する。

入試配点については、全配点の半分を英語が占め。英語の出来不出来で合否が決まると言える。2011年以降慶應文系で地理受験が唯一可能となっている商学部B方式(小論文型)においては受験者数の増加傾向が見られる。地理受験者は科目・受験方式選択も含め考慮が必要である。

A方式
国立大学を第一志望にする受験生は、A方式で受験するべきである。ただし一流国立大志望者といえども英語の苦手な受験生には厳しい。一方で数学は特別な対策は要らず、国立二次の勉強で対応可能。地歴については一部難問も出題されるが、教科書・用語集レベルを確実に理解すれば十分。
慶應義塾大学の中でも最も入試倍率が低く、最も入りやすい学部(A方式)と思う者が多い。しかし、数学と地歴が必須のA方式には、私立大専願の受験生は出願しにくいため、実際の出願者のほとんどは同じく入試で数学が必須である東大・一橋をはじめとする一流国立大受験生である。また、経済学部A方式との併願者も多い。よって、表面上は低倍率に見え、予備校などの標準偏差値も経済学部、法学部などに比べ低めに設定されてはいるが、難関国立大受験生との競争となることを覚悟しなければならず、見かけ上の難易度より難しく他学部との難易差はあまりないと考えた方がいい
B方式(小論文受験)
募集人数がA方式の4分の1と極端に少なく、かなりの高倍率(7~8倍)となり、全科目で高得点を取らなければ厳しい。小論文は数理パズル的な問題が多く出題される。数学無しといえども数理的思考能力が低い受験生を排除しようとしているのは明白なので、過去問をよく研究するべきである。
また、入学後は経済学部と異なりA方式と同様の授業で進行するため(もちろん学問的に経済学部ほど数学色は強くないが)、数学が出来ないと入学後に苦労する可能性は高い。2010年から経済学部で地理受験が出来なくなるため、地理受験が可能なB方式は難化が予想される。

例年、倍率はA方式が3.5~4倍、B方式が7倍前後である。


英語[編集]

例年大問が7,8題出題されるため、問題量はかなり多い。そのうち、3,4題が700語前後の長文読解問題で、文法・語法問題も出題される。文法・語法問題は他学部の受験生にとっても絶好の演習素材である。また読解文については、商学部だけあって、社会科学系の様々な文章が出題されている。経済、政治体制、自然環境破壊、社会保障や福祉、科学技術などなど、どこまでも広範な出題テーマはどことなく面白い。しかも商学部ゆえに「企業と競争」に視座をおいたミニ論文が目立つのも特徴。いわば社会人向けの常識力を問う課題といえる。したがって受験生にとっては試練の連続というべきで、ただの学校の勉強では到底合格には及ばない。

また、接続詞の比較的少ないテキストが出題される点は如何にもらしいが、とくに商学部の出題ではそのような文章中にて最適な名詞選択を課す設問が「かなり」多く、意外と正答しにくい。速読はともかく解釈に若干時間を課す文章構成は全学部に通じていえること。

商学部の英語はとにかく時間との闘いである。90分にしては、問題数がかなり多い上、難易度も高い問題が多いので、当該学部を受験する者は日ごろから英語学習に力を入れなければならない。

数学[編集]

数学I・数学II・数学A・数学B・数列・ベクトルが範囲。経済学部に比べると標準的な問題が多い。微積分・数列は頻出。記述式や論述にも十分に慣れておく必要がある。中には、公認会計士のような難関国家資格試験を意識したような問題も出題されることもあるので、単利・複利、割引率や期首・期末といった最低限の簿記知識を持っていることが望まれる。これは普通の高校の教科書で扱う内容ではないので独自に意識して学ぶ必要がある。

世界史[編集]

近年、大問3題の構成となっている。文化史に関する出題が多く、論述問題が頻出である。教科書・用語集レベルを超えた難問・奇問の数は減少傾向にある。標準的な問題が多いからこそ合格するには満点近くを取る必要がある。

学部の性格上、経済史からの出題の可能性がとても高くなっている。特に、産業革命や大航海時代、アジア・アフリカの植民地化、世界恐慌、経済のグローバル化などの経済上の変化には要注意である。大きく経済が変わっているポイントなので、その変化に注意して学習を深めなければならない。世界史の教科書・用語集の限らず、「現代社会」「政治・経済」の教科書・用語集も利用すると、良い対策になる。ポイントは、漫然と読むのではなく、経済的な視点を持って読むことである。

日本史[編集]

戦後期の出題が見られない年があり、社会史、経済史、文化史の出題割合が高い。問題の数が多い。難問・奇問が数問見られるが、教科書・用語集レベルで解答可能な問題も多い。標準的な問題が多いからこそ合格するには満点近くを取る必要がある。

慶應商学部では、ここ数年で、何度か戦後史までが問われている。また、銀行再編という時事問題も一部扱われている。近・現代史や時事問題に関しては、学校の授業だけでは対応できない。なので、近・現代史や時事問題に関しては、独自で対策を進めていくことが必要である。そのためには、日本史の枠におさまらないことが重要である。日本史の教科書だけで勉強するのではなく、「政治・経済」「世界史」の教科書も副教材的に用いると、効果が上がる。また、時事問題対策として、普段から新聞やニュースで流れている政治・経済の状況は確実にチェックするようにするべきである。

地理[編集]

大問数は3題で、選択式・記述式・論述問題が併用される。時事的なテーマが多く、総解答数が増加傾向にある。詳細な地名・人物名を問う問題も見られる。教科書・地図帳レベルを逸脱した難問・奇問の出題はあまりない。よって、標準的な問題が多いからこそ合格するには満点近くを取る必要がある。

慶應商学部の地理では、時事問題がかなりの頻度で出題されている。時事問題対策を無視して、合格点まで届かせることは不可能なので、きちんと対策をすべきである。まず、日頃から新聞・テレビなどのニュースに普段から関心をもつことが大切だ。『現代用語の基礎知識』(自由国民社)などを利用して、世界経済や国際情勢、民族問題、環境問題に関して、最新の知識を身につけることがポイントとなる。

論文テスト[編集]

教養や論理的・数学的思考力を求める独特の科目である。受験生の地頭をみる科目と言ってもよい。国語の語句や数学の確率・命題の基礎を復習し、論理学を身につける必要がある。一朝一夕に対策ができる科目ではない。 例えば、確率・統計に関する問題、科学理論についての課題文を読ませたうえでの論理学分野の出題、ゲーム理論などの商学分野の基礎的な問題、古典を読ませたうえでの要約問題やことわざなど国語に近い問題は頻出である。また、例年かなり特殊な問題も出題されている。2012年度の場合、ノーベル経済学賞受賞者ミルトン・フリードマンの企業の社会的責任や渋滞学に関する問題も出題された。これらの問題に対処するには、政治・経済の知識が必要となるなど、幅広い教養を大学側が求めていることが分かる。

理工学部[編集]

第1学年選考は、一般入試枠が650名で7割弱を占め、残りを附属高校推薦・AO入試・帰国生入試・留学生入試枠が占める。(慶應義塾大学理工学部の入学者選抜)私大理工学系統最難関であり、中堅私大医学部合格レベルの学力が必要である。理工学部は5つの「学門」に分かれており、それぞれに合格定員が設けられているが難易度に大差は無い。それぞれの学門ごとに進学できる学科が概ね決まっているので、まず希望する学科をある程度見据えて学門を選ぶ必要がある。学門によって各130名程度を中心に毎年微調整される。

学生生活は一般に理工系学部は文系より忙しいとされる。これは単位の殆どが必修科目であることや、学科によっては毎週の実験(およびレポート作成)に追われることが理由である。さらに3年次進級要件と卒業研究着手要件が厳しく、ここで留年を強いられることは珍しくない。4年次には研究室に配属され卒業論文を仕上げる必要があるため、時間的拘束も長いことは相当に覚悟する必要がある。なお他大学に比べると、学外(研究所や企業)に派遣されて卒業研究を行うことは少ない。ちなみに入試問題は全学門で共通。基礎をしっかり固め、様々な良問や応用問題を解くという王道こそが最も効果的である。

よく誤解されるが、文系学部と同じく1・2年次は日吉校舎で授業が行われ、以降は矢上校舎となる。入試は日吉校舎と三田校舎で行われる。


数学[編集]

大問数は例年5題である。数Ⅲ・Cの内容が中心。そして、いくつかの分野にまたがる繁雑な融合問題がほとんどであり、試験時間120分に対し、150分でも足りないくらいの問題量であるため相当の思考力、計算力が要求される。特に、後半の問題は、計算の煩雑さ、計算量の多さも相まって完答するのは数学が非常に得意な者でも難しい。対策としては、まず主要分野の標準問題をおさえるとともに、煩雑な計算にも耐えうる力を養うことは大切である。また、記述式問題に論証する力を試すものも出題されているので、記述の対策も怠らないようにしなければならない。

英語[編集]

他学部に比べると明らかに易しい。例年、長文読解問題と文法・語法問題(条件英作文)という構成であり、自然科学系の論説文が出題されることが多い。 最後の和文対照空所補充問題のみ記述式であり、他は客観式。最後の大問は出題傾向が安定していない。イディオムの知識に留意しておけば特に悩む出題はないと思われる。但し稀に、得点調整のためか?特異な英文が出題されることもある。

物理[編集]

例年、力学から1題・電磁気(電気)から1題・波動又は熱力学から1題の計3題の構成である。図やグラフを描く問題が毎年のように出題され、特にに力学分野では力の図示の問題、電磁気分野ではグラフを扱った問題の出題頻度が高い。医学部レベルの難問も出題されたり、目新しい題材や一見複雑な出題されることもある。特徴的な空欄補充形式の出題への対応は、京大・阪大などの過去問を解くなどして数式やグラフから物理的な意味や特徴を読み取る習慣を付ける必要がある。電気分野では、平行平板コンデンサーを扱った問題が頻出される。

スターリングサイクル、カルノーサイクルを題材に使った問題など目新しい出題や高難易度の出題もあったりするが、丁寧な誘導がついているのでそれにうまく乗っていき計算量を少しでも減らしていきたい。特に物理は化学とセットで120分しか与えられない。化学の計算量や難易度などを考えれば物理にかける時間は少しでも抑えたいところである。出題者がどのような考えで問題を作っているのかを日ごろ考えて解いていき、本番でも問題の意図を読みきり解けるところは素早く解けるようにしよう。

また、論述力をつけて物理現象への理解を深めるためにも、阪大等難関国立大の記述式問題に取り組んでいくことも重要である。

化学[編集]

大問3題の構成。頻出のテーマは、無機と理論計算の融合問題、反応速度、化学平衡、レベルの高い構造決定などである。化学の全範囲にわたって偏りなくしっかりと学習することはもちろんだが、これらの分野には特に力を入れた学習が必要となる。やや難化傾向にあり、高校範囲外から出題されることもある。例えば、2012年度の1(1)の閃亜鉛鉱の構造は、教科書では「参考」や「発展」として扱われることが一般的であり、例え化学が得意な者であったとしてもそこまで馴染みのある内容ではなかったと思われる。

有機化合物は大問3で必ず出題されており、難易度は一貫して高めであることからも深い知識を持ち、それを応用できる実力をつけていくことを平素の学習でも心がけよう。他にも結晶構造や結合の出題をよく見かけるが、上述のテーマより難易度は低いのでこれらの分野は取りこぼすことのないようにしたい。また、全体的に求値計算は煩雑な場合が多く物理との時間の兼ね合いも考えても、完答を目指すならば相当の計算力が要求される。

医学部[編集]

一学年は約100名程度であり、大学受験募集枠は約70名程度、附属高校推薦が約30名程度である。出題傾向はあまりはっきりせず、他学部と違い全科目記述問題が多く出題される。よって、過去問題集をしっかりとやり込み、東大・京大・東京医科歯科大などの過去問も研究しつつ、医学部受験独自の対策を立てる必要がある。

文系科目の英語はそこまで難しくはないが、理系科目、特に生物、数学の難易度はずば抜けて高い。例えば、数学は短時間で相当な量の計算を要求され、難度の高い問題が多く出題される。 全問完答を狙うのはまず無理なので、標準レベルの問題を確実に取り、難度の高い問題も部分点を少しでも取れるように訓練していくのが大切だ。

例年、倍率は10倍前後と異常な高さである。


1次試験[編集]

英語[編集]

文・経済・法などの文系学部に比べると易しいし分量もそこまで多くはない。慶應義塾大学の出題英文は接続詞が少なく文脈の方向を把握しにくい傾向にあるが、医学部の英語では特にその傾向は目立たない。稀に難度調整(得点調整?)のためにとてつもなく特殊な英文が出題されることもあるが、それらの例外を除けば、概して真面目に受験勉強に取り組んでいれば対処出来るはず。かつ、医学部の出題文は文系理系などという瑣末な範疇を超越した、質の高い「名文」が多く、他学部の受験者でも医学部英語をトレーニング素材としていることはよく知られている。 なお出題文中、比較的特殊性の高い語彙については特に解釈リファレンスが付録でついている。さらに、英作文は「書き手の主客を変えて書いてみる」など大きな発想転換を求めるものが多く、これまた極めて良質な出題といえる。学力上位の受験生の得点差はこの英作文で大きく発生すると思われる。

数学[編集]

4題構成で、空所補充問題と証明問題が出題されている。2次曲線・行列・微積分(解析系)・数列・数列(漸化式)が多く、100分で完答するには厳しい問題が出題され、数学ⅢCを中心に相当高度な思考力、処理力が要求されている。また分野を超えた融合問題(2つの粒子が複雑に動く確率漸化式、帰納的に処理する関数列、多項式の漸化式など)も数多く出題されている。これらの問題に対処するにはどの分野にも対応できるような十分な基礎、柔軟な発想、盤石な計算力である。よって、しっかりと基礎を固めたら様々な応用問題に挑戦していき、発想力を高め、過去問演習をすることでその計算力をさらに高める必要がある。医学部受験生であっても、理工学部の数学や東大・京大・東工大などの過去問もやるべきである。

生物[編集]

大問は3題であるが、ほとんどが記述・論述であり、時間に対する分量も多い。考察問題では見慣れない題材を扱った実験考察問題及び知識問題では細かな知識が問われ、高校履修範囲を著しく逸脱した考察問題が課される為、現在では高得点を望めない問題構成にな成っている。対策として、教科書の基本的事項を暗記した後、東大、京大、東京医科歯科大の入試問題などの考察問題を解き、解説を熟読し、自分なりの解答をまとめるといった地道な作業が必要である。生物選択者は物理選択者に対して不利であるため、予備校などでは安定して合格を求める場合、物理を選択することを進められる場合が多い。論述問題の文章が長いため、相当な考察力と読解力が必要である。

化学[編集]

大問は3題の構成で、論述問題は必ず出題される。高校範囲外からの出題や参考書外からもあり、有効数字については問題文には触れられないため、自らで判断する必要がある。受験者層を考慮すれば、標準~やや難なレベルと言えるため、高得点争いが必至であり、1つの取りこぼしが命取りになり、ほぼ満点に近い得点が必要である。理論または無機1問と有機が2問出題されるが多い。生物に絡んだ問題も多く出題される。2008年度入試で易化したことにより、今後の展開が読めない状況になっているが、09・10では難化している。生命化学や高分子化学まで、幅広い知識が必要で、有機分野は重視傾向にある。反応速度・平衡移動・電離平衡等の演習も欠かせない。

物理[編集]

論述問題・作図問題・数値計算問題が頻出。日本国内では見慣れないレベルの題材が出され、実力が無いと現象を理解することすら難しい。1999年度以降、大問は3題でⅠは小問集合という構成が続いている。学習指導要領の「物質と原子」の「原子・電子と物質の性質」及び「原子と原子核」が出題範囲に含まれているため、原子分野を重要だと考えている教授が多い為か、必ずと言って良い程、原子物理が出題され、力学も必ず出る。難易度は化学・生物に比べると易しい。グラフ作図の練習、数値に対する勘を養い、東大・京大・阪大等の過去問演習も有効であろう。


2次試験[編集]

慶應義塾大学医学部の2次試験は複数回の面接と小論文が行われる。受験できるのは1次試験(学科)で合格ラインを超える成績をおさめた者だけである。この2次試験を突破し入学許可を勝ち取るのは、例年1次試験(学科)を通過した者の5~6割であるので、しっかりと面接対策と小論文対策をしておくべきである。

面接[編集]

医学部にふさわしい人材かどうかの適性をみる質疑応答と医学的な時事問題についての質問がされる。通常15分程度の面接が2回行われるが、再受験生や3浪以上、宅浪生などは3回行われる。再受験生には厳しいのかどうか不明だが、殆ど合格していないのが現状である[要出典]

面接の質問内容例(非公開)

  • 本学志望理由
  • 不得意科目について
  • 高校生活、部活動について
  • 高校の校風、特徴
  • 自分の長所と短所
  • 友人は多いか少ないか
  • どのような医師になりたいか
  • 臨床と研究どちらに進みたいか
  • 進みたい診療科はあるか
  • もし10年後にそれとは違う科に進んでいるとしたら、それはどういうものか。また、それはどうしてだと思うか。
  • 興味のある研究分野は何か
  • 家族や親戚に医師がいるか
  • 科学発展のなかの医学の在り方[要出典]

小論文[編集]

2008年までは難易度の高い生命科学に関する課題文を読ませて、要約させ、自分の考えを記述させるものであったが、2009年度から内容ががらりと変わり、受験生の人間性を問うような内容が出題されている。他学部と違って問題は非公開。制限時間は50分。

新傾向の内容例(非公開)

  • 2009年 次の三つの問いに答える。1.5年後の自分はどうなっているか。2.15年後の自分はどうなっているか。3.もし願いがかなわなかったら、20年後の自分はどうなっているか。
  • 2010年 自分の中の背反する2つの性格に悩む医師の文章を読み、医師へのアドバイスと自分の意見を書く。
  • 2011年 大洪水で被災した途上国の衛生状態の実態調査を行うチームのリーダーになったと仮定する。同行する医師A,B,Cの意見(どれもあまり好ましくない)を読んで、このような部下を持ったことについての感想と、今後最も関わりを持つべき部下を一人あげ、その部下とどのように関わるかを述べる。

薬学部[編集]

2008年に、共立薬科大学を吸収する形で設立された。薬学部として歴史が浅いため、出題分野の割合は一定していないが倍率が高いため、今後、問題の難易度は上がると思われる。

初めての慶應義塾大学薬学部としての入試(2008年度)は、前身の共立薬科大の問題を踏襲した形となった。そのため合格するには満点近く取ることが求められた。今は、少しずつであるが入試問題のレベルも上がってきており、そのぶん必要な得点率も下がってきてはいる。倍率は薬学科で約5倍、薬科学科で約4倍である。


化学[編集]

2008年は、前身の共立薬科大学の問題を踏襲して標準的な問題が中心でマーク式と一部記述式という出題形式であったが、年を追うごとに問題の難易度は上がっており、[要出典]2011年には全問記述式になりマーク式問題は姿を消した。化学Ⅱの理論分野からの出題が多く、無機分野からの出題が少ない。ペプチド配列や溶解度積など難しい分野から問題が出題されることも多い。化学Ⅱも含めた全分野の基礎力を十二分に確立した上で、数多くの演習問題にあたり、計算力を培うように努める必要がある。

また、一つ注意しておかないといけないことは問題の難易度が2008年以来ずっと少しずつであるが難化し続けているということである[要出典]2012年に出題された大問2の触媒と反応速度、酵素が触媒として働く反応の問題はかなりの難問で、酵素反応の反応速度式を誘導なしに求めさせたり、過酸化水素の触媒下での分解が一次反応であることを前提としているなどかなり解答が困難なものであった。今後もこのような難問の出題は続くと思われるので、当学部を受験する者は覚悟が必要である。そのため、当学部の過去問対策をしっかりやるのはもちろんのこととして、医学部や理工学部の化学の過去問もやるのが望ましい。

2013年度から化学の配点が従来の100点から150点になった。すなわち、化学の重要性がより一層増すとともに、ますます難化することが予想される。[要出典]

数学[編集]

問題のレベルは前身の共立薬科大学を踏襲して標準・典型的な問題であるが、幅広い分野から出題され、かなり繁雑な計算、工夫を要する計算が含まれる。80分の試験時間で合格に必要な高得点を取るにはかなりの計算力と数学的センスを要求される。標準的な問題を数多く解いて計算力をつけ、さらにやや難しい問題にも挑戦し、十分な数学的思考力を培った上で、過去問をしっかりやるべきである。もし余裕があるならば理工学部(3Cの範囲の問題は除く)や経済学部の数学もやってみることをお勧めしたい。

近年には慶應独特の難度の高い問題も数問出題され始めている。例えば、2012年には難問に分類されるような三角関数の問題や数学パズルの問題が出題された。出題範囲はまだ前身の共立薬科大学時代同様に数学1A・2Bまでであるが、今後突然3Cが加わる可能性もあるので当学部受験生は毎年チェックが必要である

英語[編集]

大問数は3題が続いている。これは前身の共立薬科大学をそのまま踏襲している。しかし、和訳や内容説明などの記述式の問題も徐々に出題され始め、読解文も依然と他学部に比べればまだ易しいがそれでも少しずつだが慶應らしい読みにくい長文も出題され始めている。長文の内容は、医学、心理学、動物行動学など、自然科学系のテーマを扱った英文が多い。また、慶應独特のオリジナリティに富んだ文章も出題され始めている。2011度のルーレットゲームの確率問題がまさにそれで、大学側が徐々に入試問題の難易度を上げようとしていることがわかる。今後、徐々に難易度が上がるのは必至だが、それが急に起こるかもしれないので受験生は医学部や理工学部などの他学部の英語の過去問にも取り組むことをお勧めする

受験生のレベルは理系のトップクラスなので、問題は難しくないがそのぶん求められる得点も高い。英語に関して言えば、8割は取らないと合格は難しいだろう。

SFC(総合政策学部・環境情報学部・看護医療学部)[編集]

小論文試験(総合政策学部・環境情報学部)[編集]

総合政策学部・環境情報学部の受験概観は小論文のウエイトが非常に高く、学科試験よりも論文の内容で合否が決まる、といわれている。これは受験科目数の少なさから言っても当然であり、いくら学科で優秀な点数を修めたとしても、論文の内容が惨憺たるものであれば、合格ラインに達することは非常に困難である。
総合政策学部では例年、筆者の異なる5種類~種類にも及ぶ膨大な量の資料文を読まされ、それらを貫くひとつのテーマを自分なりに結びつけ、論を展開させることが求められる。決められた時間内に資料文間の関連性を掴み取り、まとめられる要領の良さが必要であるが、実際のところどの大学の小論文も誤字脱字が無く、エッセイ的でない、内容・形式面で読みやすいきちんとした「まともな日本語の文章」が書けるかどうかが合否を分けており(採点者によれば、そのような文章はほとんど無く、減点方式となるのが一般的。)、SFCとて例外ではない。
しかしながら既述の通り、「すばらしい」文章を書くことは期待されておらず、こと合否のみに関していえば不要である。読みやすい、わかりやすい文章をミス無く書けるようにしておけば足りる。だが、小論文入試をきっかけとして大学入学後学問のために役に立つ、考える癖を付けることを目標としたい。そのための小論文である。
日頃から社会の公共的な問題について多角的に考察し、短時間で膨大な資料を読解・整理・分析する能力を日頃から養っておく。他人との差を付けるため、時には古典や漢詩に通じた高度な教養を擁しておくとよいかもしれない。特に、漢字の書き間違えや不正確な文法使用については気をつけておき、簡単な文法ミスや語句の意味の取り違えなど些細なミスをしないように注意しておくとよい。
2006年までは180分だったが07年からは120分に短縮された。今後も増減する可能性あり

総合政策学部[編集]

1学年、環境情報学部とも450名程であり、大学受験一般入試枠は各275名ずつ、残りは附属高校推薦・AO入試・帰国生入試・留学生入試枠が占める。

学科試験
数学+小論文、英語+小論文、数学+英語+小論文のいずれかから選択

数学[編集]

数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数学Bは数列・ベクトル、数値計算とコンピュータのいずれかを選択。問題文が長く、教科書範囲外の独創的な出題が多いのが特徴である。集合と論理・整数・場合の数と確率・数列等の基礎を完璧にし、過去問でとにかく演習を積むしか対策はないと思われる。

特に、数学のみの受験生用の問題は大学入試レベルを逸脱しているものが多いので、数学のみの受験生は覚悟が必要である

英語[編集]

全て客観式の設問で、超長文型の読解問題2題による出題。 延々と続く難解な学術読解文で、ところどころ接続詞と副詞(あるいは形容詞)を矢継ぎ早に選択充当しながら読み進めていく点が特徴。大学入試最高レベルの単語力、速読力、読解力をまともに問うこの形式は環境情報学部の出題に酷似している。それでも法学部のような最適な「名詞」充当の出題に比べれば、仮に数か所落としても全貌を取り違えることはないだけに易しいといえる。また、経済学部のような難易度の高い自由英作文等出題されることはなく全問マーク式なので対策は絞られる。ともあれ、分野を問わぬ超長文読解が出題されるため幅広い単語力、速読力は必須であり、食わず嫌いは厳禁である。


※2016年度から新しく「情報」という科目も選択可能となる。これによって、情報+小論文でも受験が可能となる。「情報」という科目を専門的に高度に学ぶ受験生はほとんどいないだろうが、ITの知識に自信がある者は入学しやすくなるだろう。

環境情報学部[編集]

基本的には総合政策学部と似たような形態となっている。

学科試験
数学+小論文、英語+小論文、数学+英語+小論文のいずれかから選択

数学[編集]

数学ⅡB分野からの出題が多く、選択問題ではコンピュータの問題が出される。他大学の入試では見られないような独特な問題が頻出する。環境情報学部は総合政策学部に比べて数学の難易度が毎年若干高めに設定されている。あらゆる分野の基礎をきちんと押さえた上で、日頃から数学的パズルに親しむとよい。

総合政策学部同様に、数学のみの受験生用の問題は大学入試レベルを逸脱しているものが多いので、数学のみの受験生は覚悟が必要である

英語[編集]

総合政策学部と同じく、延々と続く難解な学術読解文で、ところどころ接続詞と副詞(あるいは形容詞)を矢継ぎ早に選択充当しながら読み進めていく点が特徴。内容は高度であるが、文構造自体はまともな物が多いので、単語力(英検1級レベル)と速読力、読解力を問う問題と言えるが、たまに(2004年の大問1のごとく)常軌を逸した特殊な構造が目立つ文章が課されることもあるため、年度によっては、総合政策学部より難度が高い時もある。但し総合政策学部に比べればかなり理系分野にシフトしたテーマが目立つため、この点を鑑みれば概して語彙の対策は立てやすいはず。


※2016年度から新しく「情報」という科目も選択可能となる。これによって、情報+小論文でも受験が可能となる。「情報」という科目を専門的に高度に学ぶ受験生はほとんどいないだろうが、ITの知識に自信がある者は入学しやすくなるだろう。

看護医療学部[編集]

試験形態は1次試験(学科試験)と2次試験(面接+小論文)からなる。慶應看護医療学部に合格するのに鍵となるのは2次試験だと言われている。それは、当学部が人物面をかなり重視しているからである。よって、例年1次試験を上位で通過した非常に優秀な者でも2次試験の内容によっては合格できないことも多い。 入試倍率は例年4倍前後である。


1次試験[編集]

1次試験は、英語+数学、英語+化学、英語+生物の何れかから選択する。

英語[編集]

客観形式による文法問題や長文空所補充といった選択式の問題(PART1)と、下線和訳といった記述式の問題(PART2)の2パートに分かれた形式であり、PART2の最後には100-150語で書く英作文がある。

Part 1 はさして難しいものはなく、文法正誤問題などは他学部の受験生の演習素材としても格好のもの。むしろ Part 2 にこそ若干留意すべきであり、文脈整序問題は出題文の短さに比して存外難しく感じさせることがある。その理由は接続詞の希少な文章が出題されるためで、速読だけで対処出来るほど甘いものではない。またPart 2 最後の英作文は特に抽象度の高い設問ではないが、自己の見識のみを書き連ねて事足れりとしないように。

数学[編集]

5題構成で、3番までは空所補充形式、4番5番が記述形式になっている。試験時間80分のわりには問題数が多い為、迅速かつ的確に解答できる力が必要である。理系学部ではあるが、出題範囲はII・Bまでである。よって、余力があれば、文系学部(経済、商、総合政策、環境情報)の数学も演習してみると良いだろう。

生物[編集]

例年、遺伝子/進化/系統/分類などの分野からの出題が目立ち、知識問題の難易度が高い。教科書に載っていないハイレベルな問題も見られる。生物IIからの出題が多い。特にDNAに関連した話題や病気に関する問題は日頃から関心を持って学習すべきである。

化学[編集]

深い思考力を問う問題が多く出題され、暗記した知識のみでの対応は不可能である。理論/無機/有機から成る出題分野も年々変化する。電離平衡・天然有機化合物がよく出題される。

2次試験[編集]

医学部同様、1次試験合格者には、小論文と面接の2次試験が控えている。前述の通り、慶應看護医療学部は人物面をかなり重視している。それは、患者との心のふれあいを仕事とする看護に携わる者にとってとても重要だからである。当学部を志望する受験生は、普段から成績だけでなく、求められている人物像や看護というものが何なのかを常に意識しておく必要がある。2次試験を突破できるのは、例年1次の学科試験を通過できた者の6割ほどである。換言すると、学科試験を通過できた受験生でも、4割が合格できないのである。従って、十分に面接、小論文の対策をしておかないと合格するのは非常に難しいと言うことだ。

面接[編集]

看護を学ぶ者にふさわしい人材かどうかの適性をみる質疑応答についての質問がされる。通常約15分~20分と比較的長時間の面接が行われる。内容は、志望動機、高校時代の活動、趣味、ボランティア経験の有無などの基本的なことから始まり、理想の看護師像、医師と看護師の違い、看護師として活躍したい分野、趣味が将来仕事にどのように役立つか、自己の欠点とそれが看護師にどのように影響するのか、看護師以外の道などしっかり対策していないとすぐにはきちんと答えられないようなことまで聞かれる。年によっては、時事問題従って、学校や予備校で実際に模擬面接を何度もやって練習して置くことを勧める。

小論文[編集]

制限時間は70分。2問構成の設問形式が続いている。設問内容は、例年通り要約・説明と論述である。字数は要約・説明が200字、論述が600字程度である。課題文は、社会や個人に関するような看護学に関連するものが比較的多い。(年度によっては、いささか古く、非常に読みにくい文章も出題されている。)現代文で読んだ文章を200字程度で要約する練習を普段からやっておくべきだろう。また、論述問題対策としては、面接対策同様に、看護に関する自分の考えを膨らましておくことが大切である。

学科試験総観[編集]

英語[編集]

慶應義塾大学の文系学部は英語の配点が高く、英語が苦手だと文系学部の合格はかなり難しい。どの学部でも言える事は、出題英文にて概して接続詞が少なく、斜め読みでは文意を追いにくいこと、および学部ごとのオリジナリティが極めて高いという点であり、これらの点が他大学との大きな差異といえる。何としても入るのだという高い目的意識があって、初めて個々人なりの具体的な対処策も生まれてくるというもので、少なくとも謙虚に過去問にくらいつき出題英文などの特性に徹底的に慣れておくことが必須。

文学部
難度のかなり高い和訳や英訳や指示語や要約問題等、記述問題が中心なので記述・論述対策が必須となる。英語力と同時に国語力、さらに漠然とした観念をロジカルに把握する連想力や機転がかなり大胆に求められる。また、他学部に比べても単語のレベルがかなり高い(英検1級レベル以上)ので、普段から貪欲に単語を覚えていく必要がある。
経済学部
読解文はそこまで読みにくいわけではないがかなり長い、しかも解答はどこまでも合理的にこなしていくことが必須で、高度な「常識力」が求められるが、余計な先入観や勝手な思い込みを誘うワナが読解文や正誤問題などところどころに仕掛けられている。どこまでも常識的に解答すべし。英作文は特定の社会経済条件における国家運営や政治体制や産業育成を自身で考案して記述する力が求められる。
法学部
読解文はかなり読みにくい上に、最適な名詞を充当させ、文脈を整序させる問いなど「全体の整合性」をギリギリ要求する出題は難度高めで、かつ法学部らしい特徴といえる。尤も、読解分量は経済やSFCに比べて特に多いわけではないし、正誤問題は少ない。なおアクセント問題など古典的な入試テーマを未だに継承している点も、高い競争力に対応し続けている伝統ともいえおもしろい。
商学部
読解文は概して標準的、但し、比較的短めの出題文が「次から次へ」と出題され、またそれぞれが実に広範な社会科学系および自然科学系のテーマのテンコ盛りである。いちいち迷っていては絶対に失敗するが、そもそも企業競争や市場合理性に関するものは社会人向けの出題文ともいえ、未成年の学生には厳しい。従前の意識をかなり高めて語彙収集や読解につとめるべきである。
理工学部
理工学部だからと言って、自然科学に関する英文だけではなく、社会科学・人文科学・生命科学なども含めたあらゆる分野の学術的な英文が出題されている。出題難度は他学部に比べれば低い。しかし、文法・語法問題や条件英作文ではかなり厄介な問題も出題されるので文法・語法は丁寧にしっかり勉強すること。
医学部
医学部だからと言って、生命科学に関する英文だけではなく、自然科学・社会科学・人文科学なども含めたあらゆる分野の学術的な英文が出題されている。特定の知識問題の割合は他学部(とくに経済・法など)に比べれば低く、和訳など記述問題が中心である。医学部英語の過去問は多くの他学部の受験生が「学習参考書」として利用する所以である。出題難度は商学部よりは高いが経済・法よりは明らかに易しい。
薬学部
前身の共立薬科大学の問題形式をそのまま受け継いではいるが、徐々に慶應特有のユニークで難度の高い問題も出題されているので今後も要注意である。
総合政策学部・環境情報学部
いわゆる超長文が2題出題される。それぞれの長文中で特に副詞や接続詞を選択充当しつつ、どんどん読み進めていかなければならず、息切れは禁物。内容も深く、単語レベルもかなり高い。総合政策学部の方が読解文の範疇は広い。普段から1500wordsくらいの長い英文を読んで訓練をしてないと話にならないだろう。
看護医療学部
PART1とPART2に分かれている。PART1はそこまで難しくないので合格するには満点を狙う必要がある。PART2は逆に難易度の高い問題ばかりであり、最後の自由英作文の問題は真の英語力が問われる良問である。しかし、経済学部の自由英作文ほど聞いてくることは特異ではないので過去問などでしっかり対策をし、教師に厳しく添削してもらう勉強をどれだけしたかが直接結果に出る。

日本史[編集]

学部ごとに難度にばらつきが見られるが、全学部とも出題範囲は一定している。また、全学部に共通する人物・用語も繰り返し出題され、それらを難問と処理するのは愚であり、きちんと他学部のものも含めて過去問研究にあたるべきである

文学部
短答式の難度はそこまで高くない。受験生のレベルを考えるとこのレベルでは差がつきにくい。記述・選択の空欄補充は(ほぼ)完答が求められ、合否の鍵は難問ぞろいの大問3・4・5の論述であり、対策が必要であろう。
経済学部 
難度はやや難~難。正誤問題等で難問も時折見られるが、近年易化に向かっていることは否定できず、基本事項を抑えた学力を持って望むが重要である。他大学ではあまり出題の多くない、近現代の文学や情勢を細かく問うてくるのも本学の特徴である。そして、十分な論述対策も必要となる。また、日本史においては1600年以降のみが出題範囲である。
法学部
近年は英語との難度の調整であろうが、難度にばらつきも見られる。教科書・用語集に登場しない難問も見られるので、慶應義塾大学の出身者等、一通り並べて確認しておくのも良い。ここ数年は全問が語群から適当語句を選ぶ空所補充となっているが、語群の語数が解答欄の数倍ありかなりの負担である。
商学部 
難度は標準~やや難。良問とまではいえないが、受験生を篩いにかけるには妥当な難易度といえよう。また2年連続で経済史を扱うなど、商学部らしい拘りも見えるので、産業・経済史、戦後史などは細かく集中的な学習が求められる。いくつか難易度が高い記述問題が出るが、難易度が高すぎる部分は気にせず、いかに基礎部分で落とさないかの方が重要である。

世界史[編集]

重箱の隅を突くような奇問は、あまり出題されず、教科書・用語集をきちんと学習していれば、直接点数に結びつく良問が多い。出題される事件、人物は重複して出題される為、過去問演習が必要である。

文学部
基本的用語を問う問題が多い。この学部は、一切マーク式問題は無くすべて記述式なので、事件、人物は正確に書ける必要性がある(ただし2008年を含めて一部の年に記号問題が出題されたことがある)。特に、中国史上の人物は、漢字で正確に書けるようにしておく必要がある。対策としては過去問の他に他私大の文学部などの世界史も効果的である。また、出題傾向としては、学部の性質上、文化史はよく出題される。特にルネサンスや、中国文化史は要注意である。一つ基本的な問題を落とす事は、不合格に繋がると考えるくらい学習してほしい。
経済学部
マーク式、論述式の出題である。出題範囲は、1500年以降のみで、前半1番、2番のマーク式の問題と、英語のマーク式の問題の点数が一定に達したものだけ3番、4番が採点されるという大変シビアな出題である。だから、合格の為には、まずマークの問題で確実に点をとる必要がある。1番2番は、人物、事件を選んだり年号に絡めた問題や誤文を選択する問題である。難度は標準~やや難なので絶対に落としてはいけない。3番は毎年出題が変化するので一概には言えないが1、2番同様事件、人物を選択したりする問題である。しかし、2004年度のように短い論述式が出題されることがある。4番は、最も差のつく論述問題である。かなり難易度の高い本格的な出題であり、戦後の事件が問題の中心となっているため本当に大変である。論述式は、年々難しくなっているため更なる学習が求められる。
法学部
すべてマーク式の出題。一切記述はなく、文中にあてはまる用語を語句群の中から選択する出題である。設問数は例年50個と、私大ではそれほど多いものでは無いが、選択語句が設問数の5倍(大問1つあたり12-3個の設問に対して選択肢が60個)あるので大変面倒な事になっている。以前に比べれば、細かい用語を問う問題は減ったが、それでも他の大学、学部に比べれば依然として細かい用語を問う問題は多く、極めの細かい学習が必要となってくる。出題範囲は、幅広く出題されるが、西洋史が中心である。また、ここ近年戦後史も頻出であるので要注意である。特に米ソの対立等はきちんと学習すべき。
商学部
記述式とマーク式、論述式が混在する出題である。難度は標準~やや難。大問3題で、いずれも長い文章の中の空欄にあてはまる語句を選んだり(この点で法学部の出題に近い)、または、記述してゆくという大学入試問題でオーソドックな出題である。出題範囲は、全範囲幅広く出題され、偏りのない学習が求められる。以前は、アメリカ史が頻出であったが、ここ最近は陰を潜めている。学部の性質上、産業史、経済史が絡めて出題され、出題者の意図が見え隠れする。また文化史の学習も怠ってはいけない。


小論文・論述力[編集]

慶應義塾大学では一般的な私大の文系学部とは異なり、国語が無く、代わりに小論文を課している。ただし、商学部A方式の場合は小論文の代わりに数学が課されるので注意。

小論文は一朝一夕に実力がつく科目ではないが、その理由は自己の知識と着想を「自己流」に練り上げた上で論理的に展開しなければならないため。過去の小論文課題を一瞥すれば分かるが、経済・法・商・総合政策の場合は社会科学系統の基本的な知識や着想を社会科(特に公民や世界史)で鍛えておくことは当然であり、さらにそれを論理的に文章化する訓練も必須。自身が理解していない事項を文章化することなど絶対に出来ないし、また自身が本当に理解しているか否かは例えば公民や世界史の基本事項を自分なりにメモにまとめてみれば再確認出来る。そうやって日頃から(出来れば高校1年次から)社会科学系統の基礎知識と着想を文章化するトレーニングをして、やっと慶應小論文のスタートラインに立てると考えるべきである。

一方で文・環境情報・看護医療は本来的に自由な着想が期待される学術分野のためか、社会科学系統と比べれば知識面でも論旨展開でもやや大胆な裁量が認められるようにも見受けられる。しかし課題から逸脱した論旨展開が許容されるはずはなく、もとより他人様に読んで頂けるだけの論理的な記述力は必須である。常日頃から自在な発想力を磨き、かつ、論理的に=客観的で誰にでも分かるように「自身の観念を文章展開する」ことに努めていきたい。

実践的なトレーニングとしては原稿用紙を使って実際に書く練習を積む必要がある。ここでも要約の練習と、自分の主張を論理的に表現する練習を積むのがよいだろう。

予備校やZ会などの小論文講座を受講したり、河合塾主催の全統論文模試や慶大オープン、代々木ゼミナール主催の全国論文テストや慶大入試プレを受験するなど、小論文試験の練習を行うことも大切だ。特に慶大オープンと慶大入試プレでは各学部専用の小論文試験を実施する為、必ず受験しておこう。


生物[編集]

慶應義塾大学の入試で生物を使用できる学部は医学部と看護医療学部である。

医学部
大問は3題である。ほとんどが記述・論述であり、時間に対する分量も多い。慶應医学部の入試で使われる理科3科目(生物・化学・物理)の中で最も難易度が高いと言える。これは、多数出題される考察問題で見慣れない題材を扱った実験考察問題及び知識問題では細かな知識が問われ、高校履修範囲を著しく逸脱した考察問題が課されるからだ。(例えば2012年の場合、大問Ⅱで「菌根」がテーマとして扱われた。)また、出題頻度の高い感覚・発生・遺伝子に関する考察問題は解きにくい難問ばかりである。考察問題対策は日頃から問題を解き、第三者に添削されたり解説されたりして積んだ経験値がそのまま成績に反映されるので時間をかけてしっかり勉強したい。
看護医療学部
大問は3題で、医学部ほどではないが記述・論述問題が多い。問題の文章量がかなり多く、実験考察や3行ほどの論述、計算問題が出題される。例年、遺伝子、進化、系統・分類などの分野からの出題が多いので、しっかり学習しておく必要がある。特に、DNAに関しては、新しい内容や医学的内容が問われることが多い。論述問題で差がつくので3行ほどで文章をまとめる練習をする必要がある。同じような題材が出題されることが多いので、過去問対策をしっかりやっておくべきである。


物理[編集]

慶應義塾大学の入試で物理を使用できる学部は理工学部と医学部である。

理工学部
大問は3題である。例年、力学から1題・電磁気(電気)から1題・波動又は熱力学から1題の計3題の構成である。図やグラフを描く描図問題が毎年のように出題され、特にに力学分野では力の図示の問題、電磁気分野ではグラフを扱った問題の出題頻度が高い。そのため、結論をグラフ化して考察をする作業を厭わずやるべきである。時間があれば解答形式が似ている京大・阪大などの過去問もやるべきである。
医学部
大問は3~4題である。ほとんどが記述・論述であり、時間に対する分量も多い。論述問題・作図問題・数値計算問題が頻出で、日本国内では見慣れないレベルの題材が出され、実力が無いと現象を理解することすら難しいが、それでも慶應医学部の入試で使われる理科3科目(生物・化学・物理)の中では最も難易度は低いと言える。出題傾向としては、必ずと言って良い程、原子物理が出題され、力学も必ず出る。特に、2012年度の入試では、放射能が話題となっていたこともあり、放射能の強さを表す単位Bq、Gy、Svを知っていることが前提の問題が出題された。


化学[編集]

医学部を除いて、理工学部・薬学部・看護医療学部の化学は、奇を衒ったような難問は出題されず、基礎力を確立した上で数多くの演習問題にあたり、思考力・応用力を培えば解けるような良問ばかりである。

理工学部
大問は3題である。無機と理論計算の融合問題、反応速度、化学平衡、レベルの高い構造決定問題(結晶構造)が頻出である。教科書程度の用語・化合物の確認及び演習を通じた応用力の養成が必要。2012年度の入試では、教科書では「参考」程度にしか扱われず、受験生にとっては馴染みが薄い閃亜鉛鉱の構造に関する問題が出題された。であるから、教科書は隅から隅までしっかり学習しておかなければならない。当学部の過去問対策をしっかりし、時間があれば京大・東工大・阪大などの過去問もやるとよい。
医学部
大問は3題である。すべての問題が記述・論述である。理由説明や推論の過程、答を導く過程を簡潔に記述する練習も日ごろから積んでおくこと。高校範囲外からの出題や参考書外からもあり、有効数字については問題文には触れられないため、自らで判断する必要がある。図やグラフを描く描図問題が出題されることもある。理論または無機1問と有機が2問出題されるが多い。生物に絡んだ問題も多く出題される。ここ近年はかなり易化しているので、その分合格するには満点近く得点しなければならない。それに、またいつ難化し、以前出題されていたような難問が復活するかもわからないので警戒が必要である。
薬学部
大問は4題である。2008年は、前身の共立薬科大学の問題を踏襲して標準的な問題が中心でマーク式と一部記述式という出題形式であったが、年を追うごとに問題の難易度は上がっており、2011年には全問記述式になりマーク式問題は姿を消した。化学Ⅱの理論分野からの出題が多く、無機分野からの出題が少ない。ペプチド配列や溶解度積など難しい分野から問題が出題されることも多い。化学Ⅱも含めた全分野の基礎力を十二分に確立した上で、数多くの演習問題にあたり、計算力を培うように努める必要がある。2013年度から化学の配点が従来の100点から150点になった。すなわち、化学の重要性がより一層増すとともに、ますます難化することが予想される。
看護医療学部
大問は3題である。化学Ⅰ・Ⅱの全分野にわたって標準的な問題が出題される。しっかりと基礎を確立し、どんどん問題演習にあたり、応用力もつけたら過去問に取り組むべきである。電離平衡や天然有機化合物に関する問題が頻出である。

数学(文系)[編集]

慶應義塾大学では伝統的に文系でも数学を重視した入試を行っている。特に経済学部・商学部では数学を選択した方が門戸が広く、入学後も数学を使った授業(ミクロ経済学や統計学、微分積分、線形代数、解析学、計量経済学など)が多いので、合格を目指すなら数学受験を選択するべきである。また、数学は点差がつきやすいので、英語が苦手な人間が逆転合格を狙うにも適した科目である。

慶應文系の数学は、SFCの数学のみ受験生用の問題は除いて問題の難易自体は標準~やや難だが、試験時間の割に計算量がかなり多いのが特徴である。慶應の過去問を解き、安定的に70%ほど取れるようになれば、数学に関しては合格点は取れるであろう。微分積分・数列・確率・ベクトル等の頻出の分野から優先的に仕上げていくのも、ポイントである。

前述したように、数学は点差が非常につきやすい科目であり、例えば、証明問題等で大問を丸ごと1つ落とすと一気に20点ほど差がつくが、これを英語や地歴、小論文で挽回しようとするのは、実質的に不可能である。つまり、経済・商のA方式では数学の出来が合否に大きく影響するので、怠らないように。

数学(理系)[編集]

慶應義塾大学の理系学部の数学の特色は、毎年、標準的な問題から難問まで幅広く出題されることである。例えば、医学部でさえ受験基礎レベルの問題を毎年必ず出題している。しかし、慶應の理系学部が出題するような基礎的な問題はどれもある程度の発想力がないと解けないようになっており、そういう意味では受験生の地頭をみるような良問だと言える。また、毎年、特に医学部で必ず出題されている難問も手も足も出ないような問題ではなく、柔軟な発想力、深い考察力、そして盤石な計算力がないと解けないような難問であり良問とも言えるものばかりである。

理工学部も医学部同様に、発想力を必要とする受験基礎の問題から難問も幅広く出題されるが、医学部との違いは、その難問の割合が小さいということである。分野を超えた融合問題もよく出題されるのですべての分野の基礎をしっかりと確立した上で、応用問題・発展問題の練習をし、融合問題を解けるようにしないといけない。

薬学部はまだ入試難易度が安定しないのだが、今後はますます難度の高い問題も出題されると覚悟をした方が良い。

理系学部にとって数学は大きな割合を占めるので(医学部:150/500、理工学部:150/500、薬学部:100/350)、苦手だと慶應義塾大学の理系学部合格は難しい。しっかりと対策をして、入試に臨む必要があるので、日々の努力を怠らないように。

その他[編集]

受験についての各種関連記事や合格後の学生生活に対する話題については、慶應塾生新聞にて【受験生応援特集】が定期的に組まれているため、参考にすると良いだろう。

関連リンク[編集]