コンテンツにスキップ

公認会計士試験/平成30年第II回短答式/財務会計論/問題1

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
←前の問題
次の問題→

問題

[編集]

 会計公準の意義と役割に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)

ア.会計公準は,会計理論や会計実務の基礎的な前提をなすものである。したがって,個 別の会計基準の具体的内容を直接制約するものではない。

イ.貨幣的測定の公準は,会計における測定は貨幣額を用いて行うことを要請した公準である。したがって,この公準に従う場合,貨幣額で客観的に測定することができないものは,たとえそれが企業活動のために重要な役割を果たす要素であっても,原則として会計の測定の対象とすることはできない。

ウ.企業実体の公準は,会計が行われる場を確定する公準であり,会計単位の公準と呼ばれることもある。したがって,連結財務諸表に関する会計基準において親会社説が採用されているのは,企業実体の公準の適用例とみなされる。

エ.継続企業の公準は,企業が半永久的に存在することを仮定した上で会計を行うことを要請した公準である。したがって,期間を人為的に区切って実施される期間損益計算は,継続企業の公準とは異なる前提に基づいている。

1. アイ
2. アウ
3. アエ
4. イウ
5. イエ
6. ウエ

正解

[編集]

1

解説

[編集]

ウ.企業実体の公準は,会計が行われる場を確定する公準であり,会計単位の公準と呼ばれることもある。したがって,連結財務諸表に関する会計基準において親会社説が採用されているのは,企業実体の公準の適用例とみなされる。親会社説も経済的単一体説も企業実体の公準を前提としている。

エ.継続企業の公準は,企業が半永久的に存在することを仮定した上で会計を行うことを要請した公準である。したがって,期間を人為的に区切って実施される期間損益計算は,継続企業の公準とは異なる前提に基づいている。

←前の問題
次の問題→