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中学校家庭/消費者としてできること~権利と責任~

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
小学校・中学校・高等学校の学習>中学校の学習>中学校家庭>消費者としてできること~権利と責任~

消費者の権利と義務について学びましょう。

消費者の権利と責任にあてはまる場面を考え、自分の消費行動を工夫しましょう。

消費者の権利と責任

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幅広い物資やサービスの中から正しい商品を選ぶためには、商品に関する幅広い知識や情報が必要です。消費者は、消費の判断や問題解決のために必要な知識や情報を探し、教育を受ける権利と責任があります。

アメリカのジョン・フィッツジェラルド・ケネディ大統領は、世界で初めて消費者の権利のために戦いました。彼は日本より先に消費者問題をよく知っていました。最初に挙げられた消費者の4つの権利は、1962年の「消費者利益の保護に関する議会特別教書」から来ています。

当初は消費者の権利のみを求めていました。その後、国際消費者機構(Consumers International:CI)は消費者に権利と責任の両方があるとして、8つの権利5つの責任を挙げました。国際消費者機構は、消費者団体の国際連絡組織です。消費者の権利と責任の意識を高め、政府の政策や企業の行動を変えるように働きかける試みが世界中で行われています。例えば、商品が壊れていた場合、消費者は事業者に伝える権利と義務を持っています。

消費者基本法は、消費者政策の基本規則を定めた法律です。1968年、消費者保護基本法が成立しましたが、2004年から消費者基本法に変わりました。消費者基本法で、伝統的な考え方「消費者の保護」から、権利者として注目されるようになりました。消費者基本法は、消費者の権利を守り、消費者の自立支援を目指すように定めています。消費者の利益を守り、向上させるために、国・地方自治体・事業者が何をしなければならないかを説明しています。また、消費者も何を知らなくてはならないかを見つける努力をするように求めています。

消費者の権利と責任

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1962年、4つの権利を提唱しました。その後、1982年、8つの権利と5つの責任を提唱しました。

8つの権利

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安全を求める権利

健康や命に危険性のある商品の製造・販売から守られます。

8つの権利

知らされる権利

簡単に情報に入手出来て、誤解を招くような表示や広告から守ります。

選択する権利

品質が良く価格も手頃な様々な商品から選びます。

意見が反映される権利

消費者の意見を踏まえて、消費者の利益になる政策や商品開発を行います。

★補償を受ける権利

不良品の被害などは、商品を交換したり、消費者に賠償金を支払ったりして解決します。

★消費者教育を受ける權利

基本的な消費者の権利や責任ある行動など、商品選択に必要な知識と能力を手に入れます。

★生活の基本的ニーズが保障される権利

充分な衣食住や医療、教育、公衆衛生など生活に欠かせない物資やサービスが手に入れます。

★健全な環境を享受する権利

人々を危険に巻き込まないような場所で働いたり生活したりさせます。

5つの責任

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5つの責任

★批判的意識を持つ責任

商品の値段や品質などに関心や疑問を持ち、与えられた情報を鵜呑みにしません。

★主張し行動する責任

商品に問題がある時、相談したり改善を求めたりして、正しい取引が出来るように働きかけます。

★連帯する責任

消費者問題を解決したり、消費者の利益を守るために協力します。

★環境への配慮をする責任

環境に優しい商品を選び、無駄遣いをしないで、自分の消費行動が環境にどのような影響を与えるかを考えた上で、正しい方法で捨てましょう。

★社会的弱者に配慮する責任

生産者の暮らしや身体的・経済的に立場の弱い人なども考えて、消費行動をとりましょう。