公認会計士試験/平成30年第I回短答式/財務会計論/問題11
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問題
[編集]当社は,X1 年度(X1 年4 月1 日〜X2 年3 月31 日)の個別キャッシュ・フロー計算書を,現在,直接法により作成しているところである(当社に連結子会社はなく,連結財務諸表は作成していない。)。次の〔資料〕に基づき,個別キャッシュ・フロー計算書に表示される営業活動によるキャッシュ・フロー,投資活動によるキャッシュ・フロー,財務活動によるキャッシュ・フローの正しい金額の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(8点)
〔資料〕
1.下記2.の取引を除き,各表示区分の金額は次のとおり算定されている。
(単位:百万円) | |
表示区分 | 金額 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 9,600 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,700 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △5,500 |
(注) △はマイナスを表す。
2.上記1.のキャッシュ・フローの金額に反映されていないX1 年度中の取引は,以下のとおりである。
(1) | 外貨建の現金及び現金同等物に係る為替差益 | 80 百万円 |
(2) | 製品の販売により取得した手形の割引による収入 | 200 百万円 |
(3) | 現金同等物に含まれる有価証券の取得による支出 | 380 百万円 |
(4) | 自己株式の売却による収入 | 100 百万円 |
(5) | 工場が被災したことによる保険金収入 | 60 百万円 |
(6) | 事業税(付加価値割および資本割に限る。)の支払い | 120 百万円 |
(単位:百万円) | |||
営業活動による キャッシュ・フロー |
投資活動による キャッシュ・フロー |
財務活動による キャッシュ・フロー | |
1. | 9,660 | △2,600 | △5,420 |
2. | 9,680 | △2,640 | △5,400 |
3. | 9,740 | △2,700 | △5,400 |
4. | 9,820 | △2,600 | △5,500 |
5. | 9,820 | △3,080 | △5,400 |
6. | 9,940 | △3,080 | △5,520 |
正解
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解説
[編集]- 営業活動によるキャッシュ・フロー
- 9,600+(2)200+(5)60-(6)120=9,740
- ※(2)は小計より上,(5)(6)は小計より下
- 投資活動によるキャッシュ・フロー
- △2,700
- 財務活動によるキャッシュ・フロー
- △5,500+(4)100=△5,400
- 注
- (1)外貨建の現金及び現金同等物に係る為替差益は,現金及び現金同等物に係る換算差額
- (3)現金同等物に含まれる有価証券の取得による支出は,現金又は現金同等物による現金同等物の取得であるため,キャッシュ・フロー計算書上考慮しない。
参考
[編集]- 会計制度委員会報告8号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」7項(2)(3)9項10項15項