公認会計士試験/平成30年第I回短答式/財務会計論/問題21
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問題
[編集]A社(決算日3 月31 日)は,B社(決算日3 月31 日)をX1 年4 月1 日(合併期日)に吸収合併した。この企業結合における取得企業はA社であった。次の〔資料〕に基づき,合併後のA社の個別貸借対照表に計上される「のれん」の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。(8点)
〔資料〕
1.X1 年3 月31 日現在の両社の個別貸借対照表
資産 | A社 | B社 | 負債・純資産 | A社 | B社 |
---|---|---|---|---|---|
現金 | 218,000 | 82,000 | 借入金 | 619,000 | 166,000 |
売掛金 | 442,000 | 151,000 | 資本金 | 750,000 | 350,000 |
土地 | 1,056,000 | 467,000 | 資本剰余金 | 213,000 | 83,000 |
B社株式 | 80,000 | - | 利益剰余金 | 194,000 | 101,000 |
その他有価証券 評価差額金 |
20,000 | ||||
合計 | 1,796,000 | 700,000 | 合計 | 1,796,000 | 700,000 |
- (注) A社は,X1 年3 月31 日現在,B社の発行済株式総数4,000 千株のうち400千株を所有している。この400 千株は過年度に1 株当たり150 円で取得されたものである。A社は,このB社株式をその他有価証券としており,期末に全部純資産直入法により時価評価差額を計上している。
2.その他の事項
- (1) A社は,B社取得に際し,B社株主(A社を除く。)に対して,B社株式1 株につき0.5 株のA社株式を新株発行により交付した。なお,増加する株主資本については,その2 分の1 ずつを資本金と資本剰余金とする。
- (2) 合併期日におけるA社の株価は1 株当たり400 円であった。また,決算日および合併期日におけるB社の株価は, 1 株当たり200 円であった。
- (3) 合併期日におけるB社の土地の時価は,617,000 千円であった。B社におけるそれ以外の資産および負債項目の時価は帳簿価額と一致していた。
- (4) 税効果は考慮しない。
- 1. 96,000千円
- 2. 112,000千円
- 3. 116,000千円
- 4. 176,000千円
- 5. 196,000千円
- 6. 246,000千円
正解
[編集]1
解説
[編集](現金) | 82,000 ※時価 |
(借入金) | 166,000 ※時価 |
(売掛金) | 151,000 ※時価 |
(払込資本) | 720,000 ※@400円×(4,000-400千株)×合併比率0.5 これを資本金および資本剰余金に按分する |
(土地) | 617,000 ※時価 | ||
(のれん) | 96,000 ※貸借差額 |
(B社株式) | 60,000 ※簿価@150円×400千株 |
※個別財務諸表上は、個々の取引の原価の合計額(720,000+60,000千円)をもって取得原価とする。