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制御と振動の数学/第一類/複素数値関数の Laplace 変換/解の漸近的挙動(安定論)/Hurwitzの定理

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

特性多項式の係数から,直ちに微分方程式 (4.13) の解の安定性を判別する方法がいくつかある. 次のものは有名である.

定理 4.2 Hurwitz の定理

実係数の代数方程式,

のすべての根が, 平面の左半平面に位置するための必要十分条件は,

の首座の小行列式がすべて正となることである.すなわち,

が成立することである.

この定理は,1895 年にある技術者の依頼によって,Hurwitz が解いたものであるが, それ以前に Routh によって解かれていたので, Routh-Hurwitz の定理とも呼ばれる.証明は付録に譲る.

例96

のとき,


例97

のとき,

であるから,,それゆえ,

を得る.これは,2 根の和が負,積が正ということで,解と係数の関係から得られるものと一致する.



例98

のとき,

であるから,

したがって

を得る.これから当然



例99

より, を導け.

よく他書に Hurwitz の条件として,

(1)

(2)

の両方満足するべきことが述べられているが,(1) の 以外は不要である. もし (1) が満たされれば,(2) の条件のうち幾つかは不要となる[1]



  1. ^ 高木貞治:代数学講義(共立出版)第10章.