不登校ガイド

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

このページは、何らかの理由で学校に行くことを拒否している、あるいは学校に行かない生活が続いている、方々のために、役立つ情報を提供するために作られました。不登校に関する百科事典的記述は、Wikipedia:不登校を参照してください。

不登校について[編集]

現代社会では若者や年少者、児童は学校に通うものだという既成の理念がありますが、結局社会や他者が恣意的に定めたギチギチのルールにすべての人間が完全に従うことはできないし、従うことを拒否したり、消極的な意味でも否定する人たちが現れるのは、ある意味自然だし、避けることができないことだと思います。あくまで少数派の行為ではありますが、学校に行かないということを選ぶ判断が不登校でしょう。

不登校になったら[編集]

このページは不登校を推奨する意図で書かれたものではありません。ですからここを読んで、「あっ、不登校全然 OKなんだな」と思われることは、Wikibooks の意図ではありません。ただ、毎日の生活が絶望的につらいものであるのなら、緊急避難として不登校も許容するし、また、あらゆることで一見不適切に見える言動や考え方でも安易に決めつけた解釈をして、裁定、断罪しない、という立場です。

自宅でも学習できる[編集]

インターネットなどを活用して、自宅で学習することもできます。2020/11現在、情報機器とインターネットの発達で、多くの公開されている情報や知識の集積に、最低限の機器は必要ですが、簡単にアクセスできるようになりました。また、日本は出版も盛んで、多くの学問知識に自国語で接することができる国だとみなされています。また、図書館や公的私的な学習サービスもありますし、学籍があるなら、たとえ不登校になってもその学校のサポートは何らかの形で受けられるはずです。

社会生活と集団生活[編集]

しかし自宅学習や各種通信制の学校を利用するとしても、不登校の姿勢を許容して生きると、自宅生活が多くなりますし、将来の身の振り方についても課題は多くなっていきます。多くの大人たちが考える学校の機能として社会生活と集団生活を送ることの意義というのがあります。事実、多くの人はこれが学校の一番重要な利点、機能だと考えているでしょう。基本的に人間は社会的な動物ですから、完全な孤独というのは手に入らないし、その状態ではいられないでしょう。当面の生活として不登校を選んだとして、社会と集団については常に何らかの課題として意識していく必要があると思います。

進路について[編集]

結局すべての大人は経済社会の状況と人間社会の状況に縛られて生きています。子供には子供の社会があるし、多くの場合それが悩みのもとになることもありますが、経済については大人社会から供給されていると考えていいですよね。しかしいずれはどんな形にせよ大人社会の経済の中で生きていかなければいけない。そのための進路だと考えていいのですが、そこで現代日本ではまず学校ということになりますよね。

不登校気味の生徒にとって割と入りやすい学校というのはありますね。前述した Wikipedia の不登校項目では、その辺の記述もあるので参考になると思います。

大人社会の経済については、あらゆる場所であらゆる人が口角泡を飛ばして語っていますが、結局は不確かでとらえどころのないものです。不登校だろうがスクールカースト上位のリア充だろうが、結局は生きている間に様々な時間を過ごしてその中でいろいろな事を知って、次の身の振り方を見出していくしかないのではないでしょうか。

未定の追加項目[編集]

一時期不登校だったことが知られている著名人[編集]

発明家のエジソン、実業家の小幡和輝(おばたかずき)、(元)フィギュアスケーターの安藤美姫(あんどうみき)、シンガーソングライターのあいみょん、俳優の小栗旬(おぐりしゅん)、タレントのマツコ・デラックス伊集院光(いじゅういんひかる)中川翔子(なかがわしょうこ)指原莉乃(さしはらりの)

  • エジソンの事実上の学歴は、7歳の時(現代日本で小1か小2の年齢)に小学校に入り、3か月で問題児として退学せざるを得なくなる。学校に通ったのはこれのみでしょう。日本の現代の児童が中1、12歳のころに列車内の新聞売り子をはじめたと記録にあるようですが、これは自作の新聞を販売して、評判を取ったとのことのようです。現代日本の子供が高1の15歳から各地の都市で電信技士として暮らしを立てたとの記述がブリタニカにありますから、このころから親元を離れた生活が始まったのでしょう。ですからエジソンの学問、科学に関する知見はほとんど独学ですが、アメリカで義務教育制度が立法化されて広まったのは、1866年以降と考えていいでしょうから、この年でエジソンは19歳、今の日本の状況と同じように考えることはできません。
  • 小幡氏は小学校の後半、不登校だったようですね。高校は定時制だったようですが、現役のコースの1年遅れで大学入学しているようですし、青年の学業期間から大きく逸脱しているわけではないように思います。今の時代、小中(高大学)、そして企業への就職といった時期が、完全にストレートに通っていない人もかなり多いように感じます。
  • 安藤美姫さんが不登校だったというのは、以前の編集者の記述ですが、今のところ確かなソースに出会ってなくて未確認です。しかしかなり幼い時からスケート選手として注目されていたようですので、そのことが大きく影響しているように感じます。
  • あいみょんさんは高校卒業後デビューということで、最初の高校を中退後別の高校に編入しているということで、このあたりの時代が不登校になるのでしょうね。しかし、現代日本、小中高で集団生活に困難を感じてある程度道がそれてしまう人はかなり多くいるように感じます。
  • 小栗旬さんは中学校不登校だったようですが、多くの義務教育である程度登校しなくても普通の時期に普通に卒業させる措置が取られているようなので、普通の時期に卒業後高校進学、そのころからドラマレギュラーなどの活動が増えていったようですね。
  • マツコさんは短い間不登校していたとテレビで語っていたとの記述があちこちで見られます。しかし不登校ってそんなに重罪なんですかね。短期間の不登校ならもう忘れちゃってもいいと思うけど…。
  • 伊集院さんは高校時の不登校を両親が案じた結果、落語家の一門に入門することになって、結局高校は中退したけど芸能活動は開けていったんですね。
  • 中川翔子さんは中学時代不登校になり、卒業式も欠席したようですね。その後の学業的な進路はどうなったのかわかりませんが、基本的に義務教育ではある程度ネガティブな状況になっても学校関係者が手を尽くして、卒業まで導いていると思います。実際には高校大学でも、(場合によっては不適切な状況になることも多いですが)、ネガティブな学業状況にそれなりの特例的な援助や助けを与えてくれることは多くありますよね。
  • 指原さんは中3の5か月間不登校だったようですね。その後オーディションに受かったのが生活の転機だったようです。

参考になる書籍[編集]

  • 『子どもたちが語る登校拒否 402人のメッセージ』石川憲彦・内田良子・山下英三郎=編 、世織書房、1993.02(但し、2020.11 の時点では新品では手に入らないと思います)