中学校社会 公民/選挙・政党

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選挙と政治[編集]

選挙の原則[編集]

  • 普通選挙(ふつう せんきょ)

日本では18才以上の男女の日本国民に、選挙権(英:voting rights)がある。このような、一定の年齢(ねんれい)以上ならば仕事や性別や納税額(のうぜいがく)などに関係なく、だれでも選挙権があって投票に参加できる選挙のことを 普通選挙(ふつう せんきょ、Universal suffrage ユニバーサル・サフリー) という。

  • 平等選挙(びょうどう せんきょ)

そして、有権者がもつ票の価値は、どの有権者も同じである。

  • 秘密選挙(ひみつ せんきょ英:secret ballot シークレット・バロット)

選挙では、どの有権者が、どの候補者に投票したかを、わからないようにしています。買収や圧力などによる不正な選挙をふせぐための、しくみです。

  • 直接選挙(ちょくせつ せんきょ 、英:direct election)

原則として、選挙では、有権者が直接に投票しなければなりません。ただし、健康上の理由などで身体的に無理がある場合を、のぞきます。 日本の選挙では、国会議員を選ぶ選挙、地方議会の議員および長を選ぶ選挙が、直接選挙です。

選挙のしくみ[編集]

  • 公職選挙法(こうしょく せんきょほう)

選挙の規則については 公職選挙法(こうしょく せんきょほう) という法律で、規則が決められている。

  • 選挙管理委員会(せんきょかんり いいんかい)
  • 選挙区(せんきょく)
・ 小選挙区制(しょう せんきょくせい) - ひとつの選挙区から、1名をえらぶ方式。
・ 大選挙区制 - 一つの選挙区から2名以上をえらぶ方式。
  • 比例代表制(ひれい だいひょうせい) - 政党が獲得した票数に比例した議席数を、それぞれの政党ごとに与える方式。  

国政の選挙[編集]

日本の国会は、衆議院(しゅうぎいん)と参議院(さんぎいん)という、2つの議院からなる二院制(にいんせい、英:bicameralism バイカメラリズム)である。

二院制により、同じ政策について、異なる議院で審議を出来るので、一院制の場合よりも、より慎重に議論をすることが出来ます。 もし、衆議院と参議院が、まったく同じ構成だと、同じ議論を衆議院と参議院で2回繰り返すだけになってしまうので、日本では衆議院と参議院の選挙区や任期などに、ちがいを設けてある。

衆議院選挙[編集]

 
   衆議院   参議院 
議員の数  465人  248人
任期 4年
(ただし解散が
ありうる)
6年
(3年ごとに
半数を改選)
選挙権
満18歳以上
被選挙権 満25歳以上 満30歳以上
選挙区 小選挙区
289人
比例代表
176人
小選挙区
148人
比例代表
100人 

衆議院の選挙は、小選挙区制と比例代表制をあわせた、小選挙区比例代表並立制(しょうせんきょく ひれいだいひょう へいりつせい)です。 小選挙区選挙で1票を投票し、比例代表選挙でも1票を投票するので、有権者は、有権者1人につき2票を持っています。

衆議院選挙での小選挙区選挙(全国での定数:289名)は、全国を289の小選挙区に区割りしているので、当選できる議員の定数は289名です。

比例代表選挙では、全国を11のブロックに区割りし、全国あわせて176人の議員が選ばれます。

参議院選挙[編集]

参議院の選挙区は、都道府県ごとの選挙区(ただし鳥取県と島根県、徳島県と高知県をそれぞれ合同選挙区とした45の選挙区)で、各選挙区から2名〜8名を選びます。全国で選挙区制で148名を選びます。

これとはべつに、比例代表制で、全国を一つの選挙区として、100名を選びます。

選挙の問題点[編集]

  • 一票の格差(いっぴょうの かくさ)


  • 問題点の無い選挙制度なんて無い。

どんな選挙制度をつくっても、かならず、なんらかの問題点は出ます。

たとえば小選挙区制では、当選者以外の票が多くなりやすいので、当選者以外に投票した人の意見が無駄になってしまいます。(なお、当選者以外に投票した票のことを死票(しひょう)と言う。 )

また、小選挙区は選挙区がせまいので、有権者が選べる候補者の選択肢も少なくなってしまいます。


そのいっぽうで、大選挙区制だと、選挙区が大きいので、お金が多く、かかります。このため、すでに勢力の強い政党などに有利で不公平だろう、という批判もありました。そのいっぽうで、大選挙区だと候補者を広く選べるので、使い方によっては少数政党に有利にもなります。

そもそも問題点のない選挙制度なんて、無いのです。

政党とは[編集]

同じような政策の方針や、同じような政治の理念を持っている政治家の集団、あるいは議員の集団を 政党(せいとう、英:political party) と言います。

議会制の民主政治では多数決で政策が決まるので、同じ政策を目指している政治家どうしは協力しあって行動したほうが、政策が通りやすいのです。

また、政策は一人ですべてをつくるのがムズカシイのです。なので、議員には政党に入ったり、政党と協力関係を持っている議員が多いです。

特に国の政治の場合は、政党どうしの競争が政治の中心になることが多く、このような政党の競争が行われる政治のあり方を 政党政治(せいとう せいじ、英:party system) と言います。

一般に、国会で、もっとも多数派をしめている政党が政権をとっています。政権をとっている政党のことを 与党(よとう、英:ruling party または governing party) と言います。政権をとれていない政党を 野党(やとう、英:opposition) といいます。

国会の場合などで、どの政党も過半数をとれてない場合には、複数の政党どうしが協力しあって、ひとつの内閣をつくる場合があります。この場合の連立している内閣の政党を、連立与党(れんりつ よとう、英:coalition government コーリション・ガバメント)と言います。

政党は、選挙の前に、有権者たちに、もし政権を取った時に行おうとする政策を発表するのが一般的です。このような政党が発表している、政権を取った時の実行を約束した政策のことを 公約(こうやく) と言います。

公約には法的な拘束力は無いので、政権獲得後に社会の状況が大きく変わった場合などには、政党が公約を破ることもある。ただし,政党が公約をやぶると、その政党の国民からの信頼が無くなるのが一般的である。


日本の政党の歴史[編集]

1955年から日本では選挙の結果、自由民主党(じゆう みんしゅとう)が、ほとんどの間、第一党となって、自民党は与党として政権を担当しました。 このような国会の体制は、55年体制(ごじゅうごねん たいせい)と言われました。

しかし、1992年〜1993年ごろから、政治の考えかたの違いから、それまでの政党が分裂し、再編成され、1993年には自民党が野党になりました。 しかし、長続きせず、1994年には自民党をふくめた連立政権が出来ました。 その後は、2009年まで自民党の政権が続きましたが、2009年の衆議院選挙で民主党(みんしゅとう)が勝利して過半数の議席を獲得し、政権が自民党から民主党に交代しました。自民党は第2党に落ちました。

2012年12月に民主党の政権は終わり、それから自民党の政権に変わりました。 2014年の時点では、政権与党は自民党です。

政治資金と政党助成金[編集]

政治の、政策の調査や、政党の宣伝などの活動を行うには、お金が必要です。国会議員にも給料が出ますが、それとは別に、政党には国から税金によって政党交付金(せいとう こうふきん)という政党への助成金が支出されています。( 政党助成金(せいとう じょせいきん) )

政治資金規正法(せいじしきん きせいほう)などの法律によって、政党の資金について定められています。

※ 範囲外: 選挙ポスター[編集]

日本の選挙で使う選挙ポスターの掲示板(貼られてない状態)
(※ 教科書範囲外だが、学校教育などで習うはず。私(利用者:すじにくシチュー)は中学で習った記憶がある。)

国会議員をえらぶ選挙や、県会議員をえらぶ選挙など、日本国民や日本の住民などの有権者が投票できる政治家の選挙が実際に行われるさい、選挙の数週前ごろから、街中のある掲示板に、選挙の候補者の写真ポスターが用意されます。いわゆる「選挙ポスター」です。

このポスターには、けっして、落書きをしたり、わざと破いたりしては、いけません。もし落書きしたり破いたりすると、違法行為になり、警察などによって、落書きなどを行った人は処罰されます。


日本の国会議員などの選挙で使用される投票箱