ラテン語 文字と発音

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ラテン語ではラテン文字を用いる。

大文字
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小文字
a b c d e f g h i j k l m
n o p q r s t u v w x y z

母音字[編集]

  • A, a:ア、あるいはアー
  • E, e:エ、あるいはエー
  • I, i:イ、あるいはイー
  • O, o:オ、あるいはオー
  • U, u:ウ、あるいはウー。古期のラテン語ではこの文字は存在せず、u の音は、"V, v" で表された。
  • Y, y:唇を突き出したままイ、イーと言ったときの「イュー」のような音。フランス語の "u", ドイツ語の "ü" に同じ。日本語にはない音。本来のラテン語には無い音だが、ギリシャ語からの借用語に用いた。
  • 長く発音するとき、辞書や教科書などでは ā, ē, ī, ō, ū, ȳ のように字の上に横棒をつける。これを「マクロン」「長音符」という。
  • 短い発音を強調して、辞書や教科書などで ă, ĕ, ĭ, ŏ, ŭ, y̆ のように字の上に「 ̆」をつける場合がある。これを「ブレーヴェ(ブレウェ)」「短音符」という。

子音字[編集]

  • B, b:バ行の子音
  • C, c:カ行の子音。i や e が続いてもサ行の音にはならない。
  • D, d:ダ行の子音
  • F, f:前歯を唇にのせて息を出すと出る擦れるような音、英語の f と同じ。
  • G, g:ガ行の子音。"gu" の形ではグヮ、グィなどの子音。n の直前では鼻音化して鼻濁音のガ行子音になる。古期のラテン語ではこの文字は存在せず、この音は "C, c" の文字で表された(すなわちgとkとの発音の共用の文字)。
  • H, h:ハ行の子音
  • J, j:ヤ行の子音 j 。古期のラテン語ではこの文字は存在せず、この音は "I, i" の文字で表された(すなわち母音子音共用の文字)。
  • K, k:c と同じくカ行の子音。本来のラテン語では ka の発音となる場合の一部でごく僅かに使われたが、大半は ca と表記した。
  • L, l:舌を持ち上げて歯茎の辺りに当てたまま声を出すと出る音。英語の l と同じ。
  • M, m:マ行の子音
  • N, n:ナ行の子音。c, g の前では鼻濁音のガ行の子音になる。
  • P, p:パ行の子音
  • Q, q:常に "Qu, qu" の形で用いる。c と v を連続して発音する、クヮ、クィ、クェなどの子音。
  • R, r:舌を震わせる。舌を少し持ち上げて口の中でどこにもつけない状態で息を強く吐くようにすると出る。
  • S, s:サ行の子音
  • T, t:タ行の子音
  • V, v:ワ行の子音
  • X, x:c と s を連続して発音する。クスクスと笑うときのような音。英語のxと同じ(ただし「グズ」のように濁ることはない)。
  • W, w:v と同じくワ行の子音。ラテン語ではこの文字は使われない。
  • Z, z:ザ行の子音。ギリシア語からの借用語で用いられる。
  • Ch, ch, Ph, ph, Th, th:有気音(または帯気音)という。元はギリシア語で使われていた単語に用いられる。c, t, p と一緒に強く息を吐く。

アクセント[編集]

アクセントの位置

  • 一音節語では、当然その音節にある。
  • 二音節語では、語頭音節。
  • 三音節以上からなる語では、
    • 語末から第二音節が長い場合はそこにある。
    • 語末から第二音節が短い場合は、語末から第三音節にある。
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