コンテンツにスキップ

公認会計士試験/平成30年第I回短答式/財務会計論/問題22

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
←前の問題
次の問題→

問題[編集]

 企業結合および事業分離の会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(8点)

ア.企業結合において,取得企業は,被取得企業から受け入れた資産および引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なもの(識別可能資産および負債)の企業結合日時点の時価を基礎として,当該資産および負債に対して取得原価を配分することになるが,この識別可能資産および負債の範囲については,被取得企業の企業結合日前の貸借対照表において計上されていたものに限られる。

イ.共通支配下の取引により企業集団内を移転する資産および負債は,原則として,移転直前に付されていた適正な帳簿価額により計上するが,親会社が子会社を吸収合併する場合において,子会社の資産および負債の帳簿価額を連結上修正しているときは,親会社が作成する個別財務諸表においては,移転する資産および負債を,連結財務諸表上の金額である修正後の帳簿価額(のれんを含む。)により計上する。

ウ.現金等の財産と分離先企業の株式を受取対価とする事業分離において,分離先企業が子会社となる場合や子会社へ事業分離する場合,分離元企業は,個別財務諸表上,受取対価のうち,分離先企業の株式に対応する部分については移転損益を認識せず,現金等の財産に対応する部分については移転損益を認識する。

エ.子会社や関連会社以外の投資先を被結合企業とする企業結合により,被結合企業の株主が保有する被結合企業の株式(その他有価証券)が結合企業の株式のみと引き換えられ,結合後企業が引き続き当該株主の子会社や関連会社に該当しない場合には,被結合企業の株主の個別財務諸表上,交換損益を認識しない。

1. アイ
2. アウ
3. アエ
4. イウ
5. イエ
6. ウエ

正解[編集]

5

解説[編集]

ア.企業結合において,取得企業は,被取得企業から受け入れた資産および引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なもの(識別可能資産および負債)の企業結合日時点の時価を基礎として,当該資産および負債に対して取得原価を配分することになるが,この識別可能資産および負債の範囲については,被取得企業の企業結合日前の貸借対照表において計上されていたどうかにかかわらず,原則として,我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の下で認識されるものに限られる。企業結合に関する会計基準28項99項

イ.共通支配下の取引により企業集団内を移転する資産および負債は,原則として,移転直前に付されていた適正な帳簿価額により計上するが,親会社が子会社を吸収合併する場合において,子会社の資産および負債の帳簿価額を連結上修正しているときは,親会社が作成する個別財務諸表においては,移転する資産および負債を,連結財務諸表上の金額である修正後の帳簿価額(のれんを含む。)により計上する。企業結合に関する会計基準41項注9

ウ.現金等の財産と分離先企業の株式を受取対価とする事業分離において,分離先企業が子会社となる場合や子会社へ事業分離する場合,分離元企業は,個別財務諸表上,受取対価のうち,分離先企業の株式に対応する部分については移転損益を認識せず,現金等の財産に対応する部分については移転損益を認識する。当該価額が移転した事業に係る株主資本相当額を上回る場合には、原則として、当該差額を移転利益として認識(受け取った分離先企業の株式の取得原価はゼロとする。)し、下回る場合には、当該差額を受け取った分離先企業の株式の取得原価とする。事業分離に関する会計基準24項(1)

エ.子会社や関連会社以外の投資先を被結合企業とする企業結合により,被結合企業の株主が保有する被結合企業の株式(その他有価証券)が結合企業の株式のみと引き換えられ,結合後企業が引き続き当該株主の子会社や関連会社に該当しない場合には,被結合企業の株主の個別財務諸表上,交換損益を認識しない。事業分離に関する会計基準43項

参照法令等[編集]

←前の問題
次の問題→