公認会計士試験/平成30年第I回短答式/監査論/問題5

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問題[編集]

 金融商品取引法監査制度に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)

ア.会計監査人が除外事項を付した限定付適正意見を表明した場合において,監査役による会計監査人の監査の方法又は結果を相当でないと認める意見がなかったときは,取締役は計算書類を定時株主総会の承認事項とせず,報告事項とすることができる。

イ.監査役会設置会社においては,各監査役が作成した監査報告に基づき監査役会の監査報告が作成されるが,監査役会の監査報告に記載された監査の結果と異なる判断を下した監査役は,その内容を監査役会の監査報告に付記することはできない。

ウ.監査役設置会社において,株主総会に提出する会計監査人の選任に関する議案の内容は監査役が決定するが,監査役が2 人以上いる場合には,監査役の過半数をもって決定されなければならない。

エ.会計監査人設置会社の監査役は,会計監査人の職務執行上の適正性を確保するための体制に関して監査役の監査報告に記載しなければならない。

1.アイ
2.アウ
3.アエ
4.イウ
5.イエ
6.ウエ

正解[編集]

6

解説[編集]

ア.会計監査人が除外事項を付した限定付適正意見無限定適正意見を表明した場合において,監査役による会計監査人の監査の方法又は結果を相当でないと認める意見がなかったときは,取締役は計算書類を定時株主総会の承認事項とせず,報告事項とすることができる。会社法439条438条2項,会社計算規則135条1号126条1項2号イ

イ.監査役会設置会社においては,各監査役が作成した監査報告に基づき監査役会の監査報告が作成されるが,監査役会の監査報告に記載された監査の結果と異なる判断を下した監査役は,その内容を監査役会の監査報告に付記することはできない。ができる。会社計算規則128条2項

ウ.監査役設置会社において,株主総会に提出する会計監査人の選任に関する議案の内容は監査役が決定するが,監査役が2 人以上いる場合には,監査役の過半数をもって決定されなければならない。会社法344条1項2項

エ.会計監査人設置会社の監査役は,会計監査人の職務執行上の適正性を確保するための体制に関して監査役の監査報告に記載しなければならない。会社計算規則128条2項2号127条4号

参照法令基準等[編集]

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