ウクライナ侵攻後の世界
この項目ではウクライナ侵攻が始まった2022年頃から現在に至るまでの事柄を取り上げる。
ロシアによるウクライナ侵攻
[編集]2021年12月ごろから、ロシアはウクライナの国境近辺に大量の軍隊を配置しアメリカなどはウクライナへの軍事侵攻の準備をしていると指摘するようになった。2022年2月22日、ロシアはウクライナ東部で独立を主張していた親ロシア派勢力、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国について独立国として承認した。そして、自国の防衛を口実として2022年2月24日、ロシアへの軍事侵攻を開始した。ロシアは一時ウクライナの首都キーウに迫ったが、ウクライナ軍に跳ね返された。ロシアはこれを「特別軍事作戦」と呼んだが、実際には典型的な侵略戦争に他ならず、国連憲章違反であるとして国際社会は厳しい対応を取った。3月2日に国連総会はウクライナへの侵攻を非難する決議を賛成多数で採択した。また、日本を含めた西側諸国を中心にロシアへの輸出規制など経済制裁が行われた。一方で経済制裁の影響により原油や天然ガスなどエネルギー資源の価格が高騰し、全世界で物価の上昇(インフレーション)が加速した。特に欧米諸国での光熱費の値上がりは凄まじい勢いであった。これにより景気は悪化し、社会不安が高まった。しかし、経済制裁自体に効果は薄く、ロシアは2023年に実質成長率が3.6%に達するなど高い成長を続けている。2022年9月、ロシアはドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国に加え、へルソン州とザポロージェ州を自国の領土に編入する住民投票を行い、賛成多数となったとして9月30日に併合を制限した。この併合は国際社会には認められておらず、4州は現在もウクライナの領土であると見做されている。両国とも、自国の領土を失うような停戦には応じないとの考えを示している。その後、ウクライナは西側諸国から、ロシアはイランなどから武器の支援を受けて戦闘を続け、侵攻から2年以上が経ってもウクライナの東部・南部を中心に一進一退の攻防が続いている。
ハマース・イスラエル戦争
[編集]2023年10月7日、パレスチナにあるイスラムの過激派組織ハマースがイスラエルに数千発のミサイル攻撃を行い、翌日にイスラエルはハマースに対し宣戦布告を行った上でハマースに対する反撃を展開した。この戦争はレバノンなどの周辺国も巻き込み、第四次中東戦争以来の大規模な戦闘に発展している。