高等学校理数数学

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本項では高等学校数学の内容をさらに発展させたものを学ぶ。

目次

[編集] 整式と高次方程式

[編集] 最大公約数・最小公倍数

整式Aが整式Bで割り切れるとき、BA約数AB倍数という。
2つ以上の整式の共通の約数を、それらの公約数、共通の倍数を公倍数といい、公約数のうち次数の最も高いものを最大公約数といい、公倍数のうち次数の最も低いものを最小公倍数という。
(注意)普通、整式の約数、倍数では単なる数の因数を考えない。

  • 問題例
    • 問題
x^3 -4x^2 +3x\ ,\ 6x^4 -15x^3 -9x^2

の最大公約数と最小公倍数を求めよ。

    • 解答
x3 − 4x2 + 3x = x(x2 − 4x + 3) = x(x − 1)(x − 3)
6x4 − 15x3 − 9x2 = 3x2(2x2 − 5x − 3) = 3x2(x − 3)(2x + 1)

よって、最大公約数はx(x − 3)、最小公倍数はx2(x − 1)(x − 3)(2x + 1)

2つの整式が、数の因数以外に共通の因数を持たないとき、これらの整式は互いに素であるという。

(x + 1)(x − 3)(x + 2)(x + 3)は互いに素である。

2つの整式と、その最大公約数、最小公倍数との間の関係について考える。例えば

A=(x+1)(x+2)\ ,\ B=(x+1)(x-1)

の最大公約数をG、最小公倍数をLとすると

G=x+1\ ,\ L=(x+1)(x+2)(x-1)

である。 このとき、A\ ,\ BGで割った商をそれぞれA'\ ,\ B'とすると

A=GA'\ ,\ A'=x+2
B=GB'\ ,\ B'=x-1

となり、A'\ ,\ B'は互いに素である。

L = (x + 1)(x + 2)(x − 1) = GA'B'

であるから、LG = GA'B'G = (GA')(GB') = ABが成り立つ。

最大公約数と最小公倍数

整式A\ ,\ Bの最大公約数をG、最小公倍数をLとし、A\ ,\ BGで割った商をそれぞれA'\ ,\ B'とすると
1. \qquad A=GA'\ ,\ B=GB'
2. \qquad A'\ ,\ B'は互いに素
3. \qquad L=GA'B'\ ,\ LG=AB

[編集] 図形と方程式

[編集] 円と円の共有点

  • 問題例
    • 問題

2つの円

x^2 + y^2 =25\ ,\ x^2 + y^2 - 2x - y -15 =0

の共有点の座標を求めよ。

    • 解答

2つの方程式から、x2 + y2を消去して

2x + y − 10 = 0……(1)

(1)をx2 + y2 = 25に代入し整理すると

x2 − 8x + 15 = 0

ゆえに

x=3\ ,\ 5

(1)から
x = 3のときy = 4x = 5のときy = 0
よって、求める共有点の座標は

(3\ ,\ 4)\ ,\ (5\ ,\ 0)

[編集] 積分法

[編集] 微分方程式

未知の関数の導関数を含む方程式を微分方程式といい、微分方程式を解くことは微分方程式を満たす全ての関数を求めることである。

(例)\frac{dy}{dx}=a

両辺をxについて積分すると、

y = ax + C(Cは任意の定数)

これがこの微分方程式の解である。


[編集] ベクトル

[編集] 平面の方程式

1点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)を通り、ベクトル\vec{n} = (a\ ,\ b\ ,\ c)に垂直な平面αの方程式を考える。
\mathrm{P}(x\ ,\ y\ ,\ z)が平面α上にあるための必要十分条件は

\vec{AP} =0 または \vec{AP} \perp \vec{n}

すなわち

\vec{n} \cdot \vec{AP} =0

となることである。
ここで、\vec{OA} = \vec{a}\ ,\ \vec{OP} = \vec{p}とおくと

\vec{n} \cdot (\vec{p} - \vec{a})=0

となる。これは、平面αのベクトル方程式である。
ベクトルを成分で表すと、\vec{p} - \vec{a}=(x-x_1\ ,\ y-y_1\ ,\ z-z_1)であるから

a \left(x-x_1 \right) + b \left(y-y_1 \right) + c \left(z-z_1 \right) =0
平面の方程式

\vec{n} = (a\ ,\ b\ ,\ c) \ne 0とするとき、点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1 ,\ z_1)を通り、ベクトル\vec{n}に垂直な平面の方程式は

a \left(x-x_1 \right) + b \left(y-y_1 \right) + c \left(z-z_1 \right) =0

上の定理から、平面は\ x\ ,\ y ,\ z\ の1次方程式ax + by + cz + d = 0で表されることがわかる。
平面に垂直な直線をその平面の法線といい、平面に垂直なベクトルをその平面の法線ベクトルという。


  • 問題例
    • 問題

次の平面の方程式を求めよ。
(i) 点\mathrm{A}(1\ ,\ 2\ ,\ 3)を通り、\vec{n} = (4\ ,\ 3\ ,\ -2)を法線ベクトルとする平面
(ii) 2点\mathrm{A}(2\ ,\ 1\ ,\ 4)\ ,\ \mathrm{B}(5\ ,\ 3\ ,\ 5)に対して、点Aを通り直線ABを法線とする平面

    • 解答

(i)

4(x − 1) + 3(y − 2) − 2(z − 3) = 0
4x + 3y − 2z − 4 = 0

(ii) \vec{AB} = (3\ ,\ 2\ ,\ 1)であるから

3(x − 2) + 2(y − 1) + 1(z − 4) = 0
3x + 2y + z − 12 = 0


特別な平面について考えてみよう。

  • 問題例
    • 問題

次の方程式はどのような平面を表しているか。
(i)

2x + y − 6 = 0

(ii)

z = − 3
    • 解答

(i) 与えられた方程式を変形すると

2(x − 3) + 1(y − 0) + 0(z − 0) = 0

よって、(3\ ,\ 0\ ,\ 0)を通り、ベクトル(2\ ,\ 1\ ,\ 0)に垂直な平面を表す。
(ii) 与えられた方程式を変形すると

0(x − 0) + 0(y − 0) + 1(z + 3) = 0

よって、(0\ ,\ 0\ ,\ -3)を通り、z軸に垂直な平面(xy平面に平行な平面)を表す。

[編集] 点と平面の距離

\mathrm{P}(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)と平面α ax + by + cz + d = 0との距離hを求めよう。
Pから平面αへ下ろした垂線の足をHとし、α上に1点\mathrm{A}(x_2\ ,\ y_2\ ,\ z_2)をとる。
また、αの法線ベクトル\vec{n} = (a\ ,\ b\ ,\ c)\vec{AP}のなす角をθとすると

h = |\vec{AP}|\ |\cos \theta| = |\vec{AP}|\ \frac{|\vec{n} \cdot \vec{AP}|}{|\vec{n}|\ |\vec{AP}|} = \frac{|\vec{n} \cdot \vec{AP}|}{\sqrt{a^2+b^2+c^2}}

ここで

\vec{n} \cdot \vec{AP} = a \left(x_1 -x_2 \right) + b \left(y_1 -y_2 \right) + c \left(z_1 -z_2 \right) = ax_1 + by_1 +cz_1 - \left(ax_2 +by_2 +cz_2 \right)

Aα上にあるから

ax2 + by2 + cz2 = − d

よって

\vec{n} \cdot \vec{AP} = ax_1 + by_1 +cz_1 +d
点と平面の距離

(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)と平面ax + by + cz + d = 0との距離h

h = \frac{|ax_1 + by_1 +cz_1 +d|}{\sqrt{a^2+b^2+c^2}}


  • 問題例
    • 問題

(-3\ ,\ 1\ ,\ 2)と平面2x + 3y − 6z + 1 = 0の距離を求めよ。

    • 解答
h=\frac{|2 \times (-3) + 3 \times 1 + (-6) \times 2 +1|}{\sqrt{2^2+3^2+(-6)^2}}=\frac{|-14|}{7}=2

[編集] 直線の方程式

定点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)を通り、\vec{0}でないベクトル\vec{d} = (a\ ,\ b\ ,\ c)に平行な直線gの方程式を考える。
\mathrm{P}(x\ ,\ y\ ,\ z)が直線g上にあるための必要十分条件は、Pに対応して

\vec{AP} = t \vec{d}

となる実数tが定まることである。

\vec{OP} = \vec{OA} + \vec{AP}

であるから、\vec{p} = \vec{OP}\ ,\ \vec{a} = \vec{OA}とおくと

\vec{p} = \vec{a} + t \vec{d}

となる。これを、直線gのベクトル方程式という。
このベクトル方程式を成分で表すと

\vec{p} =(x\ ,\ y\ ,\ z)\ ,\ \vec{a}=(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)\ ,\ \vec{d}=(a\ ,\ b\ ,\ c)

であるから

\left(x\ ,\ y\ ,\ z \right)  = \left(x_1 +at\ ,\ y_1 +bt\ ,\ z_1 +ct \right)

よって

x = x_1 +at\ ,\ y = y_1 +bt\ ,\ z = z_1 +ct ……(1)

(1)からtを消去すると、次のことがいえる。

直線の方程式(1)

abc \ne 0であるとき、定点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1 ,\ z_1)を通り、ベクトル\vec{d} = (a\ ,\ b\ ,\ c)に平行な直線の方程式は

\frac{x-x_1}{a} = \frac{y-y_1}{b} = \frac{z-z_1}{c}


直線gに平行なベクトル\vec{d} = (a\ ,\ b\ ,\ c)を直線g方向ベクトルという。また、(1)を直線g媒介変数表示という。


  • 問題例
    • 問題

\mathrm{A} (1\ ,\ -2\ ,\ 3)を通り、ベクトル\vec{d} = (2\ ,\ -2\ ,\ 3)に平行な直線の方程式を求めよ。

    • 解答
\frac{x-1}{2} = \frac{y-(-2)}{-2} = \frac{z-3}{3}

  整理して

\frac{x-1}{2} = \frac{y+2}{-2} = \frac{z-3}{3}


2点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)\ ,\ \mathrm{B}(x_2\ ,\ y_2\ ,\ z_2)を通る直線は、ベクトル\vec{AB}=(x_2-x_1\ ,\ y_2-y_1\ ,\ z_2-z_1)に平行であるから、次のことがいえる。

直線の方程式(2)

2点\mathrm{A}(x_1\ ,\ y_1\ ,\ z_1)\ ,\ \mathrm{B}(x_2\ ,\ y_2\ ,\ z_2)を通る直線の方程式は

\frac{x-x_1}{x_2-x_1} = \frac{y-y_1}{y_2-y_1} = \frac{z-z_1}{z_2-z_1}


  • 問題例
    • 問題

2点\mathrm{A}(1\ ,\ 2\ ,\ 3)\ ,\ \mathrm{B}(2\ ,\ -1\ ,\ 5)を通る直線の方程式を求めよ。

    • 解答
\frac{x-1}{2-1} = \frac{y-2}{-1-2} = \frac{z-3}{5-3}

  整理して

x-1 = \frac{y-2}{-3} = \frac{z-3}{2}


特殊な直線の方程式について考えてみよう。

x = x_1 +at\ ,\ y = y_1 +bt\ ,\ z = z_1 +ct ……(1)

で、abc = 0であるときについて考える。 例えば、a \ne 0\ ,\ b \ne 0\ ,\ c=0であるとき

\frac{x-x_1}{a} = \frac{y-y_1}{b}\ ,\ z = z_1

となる。これはxy平面に平行な直線gを表している。
また、a \ne 0\ ,\ b=c=0であるとき

y=y_1\ ,\ z = z_1

となる。これはx軸に平行な直線gを表している。


  • 問題例
    • 問題

次の方程式はどのような直線を表すか。
(i)

x=2\ ,\ y-2 = \frac{z-3}{-1}

(ii)

x=-1\ ,\ y=4
    • 解答

(i)
与えられた方程式から、y = 2とおくとz = 3となる。
したがって、この直線は点\mathrm{A}(2\ ,\ 2\ ,\ 3)を通る。 方向ベクトルは、\vec{d} = (0\ ,\ 1\ ,\ -1)であるから、yz平面に平行である。
よって、この方程式は\mathrm{A}(2\ ,\ 2\ ,\ 3)を通り、\vec{d} = (0\ ,\ 1\ ,\ -1)に平行な直線(yz平面に平行な直線)を表す。
(ii)
この直線は2平面x=-1\ ,\ y=4の交線である。
よって、この方程式は\mathrm{A}(-1\ ,\ 4\ ,\ 0)を通り、z軸に平行な直線を表す。

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