出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
の計算は逆行列を求める普通の計算に従えばよいのであるが、次のように計算することができる.
以下,行列
の行列式を
または
などで表すことにする.
式 (5.8) に見られる通り,
の各要素は共通の分母として,

を持つので,各要素は
の形をしている.そこで,

は行列)
とおいて
を求めることを考えよう.
まず
と
とを両辺にかけると,

となる.この両辺の係数を比較すると,

の係数:


の係数:

これより
を得る.よって,

を得る.この原像は,

となって,式 (5.8) と一致する.