テンプレートエンジン/C Sharp
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C#で使用されるテンプレートエンジンには、ASP.NET環境や汎用的な用途で利用可能なものが多数あります。用途に応じて最適なテンプレートエンジンを選ぶことが重要です。以下に主要なテンプレートエンジンをリストアップします。
Razor
[編集]- 概要: ASP.NET CoreおよびASP.NETで使用される、C#に統合された公式テンプレートエンジン。
- 特徴:
- C#とHTMLをシームレスに組み合わせることが可能。
- 型安全で、Visual Studioの支援機能(補完やデバッグ)が充実。
- レイアウトやパーシャルビューによる再利用性の高い設計が可能。
- 適している場面: Webアプリケーション(特にASP.NET MVCやRazor Pages)での開発。
Scriban
[編集]- 概要: 汎用的なテンプレートエンジンで、Razorよりも軽量で高速。
- 特徴:
- シンプルで直感的な構文。
- パフォーマンスが高く、埋め込みシナリオに最適。
- 変数、ループ、条件分岐などの基本機能をサポート。
- カスタム関数やフィルタを追加可能。
- 適している場面: 静的ファイル生成や軽量なテンプレート処理。
DotLiquid
[編集]- 概要: RubyのLiquidテンプレートエンジンのC#実装。
- 特徴:
- ロジックレス(テンプレート内で複雑なロジックを記述しない設計)。
- セキュリティを重視しており、安全なテンプレート処理が可能。
- フロントエンド開発者とバックエンド開発者の役割分担に最適。
- 適している場面: ロジックを完全に分離したい場合や、ユーザーがテンプレートを編集するシナリオ。
Mustache.Sharp
[編集]- 概要: MustacheテンプレートエンジンのC#実装。
- 特徴:
- 非常にシンプルで軽量。
- 完全ロジックレスで、テンプレートとデータの明確な分離を実現。
- 他言語のMustacheテンプレートと互換性がある。
- 適している場面: 静的なテンプレート生成や、他言語とテンプレートを共有する場合。
Nustache
[編集]- 概要: Mustacheテンプレートエンジンをさらに拡張したC#ライブラリ。
- 特徴:
- Mustacheの基本機能を持ちながらも、C#向けの追加機能を提供。
- 型安全なテンプレート処理が可能。
- 適している場面: シンプルで拡張性が必要なプロジェクト。
Handlebars.NET
[編集]- 概要: JavaScriptのHandlebars.jsをC#向けに移植したテンプレートエンジン。
- 特徴:
- ロジックレス設計を維持しつつ、拡張機能(ヘルパーやパーシャル)を提供。
- 既存のHandlebarsテンプレートをそのまま使用可能。
- 動的データバインディングをサポート。
- 適している場面: フロントエンドとバックエンドでテンプレートを共有したい場合。
Fluid
[編集]- 概要: Liquidテンプレートの軽量で高速なC#実装。
- 特徴:
- DotLiquidよりも高速な設計。
- 型安全で、ASP.NET Coreとの統合が容易。
- セキュリティ機能を重視し、悪意のあるテンプレートを防止。
- 適している場面: 高パフォーマンスを要求するテンプレート処理。
T4 (Text Template Transformation Toolkit)
[編集]- 概要: Visual Studioに統合されたコード生成向けテンプレートエンジン。
- 特徴:
- C#コードとテンプレートを直接埋め込み可能。
- ビルド時にテンプレートを処理してコードを生成。
- 主にデザインパターンのコード生成や自動化に使用。
- 適している場面: コード生成や、複雑な構造のソースコード生成。
選択ガイド
[編集]- Webアプリケーション開発: Razor、Handlebars.NET
- 静的テンプレート生成: Scriban、Mustache.Sharp
- セキュリティとロジックレスを重視: DotLiquid、Fluid
- コード生成: T4
- 高パフォーマンス: Scriban、Fluid
プロジェクトの特性や開発者のスキルセットに応じて、適切なテンプレートエンジンを選択してください。