中学受験理科/生物/生き物同士のつながり

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』


食物連鎖[編集]

陸上と海中での食物連鎖のイメージ。
(しょくもつ れんさ)

ニワトリは、こん虫などの小さな虫を食べます。そのニワトリの卵や肉を、私たち人間は、食べます。ニワトリに食べられるような小さな昆虫は、草などの植物を食べています。

草 → こん虫 → ニワトリ → 人間

ウシは牧草を食べますが、そのウシの肉を、私たち人間は食べます。あるいは、ウシの牛乳を、私たち人間は、飲みます。

牧草 → ウシ → 人間

このように、私たちが食べる動物も、また別の動物や植物などを食べてきています。


人間の食べ物のほかの生き物にも、食べたり、食べられたりは、あります。

バッタを、カエルは食べます。そのカエルを、ヘビが食べます。そのヘビをワシなどの大型の 肉食動物が、食べます。 バッタなどの小さな昆虫は、草などの植物を食べています。

草 → バッタ → カエル → ヘビ → ワシ

ヘビを食べる生き物は、ワシのほかにもいて、イタチなどもヘビを食べます。

カマキリも、バッタを食べます。

このように、すべての生き物は、食べる・食べられる の関係をとおして、つながっています。

このような、食べる・食べられる の関係のつながりのことを、食物連鎖(しょくもつ れんさ)といいます。


そして、植物連鎖のはじめに食べられる生き物は、かならず、草や木などの植物です。


だから、どんな動物も、植物がないと、食べ物がなくなってしまいます。

もし、ある地域で、草がなくなると、草を食べ物にするこん虫もいなくなります。コン虫がいないと、ニワトリの食べ物がなくなってしまいます。ニワトリがいないと、私たち人間は、ニワトリのタマゴを食べられません。

生物量ピラミッドの例。


このような食物連鎖の考えをした場合、植物のことを「生産者」といいます。

いっぽう、植物以外の、すべての動物を、食物連鎖の考えでは「消費者」といいます。


草を、おもな食べ物にしている動物を草食動物といいます。バッタは、草食動物です。牧草をたべるウシやウマは、草食動物です。


動物を食べ物にしている動物を、肉食動物といいます。カマキリは、肉食動物です。ネコやライオンも、肉食動物です。


水の中でも、食物連鎖は、あります。


川では、ミジンコを、メダカなどの小さい魚が食べます。そのメダカを、もっと大きい魚が食べます。ミジンコは動物です。ミジンコは、川の中にうかんでいる、とっても小さい植物を、たべています。私たち人間の目には見えませんが、そういう小さな植物を、ミジンコが食べています。

川の中でも、食物連鎖で、さいしょに食べられる生き物は、植物なのです。

とても小さな植物 → ミジンコ → メダカ → おおきな魚

プランクトンと食物連鎖[編集]

水中や水面をただよっている、とても小さな生物をプランクトンという。 プランクトンにも、動物と植物とがある。ミジンコや草履虫は、動物性プランクトンである。ケイソウやアオミドロは植物性プランクトンである。

ミジンコやゾウリムシなどの動物性プランクトンは、ケイソウやアオミドロなどの植物性プランクトンを食べる。 このように、動物性プランクトンは、エサとして、植物性プランクトンを食べている。

食物連鎖は、プランクトンをふくめて、つぎのように書ける。

植物プランクトン(ケイソウなど) → 動物プランクトン(ミジンコなど) → 小型の魚(メダカなど) → 中型の魚 →大型の魚など