中学校家庭/魚の調理
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魚の調理上の性質について理解しましょう。
魚の調理上の性質を踏まえ、工夫して調理しましょう。
魚の種類
[編集]魚は肉質に応じて、鰈(かれい)や鮃(ひらめ)のような白身魚と、鯖(さば)や鮪(まぐろ)のような赤身魚に分けられます。生の白身魚は身がしっかりしており、味もまろやかです。しかし、加熱すると軟らかくなり、脂質も少なくなります。一方、生の赤身魚はやわらかく、加熱すると身もしっかりします。
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白身魚
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赤身魚
魚はタンパク質、脂質、ビタミンの摂取に優れています。また、魚は繁殖に備えて体内に脂肪を蓄えます。繁殖期の魚は、他の季節に比べて脂質含有量が増えます。魚の脂質には血液中のコレステロールを減らしたり、心臓発作や脳梗塞を予防する効果があります。
鰹の季節と味の変化
鰹(かつお)の旬は2回あります。「初鰹(はつがつお)」は春先に水揚げされる鰹で、脂質が少なくさっぱりとした美味しさがあります。一方、「戻り鰹(もどりがつお)」は秋に水揚げされる鰹で、濃い風味で脂質も多く含まれています。季節によって味の変化を楽しみましょう。
ドコサヘキサエン酸(Docosahexaenoic acid)とイコサペンタエン酸(Icosapentaenoic acid)はどちらも「必須脂肪酸」の一群に含まれています。人間の体内ではほとんどドコサヘキサエン酸とイコサペンタエン酸を作れませんが、鮪(まぐろ)・鰤(ぶり)・秋刀魚(さんま)・鰯(いわし)などに多く含まれています。これらの物質は血中コレステロール値を下げ、血行を良くします。
魚の種類と調理の例
[編集]- 鰈(かれい)・鮭(さけ)・鱈(たら)・鱒(ます)などの白身魚は、強い食感になるため、刺身の場合は小さく切ります。また、白身魚は加熱するとすぐに崩れやすく、味もまろやかになります。そのため、ムニエル・ホイル焼き・田麩(でんぶ)などが加熱料理に向いています。
- 鯵(あじ)・鰯(いわし)・鰹(かつお)・鯖(さば)・鮪(まぐろ)などの赤身魚は、やわらかいので、刺身の場合は厚切りにします。また、赤身魚は加熱するとすぐに硬くなりやすく、旨味もあります。そのため、味噌煮・角煮・焼き魚などが加熱料理に向いています。
魚の鮮度を見分けるには?
[編集]魚は生鮮食品なので、早めに手に入れてすぐに調理しましょう。
- 切り身の場合
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- 切り身全体に弾力があり、身、血合い肉、皮に透明感と艶がありますか?
- ドリップ(液汁)がパック入り商品にありませんか?
- 1尾の場合
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- 魚特有の色がはっきりしており、鱗が剥げていませんか?
- 目は澄んでいて透明感があり、外に張り出していますか?
- 鰓(えら)の内側が綺麗な赤色をしていますか?
- 身が締まって弾力がありますか?
- 腹部は裂けていませんか?
魚の臭みを消す方法
[編集]- 冷水か酢水でよく洗います。
- 魚の切り身は普通、洗わずに調理しますが、気になる場合は洗ってから使いましょう。
- 塩をまぶし、数分待ってから、余分な水分をふき取ります。
- 梅干し・生姜・葱・醤油・味噌・牛乳・酒・香辛料を加えたり、漬けたりします。
魚の調理上の性質
[編集]焼き魚の場合、魚に焼き目がついたら弱火にして、中に火が通るまで加熱します。魚を短時間で煮ると、水分が魚の中に残り、旨味成分も煮汁に溶けにくくなります。
魚の下拵え
まな板の上に新聞紙や牛乳パックを敷いておきましょう。
血や内臓を流水でよく洗った後、水気をよく拭き取ります。
- 鰯(いわし)の手開き
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- 包丁の先で鱗を削ってから頭を取ります。
- お腹に切り込みを入れて、内臓を取り出し、流水で洗います。
- 親指を乗せたまま、中骨に沿って身を広げます。
- 尾鰭から頭に向かって中骨を剥きます。
- 包丁で腹骨を切り取ります。
- 頭や骨などは、居住の自治体のごみ捨てのルールに従って捨てます。
- 鯵(あじ)1尾の調理
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- 包丁の先で鱗をこすります。
- 稜鱗(ぜいご;硬い棘のような鱗)を取り出します。
- 鰓(えら)を取り出します。
- お腹に切り込みを入れて、内臓を取り出し、流水で洗います。
- 頭や骨などは、新聞紙に包んで捨てます。
新鮮な魚は、まろやかな味付けで刺身や塩焼きなどにします。やや鮮度の落ちた魚や臭いの強い魚は照り焼きや煮付けなどにします。