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ラテン語の名言/近世・近代編/omnis cellula e cellula

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
Rudolf Virchow の肖像写真。

 Omnis cellula e cellula 

Omnis cellula e cellula / すべての細胞は細胞から

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Wiktionary
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ウィクショナリーomnis cellula e cellula (ドイツ語版)の記事があります。
  • 名言omnis cellula ē cellulā [1]
    • omnis, -is, -e 第3変化形容詞「すべての」の女性・単数・主格(女性名詞 cellula に合わせる)
    • cellula 女性・第1変化名詞「細胞」の単数・主格
    • ē (ex)  前置詞「~から」(奪格の単語を続ける)
    • cellulā 女性・第1変化名詞「細胞」の単数・奪格
      • ē cellulā 前置詞句「細胞から」
    動詞などを省いた、標語として簡略されたフレーズであると思われる。
  • 意味:「すべての細胞は細胞から

※原文は veniet omnis cellula e cellula aliud praeexistens [2] であるとも[3]

veniet omnis cellula ē cellulā aliā praeexistente (原文?)

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  • 名言(原文?):veniet omnis cellula ē cellulā aliā praeexistente [2]
    • veniet  動詞 veniō「来る、生じる」の3人称・単数・未来・能動・直接法
    • aliā 第3変化形容詞 alius 「別の」の女性・単数・奪格(女性奪格名詞 cellulā に合わせる)
    • praeexistente 接頭辞prae-「前もって、あらかじめ」+動詞 existō 「存在する」の現在分詞 existēns の女性・単数・奪格
      • ē cellulā aliā praeexistente  前置詞句「あらかじめ存在している別の細胞から」
  • 意味すべての細胞は あらかじめ存在する別の 細胞から 生じる」

Wikipedia
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ウィキペディア細胞説の記事があります。
  • 出典:19世紀・ドイツの病理学者であるルードルフ・フィルヒョウ(ヴィルヒョウ)が1855年に刊行した、ドイツ語で著した医学書『細胞病理学』(Die Cellularpathologie)の中でラテン語で標語として述べたもの。
あらゆる生物は最小単位である細胞から成り立っており、「すべての細胞は、別の細胞から生じるものだ」、という細胞説の考え方を支持し、推し進める標語。特に、細胞病理学Cytopathology)の観点から、病気の原因となる細胞は、特定の健康な細胞から生じる、という考え方を表明したもの。

フィルヒョウ(ウィルヒョウ)について

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Wikipedia
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ウィキペディアルドルフ・ルートヴィヒ・カール・フィルヒョウの記事があります。

ルドルフ・ルートヴィヒ・カール・フィルヒョウRudolf Ludwig Carl Virchow 1821-1902:ヴィルヒョウ、ウィルヒョウとも)は、「病理学の父」とも称される近代的な病理学・細胞病理学の形成に尽力した医学者で、人類学者としても知られる。また、白血病の発見でもよく知られている。「感染症」など多くの医学用語を定め、公衆衛生の普及のために国会議員にまでなった。ただ、当時出て来たダーウィンの進化論には否定的であったとされている。

外科手術を見守るフィルヒョウ(1900年、ベルリン)。

脚注

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  1. ^ 語頭は大文字で Omnis でも、小文字で omnis でも、どちらでも差し支えない。
  2. ^ 2.0 2.1 引用元では aliud praeexistens となっているが、文法的には aliā praeexistente
  3. ^ SCHLEIDEN MATHIAM: VITA, DOCTRINA CELLULA, CONTRIBUTIONS - SCIENTIA(ラテン語で書かれた記事)

テーマ別索引

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関連項目

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