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の計算は逆行列を求める普通の計算に従えばよいのであるが、次のように計算することができる.
以下,行列 の行列式を または などで表すことにする.
式 (5.8) に見られる通り,
の各要素は共通の分母として,
を持つので,各要素は の形をしている.そこで,
は行列)
とおいて を求めることを考えよう.
まず と とを両辺にかけると,
となる.この両辺の係数を比較すると,
の係数:
の係数:
これより を得る.よって,
を得る.この原像は,
となって,式 (5.8) と一致する.